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黒いトランク
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【この小説が収録されている参考書籍】
黒いトランクの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.27pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全37件 1~20 1/2ページ
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鮎川哲也初読み。キンドル無料をきっかけに読む。クロフツ「樽」、横溝正史「蝶々殺人事件」に似ている。犯人の動機が、①時代遅れの軍国主義者に対する怒り ②友人の恋を邪魔して喜ぶクズ男に対する怒り ➂友人と知恵比べをして負かしたいという欲求 ④不治の病に侵されて失うものは何もないという自分の状況 以上の4つである。犯人の遺書によりすべてが明らかにされて終了と思ったら、まだまだ先に尾ひれがついていた。好きな女性は一緒に暮らすと本性が見えてきて幻滅するから、遠くから眺めているほうが幸せなんだという結論に達する鬼貫刑事。なかなかシニカルな見方である。肝心のトランクのトリックに関しては、頭がついていけなくて無理でした。それと、文章や言葉遣いが古臭い感じがした。横溝正史や江戸川乱歩など、古い小説には慣れている筈なのに。 | ||||
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つまらなく思えて、途中でやめた。 | ||||
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時刻表のトリックというものにあまり関心が無かった。 しかしながら、鮎川さんのものはちょっと違った。 漫然としたトリックではなく、本格的な論理の中に隠し味のようなふうに添えられている。 この作品は鬼貫警部の淡い若かりし日々の苦い恋心も刺激するエピソード入っていてとても面白かった。 時代背景が昭和の時代なので、つい古さを感じてしまうが、それさえ気にならなければ、特級の本格的な探偵小説である。 | ||||
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アリバイとその崩しが複雑で分かりにくかったです。名作なんでしょうがそれを理解するのが大変なので私の中ではそれほどでもなかったです | ||||
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本書を読むのは2度目。 前回は、難解な内容だったという印象であったが、今回は作者の見事な伏線や登場人物の個性がうかがえた。 読めば読むほど、無駄がなく洗練された内容だった。 | ||||
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本格的な推理小説で、緻密なアリバイ崩しが良かった。 | ||||
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汐留駅に引き取り手がないトランクがひとつ。 トランクからは、異様な臭気が発せられ、駅員の連絡で駆けつけた警察官が、革バンドでしめられたその大きなトランクを開けると、死んでから相当日が経った死体が発見された。 トランクの発進元を警察は、追うが・・・・ 日本ミステリ史上の至宝。 物語のあらゆるパーツが有機的に結びついている。 正直、これほどの論理強度をもった本格ミステリを私は知らない。 まさに、論理の物語。 天地をひっくり返すような大トリックが、ある訳ではないが論理構築の見事さでそれ以上の効果を上げている。 もっとも、読む人を選ぶ。 読み終わっても「何がおもしろいんだ」という人がいても驚かない。 事実、20年以上前に読んだときの私もそうした感想だった。 ところが、読み返して印象が変わった・・・そんなものでは、言い表せない。 むしろ、この小説の面白さが分からなかった自分を恥じた。 なによりも、この作品を書いた作者の頭脳は、どうなっているのだろうと思わずにはいられない。 作者がどういう思考回路で作品を構築していったのが、全く分からない。 それぐらい、さまざまなピースで有機的に結びついてひとつの作品になっている。 奇蹟だ。 それゆえにさまざまなピースが解体してく終盤は、圧倒的だ。 ただ、動機がピンと来ないという人もいるだろうし、実は、私もそうだ。 観念的すぎるという意見もあるだろう。 ただ、戦争体験がある鮎川哲也と現代の我々では、その辺の感覚が違うのは、ある意味致し方ない。 それより、この小説が、鮎川哲也の「青春時代への思い」という側面がある。 それを否定する人いないだろう。 観念的すぎる動機もそう考えるとなにか考え深い。 なんにしろ、本格ミステリに興味があるなら、読まないといけない本・・というより、本格ミステリファンといいながら読んでいないでは、話にならない傑作である。 | ||||
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ものすごく読みごたえのある作品ですが、内容が複雑なため、何日もかけて読むとよくわからなくなるかも…。なので時間のあるときに一気読みする事をおすすめします。そして内容をしっかり理解して読み進めて下さい。そうでないとトリックが明かされたときの感動が薄れてしまいそうでもったいないので。流し読みなんてもってのほか。ちなみに私は逐一メモをとり、頭の中で整理しながら読み進めましたが、そのおかげでメイントリックをわりとたやすく解く事ができました。 | ||||
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名作と誉れ高いが、まだ読んだことがなかったので。 トランクに関する論理や、容疑者のアリバイを地道に崩していくのは、今読んでもとても面白いのだが、やはり時刻表アリバイトリックはリアルタイムで読むほうが楽しめるものなのだろう。 作中では1949年の日本が描かれているが、当時の常識も70年を経た今では変わってしまっている…。時代の流れを感じさせる作品だった。 | ||||
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トリックが隙なく作られていて一気に読みました。しかし、主要な関係者が皆大学の同期っていうのもどうなんでしょうか?また、緻密なトリックに反して殺害の動機が弱いので、実際のところこんなに手の込んだ仕掛けを練ってまで殺害するかね、と感じた。 | ||||
