■スポンサードリンク


(短編集)

ぼっけえ、きょうてえ



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
ぼっけえ、きょうてえ
ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)

ぼっけえ、きょうてえの評価: 3.98/5点 レビュー 174件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.98pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全174件 141~160 8/9ページ
No.34:
(5pt)

きょうてえ…

表題作はもちろんのこと、他の作品も、山村の貧しさとそれに伴う悲しさをバックグラウンドにして、日常と非日常の境にある恐怖が伝わってきます。
方言で語られているのが余計にリアルであり、話に引き込まれます。
本当に「きょうてえ」のは物の怪などではなく、人間の心の中にあるものなのでしょう。
ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)より
4043596014
No.33:
(3pt)

何だかやたら褒められてるけど

 どうなんだろう。確かに、表題作は面白いと思う。話も上手いけど、語り口がそれ以上にめちゃくちゃ上手い。 だけど、それ以外の作品はちょっとどうかと思った。ひたすら重苦しくだるくなるだけ、のような気がした。
ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)より
4043596014
No.32:
(5pt)

岩井志麻子のファンになりました

テレビなどで作者を拝見。トークの過激さ、変な人っぽさから、私の中での位置付けは、中村うさぎ氏、くらたま氏と同等でした。しかし、この本に出会って、作家、岩井先生のすごさを思い知らされました。ぼっけぇ、きょうてぇ・・・、あまぞわい。気づくと口ずさんでしまいます。岡山県出身の岩井先生ですので、岡山弁満載です。この本を読み終わった私は、岡山がどういう所なのか行ってみたくなりました。遊女や淫靡な世界に興味のある、今の状況から現実逃避したい方におすすめ。昔むかしに簡単にタイムスリップできますので、確実に恐怖の傍観者になれます。
ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)より
4043596014
No.31:
(3pt)

きっと日常のすぐ脇に,非日常という真っ暗な穴があるのだろう。いまより少し前,日本はもっと薄暗くて,その穴は今よりも濃密に毒を吐いていたのだと思う。筆者は,今は見えにくくなったその穴を指し示しているのではないか。綺麗な文章でかかれた,醜い人の業をこれでもかと見せられた。
ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)より
4043596014
No.30:
(1pt)

好きか嫌いかが二分するのでは?

あまり好きではありません。多分個人的好みだと思いますが、岩井さんの作品はどくとくの背景を漂わしながらの流れなのですが、どうしても好きになれません。ある種の文脈は読んでいて不快です。多分、岩井ファンはそういったところがいいのでしょうが、私はきれいでこざっぱりしたホラーがいいです。
ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)より
4043596014
No.29:
(5pt)

ぼっけえ、きょうてえ

もともと、ホラーが苦手な私。この手の本は避けてましたが、この小説は意外にもサラサラと読みはまり、ぺロリと読み終えてしまったと言う感じです。リズム感のある文章、地方色豊かな表現、目に見えないものの恐ろしさ、、、この小説は絶品だと思いました。ホラー大賞を受賞したのも納得できます。この本を読んで背中に氷を抱く感覚を味わってみてください。
ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)より
4043596014
No.28:
(4pt)

ほんまに気色悪かったぁ

いつもは文庫本になるまでまず買わんのに、発売直後タイトルに思わず飛び付いてこうたんじゃ。
うちゃ岡山に生まれ育って35年経つんじゃけど、「最近「ぼっけえ」ゆうて使わんようになったなあ。」と思いつつ読み始めたんじゃ。
文章から臭うてくるかび臭せえ、生臭せえ臭い、血のあけえ色と闇のくれえ色が読後も目の前を覆い続けたんじゃ。
ラストは、そがあに衝撃的なもんじゃねかったけど、ラストに辿りつくまでのおどろおどろしい道程は、なごう感じられたよ。
どんどんその世界に引き込まれ、はよう先を見てえと思うんじゃけど、粘々した泥みてえな文章に足を取られるようじゃった。
「キツイ・キタナイ・キモチワルイ」というんが他県の方の岡山弁の印象じゃゆうて聞いたことがあるんじゃけど「ほんまにその通りじゃ。」と思うたんじゃ。
岡山弁がこの作品を引きたてたんか、この作品が岡山弁を引きたてたんか?
遊女の語りという文体で書かれとったことが、ぼっけえ効果的じゃった思うたよ。
岡山弁と岩井さんの描くきょうてえ世界に浸るんが心地ようさえ思える作品じゃった。
まあ、いっぺん読んでみねえ。
ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)より
4043596014
No.27:
(1pt)

怖いだろうかこの話?

