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残穢
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残穢の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.36pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全300件 121~140 7/15ページ
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映画の方がずっと「恐ろしさ」を感じさせてくれた。もともと『屍鬼』で小野さんが描き出した、日常がひたひたと掘り崩されて、その下にある「見てはいけない」世界が露出してくる雰囲気を期待していたし、本書の映画版はそれをある程度映像化することに成功していたので、原作がその域に達していないことに失望させられた(小説の実写化が原作より良くなるという珍しいケースだ)。 本書の「恐ろしさ」「見てはいけなさ」は、本当に呪いが実在するのかそれともそうした恐怖自体、「私」や「久保さん」の思い込みにより作り上げられた連想の体系に過ぎないのかはっきりしない、両者の「あわい」の場から湧き上がってくるものだが、ホラーである限りは、恐怖が真に存在するか思い込みなのか、微妙なバランスの中で、ぎりぎり恐怖は実在するというほうに天秤が振れないと、「なーんだ、勘違いかよ」ということになってしまう。映画版の方が最後までそのバランスを維持し、あまつさえラストのどんでん返しで「やはり恐怖は実在する」という方向にうまく引っ張ったのに対して、小説版では反対に「思い込みでした」の方に天秤が「ちょっとだけ」傾きすぎている。映画版のようにラグクラフト的彼方の実在を予見させてくれないと、結局安心の方向に回収されてしまう。 それから話の展開が、映画版だとほぼ1年くらいの時間に凝縮され、たたみかけるように恐怖がヒートアップしていたのに対して、小説版では2000年代の初頭からごく近年まで8-9年にわたっていて、ストーリーの展開が非常に間延びしている。前半の首都圏を舞台とする残穢の連鎖と九州における「奥山怪談」の説話の世界とのつながりが悪い、もっと言えば「奥山怪談」の登場が唐突すぎるし、そもそも奥山の炭坑で何があったのか、それがすべての恐怖の出発点であるにもかかわらず、はっきりしたことが何も浮かび上がってこない。前半の首都圏の集合住宅における残穢の連鎖を延々と描きすぎているうちに、後半にたどり着くまでに説話自体のはらむエネルギーが枯渇してしまった感がある。ちょっと失望。 | ||||
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レビューに怖いと書いてあったのを参考に買いました。 後書きにこの本は物凄く怖いと書いてありましたが、全く怖くありませんでした。 個人的にはホラー本とはうたってほしくない恐くない本でした。 内容は、物書きが読者から寄せられた「奇怪な話し」に興味を持ち、その異常現象を調べていくと、祟りというか「障り」の連鎖が広がっていることに気づいていく・・・ みたいな感じです。 スピード感溢れるサスペンスやグロテスクさや肝が冷える恐怖が好みの自分には全く合いませんでした。 全体的にもっさりしている。 つまらなかった。 祟りの原因が不明確(曖昧)なまま終わったことにがっかりしました。 話しの内容の主軸さが「曖昧さ」で出来ているため、面白味がない。 炭鉱事故者の恨み・・・ 障り(穢れ)の伝染・・・ 伝染した障り(穢れ)はさらなる障り(穢れ)に触発されて拡大する・・・ うーん。 文章に関して、言葉に拘る作家さんなのか、違和感を多々感じて萎えました。 1つ上げると、「壁から湧いて出る」という言葉は、作中では単体ではなく複数を現す言葉であると結論づけられていましたが、私の感覚では数ではなく状態です。 噴出ではなく出でる様をイメージします。 壁からぬるりと湧き出でる赤子。 「次々と」という言葉がなければ単体をイメージします。 個人差によるものだと考えますが。 | ||||
