無垢の領域
- 心理サスペンス (72)
【この小説が収録されている参考書籍】 |
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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2013年に発表された長編小説。文庫本には心理サスペンスとあるが、心理小説ではあっても、サスペンス作品ではない。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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期待通りでした | ||||
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読了した後にモヤモヤが残る書籍であった。このモヤモヤは後味が悪いものでなく、「余韻」という心地良いものであった。書籍の中で最も印象に残ったフレーズは「嫉妬とは、終わったとみせかけて何度も寄せる波である。百人いれば百様の本人にしかわからぬつよさで、ひとりの時間を苦しめ続ける」。嫉妬とは言わば自身の中にあるモンスターであり、怪物であり自己愛が生み出すもの。そのことについてまた今日もモヤモヤと自分は考え続ける。相変わらず良い作品を生み出す小説家。ありがとうございました。 | ||||
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生活能力には欠けるけれど書道の天才である林原純香が、民間に運営を委託されその館長となっている兄の元にやってきて起こす、周りへの人々の心のさざ波をえぐり出した問題作。書道家の秋津龍生はなかなか書道界で力を認められず、妻であり養護教員の怜子に経済的に支えられていたが、純香の件で林原館長に相談を受けてから男女の関係を持つ。秋津は純香の天才さに衝撃を受けつつ、そばに置くことを望んで自分の書道教室の教師として迎え入れる。林原館長には純香も馴染んでいる里奈という彼女がいるが結婚までは考えていない。秋津の母は、もうろくしているのか正気なのか定かではない状況。こうした人たちが抱える静かな嫉妬と羨望を、林原純香はそれぞれに気づかせていく。無垢である恐ろしさはそこにある。そして純香の急死。そこで人々の心のさざ波は薄らいでいく。 章ごとに主人公が違ったりして話の深みに入りにくいが、読み進めていくとざわざわとした心持ちになっていくところがこの小説の怖いところか。一度読んだだけでは、その深みに存在する「何か」を読み取るのは難しいかも知れない。自分も、その「何か」を探りあぐねて読み終わった。ジャンル的にはサスペンスらしいが、この作家の作品としては必ずしも成功作とは言えないのかも知れない。 | ||||
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物語それ自体の評価は [★★☆☆☆]。 悪文の典型としての材料としては、最高のテキスト [★★★★★] で、大学での文学の授業の材料としては最適です。おそらく、女子大学などでは、学生がピュアーなだけに、その評価が分かれると思います。 最初に、この小説が読者に集中や解釈を要求するような内容や要素を含んでいるわけではありません。ずいぶんと無理のある荒っぽい筋立ての物語で、ヘンテコな比喩や、気取った表現や意味不明の文章が満載であっても、概要の理解には何の困難さもありません。 ≪文章以前の根源的問題≫ *:書の天才、林原純香の設定: 高校に入学でき、卒業もできた? 他人の作品の模倣が天才的に上手ということ?―――それはないでしょう。 *:祖母の振る舞いとして、認知症の詐病で自身の糞尿を部屋中にばらまく。医者や家族を長期間騙すのは、ほとんど不可能です。 作者の、これでもか、これでもかという心配症的過剰設定で、かえって物語がウソになる。 確かに、小説という枠組みの中で、物語を語って多くの読者に有効に感銘を与えるには【比喩】や【言い換え】は必須のテクニックです。 ただ、彼女に言いたいのは「借りもの言葉は、しょせん借り物。自分の言葉で文章を紡ぎましょう」ということです。 貴女がやろうとしている表現方が完全に自分の血肉になってから・・・・、あるいは、平易な日本語で物語を書く方が読者に、それなりに何かが伝わります。 | ||||
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本の面白く読めましたが、家から頼めるのが良いですね。 | ||||
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