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コンビニ人間
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コンビニ人間の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.99pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1009件 861~880 44/51ページ
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「変わった子」だと周りから見られていた少女が36歳となり学生時代から始めたコンビニバイトをいまだに続けている主人公。同じように「底辺」な白羽がバイトに入ってきたことによって、主人公は今まで自分が社会と信じていたコンビニから抜け出し、本当の社会に触れて再び自分が何者なのか探るようになる。 読んだ時、(一応’’ちゃんとした’’仕事をしている)自分も根っこの部分では社会不適合者なのではないかと思った。親の都合で転校を繰り返し自身を押し殺して周りに溶け込んできた自分が、「変わった子」だと思われながらコンビニバイトを通じて社会人になった主人公に重なった。白羽が言ぼやくように、自分も良い大学に入り就職し結婚し65歳まで本当に働きたいのだろうか。社会人になるために、他人から認められるために、もしくは親や学校から教えられた美徳を実現するために、自分がやりたいんだと自身を信じ込ませて頑張ってきたのではないか。 それでも私たちの目の前には日本社会が構えていて、そこで生きざるを得ない。少しありきたりで陳腐な批評になってしまうけれど、明治期の日本人の心の闇や個人主義社会と自我との葛藤を描いた夏目漱石に通じる作品なのではないかと思います。 明日からちゃんと社会復帰できるかな笑自分と向き合わせてくれた貴重な一冊でした。 | ||||
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なぜだろう。嫌な気持ちにならないのは。 現代のどんな人にも当てはまりそうな 人間や仕事の闇を描いている気がするのに、 何故か心地よい。 決して魅力的な登場人物でないのに、 むしろ不完全すぎる人間なのに、 誰よりも人らしい。 こういう類いの小説は 読んだ後に暗い気持ちになることも多いのに、 ほかほかと温かい気持ちになった。 コンビニなんて無味乾燥な、 オートメーションの波にのまれて人間的な要素を削がれ続けているイメージがあったのに、 本書が人間味のあるものとして温かみを取り戻してくれた。 そうか、この本は「人間」を描いているんだな。 もう少し先が読みたい…というところで終わってしまった。いやしかし、だからこそ良いのかもしれない。 | ||||
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すらすら読めます。 難しい言葉もありません。 身近なことなので、想像しやすく、中学生でもおもしろいのでは、、、。 ただ最後までちゃんと読んでも得るものがなさそうなので、辞めました。 | ||||
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書出し、心情描写は、純文学っぽい筆致です。 分からないのは、白羽さんと同棲(?)する件(くだり)辺りから、です。その瞬間の描写がない、必然性も感じない。 古倉が白羽で世間体を整える理由がいま一つ分からない、同性愛を疑われたことが、理由だろうと想像できるが、主人公古倉は世間の目を気にしない人なのではないかな。 終わりの件(くだり)のコンビニ人間になっている描写は面白かったです。 白羽さんの存在が余計だと、私は思います。 | ||||
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ここ数年間に読んだ現代文学ものの中で一番良かったです。書くのが上手だし、身近な生活の要素を上手く取り入れているし、テーマも深いと思いました。お薦めです。 | ||||
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私も主人公と同じ、普通じゃない側の人間なので、共感する部分が所々あった。 そして読後になぜかふと思った。 岡本太郎ならきっとこう言うだろう。 「普通じゃないほうが面白いじゃないか!」と。 これからもどんどん、たくさん本を読もうと思う。 | ||||
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現代小説っぽい、現代小説。 色々と考えさせられるところがありますが、主人公の心の動きや、対応が見事に表現されていると思います。 | ||||
