モーダルな事象



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初公開日(参考)2005年07月
分類

長編小説

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モーダルな事象―桑潟幸一助教授のスタイリッシュな生活 (文春文庫)

2008年08月05日 モーダルな事象―桑潟幸一助教授のスタイリッシュな生活 (文春文庫)

大阪のしがない短大助教授・桑潟のもとに、ある童話作家の遺稿が持ち込まれた。出版されるや瞬く間にベストセラーとなるが、関わった編集者たちは次々殺される。遺稿の謎を追う北川アキは「アトランチィスのコイン」と呼ばれる超物質の存在に行き着く…。ミステリをこよなく愛する芥川賞作家渾身の大作。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

モーダルな事象の総合評価:8.44/10点レビュー 27件。Bランク


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(8pt)

モーダルな事象の感想

先に「桑潟幸一助教授のスタイリッシュな生活」を読んでいる。こちらは爆笑ミステリだったが、このモーダルな事象は、また違った色合いのミステリだった。クワコーの脱線ぶりは同じだけれど、起きる事件は本格ミステリのように
謎めいている。そして探偵として活躍する北川アキと元夫の諸橋倫敦のコンビが動き出す、第二章のミステリーへの実践的アプローチから二人の謎への挑戦を読者も一緒に追うことになる。この二人の行動がいろいろ調べまわる合間に飲んだり
食ったりするわけだけれど、その辺の描写というか書き方が、さすが芥川賞作家だけあって上手い。下手なグルメレポーターのコメントよりよほど伝わる。読んでいて咽喉が渇いたり腹がへって何かつまみたくなってしまう。飲み食いしながらの推理と閃きなどが二人を突き動かし真相へと導くわけだけれど、合間に入るクワコーの行動と妄想じみた話の流れが実は最後の方で交差する仕掛けになっている。文章は確かに深い語彙をさらりと使って上品な感じで読ませるが、くだけたクワコーの
生活の様子や下品なところも適切な言葉で笑いを誘うなどその筆力は本物で、かなりの長編であるが読み疲れなどは感じない。ミステリ部分は結局人の繋がりで、この部分を解していけば真相に至るわけだ。事件はやはり痴情のもつれ、怨恨、物取りなんだね。100%通り魔の犯行ならば探偵の出る幕はないわけだ。手にしたとき予想外の厚さで驚いたが、そう時間もとらずに読み終えた。もと夫婦の探偵コンビが面白かった所為でしょう。本文の一節に、なるほどと、クワコーは頷き、いわゆるマルチというやつですねと、余計な世辞を口にすると、女と新城が声を合わせて笑い出したのは、マルチなる言葉の時代遅れ感に反応したからだったが、クワコーは笑いの意味がよく分からず、特に悪い気もしなかったので、一緒になって笑った。〔なるほどと〕以下はクワコー視点寄りの記述ですが、そこに〔余計な〕といういわば神の視点からの形容詞がはいり、続いて〔マルチなる言葉の時代遅れ感に反応した〕は女と新城の視点、続いて〔笑いの意味がよく分からず、特に悪い気もしなかった〕はまたクワコー視点、というふうに一文で目まぐるしく焦点化のピント合わせがやり直されます。等筆者の解説がありますが、これは読ませる側が意図して書くテクニックでしょうが、読む側はなんの違和感もなく読み進むので、これは読ませる側と読む側がシンクロしているといえると思います。本を読むという行為はこういったことなのだと今さらながら感じました。このあたりがすれ違うと苦手な作家という認識になるのでしょう。

ニコラス刑事
25MT9OHA
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.26:
(5pt)

女がバカすぎる

北川アキがいくら何でもバカすぎる

キャラ設定だとしてもちょっと酷く書かれすぎてる

それを差し引いても星5個
モーダルな事象 (本格ミステリ・マスターズ)Amazon書評・レビュー:モーダルな事象 (本格ミステリ・マスターズ)より
4163239707
No.25:
(4pt)

期待通り

新品同様で、小説も期待通りの面白さでした。
モーダルな事象―桑潟幸一助教授のスタイリッシュな生活 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:モーダルな事象―桑潟幸一助教授のスタイリッシュな生活 (文春文庫)より
4167580020
No.24:
(3pt)

とにかく長い

主人公は短大の助教授という職業にもかかわらず、どちらかというと低俗な部類の人間なのが面白いと思った。
事件の鍵となる人たちの名前と血縁が複雑でわかりにくい。
物語はそれほど複雑でもないのにとにかく長いので、最後の方は飛ばし読みした。
モーダルな事象 (本格ミステリ・マスターズ)Amazon書評・レビュー:モーダルな事象 (本格ミステリ・マスターズ)より
4163239707
No.23:
(5pt)

元夫婦探偵のキャラと軽妙な語り口で救われる、重層的なミステリの大作

序盤から怪奇で猟奇的な幻想が描かれ、ズシリと重い読み応え。作者の分身のような桑潟の自虐的な俗物ぶりと、この奇妙な幻想の乖離が生々しく、続いて起きる殺人の謎も到底一筋縄ではいかないと予想させた。そして探偵役のジャズシンガーが登場するが、作者の名作「鳥類学者のファンタジア」のヒロインフォギーがゲスト出演して大いに盛り上がった。個人的にはこの時点で5評価でも良いと思ったくらい。彼女と別れた夫との「元夫婦探偵」が良い味を出しており、ラストで復縁を果たしたらしい2人にエールを送りたくなった。
 時空を超えた戦争犯罪が現在にも落とす暗い影や世界の根源に関わる物質などは「鳥類学者…」や芥川賞受賞作「石の来歴」を想起させ、読み応え十分の大作だけに、読んでいて楽しくなる軽妙な語り口は何よりだった。この作者にしか書けない、重層的なミステリの傑作である。
モーダルな事象―桑潟幸一助教授のスタイリッシュな生活 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:モーダルな事象―桑潟幸一助教授のスタイリッシュな生活 (文春文庫)より
4167580020
No.22:
(3pt)

陰鬱な雰囲気で、とにかく長いです

クワコーものの連作短編集三冊を読んだ後に、クワコー初出のこの作品に気付き読んでみました。

短編集とは随分違った雰囲気で進んでいきます。暗いです。しかも長いです。が、最後まで読み通せました。なんとか。

クワコー物の短編第3集がすごくよかったので、驚きました。前二作もそこまでよかったかとな、と思い出してみましたがそこまでではなかったように思います。テレビドラマも見ています。

ひょっとすると著者はドラマを見て、よりエンターテインメント寄りの作品にしたのかもしれません。

梶原一騎は、巨人の星の大リーグボール二号の消える魔球の秘密を考えてなくて、関係者はどうなるかと心配していたそうです。ところが、後から放映されるアニメを見て思いついたと言われています。アニメで毎回その日の題名が出るところの星飛雄馬の投球場面です。そのプロ野球編です。
モーダルな事象 (本格ミステリ・マスターズ)Amazon書評・レビュー:モーダルな事象 (本格ミステリ・マスターズ)より
4163239707



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