マルドゥック・ヴェロシティ
- 法曹界 (13)
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独特の文体なんかよりも、無理やりなミステリ展開のほうがわたしはキツかったです。普段極上のミステリばかり読んでいるせいで比較してしまっているのかもしれませんが…。 なんでもかんでもシザース、意味のない犯罪、登場人物。3巻かけて読んだわりに、読み応えのない本で残念。 | ||||
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多くの方が指摘するのはエルロイからの影響だが、それだけでなくブライアン・デ・パルマ監督の影響を強く感じた。 そもそもデパルマはブラックダリアを映画化しているのだが、ヴェロシティにはデパルマの他作品からの影響も多く思われる。 まず異能力者たちの猟奇的なアクションは、山田風太郎の影響もあるが、それよりキャリーやフューリーのショッキングな演出に近く感じる。 また歪んだ欲望による事件とサスペンスはミッドナイトクロスのようだし(殺人ポルノのカメラマンもオマージュだろう)、マフィアたちが怪物的なマッチョイズムと共に哀愁を感じさせるのはスカーフェイスとカリートの道のよう。(なにかダークナイトを思わせる部分もあるが、本作の方が先。デパルマは時計仕掛けのオレンジに影響を受けた作家でもあり、ブルーマンハッタンなんかは影響が色濃い) ヒッチコックのようなセクシャルなサスペンス部分とファムファタール的なキャラは、殺しのドレスやだボディ・ダブルに、そのまんまファムファタールだし、身体の欠損によって内面も怪物のようになった怪物たちはファントムオブパラダイス。 特殊な遊撃チームによってマフィアを追い詰めていくのは正にアンタッチャブル。 名家一族の歪な家族関係はブラックダリア。 ベトナム戦争をモデルにした戦争での非人道的行為はカジュアリティーズ、特殊能力を使って諜報任務はミッションインポッシブル。 労組の狂騒的描写はブルーマンハッタンだろうか。(ブラックダリア冒頭でも暴動が描かれていたが) | ||||
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そこまでやるかと言う徹底的な猟奇的暴力シーンが圧倒的など迫力。単語をぶつ切りにするスタイルは乾いたハードボイルドタッチでグロテスクさを緩和するが、まともに想像するのすらはばかられる悪趣味な残虐さが際立っている。が、この偏執狂的暴力シーンの連続は、ボイルドが人間性を喪失してウフコックを濫用するに至る様を真摯に追及した結果と読めた。凄惨な拷問と処刑を繰り返すカトル・カールに対抗して生き残るため、人間性を捨て虚無へと突っ走るボイルドだが、死を目前にしておぞましい姿のナタリアに向けた最後の人間らしい愛情を示すのが、より一層空しさを増幅した。何しろ彼女の亡骸を文字通りの生物兵器として敵を葬るのだから。最終的に敵も味方も皆殺しにするボイルドが、何のために戦うのか、と言う哲学的問いに答えられずに終わるラストは、この上なく苦く救いのないものだったが、この途方もない物語を自身に変調を来しながら描き切った作者の闘魂に拍手を送りたい。 | ||||
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登場人物が多い上に人間関係が複雑。ハードボイルドタッチな読み心地を狙ったのであろう単語をぶつ切りにしたような独特の描写も読み易いとは言えず、正直ストーリーを追うのに難渋し、中盤で呼ばし読みをしてしまった。又、人体を改造するサイバーパンクSFとしてグロテスクなリョナ描写が強烈で、読み手を選ぶのは間違いない。にも関わらず、スリリングなストーリーで読んでいてとても面白くい。本巻のヒロインと言えるナタリアは、渋澤龍彦が紹介したような文字通りの「毒婦」で、セックスした男を猛毒で葬る人間兵器。が、多くの男を殺害し普通の人生を送ることを諦めているような彼女に毒体質の治癒を持ち掛け、ボイルドの精子を提供して懐妊させるのは驚きの展開。ネズミ型最終兵器ウフコックとのコンビで互いの「有用性」を確立しつつあるボイルドが、彼女の存在でどう変わっていくのか。そしてウフコックとのコンビがなぜ解消されたのか、次巻に向けて興味は尽きない。 | ||||
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「マルドゥックスクランブル」では敵役だったボイルドが最強のネズミ型生物兵器ウフコックのパートナーであった頃の話。覚醒剤中毒で味方を誤爆し、肉体改造を施されて超人的戦闘マシーンとして生まれ変わったボイルドと、やはり生まれ立てのウフコックとの初々しいコンビが、自らの存在意義を求めて苦闘するストーリー。恐らくハードボイルドを意識した趣向だろうが、ぶつ切りの単語を並べる特異な文体が読みにくい。途中から使用頻度も減り気にならなくなったが、あまり有効な手法とは思えなかった。又「マルドゥック・スクランブル」にも通じるが、悪役の猟奇的な犯罪シーンの描写が強烈で誰にでも勧められる内容ではないと思った。 が、日本発のサイバーパンクSFとして魅力は十分。良きパートナーとしてスタートを切ったかに思えるボイルドとウフコックがなぜ決別するに至ったのか、後編への興味は尽きない。 | ||||
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