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博士の愛した数式
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博士の愛した数式の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.32pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全849件 421~440 22/43ページ
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絶賛レビューがずらりと並び、おまけに本屋大賞まで受賞している本書であるが、私には合わなかった。上品で静謐な世界はいいと思うが、なんだか矛盾だらけのようであまり面白くなかった。それに、野球に詳しければ詳しいほど、江夏豊とこの物語は合わないと思うだろう。確かに完全数28という数字からは、野球ファンなら江夏しか思い浮かばないだろうが、江夏という男は、光が強烈な分、影の部分も強烈でこの話とはまったく合わない。 | ||||
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※削除申請(1件)
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お手伝いに行った家が、変わった人の住む家だった。なにをもって評価されたのか?ただ時間が流れ、ああ悲しいな。密かな絆が生まれた。良かった良かった。ええ、実はこんな裏設定がっ。ともかく、数式に引かれて読み出したため、期待はずれだった。それでも、何とか読み出したが、つらいつらい。なんであの箇所が重要なの?って思って。ああ、そういう訳か・・・。だから?釈然としないストーリー展開。最後まで読んで、「どうしてコレを買ったのか」という、後悔がわいてきました。博士の特殊な事情を考慮に入れても、彼女の対応にしても、子どもの対応にしても、すべて結論ありきの行動で、手のひらで踊る二人。博士が、初めてで最後の失敗をして、すべてが終わる。つまり、失敗待ちの話と考えていただきたい。ええ、推理物でいう最後になって出てくる登場人物。私は、売れている理由がこういった、予定調和物が良いのであれば、いくらでも反則は出来るでしょう。しかし、そんなボロイ事をして良いのでしょうか?もちろん反論もあるでしょう。それが運命だったと!しかし、事故で起きたその現象をなぜ細部まで書かなかったのか。リスクを考えれば、はらはらどきどきした事を、よくもまぁ取り逃がしてくれたね。私の生きていく人生で、信号機が赤の次に黄色になるような、理不尽な怒りをなぜこの本で味合わなければならないのか。読んでこういうのだろう!ああ、人間てなんてはかないんだ。当たり前だ。人間は死ぬ。そのリスクがおぎゃーと生まれたその時から背負わなければいけない、義務だ!義務を放棄するとは何事だ!義務が合っての権利だとなぜ分からぬ!ショートケーキのイチゴ、緑(ガク)が付いていて、(ああ、パテシエの人取るの忘れてたのかな?)「あの、緑が付いてるんですが〜><」「ああ、スイーツでしょ」緑を食べろと言うんですか?というか、食べました。私は食べましたよ。確か、本屋大賞を獲った素晴らしいそのスイーツを。緑なんてケーキに必要ないのに、それが良いんですか。ポイントなんですか!例えがひど過ぎかもしれません。用は、数式は緑です。必要ないんですよ。緑がなくても話は成立しますし、なくても私は結構でした。「博士の愛した」で、いいと思いますよ。 | ||||
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遅ればせながら読んでみた。こういう小説を読むと、小説家は選ばれた人がなるべき職業であり、特別な創造力が必要な職業なんだろうなと思ってしまう。タイトルだけではなく、表紙裏の作品紹介にも「奇跡の愛の物語」という言葉が使われているが、この「愛」という言葉を言い換えれば「美しさ」になるのだと思う。数字の美しさと美しい愛。そう思ってみれば、綺麗で美しいが、語り手である家政婦の私や彼女の息子の年齢を考えれば不自然とも思える彼女達と博士の交流も納得がいくような気がする。20代に過ぎない私が何故これ程献身的なのか、10歳に過ぎない息子が何故これ程人の心を読めるのかが、小説中では殆んど説明されていない。彼女の生い立ちが簡単に綴られているだけだ。きっと、作者はこれらの説明を、作品中不必要なものとしてわざと省略したに違いない。理由は、美しい物語に不必要なエピソードだからだ。美しさに不要な要素を全て切り落としたこの作品、「小説」としては非常に完成度が高い。素晴らしい作品だと思う。ただ、この小説を素晴らしいと感じることと、好き嫌いは別だ。感動もしなかったし、好きになれない。あまりにも綺麗で美しすぎるからだ。 | ||||
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小川氏の小説家としての才能、そして彼女が小説に求めている核はここでも健在です。しかし、「薬指の標本」のような作品に認められた、背徳的なエロスとかタナトス、あるいはじわじわとした恐怖のようなものは、全く剥ぎ取られている。剥ぎ取られた後に残ったものは何か。それは「生」あるいは「命」の切なくなるような受け渡しと、さしい喪失の物語か。記憶を80分しか維持することのできない数学者という突飛な人物を主人公にして、静かな珠玉の名作に仕立て上げた手腕は確か。数学はつけたしではなく、それも数論という分野の持つ特殊さと純粋さを作品は見事に吸収し消化している。 | ||||
