ある雪の降る夜に芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆・菊之助による仇討ちがみごとに成し遂げられた。

直木賞作家の珠玉にして衝撃のデビュー作! 旗本の息子だが、ゆえあって家を出て町に暮らし、歌舞伎・森田座の笛方見習いをしている遠山金四郎は、朝帰りの日本堤田んぼで、女の骸を見つけた。

呉服屋の箱入り娘が、着物の力でよろず解決 お江戸お仕事小説の新定番! 江戸は西河岸町の呉服屋・常葉屋は、「ここにしかない品がある」と着物に五月蠅い江戸っ子たちにも評判お店。

明治三十九年、帝都東京。

200年の間、固く閉ざされていた扉。

なぜ、人と人は争わねばならないのか? 日本史上最大の危機である元寇に、没落御家人が御家復興のために立つ。

磨きをかけた悪の手管で、しぶしぶ善をなす、あの長屋の面々が帰ってきた！ 表向きは善人ばかり、実は悪党揃いの善人長屋に、大事な根付を失くして憔悴するお内儀が訪ねてきた。

備中松山藩(現・岡山県高梁市)にて藩校・有終館の学頭(校長)を 務めるかたわら私塾「牛麓舎」を開き、弟子たちの指導に当たっていた 陽明学者・山田方谷は、借財10万両を抱える藩の財政を司る元締役と その補佐役である吟味役の兼務を命じられる。

「源氏物語」に隠された、或る夜の出来事。

延暦十九年。駿河国司の家人・鷹取は、軍馬を養う官牧で己の境遇を嘆く日々を送っている。

紫式部が生きた平安中期を描く、豪華絢爛宮中絵巻。

戦だけが闘いの場じゃない。命と矜持を賭けた任務への挑戦が今、始まる。

「ワぁ、ゴッホになるッ！」 1924年、画家への憧れを胸に裸一貫で青森から上京した棟方志功。

その女は愛する男を殺し、陰部を切り取り逃亡した―― 脚本家の吉弥は、少年時代に昭和の猟奇殺人として知られる「阿部定事件」に遭遇。

このごろ都にはやるもの。恋文、凡ちゃん、二人静。

第22回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞受賞作、文庫化です! 紀元前1300年代後半、古代エジプト。

高校一年の夏、ぼくは彼に恋をした。 「ぼく」(羽田海)は、血の繋がらない継母の美佐子さんと二人暮らしをしている。

推理小説とは何か？　そしてその作法とは？ 日常的な発想法のヒント、創作メモの取り方、プロット作り、ストーリイの構成……鮎川哲也とともに戦後の本格ミステリシーンを支えた巨匠による、超実践的創作指南。

動乱前夜、北条家の独裁政権が続いて、鎌倉府の信用は地に堕ちていた。

武士が護るべきは、主君か、家族か。

「天から与えられた才能はどこへ消えた？」 舞台はヴィクトリア朝京都。

離婚して一年。荒んだ生活を送っていた幸彦は、ある「学校」を紹介される。

大学を中退し、夜の街で客引きのバイトをしている優斗。

ある時は凧屋の店主、またある時は馬を操る腕利きの岡っ引。 追い求めるのは、父の面影――。

光源氏の養女は、お転婆娘だった(「やんちゃ姫 玉かつらの巻」田辺聖子)。放浪の僧侶が秘めた懊悩とは(「髪」瀬戸内寂聴)。

天文年間、小土豪が群雄割拠する中国地方で没落した宇喜多家の嫡男・八郎は、その器量を見込まれ、豪商・阿部善定のもとで父母とともに居候していた。

神社に詩集を置かせてくれと頼んできた女子高生の佑紀奈には、玲斗だけが知る重大な秘密があった。

疫病に荒れた世を建て直す救国の英雄か、 古代社会を破壊する稀代の逆賊か。 謎多き人物の実像に、直木賞作家の筆が迫る。

葉室麟が遺した幻の作品が蘇る――。

警察のあきれた怠慢のせいでストーカー被害者は殺された!? 警察不祥事のスクープ記事。

東京地方裁判所、104号法廷。

癒やしのファシリティードッグ〈ピーボ〉とわけあり警察官が知られざる重大事件を鮮やかに解決! ピーボは警察病院の小児病棟に常勤して患者の治療計画にも介入するのだが、実は密命を帯びていた。

その夏、信じられないことばかり起きた。「ラプラスの魔女」シリーズ! AIによる監視システムが強化された日本。

著者七年ぶりの新作長編!直木賞受賞第一作　 その年の七月、丸田君はスマホに奇妙なメッセージを受け取った。

私はマドレーヌ。犬語が話せるめずらしい猫で、柴犬の玄三郎さんとは夫婦なの。

すべてに裏切られても、己を信じて生きる 江戸から明治へ。人々の哀歓を描く本格時代小説 ご一新から五年。

大学の寮で、高校の部室で、 亡き祖父の書斎で―― ぼくらが遭遇した五つの謎。

閑静な別荘地で起きた連続殺人事件。 愛する家族が奪われたのは偶然か、必然か。

念願かない警察広報職員から刑事になった森口泉。記憶力や語学力を買われ、希望していた機動分析係へ配属された。

オカルト、宗教、デマ、フェイクニュース、SNS。あなたは何を信じていますか？　 口さけ女はいなかった。

京都が生んだ、やさしい奇跡。

上洛した織田信長に呼び出された明智光秀は、とある任務を下される。

珊瑚（７０代）は急逝した兄の跡を継いで、神保町で小さな古書店を営んでいる。親戚の美希喜（２０代）が右腕だ。

「君は満洲という白紙の地図に、夢を書きこむ」日本からの密偵に帯同し、通訳として満洲に渡った細川。

在りし日の友情と恋。立ちはだかる悔恨と贖罪。

江戸の華〈祭り〉をテーマに人気時代小説作家が競作! 宮部みゆき「三島屋変調百物語」の最新作など、読み応え十分のアンソロジー。

二〇一七年、東京竹芝で善良な弁護士、白石健介の遺体が発見された。

誰も知らなかった湯川(ガリレオ)の秘密 南房総沖に、男の銃殺死体が浮かんだ。

江戸で噂の、「持つ者は子宝に恵まれる」という宝船の絵。

明治三十九年の東京。

「立派なお坊さんになるのですよ」 母の願いを受けて、安国寺で修行する幼い千菊丸だが、禅寺は腐敗しきっていた。

地獄から生き延びよ!　 脱出不可能な孤島　 足抜け厳禁の遊廓　 追手だらけの深山　 絶体絶命の窮地を 罪人は逃げきることができるのか!　 歴史小説の第一人者が描く江戸の闇　 唯一無二の逃亡短編集　 勘定奉行の不正の証である帳簿と書付を時機が来るまで

すべては奴の筋書きどおりなのか――狂気と喝采に満ちた舞台の幕が今上がる 江戸森田座気鋭の役者・今村扇五郎にお熱のお春が、女房の座を狙って近づいたのは……。

唯一無二の主人公、再び。

江戸は神田の袋物屋・三島屋は風変わりな百物語で知られている。語り手一人に聞き手も一人。

殺し屋シリーズ最新作。世界で最も不運な殺し屋、ふたたび!! あの世界で一番不運な殺し屋が、また騒動に巻き込まれる――。