道東・釧路で『ホテルローヤル』を営む幸田喜一郎が交通事故で意識不明の重体となった。

道東釧路で図書館長を務める林原を頼りに、25歳の妹純香が移住してきた。生活能力に欠ける彼女は、書道の天才だった。

月明かりの晩、よるべなさだけを持ち寄って肌をあわせる男と女。傷はいつしかふさがり、ふたたび生まれかわるだろう―。

人生の岐路に立つ六人の女の運命を変えたのは、ひとりの女の“幸せ”だった。

新たな刑事の名は、大門真由―― 寒風吹きすさぶ釧路の海岸で他殺体が発見された。

北海道の道東を舞台とし、普通の田舎町とは一味違う渇いた閉塞感と、北の大地の生活感あふれる性を描く。

妻を失った上に会社を追われ、故郷を離れた五十四歳の亮介。十年所属した芸能事務所をクビになった二十九歳の紗希。

思い出して、思い出して、忘れて行くこともある── 釧路で書道教室を営む夏紀は、軽い認知症を患った母がつぶやいた、聞き慣れない地名を 新聞の短歌の中に見つける。

下を向いても上を向いてもこの町は銀鼠色だ―― 17年前、弟を行方不明で失った松崎比呂は、刑事となって釧路に帰ってきた。

愛する女性を失い、己を罰するように生きてきた鷲田完治。

仕事も恋愛も上手くいかない冴えないサラリーマンの貴生。

北海道最東端・根室は、国境の町である。戦前からこの町を動かしてきた河之辺水産の社長には、三人の娘がいた。

人間関係につまずき、ひとりぼっちを選んだイチコ。

郊外の町で、幼稚園児の遺体が発見された。被害者は死後に性的暴行を加えられていた。

整形を繰り返す秘密だらけの母。 MANGA CAFEを営む謎の男。

死に場所を求め、生きる女が、裏切りの果てに辿り着いた終焉の地とは。

第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作! 戦慄のノワールサスペンス 26歳の守は生活保護受給者のもとを回るケースワーカー。

空が色をなくした冬の北海道・江別。

夫婦になること。夫婦であること。

奔放な母親とも、実の娘とも生き別れ、昭和から平成へと移りゆく時代に北の大地を彷徨った、塚本千春という女。

五歳のとき双子の妹・毬絵は死んだ。生き残ったのは姉の雪絵―。

「娘の小学校受験が終わったら離婚する」。そう約束していた播磨和昌と薫子に突然の悲報が届く。

メキシコで麻薬密売組織の抗争があり、組織を牛耳るカサソラ四兄弟のうち三人は殺された。

北海道の東の街から流れ流れて沖縄にやってきたツキヨは、那覇の路地裏にある「竜宮城」という店で体を売っていた。

母は死に、父は人を殺した――。

「ここで始めたい、もう一度」。星がつないだ、心ふるえる大人の青春物語。

芸能界の先駆者にして伝説。その孤高の闘いを描く怒濤の長篇小説。

金か、命か、誇りか。 刀を握る理由は、何だ。

男として生まれた。でも、あのおねえさんみたいな、きれいな女の人になりたいな――。

神奈川県警が劇場型捜査を展開した「バッドマン事件」から半年。 巻島史彦警視は、誘拐事件の捜査を任された。

１９９５年３月某日。渋谷駅で毒ガス散布事件が発生。

結婚は打算から始まり、見栄の衣をまとった。憧れのタワーマンションに暮らす若い母親。

なぜ父は幼い自分を捨てて失踪し、死んでしまったのか―。

急行する捜査車両、轟く銃声。過去の事件が次々と連鎖し、驚愕のクライマックスへ!比類なき疾走感で描く緊迫の40時間。

アイヌの出自を持ち、独自のスタイルで地位を確立したアーティスト・ミワ。彼女との出会いが人に与えるものは。

馬鹿にしたければ笑えばいい。あたしは、とっても「しあわせ」だった。

大切な人を殺された者は言う。「犯罪者に復讐してやりたい」と。

自動車販売会社で働く石田真人は、社内結婚の妻・紗栄子と平穏な日々を送っていた。

内見したマンションはおしゃれな街のおしゃれな造り、環境も間取りも条件も申し分ない。

あの晩、あの電話に出ていたら。同級生の殺人容疑で十四歳の息子・翼が逮捕された。

中学時代、いじめと病に絶望した野々宮恭子は 従姉妹の蒲生美智留に命を救われた。

ミステリ作家の冴子は、友人・亜美から恋人タケルを紹介される。

警視庁捜査一課継続捜査班に勤務する田川信一は、発生から二年が経ち未解決となっている「中野駅前 居酒屋強盗殺人事件」の捜査を命じられる。

鷲田完治が道東の釧路で法律事務所を開いてから三十年が経った。

最愛の娘を殺した母親は、私かもしれない。

自ら産んだ子を「取り替え」た、繭子。発覚に怯えながらも、息子・航太への愛情が深まる。

出版社で働く派遣社員の倉本渚は、ある日AV女優連続不審死事件の容疑者が遺したルポ「アルテーミスの采配」を手にする。

三十歳まで女を抱いたことがない牧場の一人息子・秀一が、日本語を話せない中国の娘を嫁に迎え入れる表題作「恋肌」ほか五編を収録。

2011年3月11日、巨大地震発生。志願し被災地に赴いたベテラン記者・大嶽が遭遇したのは、想像を絶する惨状だった。

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。 その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。

あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。

之島のホテルで梨田稔(69)が死んだ。警察は自殺と断定。

警察官を定年退職し、妻と共に四国遍路の旅に出た神場。

夢に生き、夢に死ね―― 昭和の北海道。 己の城を求め、男は見果てぬ夢を追う。

〈あらすじ〉 　首相暗殺テロが相次いだあの頃、インターネット上にももう一つの爆弾が落とされていた。

男はなぜ、罪を重ねるのか? 涙腺崩壊必至! 心奪われる入魂のミステリ。 片桐達夫、五十九歳。