虎の眼
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もう25年も前に読んだウィルバー・スミスの海洋冒険小説『虎の眼』を、押入れのなかに積んである本の中から選んで読むことにした。 もう慣れっこになってしまっていたが、やはり本書を読み始めても何も記憶にないから、わが脳細胞の劣化が情けなくなるが、楽しみながら読み進めるから、良しとしなければならないだろう。 すこし体調がよくないときにはこんな冒険ものがよかろうと思って選んだのだが、章に分けてないから読み進むぺースが上がってしまった。 さすが冒険小説ベストセラー作家ウィルバー・スミスだけあって読者を飽きさせないストリーテラーぶりである。 本書に登場するハリー・フレッチャーは、ロンドン北部の孤児院に17歳までいたのだが、大学奨学金を辞退してそこを飛び出し南氷洋捕鯨船に、歳をごまかして乗組員として乗り込んでしまった変りものである。 捕鯨船から下りた後、働いて貯めた金を使い果たすと特殊部隊に入り武術などや拷問や殺人といったバイオレンスの技能を身につけ、マレー半島、ベトナム、コンゴ、ビアフラで戦争体験した一筋縄ではゆかない男となっていたが、あるとき凄惨な死体を見るのに嫌気がさして特殊部隊から身を引いてしまった。 やすらいだ生活をしたいという思いが募り、それを実現するためには大金が必要と悪の道に走ってしまったが、二度も失敗したのち経歴を生かして南アフリカの警備会社にもぐりこみ、プロの仲間を選んで計画し、アフリカ準備銀行が輸送する2トンの金塊をまんまと手に入れスイスへ運び、スイスのある銀行家の専用室でマニー・レズニックという悪党から、自分の銀行口座に15万ポンドを振り込ませてしまった。 このマニー・レニックという悪党の頭目が、この物語に後にでてくるヒール役の片割れなのである。(もう一人のヒール役は、物語の途中から登場する巨漢の英海軍少佐スレイマン・ダダである。) ハリーは、足がつかないよう飛行機を乗り換え、着いたのがオーストラリアのシドニーにである。 ハリーは、シドニーで12万5千ポンドを投じて手に入れたウェイブ・ダンサーという豪華な釣り船を購入し、アフリカのモザンピーク沖セント・メアリー島へ航海してその地でチャーター船業にいそしむ日々を過ごし始めたのである。 この物語は、ハリーのクルーであるチャビーとアンジェロの手助けを受けながら次から次へと降りかかる危機を乗り越えてゆく手に汗握る海洋冒険宝探しの話である。 が、17歳で孤児院を飛びだしてからシドニーからセント・メアリー島へ航海を始めるところで終えるという小説にしても面白いストーリーになるのではないかと評者は思ってしまったのである。 物語も終えるころ恋人となったシェリーの秘密は、評者が想像していた通りであったが、主人公のハリーが、宝の処分で意表を突く心憎いエンディングには、多くの読者に爽やかな読後感を与えてくれるだろう。 | ||||
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週刊文春1990年 海外5位 このミス1990年 海外7位 セント・メアリー島で、観光客相手にチャーター船を運航する船主ハリー・フィッチャー。彼は、犯罪から足をあらい、第2の人生を謳歌していた。チャーター客のマターソン、用心棒ガスリー、ダイバーのジミーに雇われたハリーは、目的もわからぬまま航海に出発する。珊瑚礁ガンファイアー・ブレークで、ジミーが何かを引き揚げたとき、ガスリーの銃弾がハリーをつらぬく ・・・ 海中に沈んだ宝探しのお話なのだが、初っ端からピンチまたピンチの連続で、ジェットコースター的展開を見せる。最後の最後まで、息つく暇なしという感じ。犯罪者グループ、悪徳警察、英海軍、サメ、サイクロン入り乱れ、これでもか!の怒涛の盛り上がり。知恵を駆使してハリーが宝を探しあてるに至っては、興奮も絶頂に達してしまう。登場人物も悪役を含めて魅力的。中でも英海軍の巨漢スレイマン・ダダ少佐が面白い。ちょっぴりせつないラストのハリーの賭けが、締めくくり方として良かった。 まさに徹夜本。海洋冒険小説様々あれど、マイ・ベスト。 | ||||
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ウィルバー・スミスは、アフリカに生まれ、現在もアフリカに住む白人の作家。アフリカの各地を舞台にした冒険小説をたくさん書いている。欧米では大人気なのだが、日本ではそれほどでもなく、散発的にしか訳されていない。本書の主要舞台は、モザンビーク沖、インド洋に浮かぶ小さな島国。主人公のハリー・フレッチャーは、かつてはヤバい稼業をしていたが、現在は足を洗い、釣り船のチャーター業でのんびり暮らしている。ところが、怪しげな男たちを客として乗せたのを皮切りに、海底に沈んだ難破船の宝物をめぐる、命がけの争奪戦に巻き込まれる。今どき珍しいほどクラッシックな冒険小説だが、危機また危機、冒険また冒険の、息もつかせぬ展開で、とにかく理屈抜きに楽しめる。W・スミスの作品でし!!ばしば見られる、最後の方で駆け足になってしまう欠点もない。クライマックスはもちろん、エピローグもビシッと決まっていて、最後の最後までおもしろい。 | ||||
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もともとは泥棒稼業の主人公だが、今は足を洗ってアフリカ・モザンビーク沖の島で観光客相手に釣り舟の船長をして平穏な暮らしをしている。ところが、ある日怪しげな3人組の客を乗せてから、命がけで宝探しをするはめに。昔の難破船の宝探しという古典的な冒険小説の範疇に入るが、次々に危機難題やどんでん返しが起こり、最後まではらはらさせてくれる娯楽作品と言える。英語は比較的容易。 | ||||
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