鳩のなかの猫

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

鳩のなかの猫の評価:

4.26/5点 レビュー 19件。 C ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.26pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全24件 21〜24 2/2ページ
No.4
(4pt)

殺人事件なのになぜか爽やかな物語

アガサ・クリスティの小説の中でも異質な女学校が舞台となった作品です。さらに謀略のにおいが冒頭からしています。職員も含めて女しかいない学校、しかもそこで次々と起こる殺人事件の背後には、どうやら某中東国の財宝がからんでいるのではないか、ということで、この設定だけで十分読むのにそそられました。本書は登場人物もなかなか個性的でいいです。先生陣、生徒たち、そして母親と基本的に女性しか登場しませんが(ポワロもかなり後半での登場)、それぞれが全然違う個性を持っているので、頭の中で整理しやすかったです。あいかわらず難しい犯人探しやその動機など、アガサ・クリスティの切れ味鋭い筋書き作りは健在です。連続殺人事件が起こるにもかかわらず、かわいらしい女学生の活躍や謀略サスペンス的な要素が、本書をなんだか爽やかな物語にも仕立て上げています。凄惨で陰鬱な推理小説に飽きた方、そういうのが嫌いな方はぜひ本書を読んでみてください。
鳩のなかの猫 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-29) Amazon書評・レビュー: 鳩のなかの猫 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-29)より
415070029X
No.3
(4pt)

殺人事件なのになぜか爽やかな物語

アガサ・クリスティの小説の中でも異質な女学校が舞台となった作品です。さらに謀略のにおいが冒頭からしています。職員も含めて女しかいない学校、しかもそこで次々と起こる殺人事件の背後には、どうやら某中東国の財宝がからんでいるのではないか、ということで、この設定だけで十分読むのにそそられました。本書は登場人物もなかなか個性的でいいです。先生陣、生徒たち、そして母親と基本的に女性しか登場しませんが(ポワロもかなり後半での登場)、それぞれが全然違う個性を持っているので、頭の中で整理しやすかったです。あいかわらず難しい犯人探しやその動機など、アガサ・クリスティの切れ味鋭い筋書き作りは健在です。連続殺人事件が起こるにもかかわらず、かわいらしい女学生の活躍や謀略サスペンス的な要素が、本書をなんだか爽やかな物語にも仕立て上げています。凄惨で陰鬱な推理小説に飽きた方、そういうのが嫌いな方はぜひ本書を読んでみてください。
鳩のなかの猫 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 鳩のなかの猫 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300287
No.2
(5pt)

お得意の中東を題材にして書き上げた、アガサ唯一の学園物ミステリの傑作

「鳩のなかの猫」は、アガサがお得意の中東を題材にして書き上げた唯一の学園物ミステリであり、傑作といっていいだろう。鳩とは、女だけの寄宿学校に閉じ込められ、かたまって暮らす女教師や女生徒たち。そんな鳩の群の中に、猫が混じり込んで大騒動が持ち上がるのだが、鳩たちの眼にはその猫が見えない。そんな鳩の群の中に潜んでいる猫を探し出すため、終盤、ポアロが女だけの寄宿学校に乗り込み、関係者を煙に巻く鮮やかな着眼点から、一気に猫の正体と事件の真相を解明してみせるこの作品の出来は、なかなかのものだ。アガサの分身とも思える校長に熱く語らせ、実践させているアガサの思い描く理想の教育者像も、なかなかに興味深い。中東のラマット国での革命勃発当日、国王は、自分が生き延びられなかった場合に備えて、一族伝来の巨額の宝石を国外へ持ち出してくれるよう、英国出身の友人に託す。宝石を巡る争奪戦は、国王の従妹で、唯一の近親にあたる王女が入学することになった英国の有名な女子校、メドウバンク校に、思いがけない余波を及ぼすことになる…。ちなみに、ラマット国の革命は、当時、アガサが夫とともに、毎年のように遺跡の発掘作業に赴いていたイラクで、この作品が出版される前年の1958年に実際に起きた「イラク革命」の様子を描いたものであり、メドウバンク校の描写には、アガサの娘ロザリンドが通っていた全寮制の女子予科校の職員、生徒、日課などが生かされているのだそうだ。
鳩のなかの猫 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 鳩のなかの猫 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300287
No.1
(5pt)

女子校での殺人事件!

イギリスでも上流階級の少女達ばかりが通う女子校メドウバンクでは、夏季学期を迎えていた。数週間後、あまり教師や生徒達から好かれていなかった新任の体育教師ミス・スプリンガーが室内競技場で射殺された。2ヶ月前には、革命の真っ只中にある中東の小国、ラマット国の国王が親友の乗用機操縦士と共に亡命を試みたが、不慮の死を遂げている。そして国王の従妹と操縦士の姪は夏季学期にメドウバンク校に入学していた。・・・全く接点のないような2つの事件が、やがて重要な意味で関連付けられてくるのがわかるのは、何ともいえずぞくぞくさせられます。様々な人の思惑が入り乱れて事件が繰り広げられていく過程に、目が離せません。また、このクリスティ文庫版の表紙でもわかるように、このミステリーの舞台は女子校。たくさん個性的な人物が出て来て楽しめました。私のお気に入りは生徒のジュリア・アップジョン!好奇心旺盛で想像力が豊かで、頭もいい少女です。彼女の機転によってあの名探偵ポアロが登場したので嬉しく思いました。ラストはとても素敵な終わり方で、気に入っています。読んだ後にもう1度読み直してみると、新たな発見があってまた楽しめます。
鳩のなかの猫 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 鳩のなかの猫 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300287