絞首台までご一緒に
- クリッブ巡査部長シリーズ (8)
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Peter Loveseyの『Swing, Swing Together』(1976年)の翻訳。 クリッブ&サッカレイ・シリーズの第7作(全8昨)であり、翻訳としては最終作。 ジェローム・K.ジェロームの『ボートの三人男』をモチーフとしたミステリ。『ボートの三人男』がベストセラーとなり、それを真似する人々が頻出して捜査が混乱するという物語。ボートや運河のほか、ヴィクトリア朝の風俗が細かく描き込まれているのが面白い。 ミステリとしての出来は悪い。このトリックはまずいだろう。怒る読者も多いのでは? また、全体として整合性に欠けるというか、破綻している箇所が目に付いた。 もととなっている『ボートの三人男』を先に読むと、面白さが倍増する。 | ||||
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『絞首台までご一緒に』という本のタイトルでは分からなかったが、原文タイトル"Swing Swing Together"のスゥイングの意味が表わす明(ボートや恋心)と暗(絞首刑)の両方が楽しめる。ミステリでありながら、おどろおどろしいところがあまりなく、シニカルなユーモアをちりばめた軽めのタッチは初心者向きで読みやすい。しかし、十九世紀末の時代背景や風俗がたっぷり盛り込まれているし、本格ミステリの醍醐味も十分味わうことができた。ジェロームの『ボートの三人男』を題材に、内容から体裁まで踏襲しているところがすごい。登場人物たちの足取りを地図で確認しながら読むと、仮想テムズ河旅行ができて、とても楽しい。実際に現地へ行ってみたくなった。 | ||||
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テムズ河の閘門、カット、バックウォーター、船舶など、十九世紀の河川関係の話が正確に描写されていて感激しました。いつものクリッブと違う面が出ていて愉快だけど、ちゃんとミステリが楽しめるところは、さすがにラヴゼイです。すごく面白かった。ボートに乗ってオックスフォードまで行ってみたくなります。ちなみに、巻末に紹介されている『テムズとともに 英国の二年間』という本も読んでみたいのですが、売っていませんね。 | ||||
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紫色のセンスの良い表紙と丸谷才一氏の名訳で楽しんだ「ボートの3人男」がベースになっている作品であることに興味をそそられた。この話は、「ボートの三人男」を模してテムズ河の旅に出る人達を巡る殺人事件。ミステリーの面白さもさることながら、名作を読んで自分達も跡を追って体現してみるという夢のある、又極めてのどかな営みに、自分の暮らしている齷齪した毎日との隔たりに痛く感心してしまった。自分も、一度こんな風に跡追い体験をしてみたいなあと思う。この本の楽しさは、女性が元気なこと、お洒落な皮肉やウィットがそこここに散りばめられている事、跡追い体験をしたいなと思わせる旅行記のような書きっぷり、そしてなんといっても登場してくる人物を髣髴とさせる文章力だろう。望むらくはテムズ河の地図を載せておいてくれれば、もっと良かっただろう。しかし、帯にある「何度も吹き出しそうになる」は何をもって書いたのか? このために、低俗なお笑いものを期待する輩なら、おそらく失望することだろう。本書はもっと品の良い、格調高い、ユーモアを提供してくれる。文章を味わえる人なら、その面白さがよくわかるはず。 | ||||
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有能なのだろうが独りよがりな部長刑事、役に立っているのかどうかよくわからないその部下の巡査。普段着に着替えると、伊達男風に変身してしまう田舎の若い巡査。頭は良さそうだが、世間知らずでやっぱり独りよがりな女学生。女学生ハリエットが主人公なのだと思うが、年長の女性の助言に全く聞き耳をもたず自分勝手に行動して周囲を振り回す彼女を、応援したり感情移入したりできるのだろうか?(そう感じるのは、私が若者ではないからかもしれないけど)振り回される周りも周りである。また、"登場人物"としてジェローム・K・ジェロームや切り裂きジャックの名前が挙がっているが彼らは登場するわけではなく単に文中で説明されているだけである。これはずるい。帯にもだまされた。一気に読んでみたが、吹き出すシーンは全然なし。そもそもそういう話なのか、翻訳の問題なのかはわからない。肩透かしをくった感じ。『ボートの三人男』自体の方がおもしろい。 | ||||
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