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(短編集)
ぼっけえ、きょうてえ
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ぼっけえ、きょうてえの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.98pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全174件 81~100 5/9ページ
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ただ、ひたすらうっすら怖い・・・。 表紙の女性も幽霊画みたいだし。 | ||||
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評判ほどではないが、結構怖いです。読みやすかったです。岩井志麻子さんのファンになりました 。 | ||||
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たまたま『5時に夢中』を見るようになってから、岩井志麻子の大ファンになってしまった。何と言っても、人柄がいい。他人の失敗を話題にしていても、そこには蔑むようなところはまったくなく、同じ人間仲間として、『人生、こういうことありますよねえ』と一緒に楽しんでいるようなところがある。嫉妬心とかねたみとか、それから発する他人をこき下ろそうというような気持ちなど、これっぽっちも感じられない。本当にいい人なんだと思う。 表題作は、世界ホラー小説のベスト5に入る傑作。 | ||||
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怖かったけど全体として色気があってよかった。この作者がこんな立派な作品を残す人だとは知らなかった。 | ||||
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岩井志麻子さんの作品を読むのは初めてでしたが、 この作品読んで惹きこまれました。 岡山の訛りが強くて読めるか心配でしたが訛りも気にならないくらい読みやすかったです。 | ||||
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ストーリーとして、何か驚きの要素や目新しさがあるものではありません。 表題作はあくまで、ひとりの遊女が客の男に自分語りをするというだけ。 遊女の正体なども途中で読めてしまいますが、それでガッカリするようなこともないです。 要するにこの物語の怖さは、描写が嫌に生々しくて緻密なところじゃないでしょうか。 方言を用いた語り口調も相まって、とてもリアリティがあるのです。 言うなれば、現実にそんな恐ろしい世界が存在することを想像し、読み手は恐怖を覚えるのかもしれません。 この作品を読んで、新たなホラーの境地を見せつけられた気がします。 書き下ろしの他の3編もそれぞれ違った味があって、表題作に劣らず秀逸ですね。 | ||||
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夢野久作や丸尾末広が好きなので、この本もそういった少し昔の日本の湿った怖い雰囲気があって好きです 表題作も良かったが、個人的には密告函が静かな怖さで気に入りました 全話哀しい女の話です 最後の話は少しファンタジー色が他より強くて馴染めなかった | ||||
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ぼっけぇ、きょうてえ!さすがです。岩井 志麻子いいですね。どろどろです。 | ||||
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評価がよかったので買ってみましたが、期待が大きすぎたのか、あまり面白くなかった。 怖くもないし、どこの興味もそそられず。 | ||||
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レビューと特徴的なタイトルに惹かれて読んでみましたが、 予想に反して退屈で全く怖くありません。 人によると思いますが、個人的には全然怖くありませんでした。 憂鬱になる話と気持ち悪い話が続いているだけで、 読み手が恐ろしく感じる要素がありません。 傍観者として人の身の上話を読まされても恐怖は感じませんでした。 個人的にホラーとは読み手にも起こりうる恐怖を書いてこそだと思います。 こんな昔話、おとぎ話聞かされても自分には関係ないことで恐怖は感じません。 他のレビューの方が高評価をつけてますが、ホラーとしての評価ではないと感じます。 恐怖を求める方にはお奨めしません。 | ||||
