玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。

衆人環視の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道されている。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

15年前、静かな田舎町でひとりの女児が殺害された。

東京のはずれに位置する‘まほろ市’の駅前にある便利屋「多田便利軒」に舞いこむ依頼はどこかきな臭い。

わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる―。

親友の自殺を目撃したことがあるという転校生の告白を、ある種の自慢のように感じた由紀は、自分なら死体ではなく、人が死ぬ瞬間を見てみたいと思った。

父親が被害者で母親が加害者--。高級住宅地に住むエリート一家で起きたセンセーショナルな事件。

いつになったら、私は自由になれるのだろう。恋愛小説の最高傑作。

両親を亡くし仕事も失った矢先に祖母がガンで入院した梨花。職場結婚したが子供ができず悩む美雪。

なぜ「あの男」を自らの手で殺めることになったのか―。

昔、英国人一家の別荘だった、今では荒れ放題の洋館。高い塀で囲まれた洋館の庭は、近所の子供たちにとって絶好の遊び場だ。

江戸、四代将軍家綱の御代。ある「プロジェクト」が立ちあがった。

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。

中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。

高校卒業と同時に三重県の山村に放り込まれた平野勇気19歳。林業の現場に生きる人々の1年間のドラマと勇気の成長を描く。

楽譜に書かれた音、愛鳥の骨、火傷の傷跡…。

出産を控えた姉に毒薬の染まったジャムを食べさせる妹…。

映画化もされた第135回直木賞受賞作『まほろ駅前多田便利軒』の多田と行天が帰ってきた!相変わらず、汚部屋清掃、老人の見舞い、庭掃除に遺品整理、子守も料理も引き受ける多田便利軒。

国立署の新米刑事、宝生麗子は世界的に有名な『宝生グループ』のお嬢様。

「大きくなること、それは悲劇である」。

ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった―。ある日、学校で起きた陰惨な事件。

あれは本当に事故だったのだと、私に納得させてください。高校卒業以来十年ぶりに放送部の同級生が集まった地元での結婚式。

「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。

高校生の時、偶然ピアノ調律師の板鳥と出会って以来、調律に魅せられた外村は、念願の調律師として働き始める。

100年先を見据えて作業をしている、神去村の林業の現場。

僕たちは「その日」に向かって生きてきた―。昨日までの、そして、明日からも続くはずの毎日を不意に断ち切る家族の死。

記憶狩りによって消滅が静かにすすむ島の生活。人は何をなくしたのかさえ思い出せない。

急死したはずの父親から送られてきた一通のメール。それがすべての発端だった。

少年は、ひとりぼっちだった。名前はきよし。

村内先生は中学の臨時講師。言葉がつっかえて、うまくしゃべれない。

北から南へ、そして南から北へ。

昭和三十七年、ヤスさんは生涯最高の喜びに包まれていた。

箱根駅伝を走りたい―そんな灰二の想いが、天才ランナー走と出会って動き出す。

生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。

スタッフの熱い想いを乗せ、構想4年をかけて、堂々たるTVアニメ化! 原作もアニメも楽しめるガイド。

遠く、近く、求めあう二つの魂。想いはきっと、時を超える。

舞台は、伝統ある男子校の寮「松籟館」。冬休みを迎え多くが帰省していく中、事情を抱えた4人の少年が居残りを決めた。

遠く隔絶された場所から、彼らの声は届いた。紙をめくる音、咳払い、慎み深い拍手で朗読会が始まる。

幼児なみの知能のため、みんなからバカにされてきたチャーリイ・ゴードン。

津村沙世子―とある地方の高校にやってきた、美しく謎めいた転校生。

地元を飛び出した娘と、残った娘。幼馴染みの二人の人生はもう交わることなどないと思っていた。

巨大な妄想力の持ち主。主人公のひねくれた学生生活が描かれた、笑撃のデビュー作。

引っ越してきたアパートで出会ったのは、悪魔めいた印象の長身の青年。

美しくて、かよわくて、本を愛したミーナ。

専業主婦の小夜子は、ベンチャー企業の女社長、葵にスカウトされ、ハウスクリーニングの仕事を始めるが…。

3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。

CDショップに入りびたり、苗字が町や市の名前であり、受け答えが微妙にずれていて、素手で他人に触ろうとしない―そんな人物が身近に現れたら、死神かもしれません。

京都の大学院から、遠く離れた実験所に飛ばされた男が一人。

兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。

幼い息子の仇討ちを企てる、酒びたりの元殺し屋「木村」。優等生面の裏に悪魔のような心を隠し持つ中学生「王子」。

ある出版社の社長の遺言によって、あらゆる種類の創作活動に励む芸術家に仕事場を提供している〈創作者の家〉。

泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。父に自殺された青年は神に憧れる。

このビタミンは心に効きます。疲れた時にどうぞ。

ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。

家裁調査官の武藤は貧乏くじを引くタイプらしい。無免許事故を起こした19歳は、近親者が昔、死亡事故に遭っていたと判明。