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酷評のレビューも多く、あまり期待せずに読みましたがとても面白かったです。ただ、襲い来るおばけに右往左往するタイプのホラーではなく怪異についての調査結果をまとめた報告書のような感じなので、パニックホラー系を期待して読むとかなり退屈に感じるかと思います。まずおばけはあんまり出てきません。その上怪奇現象のほぼ全てが伝聞形式なのでリアルタイムで追い詰められている緊迫感のようなものもなく、現象自体も音が聞こえたとか何か見えた気がするとかそんなのばっかりで地味です。しかし読み進め、少しずつ謎が明らかになるにつれじわじわと湧き上がる怖さがあります。派手なおばけが出てこないからこその絶妙な「ありそう感」がなんとも不気味です。また全てをおばけの仕業で片付けるのではなく人間自身が持つ闇のようなものも見え隠れするのが良いですね。少々ネタバレになりますが、あえて原因はこれ、と明確に決着をつけず想像の余地を残すことで不気味さリアルさが際立って余韻を残すいい作品だったと思います。奥山家はなんで地獄に繋がってるんだとかそもそもどうしてそんなにえげつない祟りを背負ってるんだとか、読者として知りたい部分は解明されないまま多く残りましたがお笑い芸人がネタを解説するとつまらなくなるように、わからないから不気味で怖いんでしょうね。それが不満な人も多いようですが私はとても楽しめました。謎が全て解明されることより雰囲気を楽しめる人におすすめです。 | ||||
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「小説」として評価するならこれは失敗作、あるいは実験作といえるかも知れない。ある種、読み手を選ぶ作品だろう。全編通して取材インタビューとモノローグが続き、特に大きな事件も盛り上がりも無く淡々と進んで行くから、「小説」を期待していた人は肩すかしを喰らった気分になるだろう。しかし、ここは少し我慢して丁寧に読んで行くと、作者や登場人物が感じている違和感や怖さ、忌まわしさに読み手も同調して行く。なんとなく読んでいる文字の後ろにはなにかがいて、行間からこちらを伺っている気すらする。 この感覚は一見無駄にも感じる細かな描写の積み重ねが生み出すのかもしれない。ラノベやファンタジー系ではストーリーテラーとしてうまさを見せつけているのだから、意図的にこういう手法を選んでいのだろう。 ただ、やはり読み手を選ぶ。文字を読むこと自体が好きな活字中毒者や、小野不由美 ファンであり実話系怪談が好きな人(私も)にはたまらないものがあるが、普通に小説としての面白さだけを期待している人にはおすすめしにくい。 この本を気に入った方には 「日本怪奇幻想紀行 奇っ怪建築見聞 6巻」に収録されている霜島ケイ氏の実体験談「三角屋敷」をおすすめします。 これは短くて怖くて忌まわしくていいですよ。 | ||||
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人物の名前が沢山出てきて、途中から誰が誰だかわからなくなりますし、怪談についても怖くありませんでした。自分に置きかけようとしても、これまで生きてきた中でこういう現象にあったこともないので、穢れが伝染してるという話もあまり現実味がありませんでした。 | ||||
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『持っていたくない程怖い』ホラー小説、しかも小野不由美先生の作品と聞いて購入しました。主人公が霊現象等に巻き込まれながら恐怖のどん底に落とされていく、といった作風が好きな私には正直あまり怖いとは感じられませんでした。 私自身以前そういった話を読み込んでいて恐怖体験をし、お祓いまでした何とも自業自得な経験があります。これこそ作中に出てくる虚妄であり、残穢でしょう。だからといって読了後、またあんな体験をするかもしれない、という不安にはあまり駆られませんでした。...とはいいつつ、深夜には読みたくない本ではあります(笑)。 お話はとても面白かったのですが、『小説』が読みたかった私には少し合っていなかったようです。色々な方が書いていらっしゃいますが、確かにこれは読む人を選びそうですね。『ゴーストハント』や『屍鬼』が好きな人にはあまりお勧めは出来ません。 もう1度じっくりと読んでみると、その怖さが伝染するのかもしれませんが読了直後の感想は以上です。 | ||||
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読むのがしんどかった。 読みにくいし、何が怖くて、どこが怖いのか、、、。 買った本は、面白くなくても最後まで読むことを自分に課しているのに、読めなかった。 残念でした。 | ||||
