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博士の愛した数式



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【この小説が収録されている参考書籍】
博士の愛した数式
博士の愛した数式 (新潮文庫)

博士の愛した数式の評価: 4.32/5点 レビュー 849件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.32pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全849件 561~580 29/43ページ
No.289:
(3pt)

読後感は悪くはないけど...

小川 洋子さんの作品をはじめて読んだ。女性に人気の作家らしい。数学を小説のテーマにした、知る限りわが文学史上初の快挙。数学に関するいろいろの工夫や仕掛けがあり、楽しく読むことができた。でも、著作からは残念ながら、数学の神秘さ、ゼロや無限の数がイメージできなかった。特別の感動もなかった。五木寛之の「さらばモスクワ愚連隊」や「海を見ていたジョニー」という初期作品には、確かにジャズやブルースが流れていた。レイ・ブラッドベリーは、色彩の表現が画期的であり、それは強烈だった。この小説を読み、フォレスト・ガンプだったろうか、レインマンだっただろうか、を思い出した。ラスベガスのカジノで、天才的な記憶力と計算力で大儲けをする障害を持つ悲しい男を演じたダスティン・ホフマン。家政婦のヒロインとその息子、そして博士。彼ら共通のヒロー、阪神タイガースの江夏豊。不世出の投手の思い出。江夏豊と博士、二人の才能、天才というべきか。しかし、何故、江夏なのか。よく分からない。そして、博士の義姉、未亡人、N。これも、よく分からない。作品は、殆ど、破綻しかけているのだが、数学の持つ不可思議さと、作者の腕力で読者を引っ張り、最後は「一杯の掛けそば」風にまとめるあたりはさすが芥川賞作家。読んで損はないということで星三つ。
博士の愛した数式 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:博士の愛した数式 (新潮文庫)より
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No.288:
(5pt)

あっという間に読めます。

読みやすく平易な文章でありながら、開いたページのあちこちで、キラキラと印象的な言葉が光っている。大人のためのファンタジーとも思えるようなストーリーの中に描かれた、美しいもの、本当のものに対して、やさしい気持ちになったり、どうしようもなく悲しくなったりする。読後感は「アルジャーノンに花束を」に近いものがあった。映画化されて話題だが、寺尾聡+深津絵里はうまいキャスティング。映画も見たいと思わせる。
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No.287:
(5pt)

こんな愛情もあっていいと思う。

なんでもない話なのにこんなにも人の心を暖める事ができる本はすごいと思います。数学博士とルートとルートのママである家政婦さんのお話で色恋沙汰が起こるわけでも殺人事件が起こるわけでもないのに読まずにいられないのはどうしてでしょう?読みはじめたら最後までいってしまいます。そして、読んでよかったなと最後に思います。第1回本屋大賞、受賞作品、全国の本屋さんが売りたかった理由をぜひ感じてみてください。
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No.286:
(5pt)

生半可ではない愛がつまっています。

ハードカバーだったときに一読して、すぐに知人に貸してしまって、もう一度読みたいと思っているうちに文庫になってしまったので、返してくれというくらいならもう1回かっちゃってしまっても、いいや、と、思って、文庫も買っちゃいました。この著者の本は他には読んだ事がありません。とても、すっきりした文章で、品を感じます。好印象を受けるスタイルです。そして、これは、愛の物語です。たくさんの愛が出てきます。数式に対する愛だけではありません。そして、それらの愛はどれをとっても、命がけの愛です。とてもピュアな愛です。とても一言では表せません。ぜひ読んでください。数学・阪神タイガースに関する真摯な取材と記述がこの小説に読むものを飽きさせないソースとなっています。それと、ごく、私的な意見ながら、80分しか記憶の残らない博士と主人公の家政婦との繰り返し行われる初対面のやりとりは、老齢に達して記憶の覚束なくなり始めた我が祖母との会話を思い起こさせます。それは一見面倒で無意味なやりとりかもしれませんが、少なくともそのために費やした時間やそのときに感じた気持ちは、決して無駄にはならないだろうと、信じたいです。少々感傷的になってしまいました。
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No.285:
(4pt)

いい話でした

【数学】を軸にしていることで、とても知的な雰囲気を作り出しています。そして、【野球】をもう一つの軸にしていることで、少年時代の憧れや夢を匂わせています。この2つが博士や家政婦の孤独をとても綺麗に包んでいきます。いい話でした。
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No.284:
(5pt)

きれいな作品です。。。

心に残る作品と出会えました。 そして、小川洋子さんの作品を読んだのは初めてですが、久々に他の作品も読みたい!と思える作家に出会えた…そんな気持ちになりました。読み進むうちに、何故だか自然と「ニューシネマ・パラダイス」のノスタルジックなサウンドトラックが頭に浮かんでしまいました。(おかしいですよね…)映画を見ていれば、きっとそのサウンドトラックが浮かんだのでしょうが…。ニューシネマ・パラダイスのサウンドトラックを聞きながら、更に小説を読み進むと、ただ悲しいというのでもない、懐かしいような、温かいような不思議な気持ちになって、何度も涙が頬を伝いました。本当に素敵できれいな作品です。読み取った後、絶対映画を見るぞっ!と心に決めました。
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No.283:
(5pt)

