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目くらましの道
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目くらましの道の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.64pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全20件 1~20 1/1ページ
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一度図書館で借りたですがぜひ手元においてまた読みたい | ||||
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主人公ヴァランダーがいい。 ストーリー的にも実際はこういう無駄と思える様々な可能性を追って事件を解決してるのだろうなぁと読みどころが満載です。 | ||||
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ヴァランダーシリーズを順番通り読んでいるが、共通するのは自分がいつの間にか、ヴァランダーの心理に見事に同調してしまう事だ。こんなに現実的で社会性をおびた犯罪小説に、心苦しさと共に独特の余韻を感じる。 | ||||
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これは私がほしかったものではなく,妻に頼まれた本でしたが,安価ですぐ買うことができ,妻が喜んでいます。 | ||||
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これは私がほしかったものではなく,妻に頼まれた本でしたが,安価ですぐ買うことができ,妻が喜んでいます。 | ||||
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さすが、ゴールドダガー賞受賞作品! 最後までハラハラドキドキでした。 凄惨な犯罪をえがきながら、作者は、犯人の事情も丁寧に追っています。 複数の視点があるから、深みのあるストーリーになるのでしょう。 家族についても、作者は憂慮しているようです。 犯罪を生んだ家族関係。DVにおびえる側、DVする側。しかし、する側も、以前はされる側だったことがうかがわれます。 フーグルンドは二人の子供を抱えて、毎日やっとのことで仕事と家庭を両立させていますが、これが彼女自身と夫や子供達に、どう影響するのでしょう。心配です。 ちっぽけな家族という単位が、広く人間社会に及ぼす影響は、かなり大きいことを認識すべき時期にきていると思います。 少しほっとするのは、ヴァランダー父子の関係で、頑固な二人が、やっと和解しつつあることでしょう。親子でも理解できないことはある、しかし慈しみ寄り添うことはできる、という救いが見えて、じーんとします。 | ||||
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ここまでは、良い。 マンケルの下手な進行の仕方が見られない。さて、下巻は? | ||||
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力作である。 物語は冒頭、スウェーデンとは全く縁のないドミニカ共和国の貧困な村の話から始まるが、読み進むうちに著者の関心が南北の甚だしい経済格差とそれを背景にした少女人身売買にあることがわかる。 冒頭から舞台は一転、スウェーデンの片田舎で前代未聞の猟奇的殺人事件が連続し、ヴァランダーをキャップとする捜査チームが連日連夜きりきり舞いさせられることになる。 一見、アメリカの推理物によくあるサイコパスとの闘いのような展開で、精神病理学者のプロファイリングのようなものも登場するが、ヴァランダーは精神病者の犯罪と決めつけずに被害者らの接点から犯行の動機と背景を探るという原則的な捜査哲学を堅持し、やがてその犯罪の悲劇的な実相が明らかになる。ここにはサイコパスやプロファイリングといった犯罪小説の流行への著者の批判があると思う。 それにしても、今回のヴァランダーはそれまでの型破りでルール違反の単独捜査ではなく、他の捜査官を信頼するチーム捜査に徹しており、自らの考えを開示しつつ捜査方針を決めていく模範的捜査官に変身している。