桜の樹の下で盗んだのは、一枚の呪いのお札だった。それ以来、掏摸を働いた桐の周囲で、気味の悪い出来事が頻発。

一九七六年春。職を辞して実家に戻ったスティーヴンは亡くなったはずの伯父が生きていたことを知る。

伯父が語り始めたのは、勢力を増すナチスがベルギーに侵攻しようとしていた一九四〇年夏の出来事。

凍てつくオホーツク海に突き出し、人も寄せ付けぬ原生林に襲われた極寒の地・知床。

小樽での子守奉公で初めて都会の暮らしに触れたとわは知床に戻り、森のなかでアイヌの青年と偶然再会する。

大学に通いながらキャバクラで働くことになった駒子。ここには「カワイイ」以外の価値観は存在しない。

星野一彦の最後の願いは何者かに“あのバス”で連れていかれる前に、五人の恋人たちに別れを告げること。

ライター・銀次郎は、元妻・聡美が引き起こした医療ミス事件の真相を探ることに。

日本一長い駅名の構内で名誉駅長・田宮始が射殺された。

大奥に将軍家斉の子を殺めた輩がいる…。

水上バイクのエンジンが急停止した瞬間、銃声が轟いた。女社長・佐久瑞穂が主催する船上お見合いパーティーでのことだった。

片山義太郎は幼なじみの白井の結婚式に招かれた。

牧原藤子がようやく手に入れた一戸建てのわが家。だが、思わぬ不幸が近所に潜んでいた。

ロンドンのオークションでゴッホ作「医師ガシェの肖像」を日本人が競り落とした。落札価格は約百八十億円。

冷夏霖雨のため米価が暴騰する文化五年、江戸の米問屋が相次いで襲われた。

婚約破棄された上に、ダニ研究の仕事までリストラされた桐野真衣(32歳)。

大間からマグロとともに築地市場に届いた氷詰めの死体。

「砂糖に殺される!」と書かれたビラが、クッキー用品店の庭に大量にまかれ、店主のオリヴィアは大慌て。

時代小説の名手が描く、江戸の女の恋愛模様 江戸の占い本が女たちの吉凶をズバリ! 月ごとの風物を織り込みながら江戸の女を生き生きと描く、切なくも愛らしい傑作時代小説。

同心の息子で臆病者の夏之助と、与力の娘でしっかり者の早苗。

北朝鮮が、日本に向けた中距離弾道ミサイルに燃料注入を開始した。中身は核なのか。

―うちの理生ときたら、高校生になったというのに、泣き虫で弱虫でこまったもんだ。やれやれ、おれがなんとかしてやるか―。

今野真弓、27歳。夫は34歳の泥棒。

深夜の警邏中、京都府警の警官二人は公園で格闘する二人の男を発見。「警察だ。

便利屋探偵、椎名啓輔は元ボクサーである。

日本橋小網町河岸にある船宿「川澄」は、吉原に繰り出す客だけでなく、商談や休憩客で賑わい大繁盛。

実の父である徳川家康に毒殺された悲劇の猛将結城秀康。

美貌の産婦人科医・曾根崎理恵、人呼んで冷徹な魔女。彼女は母に問う。

不甲斐ない彼氏と理不尽な職場を捨て、ひとり旅に出た弥生は、滞在先の上海で葉月蓮介と出会う。

亡き父の邸宅を訪ねたギデオンはいきなり何者かに襲われる。地元警察のミーガン警部補が捜査に乗り出すが犯人は不明。

新月の夜、ストーンヘンジにローブ姿の集団が集っていた。5000年前から続く儀式を行うためだ。

人間は無作為にテキトウに動くのだ、と主張する文芸部顧問になった「せんせい」と、この世の全てが理屈通りに動いている、と信じて疑わない中学生の文学少女「比良坂れい」の2人が孤島を舞台に繰り広げる壮絶な頭脳戦と恋愛模様。