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数学を指向するということは、人を愛することと同じことだと教えてくれる。 友愛数、完全数など、数にまつわるお話はおもしろい。 数学嫌いだった人には、こんな面もあるかという感じで、数の楽しさがにじんで来るような気がする。 最後に、オイラーの公式のおもしろさを教えてくれる。 ps. 涼宮ハルヒも、この本を読んだに違いない。 | ||||
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偏屈だけど子供にはめっぽう優しい数学博士の記憶は80分しか持たない。あっけにとられるようなどんでん返しがあるわけではないけど、年老いた数学者と若い家政婦とその息子との触れ合いが温かみのある言葉で綴られており、ページを読み進めると共に、それがじわじわと伝わってくる。少し切なくてかなり温かいお話。 | ||||
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自分に出来るのは、ほんのちっぽけなことに過ぎない。自分ができるなら、他の誰かにだってできる。博士はいつも、そう心の中でつぶやいている。作中の文章より。どんな天才であっても謙虚さを忘れない。。。素敵なことですよね〜。 | ||||
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すごくやさしい気持ちになれる一冊です。数学嫌いだった人にも読んでほしい。世の中にたくさんちらばっている数字。そのひとつひとつに意味を与える博士。素数の素晴らしさ。友愛数の愛おしさ。完全数の揺るぎなさ。ひとつひとつの数字が素敵な音を奏でる。そんな小説です。 | ||||
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この作品のクライマックスは、「オイラーの等式」。円周率・虚数・自然対数の底という、それぞれ単体ではつかみ所のない数字同士が巡り会うとお互いを支え合い、照らし合い、導き合うことを表した「人類の至宝」。おそらく作者はその美しさを「不慮の事故から時計が止まってしまった初老の男とシングルマザーの家政婦とその息子」の姿に照らし合わせようとしたのだろうけれど、それが解ってしまうとかえって鼻白む。まあ、それでも数学ってこんなに美しいものだったのか、と解らせてくれただけ得かな。数学アレルギーの方は、入門書として一読の価値あり。 | ||||
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人の心の温かさ それは陽溜まりのように。。。「博士の愛した数式」 (新潮文庫)by 小川 洋子人の心の温かさ それは陽溜まりのように。。。我が子を愛するような いつくしみの気持ち、慈愛を追体験し何度 涙を流したことか。他人を自分を愛することを思い出せる 優れた内容です。荒涼索漠とした 小説たちが人の魂たちが……近年の世に溢れ返る中あらわれた滋養:癒し に他ならない と感じた。非常に読みやすい文章でしかもとても上手な文章である。最初から すんなり とさらり と頭に 体に 染み込む 文章。ストーリー進行は経時に執われず時間軸は自由に、読者を巧みに 広々とした 回想の喜びへと誘(いざな)う。それは同時に博士(分断された時間の世界を生きる)を浮かび上がらせつつもその窮屈さを苦しさを読者に必要以上に感じさせない作者の技量の高さ or 無意識的な Sense の高さにただただ呻るばかりであった。素晴らしい文章だ!堅苦しいばかりが文学じゃないのだ!何も三島由紀夫や夏目漱石や森鴎外や………………ばかりが文学じゃないのだ!で肝心な話の内容は「人の心の温かさ それは陽溜まりのように。。。」限りない心の温かさを感じる美しい話であった。それはある種「夏の庭」湯本 香樹実 (著) に近い雰囲気の人間への愛情を喚起させる思い出せる優れた話だった。是非とも多くの人に読んでもらいたい。また、女性の視線母親の視線祖母の視線大人の視線社会の視線Special personの視線Special fieldsの視線Somebodyの視線……と非常に視野も広く読んでいて作者の偏狭さに飽き飽きすることが無いのも全く持って素晴らしい!ただ途中 数式たちを 飛ばし読みしたが…若干 そこだけが 面倒に思えたかな。 | ||||
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久しぶりに小説を読んだ。小川洋子の「博士の愛した数式」である。前から面白そうだという思いはあったが、最近は小説に興味を失っており、パスしてきた。今回、ちきさんのこの小説に対応した映画の紹介をみて読んでみることにした。 よくできた小説だと思った。まず、数学一般に対するオマージュがあり、数字や数式への感動が素直に表れていて上品な作品になっている。 そして、野球の古い思い出に関するノスタルジーを巧妙に喚起している。映画フィールド・オブ・ドリームのシューズレスジョーへの思い、清岡卓行の初期に作品におけるノンプロ球団や猛打賞設定の話など古い野球には、感動を呼び起こす何かがある。小説では、1992年という古い「現時点」を設定し、その時点の阪神と、さらにその前の江夏豊という孤高の天才投手をだすことにより、ノスタルジーを加速する。 小説の中で自然数や素数の話がいろいろ出てくる。私は、公開鍵暗号の応用などの研究もしており、公開鍵暗号の代表であるRSA暗号は大きな数の素因数分解の困難性を安全性の確保に利用している。したがって素数の説明には、知っている話もあり、素直に感動できない部分もあった。しかし、完全数や友愛数というのは知らなかったので、読んで非常に面白く感動的だった。他の小説家が思いつかない面白い題材を見つけたと感心する。 本来は、小説が目立たぬように、それでいて、強い伏線として用意している博士と女主人公、博士と未亡人の恋愛感情にも言及すべきだと思うが、このあたりは私の苦手とするところである。自分で読んでみられることをお勧めする。 | ||||
