(短編集)

死人の鏡



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初公開日(参考)1979年05月
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短編集

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死人の鏡 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

2004年05月14日 死人の鏡 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

謀略の犠牲になりかねないからと調査を頼まれたポアロは、依頼人の准男爵の邸へ向かった。が、待っていたのは密室の中での依頼人の死。自殺に見えるが動機は不明。また謀略とは何なのか?事件解決の手がかりは意外にも書斎の割れた鏡にあった!密室の謎に挑む表題作をはじめ、ポアロ活躍の四篇を収録する傑作集。 (「BOOK」データベースより)




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死人の鏡の総合評価:7.73/10点レビュー 15件。Dランク


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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.15:
(5pt)

原作の文字を翻訳でも読めるのがうれしい

本書『死人の鏡』は、<短篇集>です。
アガサ・クリスティー(1890年-1976年)は
生涯の「短篇約百五十」(435頁)を二十冊もの短篇集として発表しています。

そのうちの一冊の日本語翻訳が本書、文庫版の『死人の鏡』。
なんと百年以上も前の原作の本書は、日本では2004年に発行されました。

英語版の短篇集のタイトルは、
Murder in the Mews (1937)
まるで長篇小説扱い。

本書に収められた短篇は、全四篇。
  厩舎街(ミューズ)の殺人
  謎の盗難事件
  死人の鏡
  砂にかかれた三角形

2025年の今日でも、原作はビデオのシリーズものの映像として見られました。
ビデオもうまく作られていましたが、
原作の《文字》の翻訳でも読みたいというのが欲張りな読者。
原作の文字を翻訳でも読めるということが、読者には最高にうれしい。
死人の鏡 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-49 クリスティー短編集 8)Amazon書評・レビュー:死人の鏡 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-49 クリスティー短編集 8)より
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No.14:
(3pt)

「砂にかかれた三角形」て短篇が、妙に忘れがたい後味を残す佳品でした。

1937年刊行の中・短篇集。いずれも、エルキュール・ポアロが登場します。
収録作品は、以下のとおりです。
死人の鏡 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-49 クリスティー短編集 8)Amazon書評・レビュー:死人の鏡 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-49 クリスティー短編集 8)より
4150700494
No.13:
(1pt)

写真と違う

オフィシャルマークが無いのあり。
他の本にもあり、内容や和訳一緒でしょか?
死人の鏡 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-49 クリスティー短編集 8)Amazon書評・レビュー:死人の鏡 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-49 クリスティー短編集 8)より
4150700494
No.12:
(3pt)

「砂にかかれた三角形」が面白い

やや長めの短編3作と短めの短編1作から成る短編集。
「死人の鏡」が、物語としては一番よくできていると思うが、真相に疑問箇所がある。個人的に一番面白いと感じたのは、最も短いが、見事なミスディレクションの「砂にかかれた三角形」。

「厩舎街の殺人」
プレンダーリース嬢が田舎から戻ってくると、同居人のアレン夫人が死んでおり、当初は自殺と思われたが、他殺を裏付けるような事実が次々と見つかる事件。ポアロが現場を見て気づいたことが真相に活かされている点は見事で、動機にも捻りがあり、アタッシュケースの謎も面白いが、真相はイマイチ切れ味に欠ける。

「謎の盗難事件」
機密事項である爆撃機設計図が盗まれ、ポアロが調査を依頼される話。ポアロは、犯行可能性と必然性から、犯人を推理する。女中の悲鳴、メイフィールド卿の目撃証言など、色々と話を膨らませているが、やや肩透かし気味の真相。

「砂にかかれた三角形」
周囲の男性を虜にする魔性の女を巡る三角関係。それが原因と見られる毒殺事件。そう思って読んでいると、最後に見事にうっちゃられる。
最後まで読むと、「手遅れにならないうちに島を離れろ」というゴールド夫人へのアドバイスや、「犯罪者には、自惚れという共通の悪い癖がある」というポアロの言葉には、深い意味が隠されていることがわかる。

「死人の鏡」
ゴア夫妻のエキセントリックな性格設定をはじめとする絶妙な人間関係の構築や、関係者の聞き込み調査を通じて次々と意外な事実が明らかになっていく過程、最後に明らかとなる意外な犯行動機など、クリスティーらしい技巧を感じさせる作品ではある。しかし、真相を複雑にしすぎたために、ややわかりにくく、また、犯人が仕掛けたトリックが手が込み過ぎていて、そんなにうまくいくのかなと逆に思ってしまった。

(ネタバレ)
銃声の偽装の方を多くの人間が聴いているのに、実際の銃声を誰も聴いていないというのは、不自然ではないだろうか。
死人の鏡 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-49 クリスティー短編集 8)Amazon書評・レビュー:死人の鏡 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-49 クリスティー短編集 8)より
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No.11:
(4pt)

他作との関連で注意を要するも良質な作品が揃ったコレクション

ポアロ物4編を収録。いずれもクリスティがもっとも充実していたといわれる1930年代後半に書かれた中編、あるいは長めの短編で、総じてトリックよりも人間心理に重点を置き、ドラマとして魅せることに主眼が置かれた作品が揃っているのが特徴です。