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物語序盤はぞっと鳥肌がたつような場面があり期待しながら読み進めていたが、中盤から完全にだれた。 半ばヤケクソでラストまで読んだが、読了後も時間を無駄にしたなという後味の悪さが残る。 このまま残穢の調査してたら、縄文時代まで遡れそうだなと感じました。 | ||||
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映画化されたときから気になっていて、ようやく購入! ホラー好きなので、どんなに怖いのだろうと本当に楽しみだったのですが、序盤から回りくどい説明や同じような内容をだらだら書いてある文章に辟易してしまいました。 それでも頑張って読み進めてますが、、話はつまらないし、怖くないし、あと、登場人物多すぎで全く進まず これ多分読み終えることはないです。。 | ||||
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読んだあと真夜中の物音等がとても気になったりトイレに行くのも怖くなりました。一人暮らしの人は読まないほうがいいかもしれませんね。 | ||||
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いわゆるホラー小説の怖さは、無い。最後の最後まで、無い。定型的なホラーとは、恐怖を感じる脳の部分が別なのでしょう。考えると怖くなりそうなので、これ以上考えないことにします。 | ||||
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8時間ほどで読めた気がします。 鬼談百景の100話目が本作品なのではないでしょうか。 ドキュメンタリー・ホラーでして、主人公の作家がマンションの怪異について調べていくことで、 ある歴史と事件が判明していくのですが、 途中でこの話がフィクションなのかノンフィクションなのかわからなくなってきます。 本作品の主人公のモデルは作者自身であることが読み進めるとわかってくるので、 100%フィクションではないのではないかと思わせるので、 読んでいて恐怖を募らせます。 呪いの伝播を穢れとして、 広まっていく様を描いています。 この夏ぜひ。 | ||||
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怨霊や霊を語るときに地縛霊といった語り口がありますが この物語で語られる因縁はさらに深く謎めいて深くあいた穴を覗き込んでいるような その穴の淵に立っている眩暈のような物語でした。 | ||||
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誰かのレビューに、「読み手を選ぶ」というような表現があったのだが、読んでみて、「なるほどな」と感じた。確かに、映画化されるというニュースや煽情的なデザインのカバー(←本来のカバーの上にかぶせているだけなので、下は普通の表紙)、黒地に赤字で記されたショッキングな文字からは、あたかもこの作品がエンターテイメントホラーのような印象を受けてしまう。しかし、少し読み進めればすぐに、この作品がそういった方向性ではないことが分かる。 そもそもは調査記録である。調査記録であるから、どこか淡々として事実の羅列が続くような場面が多く、スピード感とか分かりやすいホラー性とは無縁である。ただ、その淡々としたところが、逆に怖いのだ。ゆっくりと、しかし着実に、怪異のもとを辿っていく。そして、「虚妄だと言われればそうかもしれいが、しかし、どう考えてもただの偶然が重なった結果とは思えない」というところに着地してしまう。その結論に達するまでのフィールドワークの過程を知っているだけに、言葉に詰まるというか、これだけの事実を重ねてそれでもなお気のせいだと言い張ることは寧ろ愚かな行為だと自覚してしまう。 過去を探っていく構成であるから、当然、初めの頃に記されている色んな場面や状況描写、誰かの言葉などは、全て「点」である。その「点」が単体で存在しているように思っていると、それがどんどん「線」になっていく。未解決事件を探偵が改めて調査し、追いかけていく様に似ている。 古典的、というか学術的、というか素朴、というか、とにかく、手法としては決して斬新とかアヴァンギャルドとかではないのだが、どうにも新しいタイプのホラーだったように思う。いや、ホラーというカテゴリに括った言い方が適しているかも良く分からない。でも、これだけ怖くて、奇妙で、恐ろしくて、しかし実話と言い切るのも憚られる作品は、暫定的にホラーと言っておくしかないだろう。 