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コンビニ人間
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コンビニ人間の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.99pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1009件 181~200 10/51ページ
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古倉恵子36歳・未婚・コンビニバイト暦18年。 この経歴だけをみると恵子は確かに異常と言えます。 その理由を著者は、恵子が《社会適応能力に欠けている》 つまり《普通》に生きられない変な子・・・と生まれたから・・・と解きます。 ①子供の頃、公園で死んでいた小鳥を、 「焼き鳥にして食べようよ、お父さんの好物だから・・・」と言い、周囲に ドン引きされた。 ②中学生の時、クラスで暴れて喧嘩する男子生徒を“静かにさせる” その目的で、スコップで叩いて2名の男子を怪我させる。 そんな行動で教師からも親からも、特別視されてしまう。 恵子の意識では2点とも極々「普通」のことをしただけ・・・なのだ。 高校時代大学時代を通して自我を封印(つまり誰とも会話しない!石のように黙りこくる) そんな生活に徹する。 そして大学卒業時期に偶然開店した「コンビニ」赤々と光り輝く気持ちよさに魅せられ、 アルバイトに採用されて、18年。今日に至る。 恵子は特異な人間です。 「普通に生きる」イコール「コンビニ店員」 コンビニは無機質で清潔。 マニュアル通り接客していれば、恵子の精神の平安はもたらされ、充足する。 敢えて作者は恵子を“上昇志向を持たない人間“として描く。 チャップリンの「モダンタイムス」では労働者が機械の一部のようになっている世の中を 批判している映画ですが、 恵子は「コンビニの歯車」となり担っていることを全く不満に感じていません。 それどころか精神の安定と充足を得ています。 「コンビニ人間」は文章も平易で読みやすく明るく楽しい。 1時間で読めます。 世界複数国に翻訳出版される人気作。 共感・賛同する読者が多いのも頷けます。 《問題点と物足りなさ》 ①コンビニで恵子は非常に有能です。 なぜ主任的役割を任されて、アルバイトの指導そして店長と昇進しないのか? ・・・本人にその気がない、あるいは ・・・周りが、恵子にその役割は果たせない・・・と見ている? ・・・あくまでレジ打ち、品出し、接客・・・するだけのAIのような人間? でも恵子は気温が低ければ売れるコロッケとかの数を、予測して揚げ物を多くしたり、 コンビニ棚の売れ筋を予測して並べ替えたり・・・ キャンペーン菓子を売り切る努力を惜しまないなど、 非常に有能なのです。 この辺りに矛盾を感じる訳です。 恵子が「普通でない」例として、終盤で登場する白羽さん。 白羽は恵子に採用試験を受けさせて働かせて、自分はそのお金で暮らそうと算段する変な男。 まあここもコメディ(漫画?)なのですが、 (白羽は自己中のやせっぽちのハゲ・・・この容姿と性格では恋愛対象には、ならないとの伏線も 著者はちゃあんと張っておく) 恵子は、恋愛をする・・・その気が全くない人間としても描かれる訳です。 つまり私利私欲のない人間。 《地位もお金持ち名誉も恋愛にも、なんの価値観も見出せない人間》 それって、そのどれもが《競争と痛み》を伴います。 恵子はそれを見ないように聞かないようにして、生きているのではないか? ともかく「傷つくことを恐れる」 「負けることを避ける」 恵子の生き方が多くの若い方が共感するのは、 「傷つきたくない」 「自分の好きにことだけをしたい」 「リア充してれば、敢えて他人と比べない」 そう言う「傷つかないための言い訳」 結婚しない、 子供を持たない、 正社員にならない、 (事実したくても経済的な余裕がにない社会でもある) この本は、 そう言う若者が増えている社会の精神的免罪符の役割を果たしている。 そう言う一面もあると敢えて言わせて頂きます。 | ||||
