五月十三日の月曜日はその年、もっとも不吉な日だった。ウェクスフォード警部の部下マーティンが、銀行強盗に殺されたのだ。

笹谷美緒が宿泊していた壱岐のペンションのログハウスで、男性客三人組のうちの一人が殺害され、一人がその直前に無断で島を後にしていた。

えっ!私が、フルマラソン!?いつのまにか大手新聞社主催のマラソン大会にエントリーされてしまった女子大生・亜由美。

十九世紀末、パリ。華やかなオペラ座の舞台裏では奇怪な事件が続発していた。

その日、取り引き先のOL・石塚渚左との逢瀬から帰宅した久我を待っていたのは、妻の史子が登山した白馬岳で行方不明になったという報せだった。

東京地検特捜部の検事だった千本木創は、二年前、大物財界人が絡む大がかりな贈収賄事件の捜査に当たっている時、複数の刺客に襲われ、逆に相手の男たちに大怪我を負わせてしまう。

時価数千万円の幻の名刀「村正」盗難事件―。

経営コンサルタントとして活躍する山上忠男の前に、かつての恋人・美沙が現れた。「私の恋人を助けてほしいの」と―。

虚飾と欲望に彩られた街。私はこの土地の権力者・久納義正を取材するためにやって来た。

ハリウッドのスターダムに手が届かんとする演技派女優クリス。

シーズンオフの別荘地に拳銃を片手に迷い込んだ娘と、別荘地の保安管理人として働きながら己の生き方を頑に貫く男の交流を綴った表題作をはじめ、飯倉の裏通りにあるバーを根城にする一匹狼のもめごと処理屋を描いた『ジョーカーの選択』、未来の巨大ホテルを舞台に、最悪の麻

