世界最古とされる切手「ペニー・ブラック」が、郵便博物館から盗まれた。

衆人環視の浜辺で女性が絞殺された。目撃者は皆無で証拠も波に洗われ、被害者の身元さえつかめない。

頭部を撃ち抜かれて息絶えた、妻ステファニーの姿。

ダイヤモンド警視は、遺跡の地下で発見された人骨の身元照合に奔走していた。

出版社を経営するエドガー・ブラッカーが放火により殺された。

ロンドンに住む花屋の店員アルマは、妻ある歯科医ウォルターとひそかに愛し合っていた。

強引な捜査が原因で警察を辞職したダイヤモンド。デパートの警備員として雇われたものの、再び失職してしまった。

男性信徒に熱狂的に支持され、女性信徒を恋の虜にする美貌の牧師オーティス―町で国教会の主教が自殺した時でさえ、彼の哀悼の言葉が暗い空気を払拭する。

月曜日、イングランドでも有数の大邸宅で、一週間にわたる狩猟パーティーが始まろうとしていた。

英国最大の避暑地ブライトン。光学器械店を営むモスクロップは、海岸でゼナという女性に一目惚れし、やがて彼女と近づきになる。

万年夜勤刑事から失踪人課の長へと変ったパウダー警部補だが、状況の悪さはそう変らない。

カーヴィ少年の失踪は誘拐事件に変貌した。

湖に浮かんだ女の全裸死体―手がかりのない難事件にバースきっての頑固刑事、ダイヤモンドは俄然張り切った。

19世紀末ロンドン。

肌寒い秋の季節。デントンの町では、連続婦女暴行魔が跳梁し、公衆便所には浮浪者の死体が転がる。

殺人から窃盗に至るまで、さながら犯罪見本市と化した一月のデントン市。

オリンピック出場を目指すボート選手の遺体が、テムズ川で発見された。被害者は、ロンドン警視庁の女性警部。

ロンドンから70マイル。ここ田舎町のデントンでは、もうクリスマスだというのに大小様々な難問が持ちあがる。

呼び出しは深夜にきた。

あのフロスト警部が、デントン署を去るときが来た? 自らのヘマが招いた事態とはいえ、マレット署長や新任の主任警部の目論見どおり追い出されるのは業腹だ。

捜査への情熱をすっかり失っていたコペンハーゲン警察のはみ出し刑事カール・マークは新設部署の統率を命じられた。

お願い、わたしの生物学上の父を探して―。閑散としたオフィスに突然飛び込んできた少女にサムスンは面食らった。

英国史上最も悪名高い王、リチャード三世——彼は本当に残虐非道を尽した悪人だったのか？　退屈な入院生活を送るグラント警部はつれづれなるままに歴史書をひもとき、純粋に文献のみからリチャード王の素顔を推理する。

教会の礼拝の最中に信者が刺殺され、つづいて礼拝をとりおこなった牧師も謎の死を遂げた。

夕闇のせまるオックスフォード。なかなか来ないウッドストック行きのバスにしびれを切らして、二人の娘がヒッチハイクを始めた。

休暇でリンカンシャーの田舎を訪れたダルジール警視は、そこで知りあった未亡人ボニーの大邸宅に滞在することになった。

アイルランドの小さな町でハリウッドの脚本家を目指すアダム。恋人のサラが海外出張に出かけ、音信不通になってしまう。

アンという女が殺された。犯人はジェフ・スミスだ―そんな匿名の手紙がキングズマーカム署に届いた。

1955年7月、パイ屋敷の家政婦の葬儀がしめやかにおこなわれた。

不可解な出来事が続くシエラマドレ山脈で、猟区管理官ジョー・ピケットは不審な双子の兄弟に出会う。

共同経営者ハクストンの死は、他殺だった。

交通事故で記憶をなくした女が自らの身元を捜し求めてバースを訪れ、消息を絶つ。

若い女性が指を潰され、絞殺されるという事件が相次いで起きた。

依頼人の女は真夜中に連絡してきた。短い電話だった。

西インド諸島を発つ日、わたしは存在しない庭師から手紙の代筆を頼まれた。

事故で入院中のセールスマンに隠された秘密とは? 私立探偵サムスンが愛娘とともに謎を追う。

スコットランドの地方都市で、帰宅途中の女性教師が何者かに襲われ、殺されかけた。

精神分析学者ベイジル・ウィリングは魅惑的な主演女優から公演初日に招かれた。だが劇場周辺では奇妙な出来事が相次ぐ。

夫を殺した、と女はダイヤモンド警視のもとに自首してきた。酔っている夫に物を投げ、殺してしまったという。

19世紀末ロンドン。テムズ河で水遊びをしていた女学生ハリエットはボートに乗った三人の男と犬を目撃した。

議員の娘だが周囲から軽んじられるタイピストのルース・エルダーは、職場で拾った奇妙なメモのことを警察に話すと同僚たちに吹聴した。

平穏無事で和やかなクリスマスであってほしいと願うフロストだったが、期待はむなしく裏切られた。

心臓をえぐり取られた少年。事件を担当する国家刑事警察の殺人捜査特別班に、かつてのトップのプロファイラーが加わる。

公園のブランコから女性の死体がぶらさがっているとの報を受け、ダイヤモンド警視は現場に急行した。

幼子を預けたまま、妻が蒸発した。行方を探す弁護士の夫も姿を消し、後日、他殺体で発見された。

パリを訪れた英国皇太子バーテイを、驚くべき知らせが待ち受けていた。

妻と喧嘩し、あてもなく街をさまよっていた男は、風変りな帽子をかぶった見ず知らずの女に出会う。

過去の亡霊たちが、リーバス警部の周囲に気の重くなるような事件を積み上げている。

流感が猛威をふるう町に中傷の手紙がばらまかれ、切り裂き犯も老女を襲う。

雪に閉ざされたニューヨーク州スパータの町は、殺人鬼HOGの凶行に震え上がった。彼は被害者を選ばない。

雪の予感がする早朝、小さな村から異変を告げる急報が入った。駆けつけた刑事を待っていたのは、凄惨な光景だった。

ドーセットにある障害者用の療養所で教師をしていたバドリイ神父が急死した。

ある夜、自宅近くのたばこ屋でウィリングが見かけた男は、「私はベイジル・ウィリング博士だ」と名乗ると、タクシーで走り去った。