文章は上手い。しかし、ある程度キャリアを積めば下手だったらおかしい。しかし、世間で言われているほど怖いだろうかこの話。テレビに出てきた作者の作品に興味を持ったが、大いに期待はずれ。表題作よりも同時収録されている他作品の方が質が上のように感じる。表題作のインパクトに関していえば、この程度のグロならすでに江戸川乱歩、夢野久作ぐらいで大昔に慣れっこ。陰鬱さ救いのなさでは最近の作家、鈴木光司、桐野夏生を凌げない。それに個人的感覚でいうと全く怖くない。先へ先へ読ませられるほどのプロットでもない。でもまあ、作者の年齢であの時代の底辺庶民の生の生活を表現しているのは見事だし希少価値があるとは言える。岡山ローカル色を前面に打ち出してこの作家の作品と作家自身の差別化をはたしているのみ。作家のキャラのみ先行していると強く感じる。昔作家のかわゆさだけをアピールして消えた出版戦略(椎名何某子)があったな・・・と思い出す。
ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)より
4043596014
No.26:
(4pt)

怖さのもとのもと

 本書『ぼっけぇきょうてぇ』を代表とする岩井志麻子さんの初期の作品は、嫌だと決して言えない状況で強いられたセックスによる恐怖がもとになっていると思われます。それが快楽をいずれもたらすようになっても、口を噤まされた中で身体と心に刻まれた最初の恐さはいつまでも消えないようです。気づいた時には自分が性的なだけの存在と規定されていたことの理由は、初期の多く作品の中で、岡山という土地における貧困と、それに伴う家族内の閉塞と描かれていますが、これらを憑かれたように作者に書かせるその恐怖のもとのもとは残念ながら今の私には分りません。自分に怖さをもたらしたセックスを、自らが主体となって良いものとしたいとう挑戦が、その後の岩井さんの作品のように見えます。同じような怖さを知っている読者たちにとって、それは灯りとはならないまでも、暗闇の中での切実な得難い伴走者になっていることは確かでしょう。
ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)より
4043596014
No.25:
(4pt)

おもしろい!

 すごい!引きこまれてゆく文章とスト-リ-。この作者は、素晴らしい才能があると思った。彼女の感性には、日本の文豪たちのDNAが確かに存在している。かつての日本の地獄絵図を描く独創的な筆には、やはり日本の小説家特有の語り口がある。 しかし、表題作の他は、普通な感じ。特に読むべきものでもなく、表題作が、ますます稀少な価値に思える。密告函は、納得させらるものがあったけれど、かつての小説家が書いたものが、ここにもある感じがして、類型的な感が否めない。また、他の2編は、リアルティに欠けているし、少し文章がごちゃごちゃしている。もっと表題作のようにシンプルに描いて欲しかった。 でも、どうして作家が岡山の、日本の貧困時代を描いているのだろう。そこにとてつもなく興味を覚えた。表題作の他は、いまいちだったけれど、この作家は、とても魅力的な作家だと思った。
ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)より
4043596014
No.24:
(5pt)

方言上手はトラップ上手

星は5つまでしか付けられないんでしょうか?もう最高です。100年前の日本の地方を舞台にしながら、今現在のホラー感覚を表現できた稀に見る傑作だと思います。迂闊にも地方の陰鬱な雰囲気を押し出した旧式の怪談だと先入観を持っていましたが、やられました。軽快なテンポ、視覚的な表現、伏線の絶妙な回収とそれの後の見事なラスト。正にこれは、古臭い舞台装置を隠れ蓑にした現代の第一級のホラー小説でありエンターテイメント作品だと思います。むしろ舞台を明治中期の岡山とし、喋り言葉も徹底して方言に拘った事で現代の僕らの日常からの程よい乖離が行われ、読者はホラーという仕掛けとの間の距離を縮めてしまい、ついつい安心して主人公達の世界にに近づいてしまいます。巧妙な語り口で現在ではとても考えられない貧しい生活と貶められた不幸な境遇に耳を貸していると、フラッ、フラッとさり気なくこの世の者では無い怪異から頬ずりされても気付かなくなってしまいます。そして気を許した時、突然自分の周りの世界がボロボロと崩れ、主人公たちと同じ魔界に降りてしまった自分に気付きます。確信犯なんですかねぇ。巧すぎます。
ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)より
4043596014
No.23:
(5pt)

ぶち、ばり、ぼれえ、ぼっけえ怖い

作者ご本人も個性的な方なので期待していましたが、やっぱりすごかった!表題の作品は岡山の言葉で綴られていますが、私は出身地が近くイントネーションまで分かるので耳元で囁かれているような怖さを感じました。まさに「旦那さん」の心境です。逆に、方言が分からない方が読むと、得体の知れない恐怖感があるそうです。四作品が収められていますが、すべてに「陰惨な習俗がもたらす救いようのない状況」(文庫判の解説をされている京極夏彦さんの言葉)が描かれています。さらに貧困、相姦...と、目をそむけたくなるような状況が続きます。しかし、作者の圧倒的な文章力によって、途中で読みやめることのできない、複雑な意味で「面白い」一級の小説です。
ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)より
4043596014
No.22:
(3pt)

ねっとりした恐怖。

行灯のあかり。ほつれた後れ毛。ほうずきの茎で胎児を殺す、とこの本で読んでから、神社の境内で売られるほうずきさえ血の影が見えるよう。「親の因果が子に報い」という口上を聞いたことがあるが、きょうだいで夫婦になったせいか、シャム双生児として妹の頭に張り付く姉のわらい顔。ねとねとした血の匂いのするような語り口。読み進むも怖いし、読まずに後を想像にまかせるのも怖い。
ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)より
4043596014
No.21:
(5pt)

はまった

ただの怪談ではない。お化けなんかより生きてる人間のほうがよっぽど怖いって話。昔の話なのだが、今に通じるものもある。神隠しなんて言ってて実は、、、ということは古今東西どこにでも。ひえ~。
ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)より
4043596014
No.20:
(5pt)

素敵!