時間理論を応用してつくられた超高速移動機の内部に亀裂が発見された。そこからは別の時間、別の世界が覗き見られるという…。

凛田莉子と双璧をなす、閃きの小悪魔こと浅倉絢奈。

クラスで一番地味な阿武隈川道子は高校2年生で初めて携帯電話を手に入れる。

ついに激突。リアム&エドワードvs.あの“教授”!ホームズに憧れ、少年探偵団に入り、名探偵の背中を追いかけていたリアム。

北海道、旭川。平凡な高校生の僕は、レトロなお屋敷に住む美人なお嬢様、櫻子さんと知り合いだ。

昼間はOLにして鍵穴からの観察者、ミス・ブースカ。夜は街角の婚活占い師として人気の、ミス・アンジェリカ。

からくも一家心中の運命から逃れた少年・タカシ。辿りついた南の島は、不思議で満ちあふれていた。

竜司の元に届けられたDVD。そこには爆弾とともに緊縛された紗由美の姿が映されていた。

大学生・霧島涼のバイト先の先輩が惨殺された。そしてなぜか魔の手は涼にも及んでくる。

自分が、戦国時代より続く“守護六家”の頭領家の跡取りだと知った霧島涼。

表御番医師として江戸城下で診療を務める矢切良衛。

突如襲われる眩暈。それは異界の扉が開く瞬間なのか?作家の日常に散在する“アンバランスゾーン”への入口。

幹館大学ヘンな建物研究会、通称「ヘンたて」に所属する亜可美は今日も個性豊かな仲間と活動中。

珍しい古書に関係する、特別な相談――謎めいた依頼に、ビブリア古書堂の二人は鎌倉の雪ノ下へ向かう。

フィンランド郊外の村の雪原に横たわる惨殺死体。

階段から落ちた恋人・亜矢子は意識不明のまま昏睡状態に陥る。

北多摩署管内の公園で首吊り死体が見つかった。一本の樫の木に三人も!捜査本部に乗り込んで来たのは美貌の若杉麗子警部。

幹部に目をかけられ、所轄署刑事から県警本部へと異例の出世を果たした八神は、畑違いの鑑職課でベテラン課員を率いて緊張の連続。

四年前の女子高生転落死事件が、ネット上の他殺を示唆する書き込みが発端で再燃。

釧路湿原のタンチョウサンクチュアリに、ボランティアを志願して、白井香織という謎めいた美女が現れた。

本書を読む前に、ぜひ、辻村深月の長編ミステリー『スロウハイツの神様』を手に取ってください。

人員整理のため二週間後に解雇されることになったLAタイムズの記者マカヴォイは、ロス南部の貧困地区で起こった「ストリッパートランク詰め殺人」で逮捕された少年が冤罪である可能性に気づく。

有能な犯罪心理分析者レイチェルが導き出した案山子の人物像は、女性の下肢装具に性的興奮を覚える倒錯者。

ホテルの講演会場に仕掛けられた爆弾が、壇上の救命医・若林の命を奪った。

秀吉の懐刀として武勲を立てた官兵衛は、戦況膠着する文禄の役で朝鮮行きを申し出る。

お人好しの天才弁護士・百瀬太郎の事務所は、ペット訴訟で放り出された猫でいっぱい。

恋愛ではない場所で、この飢餓感を冷静に処理することができたらいいのに。

母親が自分に寄せる夢を体に溜め込み肥満化した節子。他人の秘め事を言い当てられるがゆえに高慢で孤独な絵理香。

十一代将軍徳川家斉の次男として生まれた家慶。

長崎代官の季次家が抜け荷の罪を着せられ、とり潰しとなった。

三姉妹の長女・百合が次女を殺した。

平穏な江戸の町で、芸者の置屋で寝ていた四人の妓が頭を丸刈りにされた、 町中の洗濯物が物干し竿から盗まれた、犬が屋根に登ったなどと奇妙な事件が南町奉行所に持ち込まれた。

