光圀伝
- 山荘 (115)
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とても面白く一気に読むことができました。 | ||||
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相当な長編なので覚悟はしていたが・・読み終えどっと疲れてしまった。そう考えればこの作家のエネルギーは凄いとしか言いようが無いようだ。 TVの「水戸黄門」のイメージしか無かったので、これがフィクションなのかノンフィクションなのか判別する知識は持ち合わせていないが、まさに伝記と言っても過言ではないリアルさがあり、また歴史の教科書に出てくる名前が次々に出てくる事もあり大いに楽しませてもらった。 ただ、正直、読み終えるのに相当な時間を要したのでもう少しコンパクトにしてもらえれば気力も続くのだろうけど・・まあそれがこの作家の矜持なんだろうからあまり我儘も言えないが(笑) それにしても、これまで持っていた徳川光圀の人物像のイメージの違いには驚かされたが、併せてその超人ぶりに感銘を覚えている。一方、周りの登場人物もそれぞれ個性豊かでさらには「天地明察」の登場人物と被る所や安井算哲にかけた光圀の言動の背景が垣間見れる所がとても面白く感じた。 好き嫌いがもしかしたら分かれるのかも知れないが、なかなかの大作である事は間違いないようだ。 | ||||
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今年読んだ本の中でも確実に1、2を争う面白さでした・・・。 筆者の骨太なイメージの光圀通り、本書も骨太な読み応えのある先品でした。 光圀というとTVの水戸黄門シリーズの影響で好々爺を思い浮かべる方が大部分だと思いますが、この作品の光圀は全く異なります。本作は勿論史実を元にしたフィクションですが、それでも黄門さまのイメージががらりと変わりました。 若い時は前田慶次郎も真っ青の怪力巨漢の傾奇者(生まれ変わり? 笑)しかしながら、貴重な師や友人、家族に支えられ自身の大義を貫く為に命を掛ける名君に徐々に成長。そして、晩年は幕府は勿論、朝廷からも一目置かれる存在となって行きます。そういった意味では、本作は光圀の生き様から学ぶ帝王学の書と捉えてもいいかもしれません。 入り込み過ぎて、不覚にも目頭が熱くなってしまった箇所がかなりあり、沖方丁のあまりにも上手い描写に唸りました・・・。天地明察も凄く良かったですが、更に上を行く作品でした・・・。 沖方丁は稀代のストーリーテラーですね・・・。 | ||||
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光圀が水戸家大老の紋太夫を自らの手で殺めたのは,まさに正義と正義がぶつかればそこには殺戮が生まれるという皮肉だと感じました。 徳川宗家を補佐すべき水戸徳川家の二代目の光圀は,優秀な側近を育てるべく幼少の頃から紋太夫を見出し育てましたが,紋太夫の大義は既に大政奉還へと向かっていたということでした。 しかし,歴史は更に皮肉なことに,水戸家の血を引く最後の将軍が紋太夫の大義を受け継ぐ歴史的役割を果たすことになるということです。 本書は,実は武闘派であった光圀の生涯を追うもので,「天地明察」の主人公渋川春海も少し登場したりして面白かったですが少し長いです。 | ||||
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日本放浪したのは「助さん」とは知っていましたが、 やはり「冲方 丁」さん。 設定がしっかりしていて、光圀公を中心に周りの情勢や人々の生活も見えてくる。 光圀公が人選した者たちが色んな力を発揮し、日本の内情を調べ上げられ、上様の政治にも影響力。 太平の世の内なる戦いが見れました。 | ||||
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