特に、捜査方針に疑問や批判があると何度も立ち止まって方針を修正しており、狭い見込み捜査に陥らない理想的な捜査といってよいほどである。片田舎の警察署が前代未聞の大事件に真摯に取り組み、地道な捜査手法を積み上げていくところは実に読みごたえがあり、この小説がダガー賞を受賞した理由がよくわかる。 最後に、表題の「目くらましの道」とはなにか。最後まで読めば、犯人の目くらましではなく、捜査官自身が無意識のうちに見たくないものから目を背けているという意味だということがわかる。 ちなみに、原題のスウェーデン語Villospårは英語版の表題“Sidetracked”とほぼ同じで、「脱線」とか「脇道にそれる」という意味のようだ。 | ||||
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ヴァランダー刑事シリーズの第五弾。謎解きよりも、社会問題、ヴァランダー自身を含む親子(親娘)問題を浮き彫りにする如何にも北欧ミステリ・シリーズだが、言い方は変だが、シリーズの中では警察小説の趣きが一番濃い重厚な作品。 「連続猟奇殺人を犯すサイコ・パスvs警察」という全体図式があるのだが、第三の事件で作者が犯人の素性を明かしているので、やはり、謎解きが主体ではない。作者の目的は犯人の動機の裏側にある大人の酷さ・醜さの告発。そして、このような酷くて醜い大人の跋扈をスウェーデンでは許してはならないという作者(ヴァランダー)の警鐘。 そして、シリーズを読んでいてずっと感じていた事が本作では明確に打ち出されている。それは、ヴァランダーが、親子(親娘)問題を抜きにしても、「迷う男」、である事である。ある事象によって、ヴァランダーが法を犯してまでも"突っ走る"男である事は何作かで描かれているが、基本的に、捜査に際して、「陰と陽」、「明と暗」の判断で迷うのである。題名の「目くらまし」は捜査過程の暗中模索振りを示しているが、これはヴァランダーの心中でもあろう。そして、ヴァランダーのこの性質は人間共通のもので、現実世界はキッパリ割り切れる程には明確ではなく、曖昧模糊としたものだと言いたかったという風に映った。 また、読んでいて、エド・マクベイン「87分署シリーズ」を思い出した。上述した通り、警察小説としても良く出来ているのである。充実した作品を書き続ける優れた筆力の作家だと思った。 | ||||
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イースタ署でバイバと過ごす夏休みを楽しく空想していたヴァランダーに自分の菜の花畑をうろうろしている不審な女がいるから見に来て欲しいと農夫から電話が入る。 ヴァランダーが様子を見に行くと女はまだ少女で彼を見ると顔は恐怖に引きつり突然彼の目の前で焼身自殺をする。訳がわからず愕然とするヴァランダー。少女は一体誰なのだ。どこから来たのか。なぜ自分に火をつけたのか。死にたいと思ったとして、なぜあんな苦しい方法を選んだのか。 この事件の捜査中にまた別の事件が起こる。 被害者は元法務大臣で、男は背後から斧で襲われ頭皮を毛髪ごと剥ぎ取られていた。この事件を皮切りに画商、盗品の売人、そして公認会計士と3人の男は最初の被害者と同様の手口で殺され連続殺人事件の様相を呈してくる。 元法務大臣のヴェッテルステッドには在任中から黒い噂が飛び交っていた。彼は買春をしていた。週に1度彼の秘密の部屋に少女を連れてこさせ異常なセックス行為を行っていた。彼は良心のかけらも無い男だった。だが噂の決定的な証拠は挙げられず、それは闇に葬られた。 その噂とは別にもう一つ絵画窃盗の裏ビジネスにも関与しているとの噂もあった。 この4人が殺されるに至った理由は彼等のしてきた過去にある。殺された男たちは偶然に選ばれたのではなく、ある理由をもって対象に絞られたのだ。 犯人は斧で殺し、頭の皮を剥ぎ、はだしで動き回る。 アメリカ先住民の戦士をまねている。 行動範囲から浮かび上がる自分の居場所を確定されないように殺害現場から死体を移動させ、離れた死体発見現場に死体を横たえる。その他数々の目くらましの道を作り上げ捜査を撹乱させていく。 犯人の動機は複数の男たちに陵辱され、精神に異常をきたした姉への復讐で、男たちの頭皮を剥いだのはインディアンのように生贄として捧げる儀式だったのだが、前に読んだ「五番目の女」も復讐モノで、また犯人が最初から姿を現すのも同じで、内容は良いのだが、似たようなこういう展開はもう飽きたわね。今度は違う展開のモノを読みたいわ。 | ||||