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この作品はいわゆる怪談で、角川ホラー文庫に収められている。表題作である『ぼっけぇ、きょうてぇ』の他に、『密告箱』『あまぞわい』『依って件の如し』などの短編が全部で4作収録されている。 著者の岩井志麻子本人が岡山県の出身のせいか、全編セリフは岡山弁で語られているのだが、ローカル色が濃く、よりいっそうおどろおどろしい。 松本清張の書いた『闇に駆ける猟銃』にもあるように、地域差はあるが、昔の岡山県には陰惨な習俗や貧困による退廃的な環境を余儀なくされていた状況があった。そんな中、民話とも怪談ともつかぬ伝説が、人々の口から口へと伝わっていったのかもしれない。あるいは著者が、過去に起きた摩訶不思議な事件をもとに、このような背筋の凍りつく怪談を創作したのかもしれない。 いずれにしても、フィクションとノンフィクションの狭間を漂う絶妙な筆力に、読者は思わず引き摺り込まれてしまうのだから怖い。 さて、表題作の『ぼっけぇ、きょうてぇ』だが、この作品は女郎宿の女が、客と事に及んだ後、寝物語として自分の身の上話を訊かせるという語り手の手法を取っている。 岡山県は津山の出身だという女郎は、貧乏人の子として生まれ、幼いころは飢えとの闘いだったと話す。母親は産婆を営んでいたが、それも間引き専業で、飢饉の年に孕んでしまった妊婦の腹から引きずり出す役目を生業としていたと。赤子を引きずり出す前に、まず妊婦には糞を出させる。その糞をひったタライの中に、引きずり出した子も投げ入れる。この女郎は幼いころ、そんな産婆である母の手伝いとして、妊婦が暴れないよう手足を押さえつける役目を果たしていたのだと話す。 これほど残酷な行為に及ぶ前に、まず子を作らないように努めるべきだと現代人なら考えるだろう。だが、飢えて痩せこけた体でも、人は男女の情交を止められないのだ。これが人の業というものなのだ。 当時、岡山県の北部は生産的にも不毛に近い山岳地帯で、その土地柄ゆえ非常に貧しかったようだ。そういう背景も踏まえて、この怪談を読むと、よりいっそう恐怖が増す。 この作品のテーマは、ズバリ、人の業であろう。怪奇現象とか幽霊とか、あるいは悪魔などそれはもちろん怖いだろう。だが何よりも怖いのは、人間なのだと訴える。それこそが真理だからだ。 『ぼっけぇ、きょうてぇ』は、日本ホラー小説大賞を受賞した正真正銘のホラー小説だが、その一方で、山本周五郎賞も受賞している。怪談とはいえ、現代の怪奇文学にまで到達した優れものなのだ。 | ||||
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作品はご承知の通り ぼっけえ きょうてぇ から始まる 四作品。 余りにも 恐い と言う 皆さんの感想の先入観からか 恐さは僕には それほど… でしたが 作品自体は 鬼畜ホラー?なんでしょうか? 他の三編も 良く似た 背景のお話しですが あっと 言う間に 読み終えてしまう 人を 惹き付ける面白さがあります。個人的には依って件の如しの世界観が大好きです。 丸尾末広 が好きな方にもオススメ。 | ||||
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「密告函」と「あまぞわい」。 どちらもとっても好きな話でした。 女ならね。 | ||||
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社会の存続のために不可欠な汚れ仕事=ケガレを一部の者に負わせるとともにその者を異人として社会的に排除する、これは差別の原初的な形態だ。 社会的に必要とされて間引きを生業とする者は実際にいただろう。 だが、そのこととそうした境遇に置かれた人々を読者の俗情を当て込んでモンスターとして描くことが正当化されるかといったら話は別だ。 著者は民俗学的な知識を使ってはいるが、その精神からは何一つ学んでいはしない。 私にはこのような本に賞が授けられるという現実が何よりも恐ろしく思う。 | ||||
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やはり女性の作家さんなので、ホラー小説だけどベースは男女の恋物語だと思います。特にあまぞわいなんか。怖さはあまりなく、気持ち悪さのほうが強いです。ただ、表紙の女性の絵が何度見ても慣れなくて、不気味で心臓が少しギュッとなります。 嫌悪感を感じつつも何度も読み返して、それぞれの物語について深く掘り下げて考えようとしてしまうのは、この小説が素晴らしいからなのかな、と思います。私は、あまぞわいが一番面白いと思います。 | ||||
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岡山県北の津山や瀬戸内など、備前・美作地方の近現代の寒村を舞台とした、著者の代表的短編集。 四編何れもが明治後期の、まだ文明開化の恩恵が行き渡らない寒村の風景を克明に描写し、主人公達は皆、赤貧と圧搾、精神錯乱、汚穢と禁忌、近親相姦、そして罪の意識と死者の怨念に苛まれて、正気と狂気の狭間で様々な怪異に襲われる。ただし、評者にはこれら諸編は幻想文学でも怪奇小説でもない様に思える。 これら諸編は、著者のリアリティに秀でた情景描写に最大の価値を見出だす。明治維新から30年、山陽では都市化・近代化が進みつつあったが、中国山地に分け入った農村や、殖産の恩恵を受けない漁村では、藩政時代三百年その儘の風景が、あらゆる旧弊や禁忌と共に存在していたであろう。人は神仏とも妖魔とも今よりずっと近く、夜の闇もまたより漆黒の度合い濃く、跳梁跋扈する魑魅魍魎の存在などは死と同程度に身近な恐怖であった筈である。 本書では社寺神仏より遥かに、死後も汚濁に塗れた死霊が親しく登場する。