死者のあやまち

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種別
長編
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あらすじ

2003年11月30日 死者のあやまち (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

田舎屋敷で催し物として犯人探しゲームが行なわれることになった。ポアロの良き友で作家のオリヴァがその筋書きを考えたのだが、まもなくゲームの死体役の少女が本当に絞殺されてしまう。さらに主催者の夫人が忽然と姿を消し、事態は混迷してしまうが…名探偵ポアロが卑劣な殺人遊戯を止めるために立ち上がる。(「BOOK」データベースより)

評判

死者のあやまちの評価:

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死者のあやまちの総合評価:

8.24/10点 レビュー 25件。

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No.25
(4pt)

地味な事件の裏側に、実に巧妙な企(たくら)みが隠されていて、ぞっとしました。

事件そのものは地味なんですけど、ラストで真相が分かってみれば、犯人の狡猾(こうかつ)さとか、手がかりをあちこちに仕込むクリスティーの上手さとか、目を見張るしかミステリでした。

巻末解説で横井 司氏が、《(前略)その登場人物の悲しみに満ちた思いは、妙な話だが、横溝正史の作品(題名はあえて伏す)を連想させるものがある。》p.380 と記していますが、確かにこの作品、横溝正史作品に通じるものがあると思いました。

作中の風景で一つ、とても愉快に感じて印象に残ったのは、祭りのさなか、ポアロが大きなキューピー人形をかかえて歩くシーン。ポアロとキューピー人形の取り合わせが愉快で、思わずくすりとしちゃいました。

田村隆一の訳文。
1958年の初出なので、かなり古いです。決して分かりづらい文章ではないですが、登場人物の言い回しとか訳語とか、ちょっと粗(あら)いかなあ、古くさいかなあと感じるところがありました。そろそろ、新訳版を期待したいですね。
死者のあやまち (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 死者のあやまち (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300279
No.24
(4pt)

地味な事件の裏側に、実に巧妙な企(たくら)みが隠されていて、ぞっとしました。

事件そのものは地味なんですけど、ラストで真相が分かってみれば、犯人の狡猾(こうかつ)さとか、手がかりをあちこちに仕込むクリスティーの上手さとか、目を見張るしかミステリでした。

巻末解説で横井 司氏が、《(前略)その登場人物の悲しみに満ちた思いは、妙な話だが、横溝正史の作品(題名はあえて伏す)を連想させるものがある。》p.380 と記していますが、確かにこの作品、横溝正史作品に通じるものがあると思いました。

作中の風景で一つ、とても愉快に感じて印象に残ったのは、祭りのさなか、ポアロが大きなキューピー人形をかかえて歩くシーン。ポアロとキューピー人形の取り合わせが愉快で、思わずくすりとしちゃいました。

田村隆一の訳文。
1958年の初出なので、かなり古いです。決して分かりづらい文章ではないですが、登場人物の言い回しとか訳語とか、ちょっと粗(あら)いかなあ、古くさいかなあと感じるところがありました。そろそろ、新訳版を期待したいですね。
死者のあやまち (1983年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 死者のあやまち (1983年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J7D7C2
No.23
(4pt)

地味な事件の裏側に、実に巧妙な企(たくら)みが隠されていて、ぞっとしました。

事件そのものは地味なんですけど、ラストで真相が分かってみれば、犯人の狡猾(こうかつ)さとか、手がかりをあちこちに仕込むクリスティーの上手さとか、目を見張るしかミステリでした。

巻末解説で横井 司氏が、《(前略)その登場人物の悲しみに満ちた思いは、妙な話だが、横溝正史の作品(題名はあえて伏す)を連想させるものがある。》p.380 と記していますが、確かにこの作品、横溝正史作品に通じるものがあると思いました。

作中の風景で一つ、とても愉快に感じて印象に残ったのは、祭りのさなか、ポアロが大きなキューピー人形をかかえて歩くシーン。ポアロとキューピー人形の取り合わせが愉快で、思わずくすりとしちゃいました。

田村隆一の訳文。
1958年の初出なので、かなり古いです。決して分かりづらい文章ではないですが、登場人物の言い回しとか訳語とか、ちょっと粗(あら)いかなあ、古くさいかなあと感じるところがありました。そろそろ、新訳版を期待したいですね。
死者のあやまち (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-72)) Amazon書評・レビュー: 死者のあやまち (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-72))より
4150700729
No.22
(5pt)

影の主役はナス屋敷

元のタイトルはDead man's Follyです。
ところでクリスティにはHercule Poirot and the Greenshore Follyという中編があり
ポアロとグリーンショアの阿房宮という題で翻訳されています。
両作はほぼ双子の関係にある作品なのですが、表題でFollyの訳が分かれています。
さて本作で採用されなかった訳の「阿房宮」は秦の始皇帝が建てた巨大な宮殿のことです。
項羽が焼き払うのに3か月かかったとも、国家を転覆させるほど費用が掛かったとも言われます。
それで愚かしい行い=阿房=アホの語源の一つになりました。
Follyにあやまちの訳は素直でいいですし、阿房宮の訳には洒落っ気を感じます。
執筆時、舞台のナス屋敷のモデルとなったのはクリスティの別荘で、TVドラマは実際にその邸宅で撮影されました。
翻訳者の方が表題にとりいれ、ドラマスタッフが25年かけたTVシリーズの最終撮影に選んだこの邸宅こそが本作の陰の主役だと私は思っています。
あやまちとは誰が何をしたことなのか。ナス屋敷=阿房宮は全てを見守り、ポワロの口を借りて全てを語ります。
死者のあやまち (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 死者のあやまち (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300279
No.21
(5pt)

影の主役はナス屋敷

元のタイトルはDead man's Follyです。
ところでクリスティにはHercule Poirot and the Greenshore Follyという中編があり
ポアロとグリーンショアの阿房宮という題で翻訳されています。
両作はほぼ双子の関係にある作品なのですが、表題でFollyの訳が分かれています。
さて本作で採用されなかった訳の「阿房宮」は秦の始皇帝が建てた巨大な宮殿のことです。
項羽が焼き払うのに3か月かかったとも、国家を転覆させるほど費用が掛かったとも言われます。
それで愚かしい行い=阿房=アホの語源の一つになりました。
Follyにあやまちの訳は素直でいいですし、阿房宮の訳には洒落っ気を感じます。
執筆時、舞台のナス屋敷のモデルとなったのはクリスティの別荘で、TVドラマは実際にその邸宅で撮影されました。
翻訳者の方が表題にとりいれ、ドラマスタッフが25年かけたTVシリーズの最終撮影に選んだこの邸宅こそが本作の陰の主役だと私は思っています。
あやまちとは誰が何をしたことなのか。ナス屋敷=阿房宮は全てを見守り、ポワロの口を借りて全てを語ります。
死者のあやまち (1983年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 死者のあやまち (1983年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J7D7C2

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