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わたしを離さないで
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わたしを離さないでの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全707件 441~460 23/36ページ
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なんでこんなに人の気持ち、思いを的確に書けるんですか?自分の心情が文章化される事は、共感と言う出来事に繋がる事を、自然な文章で現す事に感動しました。 | ||||
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普段から読書に親しんでないため、最初はなかなか読みにくく第1部を読むのに年単位かかってしまいましたがあきらめず読み切ってよかった。救われないモヤモヤした感覚は残りますが、それでも生きることと死ぬことを深く考えさせられる内容でした。 | ||||
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読み終えた後、いくつもの象徴的なシーンが浮かび上がってきます。三人のいたヘールシャムの空気を閉じ込めた一冊です。どのシーンもイメージできるというのは、それだけで意味深い事のように思えます。キャシーが語る少女時代の彼らの生活、フットボールのトミーの癇癪が脳裏に印象として残っているからこそ、彼の叫びはまた我々を震わせます。キャシーがトミーの叫びの意味を彼自身に説明した言葉、座礁した船、本編で語られる「Never Let Me Go」の解釈、それらが静かに読者の無意識に降り積もります。 | ||||
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変えられるもの、それに対して人間は努力できる生き物だ。 数々ある自己啓発本、セミナー、はたや飲み会の席でだって、 昂揚できるのは、常に未来が不確かな希望に満ちているからこそだ。 生まれた意味は分からない、死ぬ理由も知らない、でも生きている自由がある。 だから、人は生きていける。 変えられない未来、そうなるように生まれさせられた人間。そのものを静かに、客観的に描く。 希望は、ない。でも絶望も、狂気もない、多面的に見ればこういうものも人間の一部分かもしれない。 しかし、切ない。 | ||||
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「知の最先端」という新書に著者のカズオ・イシグロさんのインタビューがあり興味をそそられ購入しました。 この「わたしを離さないで」という本は、予備知識なしに読んだ方が楽しめるでしょう。 本作はキャシー・ Hという30歳を過ぎた人物が過去を振り返りながら、物語は展開していく。ヘールシャムという学校での学生生活、コテージと呼ばれる場所(下宿やシェアハウスみたいなもの)での共同生活、そして、社会での生活。 まさに普通の人間が成長していく過程と同じように描かれている。しかし、普通の人間と違うのは、彼らには避けられないある決定的な運命が待ち受けているという事実。 それが、この物語の核心でもあります。それが、わかるまでは、なかなかストーリーに没頭できないかもしれません。 その核心になるある事実は、神の領域を侵そうとしている人間への警鐘と受け取ることもできます。しかし、先述したインタビューの中で、イシグロさんは、この物語は未来を予測し警鐘をならすためのものではないと語っています。 僕もそうだと思います。この特殊な舞台設定は、底流にあるストーリーを紡ぐ為の材料であり、その舞台自体は必須のものではなかったように感じます。 舞台は非現実的ではあるものの、主人公たちの生活は、ひとつのことを除いては、ありふれたものだと言えます。 何度か言及している「知の最先端」のインタビューの中に村上春樹についての言及もあります。村上春樹の作品が現実世界の中に、非現実的なものが出てくるという展開が多いのに対して、本作は非現実の中に、現実があります。 ただ、どちらも底流にあるのは人間のドラマ(カズオ・イシグロはヒューマンストーリーと言っている)で、非現実な舞台やものたちはそのメタファー(隠喩)にすぎないのでしょう。 本作もとても奇怪な世界観を持っています。しかし、読み進めていくうちに感じるのは普遍的な愛や友情の強さであり、運命を受け入れてしまう人間の弱さであり、大人たちの傲慢であったりします。 それらは、社会にごく一般的に存在しているものです。リアルを描かないことで、よりリアルに人間たちの物語を紡ぎだすことに成功していると言えるでしょう。 | ||||
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どこまでも、気持ち悪いくらい丁寧に書かれている小説。 自分は、ほぼ最後まで止まらず読みました。 呪わしいSF特集雑誌のせいでちょっとだけ予備知識があったのですが、それでも、ものすごく現実的にこの世界の秘密が顔を覗かせた時、思わず文を追う視線が硬直するような衝撃がありました。 その秘密を推理して犯人を当てましょう、みたいな話じゃぜんぜんないし、そういうことが例えわかったとしても何も変わらない。 だからこそいっそう残酷に感じられるということなのでしょう。 よく書けた、特異な小説だと思います。 しかし、これをもう一度読もうと思うかどうか……今はわかりません。 | ||||
