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天地明察
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天地明察の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全418件 61~80 4/21ページ
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『日本SF短篇50』Ⅴに収録されていた短篇「日本改暦事情」を読んで面白かったので長篇を読んでみた。短篇をそのまま長くしただけなのかと思ったのだが、かなり異なる話になっている。上巻では物語の背景を丁寧に書くことで、下巻での展開をより深めるためではないかと想像する。きっと下巻は短篇のストーリーがメインになると思うので、あの怒濤の展開がこれから来るのかと思うと続きが楽しみで仕方がない。上巻を読んで準備運動はできた。さあ来い、下巻! | ||||
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時は江戸時代。金王八幡神社に向かう1人の若者。そこにあったのは、算術の問題や解答を記した、数多くの絵馬であった。主人公、渋川春海(安井算哲)はその絵馬を見て、ある問題に興味を持ち、解こうとする。しかし、十分な時間がなく、そこを立ち去る。そして、忘れ物をしたことを思い出して戻ると、先ほどの絵馬に解答が記されていた。解答者の名は・・・「関」。 春海の仕事は将軍の前で碁を打つことだった。さらに、彼は算術や天文学にも通じていた。 しかし、春海にとって勤めとして打つ碁は退屈だった。 そして春海は、暇な時間を見つけては「関」なる人物を探す。その後、ついにその人物のフルネームを知る。そう、あの「関孝和」である。 春海は、その関が書いたという本を手に入れ、感銘を受ける。そして関に、自分の作った算術の問題を出そうと決意する。しかし、その時老中酒井忠清から日本全国の緯度を計測し、地図の根拠となる数値を出せという命令を受ける。そこで春海は、出発の時までに渾身の問題を作り、関孝和に挑戦するが・・・ そして春海は緯度計測の旅に出る。そのたびは、驚きと感動に満ちたものとなった。しかし、春海はまだ知らなかった。もっと壮大なプロジェクトが自分を待ち受けていることを・・・ 後に、保科正之からそれを命じられることになる。それは、「新しい暦の作成」であった。 しかし、これは言うはたやすいが、実際はとんでもない大事業である。それまで使われていた宣明暦では、1年は365.2446日だが、この値は実際の1年より長く、800年間も使われてきたため、2日もの誤差が出てきているのである。暦を替えることが必要になっていたわけだが、その影響は大きい。 まず宗教面。昔から、天意を読み解くことは王の職務だった。幕府が改暦を行えば、天皇が行う儀礼の日取りを1日単位、一刻単位で幕府が支配することになる。これは、全国の神事と陰陽師の働きを完全に統制することである。日を決することは、陰陽思想では方角を決することであり、時節を支配し、空間を支配し、宗教的権威になることを意味する。天皇から「時」と「方角」を定める権限を奪うことになるのである。 次に政治面。今日が何月何日であるかを決めることは、全ての物事の開始と終了を支配することに通じる。公文書の日付が間違っているだけで処罰の対象になる。幕府の暦を採用することは、いつなんどきでも、誰にでも、どんな難癖でもつけられるような巨大な支配権を幕府が持つということである。文化面でも同じことが言える。 最後に経済面。正確な暦を作って売るとカネになる。毎年の始めに、幕府に少なく見積もっても数十万両の大金が入ってくることになるのである。 改暦は、いろいろな分野に関わってくる。その日が何月何日であるかを決定することは、宗教、政治、文化、経済の全てにおいて君臨するということなのだ。 果たして春海は、改暦を成し遂げることができるのか・・・? 改暦ということが、いかに大きく難事業であったかがよく分かる。越えるべき高いハードルが次々とあり、生半可な努力ではできない。碁を打つことに生きがいを感じられなかった春海が、暦を替えるという大事業に出会い、生きる意味を見いだす。まさに、人が一生を捧げるにふさわしい仕事である。そんな春海の一生を読みやすく面白い筆致で描ききった著者の力量に脱帽した。 | ||||
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時は江戸時代。金王八幡神社に向かう1人の若者。そこにあったのは、算術の問題や解答を記した、数多くの絵馬であった。主人公、渋川春海(安井算哲)はその絵馬を見て、ある問題に興味を持ち、解こうとする。しかし、十分な時間がなく、そこを立ち去る。そして、忘れ物をしたことを思い出して戻ると、先ほどの絵馬に解答が記されていた。解答者の名は・・・「関」。 春海の仕事は将軍の前で碁を打つことだった。さらに、彼は算術や天文学にも通じていた。 しかし、春海にとって勤めとして打つ碁は退屈だった。 そして春海は、暇な時間を見つけては「関」なる人物を探す。その後、ついにその人物のフルネームを知る。そう、あの「関孝和」である。 春海は、その関が書いたという本を手に入れ、感銘を受ける。そして関に、自分の作った算術の問題を出そうと決意する。しかし、その時老中酒井忠清から日本全国の緯度を計測し、地図の根拠となる数値を出せという命令を受ける。そこで春海は、出発の時までに渾身の問題を作り、関孝和に挑戦するが・・・ そして春海は緯度計測の旅に出る。そのたびは、驚きと感動に満ちたものとなった。しかし、春海はまだ知らなかった。もっと壮大なプロジェクトが自分を待ち受けていることを・・・ 後に、保科正之からそれを命じられることになる。それは、「新しい暦の作成」であった。 しかし、これは言うはたやすいが、実際はとんでもない大事業である。