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作者の伝えたいこと→ヒモ男は〈現実世界の最底辺のコミュニティライフライン〉である。主人公はいろいろな可能性があった希望を周りも含め〈現実〉に無理やり添えさせられ諦めて〈現実〉に沿っていきている。いわゆる型にハマらないと生きていけないヒトでありそしてモノでもある。そのようにし得ないと自己を肯定できない。主人公が死にたいかどうかはわからないが、希望を諦めて『しまった』無味感想な〈現実に沿って生きること〉を仕方なく是とし、「コンビニで働きはじめ幾歳かへてそこで働くこと」が自己の拠り所となり〈現実〉にようやく添えるようになったと自分では思っているが同僚や親族や周りからは異分子または変人と思われている。主人公もどうしていいかという考えも方法も分からないし知らないので希望のない坦々とした現実を生きている。ただそこに存在しているだけ。ただ『働いているそこのコンビニ』に存在している。コンビニチェーン店で働くことではなく、そこのコンビニそれ自体は自分の妄執によって創り上げた拠り所であるのにパートか社員かで分けて否定してくる周りからの説教じみたモノが煩わしいと思うため、主人公はそうは思っていないが周りからすれば最低限の〈現実のモノ〉のヒモ男と接点を持つことで周りの煩わしさから逃れようとするが、その接点を持った〈現実〉も煩わしいモノと分かり拠り所である辞めたそのコンビニへと帰る。知らずのうちに①妄執してしまったモノや空間や居場所へ帰るしかない無意識からの気持ちと②甥の誕生をガラス越しで見つめる今の自分の気持ちの対比はもの凄く物悲しく、今時勢の定年退職した方々への同情とこの様な世相を冷めた目で著したものと見受けられる。→ポジティブシンキング出来る人や実力のある人、無味感想の状態や鬱になった等々のない人には分からない理解出来ない本だと思われるが今時勢にそのような人達がメジャーである時代は終わった。だからこそ個人を重視しようとする時勢に移り変わる渦中でなおもメジャーを正義とする風潮をおためごかしとして著す本書は納得の受賞。 佳作である。 | ||||
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こちらの本を購入し届いた際は、あまりの薄さに驚きこちらの本に関しての第一声は「これが芥川賞!?」でした。 いざ読んでみると、人間(世間一般)の固定概念をただただ押し付けられ軽蔑される描写が幾度かありました。 この作品は、コンビニに限らず十人十色を理解する必要性を感じさせてくれました。 周りがこうだから、自分もこうする。自分がそうでないから周りもそうでなければおかしい。何歳であろうと人生の行方は自分次第で決めることの肯定を受けることができ安心する作品でもあれば、同時に不安になる本でもあります。 ページ数が少ないからではあるものの、二日かけてじっくり読みたかったですが内容がかなり気になりすぐに読み終えてしまいました。 私がこちらを完読した後の第一声は「芥川賞をとるわけだ。」でした。 もしこちらを読まれる際は、ぜひこちらの世界に浸りながら読んでみてください。楽しんでね^-^ | ||||
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つまった場所。少し感性の異なる主人公がコンビニで働くことを通じて合理的な「普通」の人を学んでゆく。店長が8人変わっても「店長」という一人の人間に見えるというのが面白い。 別のコンビニに立ち寄ったときの主人公が客にもかかわらず勝手に棚を整理する。その裁きはむしろ仕事ができる優秀な人間。透明な人間ほど合理性を素直に吸収するから優秀なのかもしれないと思ってしまった。 | ||||
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この世の生きにくさを感じているのか、いないのか…適応して生きていく必要があるのかないのか。 | ||||
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おもしろかったです。すぐに読めました。小説好きの母に紹介する予定です。 | ||||
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2016年 第155回芥川龍之介賞 受賞作 出版から年月を経、気になったので読んでみました。 現代にありがちなコンビニ店員さんを主役として、その幅広い仕事内容とバックヤード、日常風景がリアルに描写されています。前半は気持ちよく一気に読み進められましたが、途中から意外な展開になってゆき、登場人物の奇怪な言動と行動に、やや気分が悪くなってきます。裏返せば、著者の表現力がとても豊であることに気づかされます。 | ||||
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グローバルな社会を目指し、個人の尊重を謳っているにもかかわらず、結局今までの日本人としての価値観や常識を押し付け強要する。そんな社会の中では「普通」ですらいられない。そもそも「普通」とは何なのかを考えさせてくれる一冊である。 | ||||
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「普通に生きていく」ことの難しさを改めて知ることができた。主人公のような周りと異なる価値観を持つ人間は普通であることを周りから強要させられていたが、現代も同様だと思った。ダイバーシティが進められている世の中だが、考えさせられた。 コンビニを舞台とした作品で非常に読みやすかったです。 | ||||
