1860年、日本使節団の来航に沸き返るニューヨークで勃発した奇怪な連続殺人。

地球の衛星軌道上に浮かぶ巨大博物館“アフロディーテ”。

日本最西端に位置する与那国島の沖合に建設中の“オーシャンテクノポリス”。

国民学校初等科に通う堀川真樹夫と中沢大吉は、ある時同級生の月ノ森雪麻呂から自宅に招待された。

添木田蓮と楓は事故で母を失い、継父と三人で暮らしている。

旧友・大龍の招きでマレーの楽園、キャメロン・ハイランドを訪れた火村と有栖川。

人は、死んだらどうなるの?―いなくなって、それだけなの―。その会話から三年後、凰介の母は病死した。

結成14年のアマチュアロックバンドのギタリスト・姫川亮は、ある日、練習中のスタジオで不可解な事件に遭遇する。

雅子、43歳、主婦。弁当工場の夜勤パート。

「タイムカプセルの手紙、いっしょに取り替えない?」。中二の逸夫が同級生から頼まれたこと。

「弟を殺そう」―身長195cm、体重105kgという異形な巨体を持つ小学生の雷太。

過去を隠し、人目を避けて山奥で暮らす榊原健三の許に、かつての暴力団仲間が現れた。

神々櫛村。谺呀治家と神櫛家、二つの旧家が微妙な関係で並び立ち、神隠しを始めとする無数の怪異に彩られた場所である。

田中幸乃、30歳。元恋人の家に放火して妻と1歳の双子を殺めた罪で、彼女は死刑を宣告された。

私立探偵・畝原は、足許に突然縋りついてきた少女に驚きを隠せなかった。彼女は血塗れで、体中が傷ついていたのだ―。

「山の民」に置き去られた赤ん坊。

カラマーゾフ事件から十三年後。

ごくありふれた浮気調査のはずだった。私立探偵・畝原の許へ現れた女は、夫の浮気現場の撮影を依頼してきた。

如月七、通称セブン。都内M署の女性刑事だ。

殺人の動機は伝説のストラディヴァリウス? 高級ヴァイオリン売買の知られざる内情、贋作、緊迫のオークション。

青葉ヶ丘中学3年A組―悪魔のようなこのクラスを、担任教師が名づけて「沈黙の教室」。

”原作者”と”盗作者”の緊迫する駆け引きに息を呑む。

江戸時代のこと――。

動物虐待、ゴミ屋敷放火、下水道内でのガソリン爆発―K署勤務の刑事・亜坂の身辺で奇妙な事件が続発する。

幼い命の死。報われぬ悲しみ。

県警捜査四課のエースだった片桐誠一は、情報漏洩の疑いで左遷された。

就職しアパートで一人暮らしを始めた清水真弓は、絶えず隣家からの視線に晒されている感じに悩まされる。

上野公園の不忍池から、子供の手首が発見された。唯一の手がかりは人差し指付け根に残る骨折の痕。

逮捕に必要なのは、記憶、視力、そして直感。

触れてはいけない領域がある。 だが、触れなければ真実は見えない――。

日照りに見舞われ、干上がったダム底から緑山中学校の旧校舎が不気味な姿を現わした夏。

陰惨な歴史が残る四国山中の集落・尾峨に赴任した中学教師・金沢には、競技中の事故で陸上を諦めた疵があった。

川崎で起きた殺人事件の現場に遺されたDNAが指し示すのは、十八年前に代官山で起きたカフェ店員殺人事件の“冤罪”の可能性……。

ピアノ調律師の一藤麻衣子には、秘密があった。

八年前、卑劣な罠で新聞記者を追われた畝原は、以来探偵として一人娘の冴香を養ってきた。

交通標識で見慣れたあの男の秘められた、そして恐ろしい私生活とは?(「帽子の男」)。

民生委員の千加子は、「レインボーハイツ」とは名ばかりの、くすんだ灰色のマンションをたびたび訪れる。

「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。

タニアを見かけませんか。僕の彼女でモデルなんですけど、ひどい夢遊病で。

日本企業が出資し、アフリカの密林を切り拓いてコーヒープラントを作ろうとしている現場で、現地の作業員が失踪するという事件が起こった。

戦時下のヨーロッパ、芸人ピップは自由と平等を求めて、人並み外れた放屁の力を今日も放つ。ドラゴンも放つ。

私立探偵・畝原の受けた依頼は、些細なマンションの苦情だった。

謎の骨格標本が発掘されたことを報じる地元紙の小さな記事を見つけた家具職人・豊は、数十年前の小学生時代、仲間数人で山中に骨格標本を埋めたことを思い出す。

エレベーターに暗証番号、廊下に監視カメラ、隣室に役員。厳戒なセキュリティ網を破り、社長は撲殺された。

優雅だが、どこかうらぶれた男、一見、おとなしそうな若い女、アパートの押入れから漂う、罪の異臭。

その日、兄とあたしは、必死に山を登っていた。見つけたくない「あるもの」を見つけてしまうために。

幼なじみ・サヨの死の秘密を抱えた17歳の私は、ある女性に夢中だった。

女子高生の素行調査を引き受けた私立探偵畝原は、その行動に驚愕した。

「たいへん遺憾ながら、美しく生まれてしまった」川村七竃は、群がる男達を軽蔑し、鉄道模型と幼馴染みの雪風だけを友として孤高の青春を送っていた。

ノンフィクション作家・高嶺隆一郎は真犯人に直接インタビューする手法をとっていた。

村上和久は孫に腎臓を移植しようとするが、検査の結果、適さないことが分かる。

元高校の物理教師という異色の経歴を持つ神村五郎。並外れた捜査能力から署ではナンバー2扱い。

抗いきれぬ宿命ならば、恐れるものは何もない。男は再び札幌へ戻った。

放課後の旧体育館で、放送部部長が何者かに刺殺された。

あたし、大西葵13歳は、人をふたり殺した…あたしはもうだめ。ぜんぜんだめ。

あなたとは、この世の果てまでいっしょよ。呪いのように。