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残穢
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残穢の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.38pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全306件 301~306 16/16ページ
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| 別出版社から同時発売された『鬼談百景』が百物語(正確には99物語)短篇集となっているのですが、それをメタストーリーとして含むつくりとなっております。怪談と現実、メタと現実の間を意識が行き来する内になんとも言いがたい圧倒的なリアリティ、恐怖が奥底から湧き上がるのを感じます。 小野先生の熱狂的なファンとして、この新刊が出るまでの長い長い9年以上の空白期間を説得あるもの、埋める近況報告として、愉しむことも可能でしょう。 本当は、久方ぶりの新刊ということで、1日1ページずつぐらい大事に読もうと思っていたのですが、1日で読み終えてしまいました。次の十二国記の新刊発売まで一日千秋の思いで待たせて頂きます。 | ||||
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| 引っ越してきた一人住まいの新居に何かが出る…と出だしはまるでゴーストハント『悪夢の棲む家』のように始まります。読者からの怪談を収集している作者と思わしき「私」と、私の代わりに調査する久保さんを軸に、怪談を調べれば調べるほど別の怪談が手繰り寄せられていく、小説というよりもノンフィクションのようなノリで進んでいきます。一人一人が知ることは些細なことだし、調査は数年がかりでじわじわと進んでいきます。そして、ゴーストハントシリーズとは違って、実にリアルに最初から最後まで終始淡々とした語り口のまま、結局は何も分からなかったとオチらしいオチもなく終わります。 しかし、これがめちゃめちゃ面っ白いんです。民俗学的に「穢」の概念を延喜式での定義を引きながら解説し、拡大し重なり感染していく怪談の蠢き方が実に怖く、リアルです。というか実在の小説家が2人、それに「私」と作家である旦那さんと……と4名は実在しているのでもしかしてこれは本当にあった出来事なのではないかと強く感じさせるものがあるのです。 「くらのかみ」「黒祠の島」のふたつはミステリ部分とホラー部分がうまくかみ合ってなくて、これが話の本筋だろうと読みながら思っていたこととストーリーの流れがズレてて上手く楽しめなかったのですが、この作品はオチはなかったものの、文句なしに面白かったです! つまらないとすぐに読めなくなる私をして久しぶりに一気に読んだ作品でした。 | ||||
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| おもしろいですが、迫力満点ではなくて残念。 作者の淡々とした筆致が、怖さを圧し殺してしまってる気がします。もっと怖いのが持ち味なのに。 最初は身近な視点からの怪異の様子に、寝られなくなるかも!?とドキドキしてたんですが・・・ ドキュメント風に綴られるここ何年かの様子は、体が不調だったのよ?という言い訳に聞こえます。ドキュメントなら、『アホバカ分布考』くらいつきぬけた気持ちよさが欲しかったです。恐さに徹して欲しかったな。 つーか、12国記だしてください。私は小野さんの小説が読みたいんです。 | ||||
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| この本は、ホラー/オカルト作家としての小野不由美が好きな人にはたまらない一冊だと思います。 待望の新作!待った甲斐があった!と快哉を叫ぶファンがいる一方、エェェー!散々待たせてこれなの!?と思ってしまう伝奇ファンタジー作家小野不由美のファンの顔も思い浮かんでしまいます。 スタイルはこれまでのどれとも違うものですが、読んでいる最中ページを捲ることに躊躇してしまうようなそこの知れない怖さ、気持ち悪さや、背後や窓の反射が気になって仕方がなく落ち着かない気持ちにさせる語り口は、著者の過去作の中でも グリーンホームの亡霊たち(緑の我が家)、悪霊がホントにいっぱい!