個人的に気になったのは、先日読んだ怪談小説『花嫁の家』のなかで著者の郷内氏が「我々拝み屋の仕事というのは、基本的に地味である。しかし、一万分の一、あるいは十万分の一の確率で、『例外』にぶち当たることがあり、それは本当に気をつけなければいけないケースである」と「怪異」について語っていた内容と、今回この作品内で何度か出てくる「聞いても伝えても祟るというような、『その存在自体が怪』である事例には本当に気をつけないといけない」といった表記とに、どうにも共通する何かを感じざるを得ない点。妙にリアリティを感じてぞっとした。なんというか、我々が楽しみ半分で取り扱っていても大丈夫なものがたくさんあることに紛れて、所謂「ホンモノ」が隠れている場合があるのではないか、そしてその「ホンモノ」は、新型のウィルスのように、普段は目に見えない形で存在し、ひとたび人間がそのウィルスに感染するや否や、じわじわとその身体を蝕み、形式としては「死」へと導くのではないか、そういったことをあれこれ考えてしまった。 そう、ここで出てくる「穢れ」と「ウィルス」は似ている。風邪だってそうだが、そのウィルスは普段、我々の肉眼で見えているわけではない(特殊な能力…高性能の顕微鏡とか、感染しているかどうかを調べられるキットとかを保持していれば別だろうけど)。そして、そのウィルスと接触のあった者が必ずしも発症するわけではない。キャリアにはなっていても死ぬまで発症しない人だっているし、触れた翌日には発症する人だっている。自然と治ってしまう場合もあれば、何かをきっかけにぶり返すこともある。そういう意味では、インフルエンザで学級閉鎖が実施されるのと同じように、ある程度隔離することが穢れを滅ぼす有効手段なのかもしれない。 読み応えのある、そして、民俗学を研究していた自分としてはたいへん興味深いレポートだった。難点は、事実の羅列であるがために登場人物や場所、時代背景がコロコロ変わり、相関図というか、簡単な家系図というか、何かしら見やすくまとめられた図のようなものがほしかったかな、という点。まぁ自分で作ればいいだけの話なのだけど(そしてたぶんその作業もきっと面白い、この手の話が好きな人にとっては)、読み始める時にはまさかそんな段階を踏む構成だとは思わないので、つい小説を読むような気持ちで読み進めてしまうのだ。で、気づいた時には既に手遅れというか、今から立ち返ってあれこれ読み直しをして関係図を作成するよりは、先に進んでしまいたい気持ちが勝ってしまう。 上記の一点を除けば、とにかくゾワゾワと怖い、下手な怪談よりよっぽど鳥肌の立つ名作。 | ||||
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レビューを読むにファンにはたまらない作品だと感じられるが「東亰異聞」以来久しぶりの自分には辛かった。こういうタイプの作品に山本周五郎賞ってどうなんだろう。 | ||||
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小野不由美さんのホラー小説もファンタジーも好きなので期待して購入しましたが、吸血鬼も出てこなければ殺人も起こらない。もっと何か起ってよって思うほど起らないところが事実っぽくって怖いのを狙ったのかもしれませんが、何も起こらなさに ページをめくる手もだんだん鈍くなってしまいます。ある家はどうも人がいつかないらしい、借り手がすぐに引っ越してしまうマンションがある。って事実の謎を解明していくように物語は進んでいきます。 といっても 過去へ過去へと このマンションの前の借り手は その前の借り手は マンションが建つ前は 10年前は 20年前はと過去に過去に物語は進んで行き 読み手の私はそのたびにどんどん期待させられました。 | ||||
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持っておくのも怖いと聞いたが、どこが怖いのかわからないまま読み終えた。 本当にこれが怖いと感じる人がいるのか? 淡々とした文章でレポートを提出でもしているかのような雰囲気。 怖そうな場面になっているのに、これは霊的なものではないと蘊蓄をたれたり 単にこういう心理が働いているからじゃないのか、などとはぐらかす文章が後に続く事が多く 怖さはどこかに吹っ飛んでしまう。 また本当なら、長く心霊現象に悩まされ本当ならもっと怖がっていいはずの人物が、全く怖がっていない。 