今度の依頼はどこかキナ臭い。

殺人罪の時効は十五年。もうまもなく時効が成立する男が、いまお前たちの目の前にいる。

ダイビング中、妻とその不倫相手に見殺しにされた推理作家・風間春樹は、無人の八丈小島で意識をとりもどす。

十津川警部は帰宅途中の電車で若い女性から「お願いがある」と声をかけられた。

『週刊A』の編集長が就任十三日目に崖から車で落ちて事故死した。

米穀卸商の坂本義人が水死体で発見された。彼が死の直前に電話をしていた相手は、浅見光彦の母・雪江だった。

殺人。不正。

12分の1のドールハウスで行われた小さな殺人。

「どうでもいい。何もかんもどうでもいい。

館長が悪質な詐欺にひっかかり、ヤクザに引き渡しを要求されたO老人ホーム。

新宿・歌舞伎町のラブホテルのフロントに立つ本杉高志は、奇妙な成り行きから十八歳の少女菊岡理絵と同居を始めた。

スクールバスの行方は依然として分からない。何の進展もないまま1日が過ぎた。

障害児を乗せたスクールバスがのっ取られた。

扉を通じて中間世界のローランドたちに合流したジェイク。

十五年前に家を出たままの親父が死んで、大学三年のぼく・礼司に残されたのは、二匹の蝶と、「妹」と名乗る女の子・季里子。

2010年、急増するインターネット犯罪に対処するため、FBI内に特捜隊「ネットフォース」が設立された。

「私を殺していただきたいのです」―大富豪・千住忠高の晩餐に招待された四人の男は、千住のとんでもない頼みに呆然とした。

奈良から柳生村に通じる滝坂の道にある首切り地蔵が何者かに盗み出され、その跡に首を切断された男の死体が磔にされていた。

拳銃使いローランドは、新しい二人の仲間、車椅子のスザンナと麻薬の運び屋だったエディとともに暗黒の塔への旅を続ける。

1958年のNY。元CIAの腕利き工作員ウォルターは、欧州から愛するマンハッタンに帰ってきた。

真夜中に家に忍び込んできた強盗。不意に発砲され、家主のリチャード・デインは男を射殺してしまう。

ある日、中学校に仮面をかぶった生徒が登校した。驚いた教師は、仮面をとるよう説得するが、少年ははずさない。

天国から「地上研修」に来ている天使のマリと、地獄から「成績不良」で叩き出された悪魔・黒犬のポチ。

老作家と妻は、旅行中嵐に遭い、イギリスの小さな漁村に避難した。

“金輪際口をききたいとも思わなかった”相棒ケルプがまたしてもドートマンダーに“計画”を持ち込んだ。今回はずばり、誘拐。

窃盗の現行犯で囚われていたドートマンダーの元に敏腕弁護士が現れる。無罪と引き換えに仕事を請けろ、という。

古都ボストンに探偵事務所を構えるパトリックとアンジー。彼らのもとに二人の上院議員から依頼が舞い込んだ。

海兵隊あがりの冴えない泥棒ティム・カーニーは、服役中の刑務所で正当防衛のためにヘルズエンジェルズの男を殺し、塀の中にいながら命を狙われる身となった。

岩手の実家の土蔵から“雪舟”と署名の入った山水画の掛け軸を発見した大学生の広田。

赤ん坊の頃、香港で航空機事故に遭い両親を失った高岡千佳子。

恐怖小説を執筆中に身の周りで頻発する怪現象、現代日本人の心の奥底に見え隠れする土俗神への信仰心、古都から漂うミステリアスな魔力、異国の地での神秘あふれる体験やそこで人々をとらえてやまぬ神話や伝説…。

片山家では、大学受験のために上京した高校生・温水さゆりを居候させることになった。

核燃料の取長で鳥取県を訪れた浅見光彦は、小泉八雲がかつて“地獄”と形容した宿で美人異父姉妹と出会った。

1975年、渋谷。ロックの熱狂が鳴り響く街に16歳のノンノはいた。

青いペイズリーの柄のチャイナ・ドレス、つば広の帽子、青いパンプスで着飾り、膝から下の美しい脚線を見せる謎の「上海レディ」…。

長野県高瀬湖畔の工事現場から人間の白骨と犬の骨が発見された。長野県警大町署から熊耳警部補、山岳警備隊員が出動。

八時ちょうどの「あずさ2号」で私は私はあなたから旅立ちます―狩人が歌う「あずさ2号」が大ヒットした1977年の4月、当時13歳だった朝比奈耕作少年は話題の特急「あずさ2号」に乗って旅に出た。