(ゴーストハント2 人形の檻)、悪霊と呼ばないで(ゴーストハント6 海からくるもの)、悪夢の棲む家、黒祀の島などと共通するものを感じました。 ただ、終始淡々と話が進み(?)、物語としての盛り上がりなどはあまり考えられていないようにおもえる構成なので、十二国記や屍鬼が好き、過去作は読んでいない……という方にはお勧めしにくい内容であることは間違いありません。 私は悪霊シリーズ当時に、こんな可愛い文でこんな怖い話を書くなんて凄い!とガツンとやられたくちなので、こういうお話には☆5をつけざるを得ません。 話の導入は悪霊シリーズを当時リアルタイムで読んでいた古い読者にはたまらないものがあります。その部分だけですこーんとお話に引き込まれてしまいました 作中に出てくる助っ人達は現代実話怪談を好む層にはぐっとくる名前です(そしてその働きっぷりは悪霊シリーズの安原さんのようでとっても頼もしいのです……や、むしろオカルトに肯定的なナルの集団?) 同時発売の鬼談百景に99話のお話が入っているので、この残穢と合わせて100話駆け抜けることを想定されているのかな。読む順番は鬼談→残穢を断然お勧めします。 ……こういうテイストでゴーストハントの続きが発表されていくことを悪夢の棲む家の発刊の頃切に期待したのですが、前シリーズの主たる読者さんの期待とは違ったようで、続かなかったことが本当に残念です。 前シリーズは改稿版として再発売されたことですし、続きも仕切り直しとかされる予定は無いんでしょうかね? | ||||
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| 実に数年ぶりに出版される小野不由美氏のホラー書き下ろし。 ジュニアノベル時代にホラー(悪霊シリーズ)を執筆していた小野氏があとがきにおいて 「感想や知っている怪談を教えてくれると嬉しい」と呼びかけたことに答えた読者からの手紙を端緒に その不可解な「体験」の大本を調べていくというもの。 実在の作家さん達も登場するノンフィクションというか怪異レポートのような体裁。 「屍鬼」や「悪霊シリーズ」と比較すると物語性にやや乏しく、結末も解決したとは言い難いままで終わる。 とは言え、一つ一つの怪異は「どこかで聞いた」ものであるにも関わらずジワジワと怖さが迫ってくる感じがするのはさすが。 日本には「穢れ」という考え方がある。人の死にまつわるものがそうだ。 この「穢れ」が怪異となり広がっていく。感染していく。土地に広がり、人によって運ばれ拡散していく。 日本の代表的なホラー「リング」や「呪怨」も感染する「穢れ」を取り扱った作品と言えるだろう。 普段、幽霊や呪いなどを信じない人はいても、葬式の帰りにお清めの塩を体に撒いたことが無い人は そうそういないだろうと思われる。 つまりはそういうことなのだ。 信じてはいないけれどもやっておかなければ具合が悪い。落ち着かない。 特定の宗教に属してはいなくても万物には神が宿ると言われ、奪った命に「頂きます」というのは日本の 文化だろう。同じように「穢れ」という考えの文化を無視するのは難しい。 この話を読んだ後には風呂場のすりガラスやクローゼットの隙間、子供や猫が見つめている何もない空間、 家鳴りといったものが気になってくるかもしれない。 同時発刊のメディアファクトリー「鬼談百景」は99話から成る短編集。 表紙も連動しており、表紙カバーを外して見る楽しみもある。 百物語的な意味でもこちらも読むことをお薦めする。 個人的には「残穢」のほうが楽しめた。 小野氏の物語を愛する読者にはちょっと物足りなく、しかし読んで後悔することは無いと思われる作品。 たった一人、夜に家の中で読むことをお薦めする。 | ||||
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| 一気読みでした。短い話の多い怪談モノとしては珍しく長編でしたが、寝る間も惜しんで読みました。 中山市朗氏の「なまなりさん」くらい読み応えのある、また「怖い!」と思った内容でした。 こんなふうになっていくといつかは自分の身の回りにまで…と考えちゃいますねぇ 今晩からは同時発売された「鬼談百景」読み始めます。 | ||||
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