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作者がこの作品の主人公のような人なのかと思うほど、感情表現や描写が細かいです。話のテンポも良くて、イッキ読みです。 | ||||
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特に日本社会でのマジョリティとマイノリティの関係性をリアルに表現した物語だと思いました。中盤までと終わり方はよかったけど、展開のところはいきなり飛んだ感じがして、ついていけなかった。設定は素晴らしいのでもっといい展開の仕方で読んでみたい。 | ||||
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才能を感じます! | ||||
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発達障害の感性を主人公に据えて、今の社会、メインストリームの生き方、自分らしい生き方とは?この社会で生き抜く事、普通とは? そんな価値観すら滑稽に思わせてくれる。 最後にはどうしようもないと思わせながら、自分らしく生き抜く覚悟でこの社会に対する主人公の姿に希望を見出せた。 | ||||
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主人公の思考が文面でこんなにリアルに伝わるなんてすごい表現力。 僕を隠して欲しい、で吹き出しました。めちゃくちゃ面白かった。 主人公みたいな店員さんが働いてるコンビニ行ってみたいです。 | ||||
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多かれ少なかれ誰もが感じるであろう生きていく上でのプレッシャーに共感をしながら大変、楽しく面白く読ませていただきました。 作者の他の作品も読んでみようと思います。 | ||||
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中年にさしかかってもコンビニのアルバイトしかしたことがない独身女性が主人公。 社会保障がない中で、周囲の人たちからは蔑視される場面も出てくる。だけど、今時、バイトはおろか、家に出てくることすらできない人たちが多いのも現実で、社会的弱者なのかどうか。 時々、仕事してたから、結婚してたらまともなのか、何もしてなくても、いいじゃないか、と思う。そう思ってる人と心に響いた作品なんだろうなと思った。 | ||||
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特に心に残るものはなく、淡々と話が進む。 | ||||
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良くも悪くも、タイトル通り 以上でも以下でもない コンビニ人間の話 | ||||
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中々言語化できない、誰もが人生で多かれ少なかれ肌感で感じてきた人間達の、自分を「正しい側」に置きつつ、人を貶めエンターテインメント化して人生の暇つぶしをしたり、それで仲間意識を確認するような小狡さ、気持ちの悪さを主人公のニュートラル(すぎる)目線で上手く描けています。 特に後半のコンビニ店員仲間からの「楽しい異物」へ対するリアルで生ぬるい対応には、どのキャラクターの立場からも自分自身思うところがあり、胸が苦しくなりました。 村社会からどんなに疎外されようと、ラスト以降の主人公のこれからの人生が、せめて幸せである事を祈ってしまいます。 主人公は最後救われたのか、救われなかったのか、人によって感想が変わりそうな面白い1冊でした。 | ||||
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私もマイノリティとして生きてきた、主人公と歳の近いホモ・サピエンスのメスです。 私は主人公ほどは「普通ではない」訳ではないので、キーマンの白羽さんのような「この世の煩わしさから逃れたい」考えのもと、結婚したDINKsです。やや、反出生主義の考えもあります。まさに、白羽の義妹の考え方に同意でした。 この本を夫に読まれたらまずいなぁ……と苦笑いしてしまったほど、的を得てます。 主人公のような「コンビニ人間」ならぬ「◯◯人間」は、意外と世の中に上手く溶け込んでいるかもしれません。 反出生主義だったり、LGBTQ当事者、障がいのある人、希死念慮のある人など、全てのマイノリティにお勧めします! サクサクと読め、読後感もスッキリ!! | ||||
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