とても読みやすかったです。

数式と聞くと、少し構えてしまいそうなのですが、読み始めると一気に読めてしまいました。博士と私と、私の息子、博士の義姉。大きなドラマがあるわけではないけれど、博士にとってはドラマチックだけど忘れ去られる毎日。暖かく最後まで読みました。そして、数学の美しさに惹かれました。
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No.282:
(5pt)

ぽっと、心が温かくなった

あっという間に読み終えた。ぽっと、心が温かくなった、そんな印象だ。事故により80分の記憶しかない"博士”と、家政婦とその息子の物語だ。彼らは、お互いを尊重して、相手の興味あることを受け入れる。受け入れることにより、お互いに心通じ合える温かい関係になったのだ。それを繋ぐキーは、数学と阪神タイガースだ。博士は数字にまつわることを話し出す。阪神タイガースのファンでもある。そのなんでもない彼の興味に対して、家政婦とその息子は、興味をもち自分たちでも調べ始める。そのことは、言葉にしなくても博士には伝わる。たとえ記憶が80分しかもたなくても。大きな事件がおこるわけではない。淡々とした日常の出来事を綴っていく。でもそのなかに、やさしさ、愛、思いやる心、などがふんだんに入っている。そこには、読むことをやめることのできないたまらないこの本の魅力が隠されていると思う。是非、一読をお薦めする。
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No.281:
(5pt)

あくまで芸術作品

さすが第一回本屋大賞受賞作品。本屋だからといって文学的センスがあるとは限らないが、本に触れる回数は一般人より圧倒的に多いわけで、その彼らが選んだだけのことはあり、今までの本にはない感動があった。物語のキーとなる人物が数学者で、タイトルに博士や数式が入っているるから理科系的要素が多いと思ってしまうが、表現の手段に数式を使っているだけで内容は完全な文学。数式を用いた文学的語り口がとてもわかりやすく、そして、人間的なのだ。主人公の家政婦を一般人以下の数学レベルまで落すことで、数式の比喩がとてもわかりやすい表現となっている。そして、その数式を通して博士の人間性を実にうまく表現している。内容は映画「メメント」と「ビューティフル・マインド」を足して、それを日本的情緒でルートしたような芸術作品。読んだ後、何ともいえない感動に包まれた。しかし、それは決して私が理科系だからではない。
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4101215235
No.280:
(5pt)

胸いっぱいになりました。

毎朝目を覚ますとメモを見ることが日課になっているのかもしれない。そのメモには「僕の記憶は80分しか持たない。」と書かれてある。博士が自分自身のことをどう思っていたかは本文からははっきりとはわからない。彼の世話をするこの物語の語り手でもある家政婦の誠実な思いと言葉が胸を打つ。 語り手の家政婦自身も決して幸せとは言えない部類に入るであろう人生を送っている。それでも博士と彼女と彼女の息子√(ルート)が共に過ごした日々はきらきらと宝石のように輝いている。博士の80分しか持たない記憶のために一日一日が愛おしく掛け替えのないものになっている。毎日新しく始めなければならない、ということの残酷さ。だからこその日々の美しさとはかなさ。作者の誠実さを感じさせる文体もあって文章を読み進めるごとに胸がいっぱいになる作品だった。
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4101215235
No.279:
(5pt)

欠落を抱える者の哀しみ

元数学教師と家政婦。このまったく接点がなさそうな二人を奇妙な友情で結びつけたのは、それぞれが抱える深い孤独感ではないだろうか。片や80分しか記憶の持たない老人、片や頼れるもののいない未婚の母。一見博士を保護する立場に思える家政婦が、実は博士から無言の庇護を受けていたのだ。数式という美しくも揺るぎない真理を媒介として。この二人の節度あるふれあいには、年齢や性別を超えたものが感じられ、そこには言葉にならない哀しみがある。そしてそれは読む者の心に余韻を残す。それだけが解けない数学の定理のように。「あるべきものがあるべき場所に納まり、一切手を加えたり、削ったりする余地などなく、昔からずっと変わらずそうであったかのような、そしてこれからも永遠にそうであり続ける、確信に満ちた状態」。われわれ読者には博士が愛したこの状態を静かに味わうことしかできない。
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4101215235
No.278:
(5pt)

美しい物語です

家政婦さんとその息子と博士の3人の温かく、美しい物語です。博士に対しての敬愛、母と子の愛情、数学や数の美しさが文章から満ち溢れています。80分間しか記憶がもたない博士が主人公となると、とかく話が暗くなりがちですが、これは読んだ後すがすがしい気持ちにさせられます。日常ありふれている数字にも物語があることを知って、少し楽しい気分になりますよ。
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No.277:
(4pt)

