(短編集)
信仰
- カルト (79)
※タグの編集はログイン後行えます
【この小説が収録されている参考書籍】 |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点0.00pt |
信仰の総合評価:
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
現在レビューがありません
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
面白い。独特。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
よかった | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
村田紗耶香さんの短編集。 表題作『信仰』はじめ8つの作品を所収。ディストピア的SFチックな作品6つと自己を省察するエッセイ的作品2つ。どれもがほの暗い、それでいて辛辣に現実の行き過ぎや異常さを清冽に指摘する作品群。 美しい文体が描く現実はグロテスク極まりない。そのギャップに酔いしれます。 ・・・ それでですね。短編ですがどれもすごかった。印象的過ぎました。 どれか一つ一番を決めろ、と言われたら、これは実に難しい。8篇の短編の内、ぜひとも読んでほしい4つを簡単に。 『信仰』はカルトを始める若いグループの話。その中でもいつでも正しすぎる永岡の哀しい姿が印象的。ビジネス的に読み解けば、はブランド価値が分からない悲しい女性の話、という至極単純な話ではありますが。製造原価という『信仰』以外に信じるものがなかったのですね。あと、他人の価値観も、信仰の対象外だった、ということですね。 『生存』、これも怖かった。世の中のすべてがAからDまでランク付けされ、それによって生存率が決まる世界。ランクの異なる結婚にはさらに子どもの生存率が低下する。愚行権や生存率以外の価値観が許されないような点がかなりディストピアです。なお、続く『土脉潤起』は『生存』で野人にかえったクミを家族の側から描いたような作品。 『書かなかった小説』・・・自分のクローンを4体購入し、あわせて5人の『自分』を運営していく話。クローンの内の一体が亡くなり、クローン同志で反乱?が起きたり、ひいてはクローンが実人物として働き、本当の自分がクローンに支配されるような生活へ。 最後の展覧会・・・失われた概念『ヒュポーポラヒュン』を求め宇宙を旅するK。ある星で類似の概念『ゲージュ』(要は芸術ですね)を守るマツカタに出会う。彼らは尽きゆく寿命を前に展覧会を催し、宇宙に招待状を投げる。星新一的雰囲気。 そのほかも本当に良かった! ・・・ ということで村田さんを初めて読みました。 うまく言い表せませんが、『わかる、そうなんですよね』と言いたくなる作品でした。世界が一方向へ向かう恐怖というか。 できればまたほかの作品も読んでみたく思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
とても高いところから見下ろしたような文章で、人もその感情も冷たい構造物みたいにすっと入ってくる。風景の描写がきれいで、物語の背景に真っ白に漂白された村田沙耶香の作った都市を想像する。最後まで読んだら翻訳された小説の原文だそうで納得した。夏子A…の話の余韻が好き。とても良い小説集だった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
8つの作品で紡がれた短編集は、各物語の底に流れる薄気味悪く背筋がゾッとするような感覚を覚えつつ、一気に読まされてしまった不思議な世界観に魅了された一冊でした。 | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 42件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|