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(短編集)
ぼっけえ、きょうてえ
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ぼっけえ、きょうてえの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.98pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全174件 161~174 9/9ページ
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ホラーなのに怖いというより切ない感じがしました。 私事ですが、私もいま田舎に住んでいます。引っ越してきた頃、その閉鎖感に驚いたものです・・・だから土着感のある彼女の作品の主人公に共感してしまうのかも。 生まれながらにして幸せ遠い女達と罪作りな男達のお話、やっぱり怖いかも。 | ||||
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久しぶりにゾクゾクする本に出会った。寝物語にしては怖すぎる語りでしょ・・・。血みどろ系ではないので、余計リアルで震え上がった。ワタシは読後悪夢にうなされた。。寝る前に読む本ではなかったと気付いた時には、アトノマツリ・・・ | ||||
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ホラー作家だと思っていたのだけど、決して妖怪などが出てくるわけではなく。まずそこにビックリしました。しかし表題作『ぼっけぇ、きょうてえ』を始め、『密告函』『あまぞわい』『依って件の如し』の4作とも、ねっとりとした岡山弁が目にまとわりつき、身体をヌメヌメとした感じが襲います。その中でもやはり表題作が一番恐い!なによりも、これは声に出して雰囲気出して読むと、かなりキます!暑い夜にはもってこいな、ちょっとエロティシズムすら感じる話です。これは是非是非一読を。声に出して読みたい日本語に絶対に入れたい一作です。 | ||||
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なにが恐ろしいって,そりゃあ,筆者の男に絶望しきっているかのような,筆致でしょう。メルヘンのかけらもない小説をホラーと呼ぶのなら,最大級のホラーです。 | ||||
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たびたびホラー小説の題材にされる、サイコキラーが重ねる残虐な殺人、DNA操作によって生み出された怪物、遠隔殺人が可能な超能力などをDryな恐ろしさとすると、『ぼっけえ、きょうてえ』はまさにWetな恐ろしさである。派手さはないが、その恐ろしさは湿り気を含んでいて、じめじめと皮膚に絡みついてくるようである。Dryな恐ろしさに慣れた今日この頃、この感覚は新鮮ですらあった。本書には、タイトルになっている『ぼっけえ、きょうてえ』を含め、4つの短編が収録されている。しかし、『ぼっけえ、きょうてえ』以外の作品は、いまひとつインパクトに欠けている。 | ||||
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印刷された文字から臭いがする様だ。それは体液が混ざり合い、蒸発した様な怠惰の臭い。そして思いきり転んだ時、口の中で滲む血と泥の臭いが鼻に抜ける痛々しい臭い・・・。本当に体液や泥で書いたかの様。煮込んだら、凄く灰汁が出そう。濃く、酸欠しそうな登場人物たちの息使い。気が触れる直前のギリギリの神経とそれぞれの日常。方弁が使われている事で、まるで当地のただの噂話かお伽話にも思える。だけど不確かな分すごく、こわい。私事ですが、この本読んでいる時、何時の間にか眠っていた。そして明け方、目を覚ますと金縛りにあってた・・・。たぶん疲れてただけだと思うけど・・・実話です。 | ||||
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私は生まれてから24才まで岡山の寒村で過ごしました。実家は今も岡山です。岡山の昔の遊郭のあった場所も知っています。…最初におさめられた、タイトルと同一の「ぼっけえ、きょうてえ」は、遊廓を舞台とした実話のようで怖い物語です。著者が、「もう岡山には戻れん」というのも分かります。 | ||||
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ほんと、業の深いオンナたちだ。男たちも罪深い。血なまぐさいんだけど、ただの血じゃなくて経血ワンダーランド。そんなの嫌。Coccoの血みどろソングに通ずる。その上、悲惨な状況が痛い。でも主人公は達観しているのかなあ。ここでしか生きられない、と分かっているのだ。ホラーとしても怖い怖い怖い。最後まで喰らいついてくる。 | ||||
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この本に収められている4つの短編はいずれも明治期の岡山県下の村に関連しています。確か、横溝正史の長編小説にも岡山県下の架空の村が舞台になったものがいくつかあったと記憶していますが、それとも共通するムラ社会の閉鎖性とそれが生み出す特殊な人間関係と非人間性が物語の基底にあります。登場人物たちの悲しさは、事件やエピソードではなく、その境遇そのものであり、それ自体が、恐ろしいものです。この本の持つ恐怖の根本はムラ社会といっていいでしょう。 | ||||
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これは怖いです!!布団に入って一人で読んでいたら鳥肌が立ちました。静かに進んでいくストーリーが余計に怖さを誘い、思わず電気を付けてしまいました。こういう怖さは久しぶりに体験しました。静の恐怖とはまさにこのことを言うんでしょう。一読の価値があります。 | ||||
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読み進んでいると、次には驚くような場面が出てくるのがわかるのに、ドキドキしながら読んでました。明るい時間帯に読んでいたからいいようなものの、これが映像になって暗い部屋で見てたら怖いだろうなぁ。 | ||||
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こわい短編小説が四つ。舞台はすべて明治後期の岡山県北部地方である。私自身岡山の南部に育ったのでタイトルや著者の経歴に親近感を持ってこの本を手にとったが、北部と南部の隔たりを初めて知ることになった。 「ぼっけえ、きょうてえ」では器量のよくない女郎が、自分の境遇を客に淡々と語る。地方のことばで語られる草や藁や泥や血や糞は湿って、においがしてくるようだ。やせた土地に暮らす貧しい人々の業を押し付けられ、忌まれた女郎の目指す果てと、その運命を共にするもの。生暖かい恐怖がじっとりとまとわりつくようだった。 | ||||
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怖いというより、悲しく、悲しいというより、可哀相で切ない、そんな短編集です。ストーリーそのものは、面白いけどオチが予測できて、意外性は少ないかもしれません。しかし、それはさて置いても、文章表現の素晴らしさは十分に一読の価値ありです。「どうしたらこんな表現を思いつくのか」と溜息が出そうな描写の数々。鮮烈で個性的でありながら、誰もが思わず納得してしまう、瞬時に心臓にビシっと填まるような表現は、実に心地よいものがあります。文学的なのに堅苦しくなく、短編なのに濃密で、味わって読んでいると、案外時間がかかります。現代ではなかなか想像がつかないほど貧しい、明治時代後期の地方都市の日常は、懐かしいと共に残酷で、生きるためには形振り構わない、生物としての原型がある!ようで興味深いです。 | ||||
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最近聞く事の少なくなった「方言」その方言で昔話を語るかのように恐い話を続ける遊女。淡々と話を続ける遊女。その遊女の口を借りて「何者」かが話をしている・・・そんな不思議な雰囲気のなかで繰り広げられる話。読んでいて「恐い」というよりも「悲しい」話が続きますが一転して恐い話に変わります。最後の遊女の一言に思わず鳥肌が立ちました。 | ||||
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