数学が苦手な人にも

映画を観に行って、凄く気に入ってしまったので原作も買って読んでみました。映画同様、構えることなくすんなりと入って行けるお話。渡しは数学が全く出来なくて、沢山出て来る数式や計算が苦手に感じましたがそこは映画を見ていた所為か、難しく考えなくても受け入れることが出来ました。博士がルートに接しているように、考えてみることが大事なんだなとしみじみ思った次第です。愛情(と数式)が主軸になっていますが、激しいやりとりやどろどろした思惑等はなく、ほっこりと優しい気持ちを感じられました。小さい頃にあんな博士と出会えていたら、私も数学好きになっていたかも…。
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No.276:
(5pt)

数字に人間らしさが宿る不思議

交通事故で記憶が80分しか維持できない博士と家政婦さんとの交流を描くストーリー。数字・数式をモチーフにして、阪神タイガースを絡めて、ここまでのストーリー展開を考え、一見無味乾燥な数字・数式に人間性を宿らせることに正直驚いてしまった。
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No.275:
(5pt)

数学と小説のコラボレーション

数学者を主人公にした小説を書こうとした小川洋子さんて、すごいと思う。小説の途中で難しい数学の話や数式が出てきたら、読者は引くだろう。普通そう思う。しかし、結果は、本屋大賞、ベストセラー、さらに映画化である。脱帽。 記憶が1時間20分しかもたない初老の数学者と、若い家政婦、その10歳になる息子との会話が、中核を成す。話題の中心は、数学と阪神タイガース。阪神タイガースの方は、博士にとって、今もエースは江夏豊である。しかし、数学の世界は時を超えて、美しく神秘的であり続ける。 幼い者と数字の世界に無限の愛を捧げ続ける博士の人格が尊い。数学のおもしろさにも開眼させられる。
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No.274:
(5pt)

とても美しい本です

映画化されるということで読んでみました。内容は、記憶が80分しか持たない数学者と家政婦とその息子の関わり合いを描いたものです。80分しか記憶が持たない、という奇妙な設定でどう展開するのか、気になりましたが、破綻することなく、ほんわかと暖かく、そして切なく、物語は進行していきます。書かれていることは記憶が80分しか持たないこと以外は平凡であり、大事件でもないのですが、記憶の設定がこれらを(主人公たちにとっては)大事件へと発展させられることになります。想像をかきたてる描写はとても美しく、物語の中にひきずりこまれていきます。心癒される、とても素晴らしい小説だと思います。
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No.273:
(3pt)

まる

映画になるということで、先に本を読もうと思って買った一冊です。題名から何だか暖かさを感じて買いました。博士、家政婦、その息子の三人の関係と、性格、環境はすごくうまく設定されていて良かったです。空気がゆっくり流れているのに、博士の記憶は80分と時間に縛られていて、読んでいる私に変な感覚を与える作品でした。
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No.272:
(5pt)

美しい。

単に元数学者であるという設定だけを使うのではなく、数学の美しさを描いてくれているのが嬉しい。学問を志した事のあるものなら必ず分かってくれると思います。決して派手なドラマがあるわけではない。ただそこにある穏やかな日常をそのまま描かれてて、さらさらしてる。八十分しか記憶のもたない男、子持ちの家政婦、その息子。ただ彼等が、そこで生活してたお話。でも、野球と数学の関係性には舌を巻きますよ。
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No.271:
(5pt)

数字って・・・スゴイ!!

この本を読んで、まず思ったこと。数字って美しくって、神秘的で、とてもロマンティックだということ。登場人物たちが心を通い合わせていく過程ももちろん素敵だけど、それより何より私は博士が語る、色んな数字の持つ意味に心を奪われました。この本を読んだ後、自分の誕生日、電話番号、その他諸々の数字が、素数じゃないか、特別な数字じゃないかと思っていろいろ試してしまいました。結局何にも見つかりませんでしたが、数学嫌いだった私が数学の神秘に気付けただけでも読む価値があったと思います。
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4101215235
No.270:
(5pt)

「博士の愛した数式」の博士はバックミンスター・フラー博士ではないのだろうか

映画「博士の愛した数式」に出てくる記憶障碍の天才博士が、家政婦の女性に「直線を書いてみて」と紙を渡し、書いたものを見て「直線の定義を良く理解していますね。でも、この線には始まりと終わりがある。直線には端が無いのです。〜」というエピソードがあります。こどもと博士の数学のやりとりをみていると、まるで「フラーがぼくたちに話したこと」そのものを見ているようです。「博士の愛した数式」はとても良い映画でした。「フラーがぼくたちに話したこと」はめるくまーる社から出ています。再版して欲しいですね。
博士の愛した数式 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:博士の愛した数式 (新潮文庫)より
4101215235

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