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最初に見たのは、映画だった。知人が「あの映画はいい」と云っていたので見てみたら、とても良かった。深津絵里のはまり役。丁寧な撮影、美術、役者たちの演技(浅丘ルリ子!)。本は買っておいて、海外旅行の時に読もうと思っていた。読んでみたら、作者の語りの推進力に引き寄せられた。読みながらいつも、映画の場面や、役者たちが浮かんできた。そして川上弘美の『センセイの鞄』を思い出していた。小説とテレビドラマの両方。柄本明と小泉今日子だ。この『博士の愛した数式』も、ストレートに柄本明が浮かんでくる。映画では、監督と二人三脚のように映画を作っている寺尾聰が「博士役」だった。あれはあれでいい。深津絵里との組み合わせを考えても、柄本明だとリアルすぎるのだろう。でも朗読劇の方は、柄本明が博士として登場。こちらの方も、聴いてみたい。 | ||||
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有名だから敬遠していたけど、読んでよかった。最初は無理な設定じゃないかと思っていたが、すぐにその世界に取り込まれてしまった。博士の子供に対するやさしさと、主人公達のやさしさに感動した。数学も面白そうに見えた。 | ||||
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タイトルに「博士」「数式」とあるので,高度な数学の話かと思っていたが,全然そういうのではなかったので残念.数学が嫌いな人にはいいかもしれないが,数学が好きな人が読んだら「この程度か」で終わる. | ||||
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数学と言う言葉を聞くと拒否反応を起こしてしまう文系人間の私ですが、この小説を読んで数字に興味がわいてくるような気がしました。こんなふうに、作中で鍵となるものが魅力的に見えるのは、筆者の書きかたのおかげだと思います。数学に限らず、登場人物たちが住んでいる場所や日々暮らしていく中での想いを、あたたかく見守っているのが伝わってくるのです。その視線に影響されて、わたしたちも彼らの世界を一緒に体験することができるのではないでしょうか。記憶がもたないという切ない設定にもかかわらず不幸な印象だけが強調されないのも、やはり、筆者の博士への愛情の結果だと思います。筆者から登場人物へも、登場人物同士においても、いわゆる恋愛とは違うけれど、確かな愛があふれています。すてきな小説でした。 | ||||
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元来数学が好きで、伝え聞いていたこの小説の内容には興味を持っていたもののベストセラー、映画化で逆に遠ざけてしまっていた作品。最近読み物の空白期間が出来てしまった折に何気なく手にとってみたところ、その軽快な書き味に思わずそのまま購入してしまった。事故による記憶障害や若年で未婚の母からの母子家庭など、ともすれば暗く、重たいテーマを、数学というまったく別の視点から巧妙に心温まる物語へと昇華させている著者の技量にまず驚かされた。そして、「博士」が持つ数学への独特の愛情表現に、同じ数学を愛する者として共感を深くしつつ、その爽やかな文章表現に乗せられて最後まで一気に読み上げてしまった。一見重たいテーマをここまで爽快な物語として完結させられた理由としては、著者の表現力や技量もさることながら、昨今の小説によくある傾向としての「泣ける」=(主人公またはそれにごく近い人の)死という安易な設定を取らなかったことによるところも大きいと思え、その点でもこの作品によりいっそうの高評価を与えたい。あくまで素人目線での数学感であるところが最高点を与えられない理由であるが、これは数学好きのごく個人的な価値基準と捉えていただきたい。むしろその点にこそ、この作品の価値があるともいえる。それを含めても日本の小説としては最もよく出来た作品のひとつに挙げて良いもの。特にある特徴的な数字が作品全体を通して、この物語をひとつに纏め上げるさまは必見。 | ||||
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これから繰り返し読む物語になりそうな気がします。ちょっと数学が好きになれそうな気持ちになります。誰かを大切に思って,丁寧に向かい合うことの素敵さがわかります。とてもすてきな物語でした。 | ||||
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珍しく一気に読んでしまいました。久しぶりに読んだ美しい物語でした。無味乾燥な数字にほのぼのとした命を吹き込んだ筆力は、作者の愛のたまものでしょう。 | ||||
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博士が数字について語る場面で数字の不思議に魅了されてしまいました。博士のセリフだけでも読み返してみたくなります。江夏を知っている世代の人には特にお勧めです。 | ||||
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軽快で、テンポ良く読み進められる。事故により長期記憶ができなくなった「博士」と、家政婦である「私」、その息子「ルート」との、日々のふれあいを描いた、ほのぼのとした作品。数学に人生を捧げ、事故で人間の重要な機能を失ってしまった「博士」だが、野球の背番号や誕生日に数学を使って深い意味を見出させ、暖かく人間味溢れる存在として描かれている。そうした短編集とも言える「博士」との日々の物語を、「私」という縦糸が紡いで全体を形作る。それは「博士」との出会いから、最後の日まで。よく組み立てられていて、面白かった。 | ||||
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