花も恥じらう、女子中学生、山田奈緒子。日本一周武者修行の旅をしている、上田次郎。

大臣を乗せた新幹線に届いた恐るべき爆破予告!―「母恋」と書いて、「ぼこい」と読む。室蘭本線にある小さな駅の駅名だ。

奥多摩の山村、媛首村。淡首様や首無の化物など、古くから怪異の伝承が色濃き地である。

もう会えないなんて言うなよ。あなたは思い出す。

6時間後の死を予言された美緒。他人の未来が見えるという青年・圭史の言葉は真実なのか。

帝政ロシア崩壊直後の、ウクライナ地方、ミハイロフカ。

二十五年前、ぼくらは小学生だった。

桜の花が咲き、江戸が晩春に移ろう頃、佐々木磐音とおこんは小梅村にある両替商・今津屋の御寮で静かな日々を送っていた。

ギンちゃん&ムーちゃんは不思議な兄妹。

紗江の甥・俊は、小学生ながら天才的な絵を描き、この日もひとり石仏をスケッチしに行くが轢き逃げに遭い死亡。

看護婦・田代由美子の協力を得て、生涯最後の大作を描くために、三陸海岸の名勝・浄土ヶ浜に向かった老画家・篠崎源一郎。

かつて四条大橋近辺には五つの芝居小屋があり賑わっていた。ただ一つ残った南座に加え、西座が復活。

江戸・本所深川で、献上品の売買を行う、献残屋の手代として働く周吉。

公園でゲートボールに興じているお年寄りたちを撮影した一枚の写真。そこから小さな物語が浮かび上がる。

自分が異なるなにかに乗り移られることの恐怖、自分の愛するものが別のなにかになってしまう恐怖、それにさえ気づかぬ恐怖。

元検察官の佐方貞人は、刑事事件を専門に扱うやり手弁護士だ。

ニート探偵アリスとその助手である僕は、深刻な事件の合間にも、ばかばかしくてつまらない、けれど忘れられない揉め事にいくつも巻き込まれている。

そもそもの発端は、だ。我が後輩の七花いわく、突然タイムトラベラーになったという。

ある日、あなたのもとに届いた一通の呼出状。それはあなたが裁判員候補者として選ばれたという通知だった。

大東広告の社員・村久の恋人・恵津子が失踪した。

小学五年生の高見森は、父親の転勤のため北九州に引っ越すことになった。

モトクロスに人生の全てを賭ける貞二は、思うような結果が出せず、また、若い天才の出現に焦りを覚える。

新宿、仙台、福岡など日本各地で、見知らぬ通行人の女性をバットで殴って、死傷させるという事件が連続発生。

空から太陽が消え、世界から風が失われた―世界が復活する日を待ちながら暮らすハロゥウイン・ダンサー市の市民たち。

私立探偵の松永は、政界の黒幕・服部宗十郎から、奇妙な身辺調査の依頼を受ける。

「気をつけなさいよ。

大学病院で起きた医療事故の責任を負わされ、系列病院へ放逐された医師・鶴見耀子。

心臓治療の名医となった耀子は、大学病院の教授たちの椅子とりゲームに巻き込まれながらも、多くの患者の命を救っていく。

「愛宕山に詣でて、戦勝祈願のために一夜参篭する」。朝廷との密会を重ねる光秀の暴走を止められない左馬助。

後醍醐天皇から錦旗を賜った祖先を持つ三宅弥平次はその出自を隠すべく、明智家の養子となって左馬助を名乗り、信長方についた主君とともに参謀として頭角を現すようになる。

亡き父の借財を抱えた大学生、井領哲之。

旅と歌作に壊れやすい身体を捧げた稀有の歌人・長塚節の生涯を清冽な文章で辿る、会心の鎮魂賦。

都下の雑木林の中で、若い女の変

誰も殺せず、誰も救えず、徒労と焦燥の間を漂うしかなかったヴェトナムでの戦場体験を経て、暗く、抜け道のない「現代」によどむ懈怠と嫌悪の淵に沈潜し、ひたすら女との甘い生活にふけろうとする男。