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衝撃的な話の展開の割にラストが不完全燃焼な感じ。だけど、なんの予備知識も無しに読んだから話の展開にドキドキしながら読めた。 | ||||
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作者がイギリスの育ちという事もあり、多くの場面はイギリス的な風景や人物が描かれているのだけれども、学校生活で経験する出来事の心理描写が素晴らしく自分の学生時代と重ね合わせて入り込むことができる。細かく丁寧な心理描写で、言語や国の違いを感じさせず、懐かしい感じすらした。 | ||||
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5年ぶりくらいに読みました。 設定が哀しすぎます。 それでも生きていくしかありません。 トミーが良い味を出していますね。 こんな世の中は来るのでしょうか。 卵子の凍結とか、もしかしたら、という予兆はあります。 | ||||
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ヘールシャムの子供たちは、なぜこの運命を受け入れるしかないのだろうか。 自分たちの運命を切り開くことはできないのだろうか。 人間の自分に都合の良いエゴが生んだ子供達。 子供達がどんな運命をたどるのかは、物語半ばでわかってしまったが、多くを考えさせる素晴らしい作品だった。 | ||||
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日本生まれの英国人作家カズオ・イシグロの作品を読むのは初めてだ。抑制の効いた文体で丁寧な語り口、しかし、その作品の内容となると「ごく控えめに言ってもものすごく変わった小説」(英米文学研究者柴田元幸)ということになる。この作品の書評はどこまで書いていいのか迷ってしまうほど、背景や人物が一体どうなっているのかということがが、じわじわ分かってくる作品だ。イシグロによるとそのような「謎」はこの作品の核をなす部分ではなく、たとえば、書物の帯に堂々と書いてくれても結構とは言っているが、一方、それを最後まで知ってしまうと、作品に対する興味は半減することは間違いなかろう。ヘールシャムというところの施設に住む、「提供者」と呼ばれる少年、少女たちがやがて成長して、そのまま「提供者」としてのミッションを遂げていくか、あるいはその「提供者」の世話をする「介護人」になって生を全うしていくかという物語である。ページをめくって行くと比較的早くにその意味が「臓器提供者」であり、彼らは、クローン人間であるという推測に至る。彼らの生活や人間関係において決して劇的な事件は起こらない。ただ、「ポシブル」と呼ばれる「自分の親かも知れない人」を探しに小旅行に行ったり、表題の「わたしを離さないで」という音楽を聞きながら主人公の「私」ことキャサリンが枕を赤ん坊代わりに抱いて物思いに沈んだり、カップルになれば、「提供」の時期を延ばして貰えるのではとの期待で先生に会いに行ったり、切なくなるが、本当に物静かな展開(と呼べるかどうか)があるのみ。作者は、このような静かな生活の流れこそが我々人間にとって非常に重要であるということをこのような少しひねったシチュエーションで言いたかったのではないかと勝手に思っている。読後感もきっと読む人によってさまざまではなかろうか。そんな作品である。 | ||||
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以前、ニュース番組の中で大阪大学の石黒教授が紹介していた本です。 ずっと気になっていたのでやっと購入して読むことができました。 星の数ですが気に入ったから5個というわけではありません。私にとってこの本はとても深すぎで、レビューといっても、どのように表現したらいいのか的確な言葉が浮かびません。 この本には非常に引き込まれ、読み応えがあったといいますか・・・すごい本です。 もしかして、こんなことはとっくに起きてるんじゃないかと思わせられてしまい、人間のエゴの深さは際限がないのかと考えさせられました。 生まれたときから残酷な運命が決まっている人がいたとしたら、それは全てにおいて人間のエゴから出来ることだと思いました。 物語とはいえ、彼らの使命が終わった後の世界では幸せになってほしいと思わずにはいられませんでした。 | ||||
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自分自身久しぶりの読書でした。 初めて読む作家で、世界に入り込めるか不安でしたが、抑制の利いた文章と、細やかかつ嫌味のない心理描写により、止まらず読み進むことができました。 | ||||
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とても、悲しい悲しい物語です。静謐な文章で書かれる魂の軌跡が…明かされる真実が、胸に迫ります。 ネタバレされてから読んだこと、そしてこの名著を図書館で借りてしまったことがなんとも悔やまれます。なんの予備知識もなく、まっさらな状態で読みたかった…。(のちに、キンドルで買いました) 読み終わると、悲しくて涙が出てきますが、その余韻は秋風が胸に吹くように切なく、美しいのです。傑作です。 | ||||