それまで使われていた宣明暦では、1年は365.2446日だが、この値は実際の1年より長く、800年間も使われてきたため、2日もの誤差が出てきているのである。暦を替えることが必要になっていたわけだが、その影響は大きい。 まず宗教面。昔から、天意を読み解くことは王の職務だった。幕府が改暦を行えば、天皇が行う儀礼の日取りを1日単位、一刻単位で幕府が支配することになる。これは、全国の神事と陰陽師の働きを完全に統制することである。日を決することは、陰陽思想では方角を決することであり、時節を支配し、空間を支配し、宗教的権威になることを意味する。天皇から「時」と「方角」を定める権限を奪うことになるのである。 次に政治面。今日が何月何日であるかを決めることは、全ての物事の開始と終了を支配することに通じる。公文書の日付が間違っているだけで処罰の対象になる。幕府の暦を採用することは、いつなんどきでも、誰にでも、どんな難癖でもつけられるような巨大な支配権を幕府が持つということである。文化面でも同じことが言える。 最後に経済面。正確な暦を作って売るとカネになる。毎年の始めに、幕府に少なく見積もっても数十万両の大金が入ってくることになるのである。 改暦は、いろいろな分野に関わってくる。その日が何月何日であるかを決定することは、宗教、政治、文化、経済の全てにおいて君臨するということなのだ。 果たして春海は、改暦を成し遂げることができるのか・・・? 改暦ということが、いかに大きく難事業であったかがよく分かる。越えるべき高いハードルが次々とあり、生半可な努力ではできない。碁を打つことに生きがいを感じられなかった春海が、暦を替えるという大事業に出会い、生きる意味を見いだす。まさに、人が一生を捧げるにふさわしい仕事である。そんな春海の一生を、読みやすく面白い筆致で描ききった著者の力量に脱帽した。 | ||||
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歴史小説は、戦国時代物か幕末物しか読んでなかったので、とても新鮮。 | ||||
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たくさんのレビューが並んでおり、中には囲碁や算術の理解が足りない、といった苦言もあるようだ。しかし、囲碁にも数学にも詳しくない評者からすれば、本書はひたすら純粋にエンタメ小説として読めて、相応の面白さがうかがえた。 江戸時代初期の江戸と京を舞台に、作者が本書を書こうとしたのは、むかしどこかで名前だけは聞いたことのある安井算哲(二代目)または渋川春海の生涯。武家の間で流行った囲碁のプロでありながら、さらに算術好きが高じてついには暦の刷新に乗り出していく、その模様が軽快なタッチで綴られている。同時代に生きた保科正之、水戸光圀、山崎闇斎、関孝和らの描かれ方も楽しく、飽きさせなかった。 肝心かなめの囲碁や算術、暦の作成などの点で間違いがある、との声もあろうか、とは思うものの(こちらはシロウトだからどこが間違いかも分からない)、それが物語に致命的・決定的なキズを与えていないのなら、これはこれでいいのでは、と好意的に考えてしまう。なんなら、ミスがあるのなら、改版のときにでも直しておいてもらえればいいし。 | ||||
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マンガを先に見つけて、買おうかどうしようか迷っていたところ、 実は原作があることを知り、これは原作を買うべきだろうということで、読んで見ました。 正直マンガ買っといた方がよかったですね。 最後まで読むのがかなりしんどかったです。 心理・心情描写がいちいち大げさです。 時代物を意識したせいか、四字熟語がやたらと多いです。 (四字熟語による簡潔な情況・心理描写ではなく、 平易な言葉で丁寧に表現できなかったのでしょうか?) 主人公は本来侍ではないのに、腹を切ろうとする意味がわかりません。 腹を切ろうとする原因となった誤りをいろんな人に 「良い誤謬(ごびゅう)だ」と褒められるのですが、理由が不明です。 北極出地に行くことになった経緯が説明不足です。 そもそもこれ自体何が目的だったんでしょう? 妻となる女性が「幸せです。」と、何度も云うのですが、 その人物像も背景も詳しく描かれていません。 保科正之公の逸話というか、功績がやたらと解説されていますが、 退屈以外のなにものでもありません。 宗教(特に神道)を詳しく解説していますが、このストーリーに好影響を 与えているか疑問です。 中盤までの主人公は人は良いけれど、なんとも頼りない人物像で描かれているのに、 ラストではとんでもない策士となっています。 ラストはストーリーでかなり重要な部分だと思いますが、やっつけ仕事のように展開します。 繰り返しますが、心理・心情描写がいちいち大げさ過ぎです。 この点、マンガだと絵による心理描写で、くどい四字熟語も少なく自然です。 そんなわけで、歴史上このような事柄があったと云うような史実・雑学としては、 面白いのかも知れませんが、きちんとした読み物としてはダメだと思います。 正直、マンガのほうが面白し、興味がある方にはそちらをオススメします。 | ||||
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主人公春海の好奇心旺盛で頑固な性格に惹かれます。 改暦は当時では途方も無い大事業だったのにも関わらず、挫折を繰り返しながら成し遂げていく姿はカッコいいですね。 当時の時代背景も解説しながら、テンポよく話が展開していき読みやすかったです。 特に、えんとのやり取りは笑えました。 | ||||
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話の内容は面白い内容だったのですが、改暦を行う上で算術、授時暦、天文学などいろいろなものが出てきたり、歴史上の人物が出てきて無知な私には難しく感じ、理解できずなかなか進みませんでした。 しかし長い年月をかけて改暦の事業に全身全霊を尽くす渋川の姿はとても輝いてみえまして。 改暦の事業を成し遂げるまでの間に出会ったたくさんの人達の思いがとても感動しました。 決して1人で成し遂げたのではないと感じました。 最終的に読み終えたときはとても面白く読んでよかったなと思いました。 | ||||
