無垢の領域

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種別
長編
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あらすじ

2016年01月28日 無垢の領域 (新潮文庫)

道東釧路で図書館長を務める林原を頼りに、25歳の妹純香が移住してきた。生活能力に欠ける彼女は、書道の天才だった。野心的な書道家秋津は、養護教諭の妻伶子に家計と母の介護を依存していた。彼は純香の才能に惚れ込み、書道教室の助手に雇う。その縁で林原と伶子の関係が深まり…無垢な存在が男と女の欲望と嫉妬を炙り出し、驚きの結末へと向かう。濃密な長編心理サスペンス。(「BOOK」データベースより)

評判

無垢の領域の評価:

7.00/10点 レビュー 1件。 B ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点7.00pt

無垢の領域の総合評価:

7.50/10点 レビュー 26件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

全1件 1〜1 1/1ページ
No.1
(7pt)

弱くて、狡くて、空回りする男と女(非ミステリー)

2013年に発表された長編小説。文庫本には心理サスペンスとあるが、心理小説ではあっても、サスペンス作品ではない。
釧路の図書館長に赴任してきた30代の男、その妹で発達障害と天才的な署の才能を併せ持った25歳の女、地元で書道教室を開いている40代の男、その妻で高校の養護教諭を勤める40代の女。この4人を主要な登場人物として、舞台となった釧路の霧と寒風のような重苦しくて悲しい心理ドラマが展開される。25歳の女の純粋さが、周りの3人の心の弱さをあぶり出し、それぞれに卑屈さを隠す狡猾な言動とわずかなプライドでお互いを傷つけ合って行く。
どこにも逃げ道が無い重いストーリーなので、男と女の恋の話を読みたい読者にはオススメできないが、恋に育ち損ねたビターな物語がお好きな方にはオススメだ。桜木紫乃の救いの無い世界は、一度ハマるとクセになる。

iisan
927253Y1

Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.25
(4pt)

期待通り

期待通りでした
無垢の領域 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 無垢の領域 (新潮文庫)より
4101254834
No.24
(4pt)

期待通り

期待通りでした
無垢の領域 Amazon書評・レビュー: 無垢の領域より
4103277238
No.23
(4pt)

もやもや

読了した後にモヤモヤが残る書籍であった。このモヤモヤは後味が悪いものでなく、「余韻」という心地良いものであった。書籍の中で最も印象に残ったフレーズは「嫉妬とは、終わったとみせかけて何度も寄せる波である。百人いれば百様の本人にしかわからぬつよさで、ひとりの時間を苦しめ続ける」。嫉妬とは言わば自身の中にあるモンスターであり、怪物であり自己愛が生み出すもの。そのことについてまた今日もモヤモヤと自分は考え続ける。相変わらず良い作品を生み出す小説家。ありがとうございました。
無垢の領域 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 無垢の領域 (新潮文庫)より
4101254834
No.22
(4pt)

もやもや

読了した後にモヤモヤが残る書籍であった。このモヤモヤは後味が悪いものでなく、「余韻」という心地良いものであった。書籍の中で最も印象に残ったフレーズは「嫉妬とは、終わったとみせかけて何度も寄せる波である。百人いれば百様の本人にしかわからぬつよさで、ひとりの時間を苦しめ続ける」。嫉妬とは言わば自身の中にあるモンスターであり、怪物であり自己愛が生み出すもの。そのことについてまた今日もモヤモヤと自分は考え続ける。相変わらず良い作品を生み出す小説家。ありがとうございました。
無垢の領域 Amazon書評・レビュー: 無垢の領域より
4103277238
No.21
(4pt)

無垢の存在ほど怖いものはない

生活能力には欠けるけれど書道の天才である林原純香が、民間に運営を委託されその館長となっている兄の元にやってきて起こす、周りへの人々の心のさざ波をえぐり出した問題作。書道家の秋津龍生はなかなか書道界で力を認められず、妻であり養護教員の怜子に経済的に支えられていたが、純香の件で林原館長に相談を受けてから男女の関係を持つ。秋津は純香の天才さに衝撃を受けつつ、そばに置くことを望んで自分の書道教室の教師として迎え入れる。林原館長には純香も馴染んでいる里奈という彼女がいるが結婚までは考えていない。秋津の母は、もうろくしているのか正気なのか定かではない状況。こうした人たちが抱える静かな嫉妬と羨望を、林原純香はそれぞれに気づかせていく。無垢である恐ろしさはそこにある。そして純香の急死。そこで人々の心のさざ波は薄らいでいく。
章ごとに主人公が違ったりして話の深みに入りにくいが、読み進めていくとざわざわとした心持ちになっていくところがこの小説の怖いところか。一度読んだだけでは、その深みに存在する「何か」を読み取るのは難しいかも知れない。自分も、その「何か」を探りあぐねて読み終わった。ジャンル的にはサスペンスらしいが、この作家の作品としては必ずしも成功作とは言えないのかも知れない。
無垢の領域 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 無垢の領域 (新潮文庫)より
4101254834

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