ただ、4作ともクリスティが本作以前に書いた、あるいは未来において書くことになる作品のプロットを使っているため、読む際には注意が必要です。以下に収録作品のレビューを付しますので、参考にしてください。なお、レビューの並びは発表順です。クリスティの死後に発見された作品を除き、ポアロ物の短編(中編相当のボリュームがある作品も含みます)は全54作あり、()内の数字で第何作目にあたるかを示しています。

砂にかかれた三角形(34)
1936年、ホームズ譚で有名なThe Strand Magazineに“ Poirot and the Triangle at Rhodes”のタイトルで掲載されました。地中海に浮かぶロードス島を舞台に、絡み合う男女の恋愛模様と、その中で起こる殺人を描きます。注目すべきは、クリスティの興味が事件そのものよりも、それが起こるまでの過程にあること。この視点は初期の『青列車の秘密』においてすでに現れ、中期の『ゼロ時間へ』で明確にテーマとなりますが、そうした潮流の中に本作も位置づけることができます。ただ、いかんせん短編ですので、長編では可能だった事件発生以降の物語を書くだけのボリュームがありません。結果として、謎解き要素が入った恋愛ドラマとなっていますので、それを事前に了承しておくことが本作を楽しむための前提となります。なお、ポアロがいきなりロードス島にいるところから始まる冒頭に唐突さを感じるかもしれませんが、The Strand Magazineでは本作の前に「船上の怪事件」(『黄色いアイリス』収録)が掲載されており、ここでポアロが地中海クルーズへ出かけたことが記されています。本作はいわばその姉妹編なのです。もちろん、内容的には独立しているので「船上の怪事件」を知らなくても何も問題はありません。それよりも重要なのは、本作で描かれた人物関係が、後年の長編『白昼の悪魔』で再び用いられていることでしょう。まったくの流用ではないものの、犯人の目星がついてしまう恐れがあります。『白昼の悪魔』は映画『地中海殺人事件』の原作で、ポアロ物の中でも著名な作品です。未読の方はご注意ください。

厩舎街の殺人(35)
無数の花火が打ち上げられるガイ・フォークス・デイが明けた朝、頭を拳銃で撃ち抜かれた女性の遺体が発見されます。一見自殺に思えるものの、状況に明らかな不審があったため、担当となったジャップ警部は他殺と判断、ポアロに協力を要請して捜査を開始します。1936年、Woman's Journalにて発表。英版では表題作になっていますが、内容は1923年に発表された「マーケット・ベイジングの怪事件」(『教会で死んだ男』収録)に改良を施した作品です。事件の中核部分がそのままなので、原型を先に読んでいるとネタバレは避けられません。ただ、それでも本作には文体という魅力があります。女性誌に掲載されたせいか、他のポアロ物より繊細で柔らかな筆致で書かれており、これが作品の印象に大きく寄与しています。ポアロとジャップ警部が2人だけで(ヘイスティングスなしで)やり取りを交わす姿を見られるのも新鮮です。

死人の鏡(36)
ジャーヴァス・シェヴニックス=ゴア准男爵という、聞くだに仰々しい名前の貴族が変死を遂げます。現場の状況から自殺と判断されますが、生前准男爵から依頼を受けていたポアロは疑問を抱き、真相を突き止めようと自ら進んで捜査に乗り出します。1937年3月、本書の英版が発行された際、ポアロ物の短編では初めて単行本書き下ろしとして発表された作品。謎とドラマ性を高次元で融合させた好編で、クィンシリーズや『三幕の殺人』に登場したサタースウェイト氏が顔見せ出演しているのもファンにとっては嬉しいサービスでしょう。ただし、犯人こそ違うものの、事件の概要や人物関係が1932年に発表された「第二のゴング」(『黄色いアイリス』収録)とほぼ共通しています。作品自体の出来としては「死人の鏡」のほうが優れているので、できればこちらを先に読んでから、その原型となった「第二のゴング」に触れる、という流れをお勧めします。なお、商品説明では密室の謎を煽っていますが、これはちょっとどうも……一読すれば本作の中心がそこにはないのは明らかで、羊頭狗肉の宣伝といわれても仕方ないでしょう。

謎の盗難事件(36)
新たな戦争の火種が欧州の各所でくすぶっている時期に(実際本書の発行から2年後に第二次世界大戦が始まります)、英国の国防を担う大臣宅で新型爆撃機の設計図が盗まれるという事件が発生。急遽呼ばれたポアロがその解決に挑みます。クリスティにしてはパズラー色が強い作品で、事件が起こった際の状況が細かく提示されており、それらの情報をすべて組み合わせていくと、誰にとっても不可能な犯罪だったことがわかります。そこで、では犯人はどんなトリックを使ったのか、となるのですが、その答えはカーやホックなど、不可能犯罪を得意とし、こだわりを持っていた作家とは違ってクリスティはいかにも彼女らしい解決を持ってきます。これを首肯できるかどうかで、本作に対する評価が変わってくるでしょう。「死人の鏡」と同じく、本書のために書き下ろされた作品ですが、こちらも完全新作ではなく、1923年に発売された「潜水艦の設計図」(『教会で死んだ男』収録)を中編化しています。内容自体は原型とほぼ同じですが、的確なボリュームアップが施されており、読み応えは遥かに上。どちらかを読むと他方はネタバレになってしまうのが避けられないため、特別なこだわりがない限り、こちらを優先することをお勧めします。
死人の鏡 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-49 クリスティー短編集 8)Amazon書評・レビュー:死人の鏡 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-49 クリスティー短編集 8)より
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