家の中で「パシッ」と音がするラップ現象は知られているが これは木が乾燥する為に起こる家鳴りかもしれないと、考えを逃がす事ができるものならわかる。 でも畳を擦るような音などは、逃げるあてがない。 その上引っ越した先の畳みのない部屋でもまた音はするようになるのに 怖がっているという様子があまり伝わってこないから、こちらも怖くならない。 これがノンフィクションならかなり怖いと感じる場面も随所にあるけど フィクションとの狭間だとの事だし、それならすかしてしまうような表現を止めてほしかった。 ホラーとして書かれたのではないのかもしれないが、最後までモヤモヤしたままで で、結局何がどうなんだったんだ?って感じで終わってしまった。 最後に、この本には名前が恐ろしく多く出てくる。 私は名前を覚えるのが苦手なので、誰がどこにいてどうしたんだった?って また元に戻って確認しないといけなかった・・・これはただ私の覚えが悪いだけなのだろうけど ただ、ホラーとして読みたい人はちょっと物足りないかもしれないと思う。 | ||||
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目の前で派手な出来事が起きるわけではなく、取り立てて幽霊が出るわけではありません。 ただ淡々と、連綿と、取材を続けた成果をレポートとして発表した、という感じの小説です。 普通のホラー小説が、読み終わった後怖くても、まぁ理性的に考えてありえないよなと思ったり、 怖いけど作り話だから、と思って忘れていくことができるのに対して、 この残穢は、「ああ、そうだったのか」という納得を残していきました。 それはこの本に書いてあることだけでなく、理屈で考えて変、辻褄が合わない、おかしいでしょ、と思っていた他の怪談たちにまで及ぶ、 ああ、そういうことだったのか、それならばそれらは全て現実かもしれない、という納得です。 この小説はフィクションとしても、この感覚は穢れの様に残る気がしています。 | ||||
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怖いのに続きが気になってページを繰る手を止められない。そんな本。 実話ルポ形式というか、実際話の大部分は実話のようです。 犠牲者多数、作者本人にも身体的危険(原因不明の体調悪化)が起こっているのに、作者が最初から最後まで客観的に 妄想やこじつけを念頭に置きながら淡々と語っているので、読んでいる最中は明るい日差しの中で怪談話を聞いているような不思議な安心感があります。 であるのに、読後、じわじわと恐怖感が浸透してきます。他人事であるのに他人事ではない、防御不可能な呪い。 | ||||
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内容が怖いか怖くないかは色々な意見がすでにあるので別な点からレビュー。 ずばり言うと、この話の主人公は『役者』ではない。 作者自身(を投影した主人公)によって語られるノンフィクション風ホラーである。 演劇を見に行ったら舞台に原作者その人が登場して、しかも役を演じることもなく物語を解説し始めたような感じといえばいいのか。 よって作者の思惑によって主人公あるいは読み手が誘導されていくのとは違って、読み手は「ふーん…」としか反応しようがない。 当然のように期待したような劇的なオチもなく本当に「ふーん…」で終わってしまう。 幽霊物件の曰くを調べているうちに恐ろしい過去の事件に行き当たり、なんとその呪いが様々な形で伝播し伝染し各地で不可思議な現象や事件を引き起こしていた! …と書くとそれなりのホラー作品に仕上がっていそうなものだが、そのじつ、呪いについて解決をみない終わりなのですっきりともしない。 結局運かよ的な投げっぱなしジャーマン的結末は、もしかしたら自分の身にも起こるかもしれない…という現実に即した恐怖を演出したいのだろうなとは。 他作品で例えると、呪いのビデオを見ると死ぬらしい→貞子や呪いの由来は大体解明→肝心の呪いの解き方や原理についてはよくわからない→自分たちはべつに死んでないしまあいいか→おわり→(゚Д゚) 各々のエピソードはじわじわと怖く気持ち悪い。 どうせならホラー映画のように徹頭徹尾『魅せる』ことを意識して書いて欲しかった。 …というかこの残穢に関しては100%実写映画の方が面白いだろうなと思う。未見だが。 あと単純に主人公に魅力がない。 作家は主人公にはなれないし、ならない方がいいんだよ(戒め) | ||||
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