日の名残り
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やや難解で、2回読みました。深い、重い、考えさせられる作品でした。実は、7年前に購入し、100ページほど読みかけ、中断していました。66歳になった今、キャリア(人生の轍=わだち)を振り返る内容は心に響きました。物語の進捗もゆっくりで、会社員時代は、そのスピード感に付いていけなかったのでしょうね…。 第一次世界大戦後から第二次世界大戦に至る時代の、イギリスの貴族階級の屋敷が主な舞台で、主人公が仕えた雇い主は架空の人ながらも、イギリスのチェンバレン兄弟を模した設定のようです。ドイツの駐英大使リンペンドロップ(ナチスの外交官で、戦後のニュールンベルグ裁判で死刑)は実名で出てきます。 誠実で善良な雇い主に、私心を捨て、尽くし続けた人生が、雇い主がナチス協力者の烙印を押されることになり、重く心にのしかかります。この葛藤は読みごたえがありました。 また、屋敷での女中頭である女性との、淡いロマンス(主人公側からは、あまり見えてこなかったのが残念でした)も、大人の恋を感じました。 主人公が結局、他の女性と結婚したのかは描かれていませんでしたね。 1週間近く、新しい雇い主から借りた高級車で、美しい風景のイングランドをドライブしつつ、自分の人生を振り返るスタイルは、ブッカー賞受賞作ぽいなあと感じました。 イングランドの風景、貴族の屋敷の様子を思い浮かべるのに、映画の方も見てみようかと思います。しばらく、カズオ・イシグロさんにはまりそうです。 | ||||
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最後の一言一句まで、中身のある、多くの意味を持たせた作品で大変満足した。 どんな名作と言われる作品であっても、起承転まではたっぷりと楽しむことができても、結末まで満足感を得られる作品にはこれまで出逢うことがなかったが、多様なテーマ、視点、主人公の極めて生真面目な性質によるユーモラスとさえ感じる思考、言動で存分に楽しませてもらうことはもとより、その点(結の体感)に大変感銘を受けた。作者だけでなく、翻訳者土屋氏の技量の成せる技なのだろう。 | ||||
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状態良でした | ||||
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ノーベル賞作家の小説だなと思いました。知的で無駄のない文章。原文は読んでいませんが恐らく翻訳も原文に忠実だったのでしょう。志賀直哉を思い出させます。個人的な好みで言えば私はそういう文章や小説はあまり好きではありません。簡素にすぎて、そそられないのです。 私は最初映画を観ました。「羊たちの沈黙」でハンニバル・レクターを演じたアンソニー・ホプキンスが主役の執事を演じていて、ワクワクしながら見ていましたが、何となくいつも予想を裏切られ、拍子抜けをして、最後に今度こそ彼が自分の思いを告白するのかと固唾をのんで見守っていたら、そういうこともなく…なんだか消化不良のまま終わってしまった感じです。 ひたすら淡々と物語が進み、その間時の移り変わり、歴史的な出来事やいくばくかの物語が織り込まれていくものの、私にとってはいまいち盛り上がりに欠けるなという思いを引きずったまま、気が付いたら終わっていたという感じ。でも、こういうのを名作というのかもしれません。確かに日の名残りのような印象が残りました。 | ||||
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イギリスの田舎や湖水地方への憧れがあるので、ちょっとしみじみしながら読んだのだが。イギリスの風景というよりは老執事の回想と後悔の描写がほぼ全体を占めるのが残念だった。それと唐突に終わるラストもどうなんだろう。次のページをめくると終わっていた。カズオ・イシグロは他作品も読まないと評価できない。 | ||||
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