それが暗黒の中世その儘の農村漁村の詳細な描写に違和感無く融合していると思える。故に禁忌や汚穢の中で這いずり回る主人公達が遭遇する怪異は、彼等には勿論、我々にとっても現実の事としてすんなりと受け入れさせる為のリアリティを随所に書き込んでいると感じる。これらに類似する事実は何処かで現実にあったろうし、事実此の津山地方は昭和13年に『津山三十人殺し』を行った都井睦雄を育んだ地でもあるのである。 表題作「ぼっけえ、きょうてえ」の極彩色の世界観は良い。岡山の或る遊郭の美しくもない遊女の過去は、血と同じ褪せた紅の色である。母がその兄と交わって出来た子である主人公は、禁忌と汚穢の凝縮された様な少女期を過ごす。その分限の者らしく河原に棲み、母の職業である堕胎産婆で引き摺り出した胎児を、弔いも顧みもせずに置き棄てている荒涼感が良い。此方にまで腐臭が臭い立つ様である。しかし終わりがいけない。「人面瘡」という、物理的な存在の死んだ姉が登場する事によって、陰惨な追憶の世界が壊され嘘臭くなり、例えるなら此処からゾンビ映画を見せられた様な気になる。結末は違った方が良かったのではないか。 「密告函」は津山近郊の寒村で流行したコレラ対策に携わった善良な村役場の小役人が主人公。人々の嫉妬・羨望・悪意、不治の病と村八分に為る事への恐怖と職責との板挟みに苦しみ、その心の襞に噛み込んで来た狐憑きの夫婦と、その淫靡な娘の肉体に惑溺し堕落していく。人間誰しもが持つ野獣性と狡猾さ、保身と裏切り、物欲と劣情、支配と抑圧を活写したリアリティの極致である。 「あまぞわい」は評者には四編中最良と思われる。どう仕様もない境遇下に身を落とした酌婦は、萎足の青年と姦通したが為に夫に青年を殺され、その死の影に怯える。岡山育ちの女が全く何も出来ない瀬戸内の漁村に投げ込まれ、夫には虐待され周囲からも蔑まれ、逃げ場も無く絶望に追い込まれて行く心の葛藤が素晴らしく表現されている。 「依って件の如し」は母と兄との子である主人公が、赤貧どん底の辛酸を味あわされ、狂死した母とおぼしき獣人の影に怯える話である。凌虐とサディズムの極致であり、著者の趣味が十二分に味わえるが、獣人の存在と一家惨殺の一件が展開上の重要さを感じさせず構成上の未熟さを感じる若い作品である。その獣人とは「件(くだん)」である。古くは人頭牛身で人語を解し、凶兆を告げ対処法まで教えたと言うが、明治以降は一転して牛頭人身で人語を解せず、凶事に出現する。何故か神戸甲山周辺で目撃例が集中し、神戸大空襲、阪神大震災の際には複数者の前に現れている。此の短編は後者の「件」である。何れにしても大変興味深い存在である。 それにしても、装丁に使われている甲斐庄楠音の美人画『横櫛』は見れば見る程に素晴らしい。怪しく艶やかで、此の様な敵娼ならば惑溺し堕落するのも良いかなと思えてしまう。 | ||||
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表題作は、さすが「ホラー小説大賞」を獲っているだけのことはある。怖さや悲惨さだけでなく、ユーモアで締めてくれるところが、良い。 次の疫病の話が、個人的には一番怖かった。(後ろめたいことはないが)自分の妻のことを連想してしまった… 「普通の人の方が一番怖い」という話。「そうそう」と一人、うなずいてしまった。 第3話「あまぞわい」。男だって悲しい、というのが感想。全然違うが、フィッツジェラルド『華麗なるギャッツビー』が頭に浮かんだ。 ここまでは、死者よりもむしろ、生きている人間の方が怖いと思った。 だが最後の最後、「件」で、やっぱり死者も同様に怖いと、思い直しました。当たり前だけど、死者って、元々は生きていたんだな、と。 ホラーというのは現実離れした話で、闇雲に怖がらせるだけのもの。今まではそう思っていた。こういう深みのある物語が、あるのですね。グリムなどの怖い童話に近いところがあるかも。 岩井志麻子氏の作品は初めてだったが、人の心が良くわかる方のように思う。他も是非、読んでみたい。 | ||||
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遊郭で、ある一人女郎が客に身の上話を語り始める。 終始岡山弁で話は語られる。それが奇妙な世界観を作りあげていることは事実だが、読みにくくなっていることもまた然り。話は面白いが、ホラーは感じない。などなど、新人賞の作品らしくセンスは感じられるが、粗が目立つ作品。 | ||||
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賞を獲得したり書評などでオススメも多いので読んでみたのですが、さっぱり怖くありませんでした。ようは先天的な奇形にあれこれお話をつけたというだけで、こういうのを怖いと感じる感覚がさっぱり分かりません。どちらかといえば一瞬ビックリはしますけど怖いのとは違いますね。映画のトータルリコールだったかで同じようなキャラが登場したときのことを思い出しました。 | ||||
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この本は怖くてせつない。中でも「あまぞわい」は。描写の鮮明さに風の温度まで肌に感じてしまうほど。悲しくてせつない物語がページをめくるのをためらってしまうほどだ。 | ||||
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