※小松左京賞作家の新境地！※ 坂の上の洋菓子店へようこそ――。

「俺が小説を書こうが書くまいが、他人にとってはどうでもいいんだよ。」文芸誌の新人賞を貰って四年が経った。

榊扇太郎は目付鳥居耀蔵の命を受け、闕所となった蘭学医高野長英の屋敷から一通の書付を発見する。

マンション横のゴミ置場でゴミ袋を食い破っていた野良猫が、眼の前で何かをくわえた。

棟居刑事は出張先の四国霊場・遍路宿で元区役所吏員の野田と相部屋になる。

警視庁刑事部長・伊丹俊太郎と大森署署長・竜崎伸也。幼馴染にして立場の違う同期のキャリア。

軽音楽部の廃部を取り消せ!優柔不断が玉にキズの神山啓人は、猪突猛進型幽霊部員の九十九伸太郎に引きずられて行動を開始する。

奇矯異様な振舞いで、息苦しき世を颯爽と、たとえ関白相手でも、譲れぬ美意識に命を賭ける。生来反骨、打算は不得手なこの性分。

終生漂泊に生き、馴れ合いを嫌った慶次郎。乾いた孤独を胸に秘め、いかなる時も、晴れ晴れと…。

恋に破れた「炎の闘牛」、柔道部の牛園くん。

恋に戦う君を、誰が笑うことができようか?何かにとらわれ動けなくなってしまった私たちに訪れる、小さいけれど大きな変化、奔放な想像力がつむぎだす不穏で愛らしい物語たち。

「北海道行くべ、北海道!」―危ない筋の女に手を出して東京にいられなくなった住所不定無職のレンチは、失業中のタカシと絶賛引き籠り中のキノブーを無理矢理連れ出し、一路東北道をひた走っていた。

