ロンドンに住む花屋の店員アルマは、妻ある歯科医ウォルターとひそかに愛し合っていた。

世界最古とされる切手「ペニー・ブラック」が、郵便博物館から盗まれた。

衆人環視の浜辺で女性が絞殺された。目撃者は皆無で証拠も波に洗われ、被害者の身元さえつかめない。

頭部を撃ち抜かれて息絶えた、妻ステファニーの姿。

ヨークシャーの炭坑町で三年前に起きた幼女失踪事件は、当時つぎつぎと幼女を暴行し、殺害していた殺人鬼の仕業だと考えられていた。

流感が猛威をふるう町に中傷の手紙がばらまかれ、切り裂き犯も老女を襲う。

カーヴィ少年の失踪は誘拐事件に変貌した。

出版社を経営するエドガー・ブラッカーが放火により殺された。

中部ヨークシャーの人里離れた谷間の小村エンスクーム。

肌寒い秋の季節。デントンの町では、連続婦女暴行魔が跳梁し、公衆便所には浮浪者の死体が転がる。

祖母の葬儀に参列したパスコー主任警部は、第一次世界大戦に従軍した曾祖父が謎の死を遂げていることを知った。

ダイヤモンド警視は、遺跡の地下で発見された人骨の身元照合に奔走していた。

殺人から窃盗に至るまで、さながら犯罪見本市と化した一月のデントン市。

英国ミステリ史上、ひときわ異彩を放つ重鎮ブランド。本書には、その独特の調理法にもとづく16の逸品を収めた。

ロンドンから70マイル。ここ田舎町のデントンでは、もうクリスマスだというのに大小様々な難問が持ちあがる。

男性信徒に熱狂的に支持され、女性信徒を恋の虜にする美貌の牧師オーティス―町で国教会の主教が自殺した時でさえ、彼の哀悼の言葉が暗い空気を払拭する。

サンディタウンの町は生まれ変わろうとしていた。

湖に浮かんだ女の全裸死体―手がかりのない難事件にバースきっての頑固刑事、ダイヤモンドは俄然張り切った。

夕闇のせまるオックスフォード。なかなか来ないウッドストック行きのバスにしびれを切らして、二人の娘がヒッチハイクを始めた。

英国最大の避暑地ブライトン。光学器械店を営むモスクロップは、海岸でゼナという女性に一目惚れし、やがて彼女と近づきになる。

妻と喧嘩し、あてもなく街をさまよっていた男は、風変りな帽子をかぶった見ず知らずの女に出会う。

幼子を預けたまま、妻が蒸発した。行方を探す弁護士の夫も姿を消し、後日、他殺体で発見された。

実直そうな青年アレックスは、茫然自失の状態だった。新婚旅行の初日に新妻のドリーが失踪したというのだ。

呼び出しは深夜にきた。

英国史上最も悪名高い王、リチャード三世——彼は本当に残虐非道を尽した悪人だったのか？　退屈な入院生活を送るグラント警部はつれづれなるままに歴史書をひもとき、純粋に文献のみからリチャード王の素顔を推理する。

北大西洋に突き出したスペイン岬にあるゴドフリー家の別荘で殺人事件が起きた。殺されたのは、ゴドフリー氏の客人。

夫を殺した、と女はダイヤモンド警視のもとに自首してきた。酔っている夫に物を投げ、殺してしまったという。

匿名の電話の警告を無視してフリーダは婚約者の実家へ向かうが、その夜のパーティで殺人事件が起こる。

公園のブランコから女性の死体がぶらさがっているとの報を受け、ダイヤモンド警視は現場に急行した。

ニューヨークとフィラデルフィアの中間にあるトレントンという町で、一人の男が殺された。

ダルジール警視は周囲の反対を押し切って職場に復帰した。しかし体調はすぐれず、仕事の勘も戻らない。

二人は学生同士の恋人だった。女は妊娠しており、男は結婚を迫られていた。

カナダでの休暇からもどる途中、山火事に遭遇したクイーン父子。

1963年、アメリカでケネディ大統領が暗殺され、イギリスでは大政治スキャンダル“プロヒューモ事件”が国を揺るがしていたころ、ヨークシャーの貴族の邸宅で泊まり客の一人が死体となって発見された。

1955年7月、パイ屋敷の家政婦の葬儀がしめやかにおこなわれた。

19世紀末ロンドン。テムズ河で水遊びをしていた女学生ハリエットはボートに乗った三人の男と犬を目撃した。

戦争が終わり、平和をとりもどしたロンドンの街角で、2人の女が再会した。

被害者捜し、探偵捜し、と一作ごとに新機軸を出して読者を魅了した才媛パット・マガーの長編代表作。

ニューヨークの競技場〈ザ・コロシアム〉に二万人の大観衆を集めておこなわれたロデオショウの公演。

交通事故で記憶をなくした女が自らの身元を捜し求めてバースを訪れ、消息を絶つ。

雪嵐の中、オスロ発ベルゲン行きの列車が脱線、トンネルの壁に激突した。運転手は死亡、乗客は近くの古いホテルに避難した。

雪に閉ざされたニューヨーク州スパータの町は、殺人鬼HOGの凶行に震え上がった。彼は被害者を選ばない。

鷲は舞い降りた!ヒトラーの密命を帯びて、イギリスの東部、ノーフォークの一寒村に降り立ったドイツ落下傘部隊の精鋭たち。

ロサンゼルスからハワイに向かう747ジャンボ旅客機が無線で驚くべき通告を受けた。

わたしの仲間たちの中心的存在ともいえた友人が死んだ。病死なのか、それとも事故か殺人か。

発端は、図書館に届いた短篇コンクールの応募原稿だった。

五番街にある“フレンチズ・デパート”のウィンドウに展示された寝台から、女性の死体が転がり出た。

腕利きドライバーのケインが受けた仕事は、ごくシンプルに思えた。

1911年の冬――霧深い森にそびえる山荘「レヴン・ロッジ」。

西インド諸島を発つ日、わたしは存在しない庭師から手紙の代筆を頼まれた。

古書店主クリフは、恋人エリンの頼みで蔵書家射殺事件の調査を開始した。