ガラス張りの誘拐



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初公開日(参考)1990年07月
分類

長編小説

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ガラス張りの誘拐 (角川文庫)

2002年04月30日 ガラス張りの誘拐 (角川文庫)

「私は断じて愉快犯ではない」―世間を恐怖に陥れている連続婦女誘拐殺人事件。少女惨殺の模様を克明に記した犯行声明が新聞社に届けられた。ところが、家族や捜査陣の混乱をよそに、殺されたはずのその少女は無事戻り、犯人とされた男は自殺、事件は終結したかに思われた。しかし、事件はまだ終わっていなかった。捜査を担当している佐原刑事の娘が誘拐されたのだ!しかも、犯人は衆人環視のなかで身代金を運べと要求する…。犯人の目的はいったい何なのか?刑事たちを待ち受ける驚天動地の結末とは!?偉才が放つ奇想のミステリ。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点5.00pt

ガラス張りの誘拐の総合評価:5.86/10点レビュー 14件。Dランク


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全2件 1~2 1/1ページ
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

案外好きな作品ではあるが…。

さて歌野氏がシリーズ物を排して望んだノンシリーズ第1弾がこの『ガラス張りの誘拐』だ。本書の特徴はまず最初に第二の事件があって、第三の事件、そして最後に第一の事件が語られるという構成の妙にある。時系列に敢えて沿わずに進行する物語はそれ自体トリッキーであり、私は当時観た映画タランティーノの『パルプ・フィクション』を思い浮かべたものだ。
また語られる誘拐事件も犯人が警察を呼べとか、マスコミに知らせろなどと通常タブーとしていることを逆に被害者に強いるところがなかなかトリッキー。読者はその裏に隠された企みを推理しながら読み進めるがなかなか先が読めない。私もその一人だった。

一見何の関係もなさそうな事件が最後になって関連性を持って一つの事件になるというのは現在、連作短編集でよく使われている手法だが、あの手の作品にはちょっとこじつけというか強引さが目立つし、仕掛けが細かすぎて単に作者の自己満足に終っているきらいがないでもない。しかし本作では長編なのにそれぞれの章が独立している短編集のようだという全く逆の味わいがあり、私はこっちの方を好む。読了後私はすぐさま島田荘司氏の『網走発遥かなり』を思い浮かべた(あっ、そういえばこの作品の感想を書いていないや)。というよりも一読、これはこの作品へのオマージュに違いないと確信した。
逆に云えば、先にそちらを読んでいただけに本作における歌野氏の企みというか試みが二番煎じに感じてしまったのが非常に残念だ。『網走発~』と比べると、どうしても消化不良感が否めなかった。第ニ、第三の事件がもやもやとした形で括られることもあるし、なんだかやはりアイデアを支える技量が不足していると思った。

今までの感想にあったように私もどちらかといえば歌野氏を完成されていない作家として見ており、その成長を見守っているスタンスであるので、どうしても上から目線で批評してしまう姿勢が拭えなかった(これは今ではどうなのか解らない)。そのためもあり、彼の諸作については先達の作品の影がちらついて作品そのものへの正当なる評価が出来ていないように感じることがある。これは反省すべき点だと私も感じている。
さて私が歌野作品から遠ざかってかなりの年数が経ってしまった。そろそろ彼の作品に触れるべきかも知れない。あの頃と違って私もミステリを数こなし、作品ごとに作者の意図すること、行間に込めたメッセージ、テーマ性、そして当時の社会的背景などを考慮して論じることが、未成熟なりにも出来てきた。次の作品から一読者と一ミステリ作家として対等に取り組んで見ようと思う。

Tetchy
WHOKS60S
No.1:
(3pt)

ちょっと地味な誘拐作品

3つの事件が1つに繋がる。と言ってもそれはこの手の小説ならお約束な展開ですし、
登場人物が少ない為、黒幕も他に選択肢がないと言う具合に全体が予想できちゃいます。
TVの2時間物のサスペンスドラマを見たような印象を受けました。

