毎週金曜の夜、刑事のデイビッドは妻を連れ、ブロンクスの実家へママを訪れる。

風が吹き荒さぶ中、闇を裂いてトラックがやってきた。運転する商人は葡萄酒を運んでいると主張する。

かつては硬骨の刑事、今や恍惚の境に入りかけた父親に、現職刑事の息子が捜査中の事件を語ると、父親はたちまち真相を引き出す。

話半ばで目を閉じ、眠ってしまったかに見える父だが、油断はできない。

数学の教授だったアレックは六十、年の離れた妻リタと村はずれで平穏に暮らしていたが、バリーという若造の出現で状況は一変する。

鮎川哲也の戦後本格の出発点となった里程標的名作。綿密な校訂と著者の加筆訂正による決定版。

労働争議に揺れる東和紡績の常務令嬢敦子と、労働組合副委員長の鳴海は恋人同士。

推理小説を読み、洋楽を聴き、テレビゲームに熱を上げもする。

産業スパイが射たれ、狙撃犯はその場で逮捕された。五十嵐丈吉、59歳。

滝口正雄が翻訳しているのは、“ニンジュツ”修行に励む外国人ヒーローや秘術を繰り出す“くノ一”軍団が登場する日本を舞台にしたスパイ小説。

東京・目黒の喫茶店で中年セールスマンが毒殺された。

墓場から甦った復讐鬼・醗酵人間とは何者か?!醗酵人間・九里魔五郎が巻き起こす奇想天外な怪事件!

古本屋で入手した本がどうも気になる、と推理作家の椿さん。

近道庸三と土方利夫、ふたりが顔を合わせるところ悪事あり。土方が設立した悪意銀行もそのひとつ。

早朝の鳥取砂丘に突き出た“足”。マネキンかと思われたその足は女性のものだった。

非業の死を遂げた八剣巷二が蘇ったのは、王位継承をめぐって魔法使いが権勢をふるい、美女・妖婦、無敵の剣士らが入り乱れる地球外王国。

9マイルは遠すぎる ｱｰﾑﾁｪｱ・ﾃﾞｨﾃｸﾃｨﾌﾞ・ｽﾄｰﾘｰの定番。

22時48分着の下りで浜松に降り23時29分発の上りで帰る、それを繰り返した女が一週間目に死体で発見された―。

稀代の魔術師が髑髏を模して改築した古城〝髑髏城〟。城主であった魔術師が走行中の列車から飛び出し、不審な死を遂げて十数年。

弁護士、暗号専門家、作家、化学者、画家、数学者の六人からなる〈黒後家蜘蛛の会〉と給仕一名は、月一回〈ミラノ・レストラン〉で晩餐会を開いていた。

秋田市内の公園で男性の絞殺死体が発見された。被害者は東京の印刷会社勤務のサラリーマン。

丸高物産に勤めている曾根俊平が二十五歳の独身女性と情死した。

“これは、終焉を前にした時の、人間の「弱さ」ではなく「強さ」の物語である。

ローマ劇場で起きた毒殺事件に挑む、リチャード警視とエラリーのクイーン父子。

大病院の創設者である老婦人が、手術直前に絞殺された。エラリーの鋭敏なる頭脳は真犯人を指摘できるのか。

平将門の娘・滝夜叉姫の祟りで伯父が殺されます―まったく働く気のない心霊探偵・物部太郎のもとへ依頼人が来た。

ギリシャ人美術商の豪邸で起きた小箱の消失に端を発する難事件は、若き日の名探偵エラリーを極限まで追いこむ強固な謎をはらんでいた。

「あなたに、悪夢を」 ――火村英生シリーズ、最新長編登場! 「俺が撃つのは、人間だけだ」 彼は、犯罪を「狩る」男。

昨日までの『きみ』はもう居ない。 恋人、友人、知人に否定された男の奇妙な自分探し の迷宮。

はじめまして。あたしの名はシルビア、勤め先は吉原のソープランド、〈仮面舞踏会〉。

本格ミステリの魅力的な要素のひとつ、密室トリック。

クリスティ、セイヤーズらと並び、四大女流ミステリ作家のひとりに数えられるアリンガム。

クリスマスの早朝、ウェストヴァージニアの小村の丁字路で、T字形の道標にはりつけられた男の首なし死体。

【創立70周年記念新訳出版】 ミステリ史に燦然と輝く 必読の名作が新訳で登場! グリーン一族を襲う惨劇に 探偵ファイロ・ヴァンスが挑む 【名作ミステリ新訳プロジェクト】発展を続けるニューヨークに孤絶して建つ、古色蒼然たるグリーン屋敷。

戦中の台湾、本島人の邸の庭で起きた日本軍人の決闘騒ぎ。一方は銃殺され、一方は頭部を殴られ意識不明の状態で発見された。

ロンドンのどこかに、霧の中から不意に現れ、そしてまた忽然と消えてしまう「あやかしの裏通り」があるという。

天才科学者・桔梗信輔が発明した奇抜な殺人方法を闇に葬れ! 息子の信治は父の死後、出羽の山中から東京へと向かった。

ニューヨークの競技場〈ザ・コロシアム〉に二万人の大観衆を集めておこなわれたロデオショウの公演。

橋の途中で消え失せた馬車、“小人”と書き残して密室で殺されていた車掌、行き止まりの廊下から消え去った強盗、誰も近づけない空中で絞め殺されたスタントマン等々、次々と発生する怪事件!全編不可能犯罪をあつかった、サム・ホーソーンものの初期作品十二編に加え、特別付

埼玉県と長野県の境近く、かつては個人の別荘であった寮「リラ荘」を、日本芸術大学の学生七名が訪れた。

神紅大学ミステリ愛好会に所属する葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究会の夏合宿に興味を抱き、同じ大学に在席する美貌の探偵、剣崎比留子と共に紫静荘を訪ねた。

湯田真壁という珍しい名前の男が熱海の旅館で殺された。

横浜にある女子高に通うわたし、上杉小春には碓氷優佳という自慢の親友がいる。

神田の貧乏長屋に巣食う、砂絵師のセンセーとおかしな仲間たちが、江戸市中で起きた怪事件の謎を解く人気の捕物帳シリーズ。

五番街にある“フレンチズ・デパート”のウィンドウに展示された寝台から、女性の死体が転がり出た。

アガサ・クリスティと並び称される、英国ミステリ界の女王アリンガム。その名作・傑作を日本オリジナル編集で贈る短編集第二弾。

“私はこの事件の犯人であり、探偵であり、被害者…”一人三役というアクロバティックな設定が、主人公の手記を通して変奏されながら明らかになっていく華麗なる本格推理。

江戸は神田の橋本町。

玩具会社部長の馬割朋浩は、降ってきた隕石に当たり命を落とす。

「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。

奇抜な言動と悪趣味ないたずらで、周囲に騒動をもたらす美女クローディア。

『病気、至急連絡されたし。』――冬の夜、僕の許に届いた差出人不明の電報。

メゾン多摩由良5階の空室に死体が転がっている。不動産屋と客が知らせに駆けつけるあいだに、なんと死体が消えていた。

江戸は神田の呉服屋の主・幸右衛門の通夜で不可解な事件が。

雨がそぼ降る日暮れ時、本所を歩いていた若旦那が「おいてけえ」の声とともに消えうせた。

五つの時計／白い密室／早春に死す／愛に朽ちなん／道化師の檻／薔薇荘殺人事件／二ノ宮心中／悪魔はここに／不完全犯罪／急行出雲／の十編を収録。