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普通であることは重要でない、普通とは何かといったことを書いておきながら、作者が一番偏見を抱いてるような印象を受ける文章でした。主人公以外の登場人物が余りにも都合の良い、テンプレ的嫌味な人物であるところも不快です。 | ||||
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改めてコンビニの大変さや、人間関係など著者の思いがわかりました。 | ||||
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自分の仕事と通じるものがありとても面白かったです。知識があると非常に興味深いないように感じられます。 | ||||
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かなり読みやすい本です。 ただ内容は微妙。 芸能人がかなりおすすめしていたので買いましたが、 なんだかなぁって感じです。 本が苦手な人でも読めるところが推しかな。 | ||||
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前知識なしで読み終えてすぐの酔っぱらいの感想なので完全主観になります。 内容に関しては素晴らしいと思いました。 コンビニをテーマに社会の縮図を表しているのでしょうか、コンビニバイトの経験がない私にも広い意味での所謂現在における普通の人として生きなければ異物扱いされる現代社会による差別や劣等感など共感する部分があり考えさせる部分がありました。 これは実体験による手記なのか、完全フィクションの創作物であるのかわかりませんが後者であるならば作者の感性や表現力には素晴らしいモノを感じます。 | ||||
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え!?これ小説!? 最初手にとったすぐの感想です。 有名になったのをTVで見たし、普通少なくとも200ぺージ以上あるとは思うけどたった150ページ程。 思ったより薄い本です。ライトノベルのような感じであっさり読めます。 特に、日常生活の中に身近な「コンビニ」を題材にしているのでイメージとか想像とかなしに ここまでスッと頭に入って来た小説は初めてです。そういう意味でも頭に負担がなく読めるました。 考えさせられたことは、当たり前を持つものが当り前を持たないもの接し方、です。 主人公は36歳独身バイト。社会から見たら底辺。 それを異様に気遣う周りと、淡泊に仕事に向き合う主人公。 このレトリックが面白かったです。 普通なら、ああまで扱われたらカチンを来る人が大半だと思います。 淡々と生きる正解か、反発して権利を主張するのが正解か、上昇志向になるべきが正解か、 こういうのもあり!?な主人公の考えが印象的でした。 | ||||
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つまらない日常。そのなかで生きている。文学というと見てくれはいいが、ただつまらなくいきることを肯定しているだけでは。 | ||||
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一昔前に流行った「人生の勝ち組」「負け組」という言葉が、イライラと憤りを覚える程嫌いでした。 でもその理由を上手く説明できず、自分の単なる僻み感情なのかと、なかば思っていました。 本書の古倉さんは生まれつき「普通」じゃない人。 彼女のように先天的に異常な性質の他、幼少時のトラウマや家庭環境の問題などで社会不適合な人間になり、 格差社会の谷底に埋没している人は結構いると思います。 そういう人逹は今日も明日も虐げられずに生きれて、 他人に迷惑をかけずに社会の歯車として収まる場所があるだけで僥倖モノだったりします。 古倉さんはそれがコンビニバイトだったのでしょう。 それは就職とか結婚とか、人生のステップを邁進する以前の、もっと根本的な問題なのです。 けれどそんな人達の苦悩や痛みや欠落に気づかない、お気楽で恵まれた連中が 「勝ち組」「負け組」「ヤバい」なんて勝手にランクをつけて、 底辺にいる「だけ」に見える彼らを蔑んだり嘲るのが当たり前になっている。 自分は世の中をそんな風に感じて勝手に憤っていたのだと、この本でやっと言語化できました。 ちなみにこの憤りに被害妄想や男女意識や縄文時代を足して、 思い切りこじらせると白羽さんと同じ主張になりそうで、正直複雑な気分です(^-^;) 上手い表現だと思ったのは、徹頭徹尾古倉さんの一人称で語られるところ。 古倉さんの内面を描き切っていると同時に、彼女が気づけずにいる周囲の思考も垣間見れます。 彼女の視点では周りに上手く溶け込んでいますが、実際は指摘されないだけでずっと異端に思われていたのでしょう。 飲み会に一度も誘われてないし、 「~です!」のようなやたらとハキハキした店員口調は日常生活で普通しません。 毎日会ってるのに仕事や業務内容しか話さない方が、人付き合いとしては異常。 同棲がバレてからその話ばかり突っつくのは、やっと露になった古倉さんの人間らしさが皆嬉しかったからじゃないでしょうか。 それも誤解なんですが。 そして悪意がないのが余計にタチが悪いというか(^-^;) そんなことを、つらつら思いました。 自分的に後半が辛かったので購入は見送りましたが、得るものの多い読書でした。 | ||||
