クリスティ、セイヤーズらと並び、四大女流ミステリ作家のひとりに数えられるアリンガム。

英国ミステリ史上、ひときわ異彩を放つ重鎮ブランド。本書には、その独特の調理法にもとづく16の逸品を収めた。

<おまえは殺されるのだ>素人演劇の公演を前に、三人の出演者に不気味な死の予告状が届く。これは単なる嫌がらせか。

共同経営者ハクストンの死は、他殺だった。

匿名の電話の警告を無視してフリーダは婚約者の実家へ向かうが、その夜のパーティで殺人事件が起こる。

目撃者の前で、少年が開けた荒野から忽然と消えた人間消失事件と、密室殺人――スコットランドを舞台に、名探偵ウィリング博士が不可能犯罪に挑む謎解きの傑作。

ウェールズ地方の牧歌的な農園で勃発した、奇怪な事件。二転三転する謎に挑む、チャッキー警部。

英国のとある小間物屋で深夜、二重殺人が発生。店主のエミリーと、巡回中のスラッパー巡査が犠牲となった。

イギリスの田舎町を豪雨が襲った夜、舞踏会からの帰途にあった二人の男は、急カーブの続く難所で自動車事故に遭遇した。

『スペイン階段』のリヴァイヴァル上映を観た帰り道、サリーは一台の車があとをつけてくるのに気がついた。

眠るようにベッドに横たわる母と二人の幼い子ども。だが喉の傷と大量の血が、彼らが殺されたことを物語っていた。

外海に流されようとしていた死体は地元出身の若い新聞記者だった。

医師のノートンは、海岸の遊歩道で見かけた美貌の娘に、一瞬にして心を奪われた。その名はダイアナ、あだ名は“コマドリ”。

国民的女優ローレルが少女時代に目撃した、母をめぐる恐ろしい出来事。

1913年オーストラリアの港に、小さなトランクとともに取り残されていた少女ネル。トランクには、お伽噺の本が一冊。

ある夜、自宅近くのたばこ屋でウィリングが見かけた男は、「私はベイジル・ウィリング博士だ」と名乗ると、タクシーで走り去った。

一月四日の夕刻、ジェームズ・アンズウェルは結婚の許しを乞うため恋人メアリの父親エイヴォリー・ヒュームを訪ね、書斎に通された。

伯母と犯罪学と切手蒐集から成る人生に安住していたチタウィック氏が、たまさか訪れた午後のホテルで毒殺の現場に遭遇する。

新人作家マーカスの恩師であるブッカー賞作家が少女殺害の容疑者となった。

山中で交通手段を無くした青年クインは、〈塔〉と呼ばれる新興宗教の施設に助けを求めた。

飛び降り自殺に偽装された女性の死。その背後にはさまざまな事件と、二重三重に塗りかためられた嘘があった。

折口信夫、乱歩も絶賛した「かむなぎうた」、ほの暗く、ほの明るい幻想怪奇「東天紅」、民俗的ミステリ風味「吉備津の釜」、得意の台湾物「消えた家」、呪いの家「ひこばえ」、泉鏡花賞「泥汽車」、ハイカラ右京番外篇「明治吸血鬼」…澁澤龍彦も種村季弘も賛美した異端のダン

奇抜な言動と悪趣味ないたずらで、周囲に騒動をもたらす美女クローディア。

数学の教授だったアレックは六十、年の離れた妻リタと村はずれで平穏に暮らしていたが、バリーという若造の出現で状況は一変する。

雪嵐の中、オスロ発ベルゲン行きの列車が脱線、トンネルの壁に激突した。運転手は死亡、乗客は近くの古いホテルに避難した。

女の子は座席で眠っていた。途中駅での停車時間にホームに降りた母親を置いて、列車は出発してしまう。

十一月の深夜、歴史教師のキャロラスはミンコット荘のレディー・マーガレット・ピップフォードから電話を受ける。

アメリカ随一の女流本格作家マクロイによる、趣向と技巧を凝らす短篇集が文庫化。

不穏な空気をはらんだ夏の午後、医師シャーロットの診療所にやって来た若い女。

48時間後、120万ドルの紙幣は爆発する。盗んだやつらはそれを知らない。

ふと知り合った脚本家志望の娘がピーターのアパートメントで首を吊っていた。

六月半ばの日暮れどき、ダートムアの採石場で、スコットランド・ヤードの敏腕刑事ブレンドンは、絶世の美女とすれ違った。

1955年7月、パイ屋敷の家政婦の葬儀がしめやかにおこなわれた。

アガサ・クリスティと並び称される、英国ミステリ界の女王アリンガム。その名作・傑作を日本オリジナル編集で贈る短編集第二弾。

ルースは父を知らずに育った。憎き母の死をきっかけに、彼女は「計画」を携えスコットランドの小都市を訪れる。

休暇をすごすため、イタリア周遊ツアーに参加したスコットランド・ヤードの名警部コックリル。

長編に劣らず短編においてもカーは数々の名作を書いているが、中でも「妖魔の森の家」一編は、彼の全作品を通じての白眉ともいうべき傑作である。

毎週金曜の夜、刑事のデイビッドは妻を連れ、ブロンクスの実家へママを訪れる。

【オールタイム不可能犯罪ミステリ・ランキング第1位! 】 ロンドンの町に静かに雪が降り積もる夜、グリモー教授のもとを、コートと帽子で身を包み、仮面をつけた長身の謎の男が訪れる。

厄介な死体はどのように始末するべきか? ──壁に塗り込められた死体は両手と首を切断されていた。

雨上がりのテニスコート、中央付近で仰向けになった絞殺死体。

議員の娘だが周囲から軽んじられるタイピストのルース・エルダーは、職場で拾った奇妙なメモのことを警察に話すと同僚たちに吹聴した。

【巨匠の代表作を新訳で贈る】 結婚式直前に失踪したジムが、突如としてライツヴィルの町に戻ってくる。

小学校教師アン・ネルソンを三年ぶりに訪ねてきた母親。別れた父親が手にした遺産の話をし、毒づいて帰っていった。

売春婦殺害の疑いがある男に拉致監禁されてしまったコニー。

ロジャー・シェリンガムが創設した「犯罪研究会」の面面は、迷宮入り寸前の難事件に挑むことになった。

隠退した名探偵リングローズはイギリス海峡に面した旧領主邸ホテルに招待された。

有能だが変わり者の事件分析官アーベルと彼の助手となった、有能な女性刑事ハンナは、解体され、内臓を抜かれた死体が次々と見つかるという猟奇的な連続殺人事件の真相に挑む。

風が吹き荒さぶ中、闇を裂いてトラックがやってきた。運転する商人は葡萄酒を運んでいると主張する。

独房からは信じがたい静寂が漂ってきた。獄内の静けさを残らず集めたより深い静謐が。

小さな町の菓子店で、何者かが商品に毒入りチョコレート・ボンボンを混入させ、死者が出るという惨事が発生した。

クリスマスが迫るウィーンで、オペラ界の歌姫を看取った人々。

霧のロンドンに疑惑の渦を巻き起こしたフランス人の色男ラウールの撲殺事件。

被害者捜し、探偵捜し、と一作ごとに新機軸を出して読者を魅了した才媛パット・マガーの長編代表作。