製造迷夢
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不可思議なタイトルに、星新一的な近未来のショートストーリーズを連想したが、アジアンポップスのタイトルとのこと。ミステリアスな雰囲気を醸し出すのに成功している。 心身共に傷を抱える渋谷猿楽町の一条刑事がものに残る残留思念を読むことができる美潮の力を借りて事件を解決していく。こういった超能力をサイコメトリーというそうだが、その上サイコパスな犯人も出てきて、サイコミステリーが苦手な私としては若干苦手意識を感じながら読み進めていった。 しかし、途中から映像向きな物語だと気付いた。印象的な登場人物に加え、各章、誰かの独白から始まり、次いで逮捕手続書で事件の概要を三文雑誌記事でより詳細を紹介してから、物語が始まる。奇妙かつ残酷な事件。ドラマでは珍しくない設定である。 そこで頭の中で映像化して読んでいくと俄然面白くなってきた。 事実、作者も香港映画にインスパイアされたとのこと(解説より)。香港映画といえば、私はウォン・カーウァイ監督くらいしか知らず、彼の作品にするにはカオス感・スピード感がないものの(監督及び作者には失礼だが)、ドラマ化には絶好の題材だと思う。 ドラマなら美潮ちゃんの方を主人公にした方がいい。イメージ的にはモトーラ世理奈さんだが、演技力抜群な清原果耶さんが一推しか…妄想が膨らむ。 尚、一条刑事は「バベル島」収録の「人柱」(制作年的には本作より早い)と「船上にて」の「黒い水滴」にも出てくる。後者では二人のその後を僅かながら窺い知ることができる。 | ||||
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1話完結型の短編ですが、主人公自体は同一の人で話が展開してきます。 話の展開が面白い、予想外とかでなく、文章構成に独特な構成がされており、「他者の小説が●●だから私も●●的な文章表現でなければいけない」といった感じの文章でなく、表現に”くせ”みたいなものを感じとりました。 それを”読みやすい”と思うか、”読みにくい”と思うかが読者をわけると思います。 内容的には葉村シリーズの「悪いうさぎ」くらいでしょうか。謎に謎を重ねて伏線回収、きれいに話を締めくくれていない為、若干最後がすっきりしないといった感じです。 | ||||
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「人の心が読めるってしんどい」 物に残された残留思念を読み取る能力をもった少女と、過去の事件で顔に傷を負った陰のある刑事の奮闘を描いた連絡短編推理小説。 ある事件が起きて、物に込められた思念を読み取ることによって解決に至るというパターンの小説なんですが、ドラッグが絡んでいることもあって、気持ちよく解決する事件はほとんどありません。 残留思念を読み取ることのできる女性・美潮に尊大な態度はなく、傷つきやすい心を持って、それでも人の心を求める様が痛々しく、感情移入しすぎると疲れてしまいまそうです。 | ||||
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「人の心が読めるってしんどい」 物に残された残留思念を読み取る能力をもった少女と、過去の事件で顔に傷を負った陰のある刑事の奮闘を描いた連絡短編推理小説。 ある事件が起きて、物に込められた思念を読み取ることによって解決に至るというパターンの小説なんですが、ドラッグが絡んでいることもあって、気持ちよく解決する事件はほとんどありません。 残留思念を読み取ることのできる女性・美潮に尊大な態度はなく、傷つきやすい心を持って、それでも人の心を求める様が痛々しく、感情移入しすぎると疲れてしまいまそうです。 | ||||
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”コージーミステリ”なんて言われるように、殺人なんかが起きながらも、ちょっとほんわかした雰囲気の作品が魅力的な作者ですが、今回はいつもとちょっと違う。残留思念が読める井伏美潮が出て来るからだ。 方法はどうであれ、人の心が読めるなんて決して幸せなことではないんだろう。その証拠に、彼女も好奇心旺盛で事件になりふり構わず首をつっこむくせに、とても傷つきやすい。ふとしたことから彼女と知りあった顔に傷を持つ刑事・一条風太は、彼女に振り回されながらも、その存在が気になる様子・・・顔と心が一致しないことを知っているからか、他の人間と違って美潮は風太の顔の傷を気にしない。そのことが彼の気持ちを引きつける要因になったようだ。 なんといっても人の心を読み取る人物が事件を解決するので、本格ミステリのように、証拠だとか伏線だとかで犯人を推理していく内容ではないけれど、事件を捜査する風太に美潮がヒントを与えるような形なので、事件の結果や犯人に違和感はない。むしろ、二人の行く末が気になる、という恋愛小説めいた部分もあるので、いつもと違った楽しみがある作品になっていると思う。 派手さはないんだけれど、次が読みたくなる。続編でないかな。 | ||||
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