なっつ
9KCW4J9X
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.12:
(4pt)

非常に巧い推理小説

『ジェシカの駆け抜けた7年間について』に続いて歌野晶午さんは2冊目。
すでに私はこの作家のファンになっています。

推理小説をそこまでたくさん読んでいるわけじゃないけど思うのは、やっぱり動機が面白いかどうか、動機に共感できる部分や裏切りがあるかどうかが重要ということ。
その点こちらの作品の犯人の動機は面白いし共感できる。
なぜ真相を明かそうと思ったかという動機付けも、同じ境遇を背負った被害者への共感があるので説得力がある。
読みはじめは主人公の刑事の造形がやや類型的でちょっと心配になったものの、緻密に組まれたプロットや犯人が背負ったシュールな過去など、ミステリーを読む愉しさを教えてくれるような作品だったように思います。
ガラス張りの誘拐 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ガラス張りの誘拐 (角川文庫)より
4043595026
No.11:
(2pt)

短編なのか、長編なのか。事件の繋がりが中途半端。

※ 真相に触れているレビューです ※

前半の連続婦女誘拐殺人事件と、後半の誘拐事件との間に繋がりが薄いのが、個人的に一番のマイナス点。身体の各部位を切り取った謎も意味が無いし、犯人に迫る推理も大雑把で、決め手は犯人の同僚からの情報提供があったお陰というのもお粗末。また家出してただけの深雪があれだけ大々的にテレビや新聞で報道されている事件にまったく気付かなかったというのもご都合主義すぎ。

妻と死別して仕事に身が入らなくなったアウトロー気味の刑事とか、その父親に反抗して家出する思春期の娘など、登場人物のキャラ描写もステレオタイプでありがち。真犯人の動機とやる事のギャップにいまいちリアリティが無いのも難点。
ガラス張りの誘拐 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ガラス張りの誘拐 (角川文庫)より
4043595026
No.10:
(1pt)

もう“何でもあり”

読み手を驚かすためでしょうか。
かなり強引で無茶苦茶な展開。
何でもありはやめてほしい。
ガラス張りの誘拐 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ガラス張りの誘拐 (角川文庫)より
4043595026
No.9:
(4pt)

非常に凝った作品

この人の作品は、いつも最後までネタがばらされないし、また想像もつかない形で、読者は騙される。今回の作品もある
連続殺人を振り出しにして、家出少女が誘拐されるという事件が話の中心となる。この少女の父親は刑事、しかし片親
でこの少女は家出常習犯。犯人は、大胆にも金を持って、浅草寺の人ごみに父親をおびき出し、それをテレビ中継する
ことまで要求するのだ。誰が犯人?動機は?どうやって身代金を奪取するのか?全く想像もつかない形で話は進んで
行く。そして、最後の結末は、やはり衝撃的だ。全体にご都合主義がないとは言わないが、全体的には小振りながら
良く出来た推理小説になっていると思う。
ガラス張りの誘拐 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ガラス張りの誘拐 (角川文庫)より
4043595026
No.8:
(5pt)

家シリーズ後の新機軸作品

歌野氏の○○の家シリーズ3部作後、発表された誘拐事件をモチーフにした氏としては新機軸となる1作。3部構成で事件は独立しているが、最後まで読むと一連の繋がりが判明するという凝ったプロットの作品。歌野氏の作品としては、前作の動く家の殺人から作家としての力量が格段にアップした感じがありますが、本作もそれを証明するに十分の出来栄え。本作の後に発表する映画化もされた「さわれたい女」と並ぶ歌野誘拐サスペンスミステリーである。3章でも○○と思って読み進めていると○○だった・・の大袈裟ではないが叙述系テクニックも冴えています。まあ、真相は途中くらいから分かる人も多いでしょうが、話の構成がうまいため、一気に最後まで読ませます。
ガラス張りの誘拐 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ガラス張りの誘拐 (角川文庫)より
4043595026



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