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ここ数か月、海外ミステリをポツリポツリと読んでいるが、ほとんど外れている。しかし、本書は面白かった。 基本的には、謎解きより、警察官としての主人公や警察組織や犯罪に映し出されるスウェーデン社会の変貌といったことに重点が充てられているが、それが巧みに事件全体と組み合わされているため、楽しめる。主人公に、妙な気負いがないことにも、好意をいだいた。 下巻巻末の「解説」でマルティン・べックシリーズとの類似や違いについて触れられている。マルティン・べックシリーズとは、違う時代、違った角度から、警察官たちが描かれているので、興味を持った人には、是非読み比べて欲しい。 評者は、本作がシリーズで最初に読んだ作品だが、第1作から読む気になった。 | ||||
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なかなか読み応えのある作品だった。斧で脊椎を切断し、頭皮を剥ぎ取るという異常な殺人鬼による犯行は止まらない。まさかと思いながら薄々、殺人鬼の正体に気付くのだが…ヴァランダー警部は、この殺人鬼の凶行を止めることが出来るのか。事件の背後にある被害者たちの秘密も少しづつ見えて来て、その秘密は焼身自殺を遂げた少女ともつながりを見せる。 スウェーデン版のハリー・ボッシュ・シリーズとも言うべき作品。相変わらず、読ませてくれる。 | ||||
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スウェーデン警察小説、ヴァランダー警部シリーズの第五弾。奇しくも、スウェーデンが出場しているW杯開催の最中に事件は起きる。 不審者の通報を受けたヴァランダー警部の目の前で少女が焼身自殺し、さらには、頭皮の一部を剥ぎ取られた死体が発見されるという事件が発生する。頭皮剥ぎ取り殺人は連続殺人の様相を呈し… 今回は、かなりハードな事件が描かれ、先の読めぬサスペンスフルな展開にCWAゴールデンダガー賞受賞も十分頷ける。下巻へ急ぎたい。 | ||||
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上下巻ある長い作品ですが、長さを感じさせませんね。 この作品では、警察視点と犯人視点と二つの視点で描かれており、上巻の早い段階で犯人はわかってしまいます。 ヴァランダーと犯人は近い距離にいながら、捜査が犯人に向かいそうにありません。 いったいどんな結末が待っているのか?下巻も一気に読んでしまう事間違いなし | ||||
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ヘニング・マンケルは<ヴァランダー警部>シリーズの第5弾に当たる本書で、英国におけるミステリーの頂点、「CWA(英国推理作家協会)賞」’01年度ゴールド・ダガー賞(最優秀長編賞)を受賞した。’95年に本国スウェーデンで刊行、のちに英訳された結果であるが、これによりマンケルのミステリーが初めて英語圏で評価された記念すべき作品である。日本では’07年、「このミステリーがすごい!」海外編第9位にランクインしている。 農家からの苦情で、菜の花畑に駆けつけたヴァランダー警部は、自らガソリンをかぶって焼身自殺を遂げた少女を目の当たりにしてショックを受ける。追い打ちをかけるようにして殺人事件発生の報せが。被害者は元法務大臣で、背中を斧で割られ、頭皮が髪の毛と一緒に剥ぎ取られていた。さらに、画商、盗品売人、公認会計士と、同様の手口でさらにエスカレートする残虐な殺人が続く。ヴァランダーの指揮のもと彼らの共通のつながりを求めるイースタ署の捜査は難航する。 犯人は物語のはじめのほうで明らかにされるのだが、そのことが、本書をして単なる犯人探しの謎解きを超えた興趣を醸し出している。犯人側の犯行にいたる行動が差し挟まれ、そして捜査側が不可解な連続殺人事件を解明するという巧みなプロットの構成の妙もさることながら、私たちがふつう北欧の福祉国家として認識する現代スウェーデンが抱える社会問題を浮き彫りにしているような気がする。それは少年犯罪だったり、外国から連れてきた少女売春問題だったり、盗難車の密売だったりするのだ。 本書は、そういった社会情勢をひとつの犯罪によって切り取った出色の警察小説といえるだろう。 また、物語のそこかしこに散りばめられたヴァランダー警部のプライベート描写、父親との関係、娘を思う心、恋人との夏の休暇がこの事件でどうなるか苦悩する姿、とりわけ溜まった汚れ物を洗濯したり、車検のアポイントを取ったりするくだりは、ユーモラスでさえあり、彼の人間臭さが滲み出ていて、シリーズものならではの、ヴァランダーその人の個性が、この作品の微妙ないろどりとなっている。 | ||||
