ラブレス



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    初公開日(参考)2011年07月
    分類

    長編小説

    閲覧回数5,222回
    お気に入りにされた回数5
    読書済みに登録された回数6

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    ラブレス

    2011年07月31日 ラブレス

    馬鹿にしたければ笑えばいい。あたしは、とっても「しあわせ」だった。風呂は週に一度だけ。電気も、ない。酒に溺れる父の暴力による支配。北海道、極貧の、愛のない家。昭和26年。百合江は、奉公先から逃げ出して旅の一座に飛び込む。「歌」が自分の人生を変えてくれると信じて。それが儚い夢であることを知りながら―。他人の価値観では決して計れない、ひとりの女の「幸福な生」。「愛」に裏切られ続けた百合江を支えたものは、何だったのか?今年の小説界、最高の収穫。書き下ろし長編。 (「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

    ラブレスの総合評価:8.97/10点レビュー 93件。Aランク


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    サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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    全1件 1~1 1/1ページ
    No.1:
    (8pt)

    幸せは自分一人のもの(非ミステリー)

    時代に押しつぶされながらも、流されながらも、自分一人の幸せを生ききった女の物語。読んでいる途中で何度も胸にこみ上げて来るものがある、強く情感に訴える物語である。
    道東の貧しい開拓地で育った百合江は、看護婦になりたいという夢も叶わず、中学卒業と同時に奉公に出されるが、その町で見た旅芸人一座に心を惹かれ、奉公先を飛び出して一座に加わってしまう。だたひたすら歌うことだけを生き甲斐に、それなりに幸せな日々だったが、座長の病気を機に一座は解散し、百合江は一座の仲間だった宗之介と行動を共にすることになった。宗之介との間で妊娠したとき、故郷へ帰ろうとするのだったが拒絶され、妹・里実が働いていた釧路で生活することにした。しかし、娘・綾子が生まれると、宗之介は姿を消した。ミシンを使った縫製仕事で生きていた百合江と綾子に里実が縁談を持ち込み再婚したのだが、相手は金と女にだらしないマザコン息子だった。夫の借金を返すために温泉旅館で仲居と歌手として働き、借金を返済したのだが、二番目の子供・理恵を出産したとき、綾子を勝手によそにやられたことから、結婚生活が破綻し、再び釧路で暮らし始めることになった。
    途中、穏やかに暮らす時期はあるものの、生涯のほとんどは貧困と悲惨な家族関係に翻弄される百合江だったが、本人は自分が選んだ人生だと諦観し、そんな人生にも幸せを見出している。対照的な性格の妹・里実だが、里実には里実の深い悩みがあり、けっして絵に描いたような幸せではない。
    桜木作品の例に漏れず、出てくる男たちはほとんどがだらしなく、逆に女性が強すぎるのだが、強い女が持つ脆さ、というか強くならなければいけない流れが、非常に説得力がある。
    人間の本当の強さとは何かを考えさせられる小説である。

    iisan
    927253Y1
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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
    未読の方はご注意ください

    No.92:
    (5pt)

    一人ひとりの心理描写が素晴らしい

    作者を初めて知ったのは友人から借りた「家族じまい」でした。登場人物の各人の深層心理の描写に圧倒され、いっぺんにファンになりました。
    ラブレスAmazon書評・レビュー:ラブレスより
    410327722X
    No.91:
    (3pt)

    感じる多くの違和感もその圧倒的されるストーリーの中で強いメッセージを放っている

    一気に読ませるストーリー
    生きていくには身体も心もしんどい世界
    その日を賢明に生きる受容性の高い姉、他者を許さず道を開き強く生きる妹
    そしてその娘たち

    大切なおとことは離れ、子を奪われ。
    切り裂かれるような痛みや叫び、狂乱のような表現はない。
    それだからこそその深さに慄く。
    わたしならどう過ごしていけるのか想像もつかない。

    そして感じた多くの違和感に圧倒される

    なぜ父親も弟3人もろくでもなくそして無学無知な一方、その姉たちである2人の主人公は自立しようとし自負心がありそして正義なのか
    なぜ母は被害者にしかなりえなかったのか
    なぜ再婚者は義理の娘を売りとばせるのか、そのうえ80歳になってから改まって懺悔をするのか
    なぜ妹の夫は他の女に子供を産ませ、それでも一緒にいられるのか

    いろいろな想いが交錯し、圧倒されます
    ラブレスAmazon書評・レビュー:ラブレスより
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    No.90:
    (5pt)

    女の強さ、逞しさ、生きる力、愛、を再認識

    百合江は幸せな人生だったか?
    年齢の割に老衰し、波乱万丈で運命に翻弄された人生だったのに、位牌を握るその姿からは自分の人生に満足しているように感じるのはなぜだろう。
    「どこへ向かうも風のなすまま。からりと明るく次の場所へ向かい、あっさりと昨日を捨てる。捨てた昨日を惜しんだりしない。」
    それに死に際の枕元には愛した人が、そして2人の愛の結晶はいま自分の才を存分に花開かせている。。
    もう何も思い残すことはない。

    里実はどうだったか?
    たとえ経済的に成功したとしても「必ず見返してやる」と人に囚われてばかりで進んだ人生は?
    「見開かれた瞳にふたりを映して、里実の体が壁をつたい床に崩れた。」
    自分が手に入れられなかった尊いものを目の当たりにした里実。「逃げた男と逃げられた女」と軽んじていた二人の関係が、実は深く永遠の愛であったことを知った里実。
    里実には悪いがスカッとした。。笑

    北海道の田舎の「貧しさ」「閉塞感」「怖くなるほどの茫漠たる空と大地の拡がり」を感じる描写。

    里実 = 人を叩く、張りあう、わかりやすい強さ
    百合江  = 折れない、なんとしても生き抜く、芯の強さ

    それにしても里実の「実」という字は名は体を表すなあ。。

    現代の「小夜子と理恵」、その母親の「里実と百合江」の回想が
    サンドイッチのように交互に展開する形態で面白い。
    ①現代 : 小夜子、理恵 (45歳)
    ②昭和25年~:百合江、里実 (中学~)
    ③現在 :小夜子、理恵
    ④昭和35年~:百合江、里実(百合江25歳~ 出産)
            百合江、里実(里実、百合江の結婚)
    ⑤現代 : 小夜子、理恵(高樹に会いに)
    ⑥昭和50年~:百合江、里実(卯一の死、ハギと同居、銀の目)
    ⑦現代 :小夜子、理恵(高樹老人の告白)
    ⑧現代 : 小夜子、理恵(百合江の病室にて)

    女の強さ、凄み、逞しさがいつまでも残った。
    ラブレスAmazon書評・レビュー:ラブレスより
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    No.89:
    (5pt)

    ヒトの生きざまを、見ました

    作者の桜木先生を誇りに思います。
    ラブレスAmazon書評・レビュー:ラブレスより
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    No.88:
    (1pt)

    短編集はよかったけど~

    氷平線という短編集は、とてもいい出来だった。この人のなら間違いないと思って購入したが、ただずるずる長いだけの作品。
    途中で飽き飽きして、読むのを辞めてしまったほどだった。まるでどこがいいのかさっぱりわからず、消化不良だけが残った。
    ラブレスAmazon書評・レビュー:ラブレスより
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