元の主を殺した咎で斬首を待つばかりの男は無実ではないのか?北町奉行所見習い同心・鈴原淳之助は疑問を抱き、密かに探索をつづけてきた。

東京郊外の山間にある別荘に、行方不明だった推理作家・西田操が帰ってきた。

往年のトップスキーヤー緋田宏昌は、妻の死を機に驚くべきことを知る。一人娘の風美は彼の実の娘ではなかったのだ。

新進の考古学者・江村宗三は、元兄嫁の西田美奈子と十四年ぶりに再会し、情事を重ねていた。

記念すべき第一回穂尾付学園祭。生徒会長の琴宮遥は、学園祭を盛り上げるために企画の人気投票を行う事を提案。

生まれつきの恐い顔のせいで、学校で浮きまくっている坂本秋月。

高校の元クラスメートが住む片田舎の村を訪れた金田一一と美雪。

「この番組が終わったら死のうと思います」深夜の人気ラジオ番組に一通のメールが届いた。

歌舞伎町に消えた警視庁幹部の一人娘を捜し出せ。

北条早苗という女刑事はいるか。不審な電話が捜査一課にかかってきたとき事件の幕は開いた。

冷えきった夫婦関係の憂さ晴らしでバッティング・センターへ出かけた省平に、男が声をかけてきた。

“アメリカ淵”と呼ばれる渓谷で発見された女性の全裸死体。手がかりは仏が身につけていたネックレスただひとつ…。

江戸の吉原で黒い狐面の集団による花魁殺しが頻発。

警視庁捜査一課強行犯係だった津上達也は、二年前、刑事の職を辞した。

O県警生活安全部「JWAT」は女性と子供を守る特別チーム。

雨の中あでやかな傘の群れが舞うと、死体がひとつ――「ひときり傘」が引き起こす連続殺人事件が江戸の町を震撼させる。

一二〇〇年の昔、空海は何を秘したのか?封印がまさに解かれようとする今、東北では腐鬼の末裔三家が対立を激化させ、「鬼道の鍵」を握る美女鬼奈村典子の行方も謎のままであった。

江戸の切り絵図制作を始めて一年半。

休暇でノルマンディの田舎に暮らす伯父を訪ねた、パリ警視庁の警視カプシーヌ。

文具メーカーで働く由紀江は耕次と付き合って半年。気分屋の彼は機嫌が悪くなると手がつけられない。

出世の階段を駆け上り、ついに首席家老へと登りつめた桑山又左衛門の許に、「言語道断の所業有り」と、ある日果たし状が届く。

同時期に道場に入門した五人の仲間は各々の道を歩み、時代は移ろう。

物のはずみで起きた決闘で相手を斬殺した片桐宗春は、逆うらみによる敵討ちに狙われていた。

本所深川で幽霊と暮らす新吉の前に、道士服を着た行き倒れ寸前の男の幽霊が現れる。

「ねえ、私を覗いているのは誰なの?」。奇妙な洋館で女は自分を見つめるビデオカメラに気がついた。

うづと太郎吉の祝言で、無事に仲人を務めた小籐次は水戸へ旅立った。

謎のデータがネット上にバラ撒かれ、削除された…。直後、一人の男の死体が発見される。

寛政の改革令に反旗を翻した浮世絵板元の蔦屋重三郎は歌舞伎役者の大首絵刊行を試みる。

レポートのため、女子高生・間近紀子(M)はとあるオフィスを訪れた。

美人歴史学者の静香、ひとみ、東子の女子三人は、吉野ヶ里遺跡の古代墓で、知人の考古学者の死体を発見。

時の法務大臣の一人娘が行方不明になった。十津川警部は、三上刑事部長から内密に彼女を捜すよう命じられた。

「ひとごろし、がんばってください」―幼い字の手紙を読み終えると、男は温厚な夫婦を惨殺し、水に沈めた。

廃棄物の不法投棄で摘発された解体業者・保津間興産は、毛利谷一家の企業舎弟。

神出鬼没の山手線探偵・霧村雨。

人生の折り返し、三五歳を迎えたぼくに、いるはずのない未来の娘からメールが届いた。

ひょんなことから、謎の手紙を預かった高校生カメ。中には現金100万円と多額の預金通帳、そしてメモが入っていた。