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先ずはこの作品を読まずして死ねませんよ。日本を代表する本格探偵小説の最高峰と言っても決して過言ではありません。 著者が生涯、本格を貫いて来た原点がここにあります。多数の作家がデビュー当時は本格探偵小説、本格推理小説に果敢にチャレンジしても 所詮3~4冊の刊行でほとんどの作家が社会性に傾いてしまっています。しかし鮎川氏はあえて本格物、特にアリバイを重視した作品を 提供してくれました。巷ではクロフツの『樽』の真似だと批判的な評論家諸氏もおられますが全く構成が異なり、これでもか、これでもかと たたみかけくるアリバイ崩しにあ然とさせられました。氏は『樽』の初歩的ミスも指摘されています。私も全く気付かなかったのですが 彼の優しさがクロフツの単なる勘違いなのではと言葉を締めくくっています。素晴らしい。鮎川氏の作品は一冊たりとも駄作はありません。 全て標準以上の作品ばかり。決して無駄な読書時間は提供してません。 | ||||
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本格推理が好きな人は楽しめます。特にエラリー・クイーンの初期作品が好きという人なら大満足でしょう。 ただし、赤川次郎が大好きというタイプの中途半端なミステリー好きは、消化できなくて挫折することでしょう・・・・。 一気に読んではいけません。メモを取りながら、トランクの動きも図にしましょう。 鬼貫警部と一緒のペースで謎を解くんです。それが鮎川哲也を楽しむコツ。 赤川次郎のように会話主体の作品とは全く別物の、まさに本格推理小説です。 | ||||
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鮎川哲也が世に出た最初の作品であり、作者の思い入れも深く、勘違いや構成ミスも修正されて、完全な作品に仕上がっています。解説で芦辺拓さんが纏められているように、極めて難解なトリックを図にして解りやすく解説しているところは必見です。新しい読者が読まれてもそれほど違和感はないと思います。ぜひ一読してください。 | ||||
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ときどき思い立ったように推理小説、ミステリーを読み漁るのですが、名作といわれるものは大体読んでしまって、読むものがないなーと思ったときにこの本に出会いました。 ぞくぞくするような設定がてんこ盛りで、今のミステリーにつながる、お手本のような作品だと思います。 古い作品ですが、文章表現にもそんなに違和感を覚えませんでした。若い人にもおすすめ。 鮎川哲也さんに外れなし。 | ||||
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日本経済新聞に批評家たちが激賞する記事が載っていたので早速読んでみましたが、はなはだどうも・・・ -1- 動機:いくら犯人にああいう事情があったとしても、だからと言ってここまでの犯行をおかす必然性がない、というか説得力に欠ける。 -2- トリック:大変込み合った、考え抜かれた犯行とは思うが、その過程で一つでも不具合が発生したらすべてが台無しになってしまう極めてもろいもの。当時の列車の運行がダイヤ通りだったか、対馬往復の船便の運行が予定通りにいくか、などなど。一つでも狂ったらおしまいの、言わば非現実的な「ガラスのトリック」。 -3- 衒学的会話とこなれていない文章:駆け出し作家に多い文章の硬さと、持っている知識は残らず出し切ってしまいたがる傾向。刑事同士や市井の人々があんな知識を振り回すペダンチックな会話を交わすはずがない。 -4- 警察機構:主役の鬼貫は東京警視庁の刑事だと思われるが、何課なのか(一課だと思うが)、何班か、課長班長同僚はいないのか。丹那という「部下」が一人だけいるようだが、組織としての姿が見えない。またこの手の事件で最寄りの署に捜査本部が立ち上がったはずなのにそんな気配も見えない。また一介の警視庁刑事が、全国に張り巡らされた一大警察機構の管轄管掌を全く無視して、部内の許可関係も曖昧なまま勝手に飛び回っているが、こんなことは決して許されず認められるものではない。警視庁に仮の籍だけおいた自由人、明智小五郎か金田一耕助といった現実味の無い存在。 更に付け加えれば、二人も人を殺した犯人をみすみす取り逃がし(見逃し)た警視庁の現役刑事が、その犯人の葬儀委員長に就くなどと言うことが許されようはずもないではないか。 -5- 総じて:トリックそのものを楽しむだけなら良いかもしれないが、後の松本清張ら社会派の市井の人々に潜む実の竦むような現実味からはるかに遠い作品と言えましょう。 | ||||
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現在は東京創元社から推敲された決定版が出ているが、この角川文庫版は推敲前なので、やや展開がすっきりしていなくて、じっくり読んでもトリックが分かったような分らんようなという感じになってしまうのだが、この種のアリバイ崩しものの元祖的作品であり、なおかつ、今読んでも十分楽しめるという点でやはり普及の名作と言えるだろう。 時刻表が印刷されているなど鉄道時刻表アリバイネタも含まれているが、メインは二つのトランクのすり替えトリックの謎である。 種を明かされてみれば盲点的な単純なものではあるが、謎の引っ張り方がうまく最後まで引き付けられる。 後の鮎川アリバイものの黒い白鳥などと比べるとデビュー作だけあってまだこなれていない感じもあるが、鮎川氏の代表作として歴史に残る作品である。 | ||||
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伏線多し。 きわめて複雑な論理構成が敷かれているので、 いい加減な読書ではおもしろさが半減します。 といわけで、電車の中で読むのは無理。 当時の世情も活写され、犯罪を満喫できます。 | ||||
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鮎川哲也のファンであり、出版された作品は殆ど所持しているが、この「黒いトランク」の文庫版が無いことに気づいて購入した。 解説鼎談として、有栖川有栖さんと、北村薫さん、戸川安宣さんの対談が収載されているので得をした気持ちです。 | ||||
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時刻表トリックの教科書だと思います。鉄道とミステリーが好きな方は絶対に読んでおくべき作品でしょう。小生はこれで4度目の読了になりますが、最初に読んだとききちんと推理したらトリックが分りました。すぐれた推理小説である証しだと思いました。 | ||||
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作者の黒いトランク、黒い白鳥などのシリーズも読み応えがありました。松本清張に劣らずすばらしい作者の感性に感激しました。 | ||||
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