グランド・ミステリー
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とても面白かったです。 | ||||
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ちょっと凝りすぎでは?と言いたくなる程の展開です。作者の構成力に才能の高さを感じます。わたし的には2人の女性たちがより魅力的に表現されると完璧なんですけど。 | ||||
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まだ「吾輩は猫」「雪の階」に次いで3作目なので奥泉作品は初心者です。結論からいうと、「雪の階」同様にこの作品もすばらしかったです。 まずはプロローグで、佐世保に停泊中だった水雷艇「夕鶴」で起きた火災事故の様子が語られます。徹底して調査が行われましたが、結局「火災の原因は遂に不明とせざるをえない」という結論に。これがまず第1の謎です。 そして第1章、主人公の加多瀬海軍大尉が先任将校を勤める潜水艦「伊24号」と、18機の戦闘機を搭載した航空母艦「蒼龍」が太平洋を航行しながら、真珠湾攻撃に向かって邁進する高揚した内部の様子が描かれます。ここで起きる第2の謎は、「伊24号」から潜水艇で出撃予定で戦死することが明白な兵から預かった遺書が盗まれたこと。 第3の謎は、「蒼龍」の整備兵川崎が船内から自殺とも取れる不可解な失踪を遂げたこと。 また、第4の謎は、「蒼龍」の花形戦闘機パイロット榊原大尉が攻撃の後、無事帰還したにも関わらず、到着と同時に青酸カリを飲んで、または飲まされて死んでしまったこと。 最後までこれら4つの謎が伏線となって複雑にからみあい、様々な出来事が起こり、また解明されていきます。 実はこの第1章を読み通すのが一番大変でした。戦局を説く硬質な文章、軍隊内の序列や規則、専門用語混じりの戦艦や戦闘機のメカの説明と整備の様子など排気ガスと揮発油の臭いが漂ってきそうな硬い雰囲気で、機械にあまり関心のない自分には読むのが結構苦痛でした。が、ここがすべての始まりだと思いがんばって読み通しました。真珠湾攻撃の手に汗握る迫力シーンもあるので、戦闘ものが好きな方はむしろわくわくすると思います。 第2章「東京1943」では、加多瀬大尉の妹、範子が参加するギリシア語文献を読む読書会から始まり、がらっと変わっておっとりして浮世離れした雰囲気になります。以後、話はこの範子の恋愛模様と、榊原大尉の服毒死を探る加多瀬大尉と2人をめぐる話が交互に進行します。 元気で現代的な範子は「雪の階」の女性カメラマン千代子にキャラクターがよく似ています。一方、得体が知れず官能的な榊原大尉の未亡人志津子は、これもまた謎めいた伯爵令嬢惟佐子に似ていると思いましたが、奥泉作品ではこういう2タイプの女性がよく登場するのでしょうか? 後半、ミッドウェー、レイテ、ソロモンと悪化するばかりの戦局を背景に、ますます戦いに突き進む陸軍と、停戦を図りたい海軍との軋轢が描かれます。 それに関わってくるのが海軍から資金が流れているらしい国際問題研究所。そこで「未来を予言する」ことを研究しているというどこか狂気じみた加多瀬のかつての同期。そこに関わる自称作家、暗躍する亜細亜通商の社長で範子と婚約することになる彦坂など、怪しく個性的な人物が多数登場。 時間が前後し、ある時勢が異なる時間へと繋がり、パラレルワールドのような2つの世界がからみあい、話は魔術的な様相を帯びてきます。 結局片方の運命が現実となったのか?それとも2つは平行して存在しているのか?このあたりは頭の中でしっかり2つを区別して読まないと混乱すると思います。思わず南米のマジックリアリズム作家や夢枕獏の「上弦の月を食べる獅子」などを思い出しました。 途中、厳しい現実から目をそむけてただ日々の快楽を追い、日常に堕している現代の日本人を情けないと批判する文章が出てきて、言いたいことはわかるのですが、小説で作者に説教されたくない自分はこの部分はいらないと思ってしまいました。 戦時中、お国のためにと無謀な戦争に向かわされ、悲惨に死んでいった兵たちの様からは戦争というものの無意味さがひしひしと伝わってきます。が、最後は希望のある終わり方になっていて、後味はいいのでご安心を。どうしたらこのような力作が書けるのか、超人的なパワーが必要だと思います。すばらしい作品でした。 | ||||
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彼の作品はちょっとひねりがあって面白い。 図書館で見つけて古書で購入しました。綺麗でした。 | ||||
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経年劣化も見られましたが、それなりに綺麗な状態でした | ||||
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