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大学を卒業しても就職せずにコンビニでアルバイトを続け、30を過ぎても浮いた噂の一つもない女性というのは、あちこちにいそうな気もするでが、そんな「自由で気儘で不安定な生き方」を放置せず、なんとか「治してやろう」とするのが「大人な」私たちの世の中なのである。 主人公自身も、別に自分で望んでそんな生き方を選びとったわけでもないので、家族のアドバイスとか偶然目の前に現れた「はみだし男」の言うがままに、そんな受け身の暮らしから転身しようとするのだが、腰かけ仕事であるはずのコンビニの労働があまりにも彼女の心身に馴染んで、今更どうしようもない。 彼女はコンビニという高度に発達した資本主義の極北を体現した超優良な労働力商品なのであるが、そういう自覚は全くないし、彼女にとって冷徹なメカニズムの部品であることが「疎外された労働」ではなく、むしろ生甲斐であると感じるような物神崇拝的感受性を懐いている点が興味深い。 小説のラストで主人公が久しぶりにおのれの中のコンビニ人間性と再会し、大いなる喜びを実感するシーンは感動的ですらあって、その神神しい姿は現代資本主義のミューズと呼んでもいいかもしれない。 | ||||
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自分が主人公と同じ種類の人間なので、非常に共感できた。 「普通」の人たちの側にいるであろう知人はこの物語の読後感を「不気味」だと言ったが、私はこの主人公に希望と羨望を感じた。普通の人間であろうがコンビニ人間であろうが、自分が何者であるかを見いだしたのだから。 | ||||
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普通とは何か? 普通普通って結局世間体を気にしてるだけじゃん! 36歳未婚コンビニ店員でもいいじゃないか。 誰にも迷惑をかけずに一生懸命コツコツがんばればなんだっていいじゃん。 そう思わせてくれる作品です。 | ||||
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この作家がこの小説を含めた一連の著作で繰り返し書いているのは、世間でまかり通っている普通や常識は、たやすく疑えるものであって私にとっては普通でも常識でもなんでもなくて、それに世間は私を異常視するけど私は私なのでこの調子でずんずん突き進んで生きていきます、的なこと。、、、個人的にはその主張はごもっともだと思います。加えて本作に対して、人物に人間味がない/まるでサイコパス/頭がおかしい、などという罵詈雑言を吐く連中がいますが、この批判はあらかじめ作中で看破されているため無効です。しかし納得がいかないのは、普通が普通ではないなんてことは誰でも中学生ぐらいで一度は思いつく、ありきたりな発想だということ。そんな発想はロキノンバンドやボーカロイドが散々歌ってきたことだし、発想を種にして小説として大輪を咲かせているわけでもないので、評価は1です。 | ||||
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①物語の中盤に、主人公の働くコンビニに迷惑な客が現れる。彼はコンビニ店員でもないのに周りの客に注意をしたりと迷惑をかける。結局コンビニから出ていき、主人公たちは「なんだったんでしょうね」と言って場面は終わる。 私はこの場面に何の意味があるのかと疑問だったのだが、物語の終盤に、主人公が知らないコンビニで店員のように振る舞い、コンビニを理想の形に整えていく場面がある。主人公=コンビニ人間を象徴する場面だ。 そこで私は、なるほど例の迷惑な客もコンビニ人間だったのか、と納得した。結局そこに物語では触れなかったためにこの理解の真偽はわからないが。 ②白羽がコンビニ店員をクビになってからどう話が展開するのかと不安になりながら読んでいたのだが、主人公が白羽を強引に誘う場面・意見の掛け合いなど、ラノベのようだなと思ってしまった。主人公が急に饒舌になるので戸惑ったのが正直な所。 ③私は芥川賞の基準などまるで無知だが、このような読みやすい作品も受賞しているのかと驚いた。この作品の良さは、「不気味さ」だと思う。バランス感覚を少し崩しただけでここまで不気味に思えるような人間が生まれるのかと。ただ、この「不気味」という感情も、世間の「普通」を基準としているから表現は正しくないのだろうが笑 | ||||
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