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古本買って、何を書くの? 書く事がない。 後、11文字クリア。 。 | ||||
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「歴史と「技術者」という側面から読める本です。 技術者らしい行動があちこちにちりばめられいて、とてもおもしろく読めました。 理系を目指す学生に読んでほしいですね 是非冲方さんに「保科正之」を書いていただきたいですね | ||||
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「歴史と「技術者」という側面から読める本です。 技術者らしい行動があちこちにちりばめられいて、とてもおもしろく読めました。 理系を目指す学生に読んでほしいですね 是非冲方さんに「保科正之」を書いていただきたいですね | ||||
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色んな本を読みましたが、これもまた面白い。 楽しく読めました。 | ||||
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暦が権力に深く結びついていることを改めて考えました。 学問の美しさについても。 前半に比べて、後半の人生はあっさり描かれていましたが、全体にとてもよかったです。 大満足です。 | ||||
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紆余曲折、長年の思いを成就させるって素敵です。 励みになるます。 | ||||
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面白かったです。 算術などの学問(しかもものすごくハイレベル!)を純粋に楽しんでいる当時の人々の文化水準の高さに、なんだか日本人として誇りを感じてしまいました。 誰でも自由に学ぶことができるというのは、幸せなことだなと思います。 | ||||
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中国の暦の改訂版とはいえ、朝廷正式採用としては初の日本製暦を作った、渋川春海の青春時代以降を描いた時代小説です。 春海は、若い時、チームの一員としてですが、北極星の高度観測(=緯度測定)をしながら、日本中を1年半も旅します。もちろん徒歩で。伊能忠敬の業績には尊敬を通り越してあきれますが、江戸時代には同じようなことをとんでもない持久力でやっていた人がまだいるということを知りました。この分では、他にもいたかもしれません。すごい情熱だと思います。 物語に出てくる関孝和の和算や、少しだけ出てくる美人画(浮世絵)や風景版画のレベルが、鎖国をしていたのに世界的にも高かったということを思い出しました。高い才能はもちろんですが、夢中になって取り組むエネルギーにはただ敬服するしかありません。 そのような再確認や感動はありましたが、小説自体の面白さは、宣伝されたほどではなかったかと思います。登場人物の仕草の描写等、若干大仰で気になりました。 | ||||
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しかし、この情熱はどこからくるのだろうか。 この時代に学問を究めるというのどういうことだったのだろうか。 今であれば、勉強し、いい大学、いい就職、いい収入ということになるが、この江戸時代である。この江戸時代は確立した身分社会というのがあり、その中に入り込み、出世をするということは並大抵のことではない。実力だけではなく、使える上司の取立ても必要となってくる。おそらく、この物語に登場してくる人物たちも星のこと、暦のこと数学のことと純粋な学問への探求心があって、追及をし続けたのだろう。この情熱には頭がさがる。 この本を読んで気づいたのが、この時代の暦というものをつかさどっていたのが朝廷で、暦をさわろうとすると朝廷の権威にもかかわるので、朝廷対策が非常に大事だったことが描かれている。 学問的な純粋な探究心だけでは、変えられない壁がこの時代にはあったということだ。 そして、この物語は息が長い。それはそうだ。暦の間違いを訂正しようとするば、当然のその間違いを証明しないといけない。当然、暦通りにその事象がおきるかどうか、この物語では、日食の場面が描かれているが、その日食の日を待たなくてはいけない。 この時代の人々には頭が下がる。それに気づかされるいい物語だと思う。 | ||||
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改暦を巡る息詰まる展開が読むものをこの物語に引き込んでいきます。普段あまり身近ではない世界のお話しなので、とても面白く読めます。日食の出現がはずれたりする場面は特に印象的です。上下巻通じて、面白い小説でした。 | ||||
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江戸時代の武士でありながら、算術に命をかけ、暦を作ることになる男の小説です。算術の問答合戦が、面白いと思います。下巻に期待が持てます。 | ||||
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本の冒頭は、取っ付きにくく読みにくいと思ったが、物言進めるうちに、話の中身に吸い込まれていくように、面白く、江戸時代にこれほど、数学や天文学が進んでいたとは、驚きました。 | ||||
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