新しい時代への意識を開くために、私たちはどう変われるのか、不安や疑いはどうしたら消えるのか―。

浅見光彦が新宿の花園神社を取材中、男性の死体を発見した。

谷中中学の国語教師、粕谷郁子は生徒に作文を書かせた。

北アルプスを登山中の一人の男が失踪した。消息を絶ったのは、八木光秀四十三歳。

犯罪組織「クライン」の独裁者君国の愛人はつみの身体と、女刑事明日香の精神を持つアスカは、己だけを信じて決死の囮を演じていた。

覚醒剤に替わり、日本全土を脅かす新型麻薬アフター・バーナー。

軽井沢のセンセが浅見光彦に宛てた手紙は、ユーモアあふれる玉手箱。

カルチャースクールで小説の勉強を始めた主婦の川名純子は、受講生仲間の真美子から“取材をかねた売春”を勧められた。

超高層ビルが立ち並ぶLAの足元、作家をクビになったデイビッドは、ジャンキーや淫売婦がたむろするスラム街に流れ着く。

国文学者・折口信夫のもとに、一通の手紙が届いた。

地獄のような七月の暑さの中、ハップとレナードは、死去したばかりのレナードの叔父チェスターの家を掃除していた。

自分にプロポーズまでしていた中原はなぜ自殺してしまったのか?井岡あや子は割り切れぬ思いを胸に、中原が自殺の直前に訪れていた能登恋路海岸へ傷心の旅に出た。

南シナ海の烈風。眼下で砕ける三角波。

長い刑期を終えて出所したばかりの盗みの天才ドートマンダーに、とてつもない仕事が舞い込んだ。

生来内気で、仕事にも女にも引っ込み思案のランバート。すべてにおいて積極的で自信に満ち溢れたチャールズ。

万年係長だったパパが、会社で課長昇進試験を受けることになり、曾根一家は大騒ぎ。

朝焼けのサヴァンナで、チーターを観察する一人の女性がいた。少島恵美子。

平家の落人伝説の五箇山、白川郷、高山、郡上八幡をまわる団体ツアー「合掌の里めぐり」に参加したキャサリンと浜口。

天才的犯罪プランナー、ドートマンダーも、近頃ではその仕事に少々嫌気がさしていた。

エメラルドが八個ついたネックレス。ある宝石商が惚れた娼婦に残した豪華な形見。

バニーとエラは一夜にして夫婦となり、リリアンという九歳の娘を持つことになった。

精神病院を退院したばかりの妻がレイプされた。夫のハリーは犯人逮捕に執念を燃やすショー警部補に協力する。

ベトナム戦争帰りのヒッピー、ジョニーが向かったのは、憎悪してやまない父親の豪邸だった。

新進建築家ガイは、妻と離婚するため故郷へ向かう列車の中で一人の青年と出会う。

1999年。天文学的なインフレに見舞われた瀕死のロシアに、一人の政治家が彗星のように登場した。

コマロフの野望は阻止されねばならない。英情報部は元CIAのジェイスン・モンクに白羽の矢を立てる。

フィリップは暴力的で血なまぐさいことが嫌いな、ナイーヴな青年だった。彼が愛するのは美しいものだけ。

辞令、刑事課ヲ命ズ―。

十二歳にしてマリファナ、十六歳にしてヘロイン。

明日はテストだ。一夜漬け専門の俊男の焦りは頂点に達した。

阿波おどりに沸く四国・徳島で、祭りの最中に男が射殺される事件が起こる。

毎朝、涙を流すという少女像。だが、持ち主が謎の自殺を遂げた朝だけ、このブロンズ像が泣かなかったのは何故なのか。

華麗なる列車が突如消滅―。

覆面の騎士ゾロは、強きをくじき弱きを助く、大盗賊にして紳士。

深夜の首都高で、吉川国夫の車は大型車に引っかけられ炎上。国夫は死亡した。

「今夜決行だ―」鉄砲ダマとして死ぬ、たとえ生き残っても娑婆に未練があってはならない。

半年がかりで書き上げた長編が、やっと見本になった!推理作家・有栖川有栖は、この一瞬を味わう為にわざわざ大阪から東京へやってきたのだ。

都市銀行の大手・西東京銀行で、強迫・テロまがいの事件が発生。原因は、長びく不況による不正融資と見られていた…。

女優・中村美矢子は、土佐中村への一人旅の車窓から、河原で男が襲われる現場を目撃する。

憧れの日本にやってきた私立探偵のトウキョー・サム。

福岡の医師グループを祇園の舞妓ツアーに案内したツアーコンダクター・桂木美也子は、そこで出会った青年医師・名木裕介に淡い恋心を抱いた。

あるのどかな昼下がり、レストランで食事をしていた片山義太郎と晴美。

浅見雪江の絵画教室仲間である池沢英二が再婚することになった。

ペンネームは覆面作家―本名・新妻千秋。天国的美貌でミステリー界にデビューした新人作家の正体は、大富豪の御令嬢。

赤坂の高級クラブ「エル・ドラド」で日本最大の組織暴力団三矢組の組長が狙撃された。

大阪―札幌間を走る豪華寝台特急トワイライトエクスプレス―その最後尾に設けられた夢の特別スイートは『動くホテル』とも称され、チケットの入手は絶対不可能との伝説さえある。

クリスマス・イヴの晩、ピップは、荒涼とした墓場で脱獄囚に出くわし、脅され、足枷を切るためのヤスリと食料を持っていく。

莫大な遺産を得て新たな人生を歩み始めたピップ。ある日、彼の前に謎の人物が姿を現した。

四年後、謎の人物から莫大な遺産を相続することになったピップは、『紳士』になるためにロンドンへと赴く。

1996年冬、北京。郊外のスケートリンクで駐中アメリカ大使の息子が死体で発見された。

義兄の伸太から父危篤の報せを受け、由佳は13年ぶりに大阪へ帰郷する。

新宿・アンダーグラウンドを克明に描いた気鋭のデビュー作!おれは誰も信じない。女も、同胞も、親さえも…。