文章の匂い立つような生々しさ、過疎の進んだ陰惨な村の、人々の醜い心理描写。何度読んでも好きです。人の醜さは、何とも怖ろしいものですね。ホラ-と言うよりは、怪談という印象を受けました。表題作/一番生々しかったでしょうか。こわい化け物や怨霊が出てきたりするわけではない、ただ一人の女郎の身の上話。誰からも優しくされたことのない彼女の生い立ちは凄まじいものですが、それをよりいっそう怖く感じさているのは女郎の語り口調の生々しさ故でしょう。本当に自分に囁かれているようでぞっとします。他/他3編を一緒にレビューしてしまうにはもったいないほどの素晴らしい作品です。『密告函』『あまぞわい』大好きです!!肩身の狭い、女達の眼前にあるのは、どう見ても明るい未来とは言えないものですね。それなのに、それぞれの女達が、どれも魅力的に見えます。『依って件のごとし』の締めも幻想的で良かったです。読んだ後、岡山弁がうつってしまいそうになりました。
ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)より
4043596014
No.19:
(4pt)

人間ホラー

怖い。何が怖いって、異界の世界のものが怖いのではない。生きている人間が怖いのだ。怪物や姿形の無いものに恐れおののくホラーを期待している方にとっては、これはある意味期待はずれかも知れない。だけれど、殺しても殺しても這い上がってくる化け物を描写される以上の恐怖を感じるのだ。と同時に、人間の業の深さに何だか泣きたくなってしまった。
ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)より
4043596014
No.18:
(5pt)

作者の歳が信じられない

岡山は寝台列車で通過したことがある。その時の目的地は県は違うが境港で「妖怪ロード」もある有名な土地だった。観光でその近県を廻ったがどうやら中国地方というのは昔語りや怪談話が豊富で古の土地ということがわかった。岡山という土地で、当たり前のように昔昔と年寄りから語られて育ったんだろう。馴染みのある語り調だ。「ぼっけえ、きょうてえ」全体も、言い伝えからくる怪談を夜中にきかされている気がする。「依って件の如し」などは牛が登場するのだが、牛蟹の妖怪を思い浮かべてしまった。この小説のタイトルも「きょうてい・・・怖い怖い・・・恐怖のきょうか。」遊郭の売れない女の語り口や間引きの女性の視覚描写は目をそむけたくなる。しかし、ところどころに小道具がきいているような文章で、落ちがわかってじわーっとくる。この血が濃いからこうなるんだと自分で納得するとあとからじわじわくるような感じ。ホラーといえばひとくくりなんだろうが、人間の奥底に眠っている暗黒の感情を引きずりだしてきたような短編集だと思う。女の業の強さ、人の欲、生まれた者の宿命を丈夫に仕分けているし、鈍色の曇りの空を・・・の書き出して始まるこの章は、作者の年齢をわからなくさせる。「密告函」の終結は有吉佐和子の「不信のとき」と共通する旋律があった。
ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)より
4043596014
No.17:
(5pt)

やりきれない悲しさ

若いころ読んだ横溝正史の世界を思い出しました。閉塞感と濃度の濃い空気を感じます。どうしようもない、絶望感とあきらめの中で生きている彼女が気の毒でしょうがなくなりました。 また、赤ん坊の死体の描写があまりにもリアルでほんとうに怖かったです。 
ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)より
4043596014
No.16:
(5pt)

おすぎじゃないけど

何回読んでも決まって最後は泣いてしまう。怖いより切ない。現代では随分ポピュラーになってしまった風俗という商売の重さと矛盾を感じさせられた。忌まわしい記憶しかない生家にも関わらず「それでも私はそこに帰る。そこしか帰るところがないからじゃ。」という主人公の台詞が痛い。
ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)より
4043596014
No.15:
(4pt)

すてっきー

まぁ、ほとほとぐろっきーな感じであらやだわ、方言移りそうて印象だったんですけど「あまぞわい」の話はオススメ。ビジュアルにしたくない怖さがすてっきーでした。映像化しようとすれば出来ないコトは無いんだろーけどなんつーか、したくないんですよ。恐怖ってホントに本能的な原始的な感情じゃないですか。そう云うのって強引に画一的にしようとしても限界ありますよね。あたしはグロく実写でツクラれた恵二郎よか瞳の裏に映った目地べたを這う恵二郎の方が怖く感じますね。気分ほんのり潮の香りも感じられました。
ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)より
4043596014

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!