自堕落な生活を送る井上一也は、ある日想いを寄せていた、成田夏生に再会する。

下町の老舗古書店“東京バンドワゴン”に舞い込む古本と謎を、四世代のワケあり大家族・堀田家が家訓に従い解決する。

ひき逃げに遭って病院に運ばれたオークラ製薬の青年営業マン長生太郎は、強烈な違和感に目を覚ます。

東京23区を侵食していく不気味な“力士シール”。

『週刊角川』記者・小笠原は途方に暮れていた。

借金で首が回らなくなった勝は、強面を見込まれ、取り立て会社に身請けされる。

工学部の大学院生・舞面真面は、ある年の暮れに叔父の影面からの呼び出しを受け、山中の邸宅に赴く。

夫の彦馬に逢いたい。その想いを抑えられず、お庭番を抜けて逃亡中の織江は、変装して彦馬の家にほど近い妻恋坂を歩いていた。

絵を一枚仕上げるたびに、絵にサインを入れるたびに、もうやめよう、これで最後にしようって、考える―それでも私は、あなたのために絵を描こう。

2010年最高のノンフィクション どこで誰が間違えたんだ! 警察のトップが撃たれた――前代未聞の事件は未解決のままついに時効を迎えた。

明治五年。函館の商社で働きながら、英語通詞を夢見る雨竜千吉。

平安遷都1300年祭公式ガイドブック 付属資料:朱都の記憶-江戸川乱歩賞作家石井敏弘書下ろし-(95P) 他

テオは17歳、アリスは5歳、そして二人は出会った。しかし、スペースマンと地上人の時の流れは平等ではない。

都内に異常増殖した力士シールの怪、ニセ札大量発生によるハイパーインフレの危機、すべての謎を見抜けるのは、万能鑑定士・凛田莉子だけ。

二部制に営業形態を変え、新メンバーも加わったclub indigo。

博奕の賽の目を読む天稟に恵まれた街道人足の多吉は、妻のお里から賭場への出入りをきつく諫められていた。

「オール讀物」に毎月掲載されていた本篇は、月ごとの風物を織り込みながら江戸の女を生き生きと描き出す、切なくも愛らしい短篇集です

名古屋、奥松島で起きた殺人事件を繋ぐもの。それは名古屋の名家に伝わる古い仙台箪笥だった。

高校に通わなくなって数ヵ月。

「最後の動物園」「二級天使」「ローン天国」…。

バー“森へ抜ける道”に夜ごと集う、ヤクドシトリオこと私立探偵の工藤とライターの山内、それにマスターの島。

大手農機メーカー勤務の原田亮平は、暴力への衝動を身の内に秘めたタフな男。

平凡なOL貴浦志鶴子には幼児期の記憶に空白がある。

私が死ねばよいと思っている人間が七人いる―その言葉を残し、老古代史学者の新藤英二郎は殺された。

東京、下町の老舗古本屋「東京バンドワゴン」。営む堀田家は今は珍しい三世代の大家族。

やりたいことがわからず、進路を決めないまま高校を卒業した梅本杏子は、「このままじゃニートだ!」と一念発起。

汚れた身体を抱きしめてくれた悪魔に囚われていく私。怒りと赦しを背負いながら生きていく使用人の哀しみ。

信長死す―。覇王のあとを継ぐのは誰か。

笹原興産による飛行船の定期航路第一弾として、夏に札幌への就航が決定した。が、そこに運航を中止せよという脅迫状が届いた。

作家の津島好一は、進まぬ筆に悩んでいた。新作のテーマは、鹿鳴館―誰もがその名を知っている建築物。

そこは世界にただひとつの完結した場所だった。どこまでも孤立しながら、孤独に染まることのない場所だった。

たかが本―だがそこに書かれたことは時として大企業を破滅に導き、国家を転覆させることもある。

丘の上の遊園地は、俺たちの夢だった―。

二十九年ぶりに帰ったふるさとで、病魔は突然暴れ始めた。

「だから、わたしの共犯者になって、いただけないでしょう、か?」初の前に現れた少女、星霧交喙。

受験を控えた私の元にやってきた家庭教師の「先生」。授業は週に2回。

快進撃!シリーズ200万部突破! 激変する時代の不安を吹き飛ばせ、サムライ座光寺藤之助! 下田に駐留する亜米利加総領事ハリスは、列強に先駆け将軍謁見を望む。

“ひとを真に愛することは、難しい”-鴨下道場で師範代を務める夢之丞には、出入師（喧嘩や争い事の仲裁）という裏稼業があった。

錺職人の夫が急逝し、家を追い出された後添えの八重。

“二年前に殺された姉の遺体を捜してほしい―”福島の私立探偵・神山健介は東京から来た雑誌モデル・中嶋佳子から依頼を受けた。

警察手帳を持たない刑事・香月功への特捜指令、それは失踪した警察幹部の一人娘・亜美を捜すことだった。

闇夜に遺伝子工学の研究所から姿を消した謎の生命体“ダンサー”。正体不明の男につきまとわれる美しき踊り子・志麻子。

明治2年、長崎・浦上村の隠れ切支丹たちが土佐の漁村・天浜へ流罪となった。

お江戸は高田馬場の竹林に棲む、若くて美人で評判の月照尼（げっしょうに）の元には、人生相談に訪れる者がひきもきらない。

飛騨高山で両親の法事を終えて帰京したOLが、浜松町の自宅マンションで殺害された。

松本清張原作の傑作映画と、解説本を組み合わせたシリーズの第7巻。

欠落した記憶を抱え、殺人現場の写真に執着を持つ青年と、心を閉ざして、理想的な優等生を演じつづける孤独な少女。

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。

盗賊・霞ノ小源太一党が江戸の町を震撼させていた。

「私は恐ろしい」。不可解な遺書を残し、閣僚入り間近の国会議員・矢島誠一は、東京地検による家宅捜索を前に謎の自殺を遂げた。

世にでれば、国を、政治を、歴史を揺るがしかねない秘密をはらんだ本を、合法非合法を問わず、あらゆる手段を用いて入手する、書物狩人。