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マイクル・コナリーやT・ジェファーソン・パーカーなど最近の警察小説のいい作品は多いが、この作品も心に残る。特に、このエピローグにすべてが集約されていると感じたね。特異な残虐事件、丹念な警察の捜査と信頼できる同僚たち、そして主人公のヴァランダー警部の仕事には強く個人的なことには弱い?人間性、これらすべてが合わさっての魅力だと思う。物語のところどころに犯人側の行動が描かれて、犯人の名前以外はほぼ明らかになってくるのだが、ここまで明かしていいのかなと思った。最後まで真犯人は実は・・・の含みを持たせたほうが良かったのではないかなと、素人ながら思う。無論この作品の評価を揺るがすものではないけどね。 | ||||
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クルトヴァランダーリーズの第5作目で、派手な印象はないですが、「このシリーズは外れは一切無し」で何時も楽しみに発売をまっています。本作は、今までの作品の中でも出色の出来で、主人公ヴァランダー刑事が属するイースタ署の面々が事件を追い、暗礁に乗り上げつつも犯人逮捕までたどり着くプロットが選り巧みで、物語の節々でバランダーが父親、娘、彼女を思う心の葛藤、意外な犯人、風景、社会描写の旨さ、登場人物が繰り広げる印象的なセリフの数々など、とくに読み所盛りだくさんのシリーズ最高作といった感じでした。そして何より、作品全体に染わたるヴァランダー刑事の心の優しさは、上下巻で700ページを超える大作のエンディングに、読者にこの本を読んで良かったという満足感を必ず味あわせてくれるはずでしょう。 | ||||
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ヴァランダー・シリーズのおそらく最高傑作になるでしょう。物語はディーヴァーのようにジェットコースター並のスリルとサスペンスがあるわけでもないのですが、事件そのものがもの悲しく、切々として人の心を打つのです。犯人を追うヴァランダー自身が人間の奥底で常に犯人を理解しようとするその姿に心打たれます。父親とイタリアに旅行する話では不覚にも涙がこぼれました。犯人逮捕までの警察小説ならば、単に面白いだけで終わるのですが、犯人が明かされ逮捕された後の、僅か20ページ足らずのエピローグが秀逸なのです。泣かせます。まるでこれを書くためにこれまでの物語が展開されたようにさえ思えるのです。単なる警察小説ではない心の叫びが聞こえるような小説です。 | ||||
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自分が31年生きていて250冊以上読んだ小説の中で一番の作品でした。 シリーズ物なので順々に読まないと面白さはわかりませんが、読んでない人は第1作から、4作目まで読んでいる人は今すぐに読む事をお勧めします。 | ||||
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さえない中年男のクルト・ヴァランダー警部シリーズ第5作。 本作は上・下2巻とぐっと長くなっているが、最後まで一気に 読まされてしまう面白さは相変わらず。 スウェーデンというと北欧の美しい理想的な社会福祉国家と いうイメージだが、実際には貧しさ、外国人の犯罪の増加、 売買春など、いろんな問題を抱えている。 ヴァランダー警部は、そんな不正義を見ているとたまらない 焦燥と悲しみにかられる。実生活では不器用で、人間関係も ぎごちないヴァランダーは弱い者が虐げられているのを座視 することができない。 やむにやまれぬ気持ちで突き進んでいく。そして犯人を逮捕 しても、悪の無くならない世の中に無力を感じて落ち込む ヴァランダー。そのあたりがスーパー警部とは違うヴァラン ダーの実に人間らしいところで私は大好きだ。 | ||||
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