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日本生まれのイギリス人作家カズオ・イシグロの作品。 ものすごく変わった小説です。人間的な切実さが人の 胸を打つ物語です。 | ||||
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読後、疲労感だけが残った。 キャッシーという女性の回想なのだが、一人称が消化しきれていない感じがした。 退屈だった。 途中、なんども放棄しかかった。 もう一つ疲れた理由は、「頭の中で醸成された奇怪な妄想をとことん膨らませ、持ち前の緻密な書きぶりを駆使して強引かつ精緻に最後まで書き切った」と、解説文に書かれているその「緻密」。 その「緻密」は「粘着」に通じる(村上春樹さんも似たところがあるかも)。 ことばの過剰、"too many words"なのだ。 もっと簡潔に描写できるではないか、いやむしろ不要ではないか、と思える箇所が随所にある。 全439ページだが、200ページ以内に収まるのではないかとも思える。 また、「提供者」という訳語が1ページに出てくるが、それが「臓器提供者」であることが分かるのは、127ページ。 そこまでずっと「?」を抱えながら読み進めるのに、相当の忍耐を要した。 さらに、もっとも不思議なのは、決して洗脳されたわけではない(と読める)登場人物たちが、なぜ反乱を起こさないのか。 作者は、読者に深読みを強いるつもりなのだろうか。 | ||||
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小説であるが、恐ろしい内容である。介護人を11年しているキャシーの眼から語られていく。それは、ヘームシャムと呼ばれる寄宿舎制の学校である。少年・少女たちの日常が語られる。勉強、仲良しとの遊び、小さいトラブル、子どもたちのどこにでもある風景である。しかし、違うところもある。健康診断が週に1回ある。教師たちは健康に気を配っている。そしてある教師は生徒に言う。「あなた方は特別な生徒です。ですから体を健康に保つことが重要です」、やがて女の子は自分が「子どもが産めないからだ」であることも知っていく。15歳になると、それぞれがグループに分かれて、違う場所に行く。キャシーも数名でグループホームのような生活場所にいく。そこには先輩たちもいた。 このころになると自分たちがどういう存在なのかを、知るようになっている。つまり臓器移植て提供者で、3回までは大体が無事に戻ってくるが、4回目になると死亡する子が多い。無事に乗りきれたら、自由になるという噂もある。グループホームで、ある子の「ポシブル」と呼ばれる「親」を見つけたという話題になる。つまり、その「親」の細胞から自分が作られたのである。探しに行くが間違いであった。こうしたさまざまなエピソードが積み重ねられ、「臓器移植のドナー」として、生み出された子どもたちであることが分かっていく。恐ろしくも、近未来に現実化するかもしれないと思わせる物語である。 著者は5歳のとき父の仕事でイギリスにわたり、定住し作家になった人である。いままでに、王立文学協会賞、ウイットブレッド賞、ブッカー賞(イギリス文学の最高峰)を受賞。 | ||||
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久しぶりに読んだ。最初に読んだときは、まず「しょせんSF」というような気持ちだった。設定のほうに目がいってしまって、早くどういうことなのか知りたいと、どんどんとページをめくっていってしまった。その結果印象の薄い読書となった。 今回は、設定的な謎のことはわかっているので、ヘールシャムやコテージでの人間関係についての心理の揺れ動きなど、じっくりと読むことができた。女性らしい(?)心理描写がきめ細やかで、ちょっとした違和感や小さな気づきを丁寧に救い上げて言葉にしていくその描写に、改めて世界を見直す視点と時間をもらった思いがする。とくに、ぼんやりしていると気づかずに見過ごしてしまうかもしれないこの世界や人生の微妙で複雑で美しい部分に目を向けさせてくれる。人間関係について語り手の深読みが過ぎるように思えるところもあるのだけど、語りから感じられるそういう部分を含む彼女の人間性にもリアリティを感じ、共感を覚えた。 それにしても、ここまでひとりの架空の人格になりきって、ひとつの人生/世界をつむぐことができるというのは驚くべきことだ。そしてこの心理描写にリアリティがあるからこそ、設定も生きてきて、描かれた世界が生々しいものに見えてくる。あの流れの中に立つふたりのイメージや最後の場面のイメージは頭に鮮烈に残ったが、こうした架空のイメージを心に強く刻めることこそ物語を読む喜びだなと感じた。 また、このテーマは一見荒唐無稽だが、この自然界の中で人間がやっていること自体とそれほど遠いことではない。私を含む多くの人は自分たちの安全のために、ある意味ではキャシーたちのような存在に見て見ぬ振りをしているのだ。その事実も改めて目の前に差し出された思いだ。 | ||||
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細かい思い出話の描写が延々続く。伏線かなと思ったけど、たいした伏線でもなかった。「提供者」とかカギカッコ付けで回りくどい表現をしていたが、すぐに何のことだかわかった。 | ||||
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評価とおり綺麗な商品でしたが、なにか? 評価とおり綺麗な商品でしたが、なにか? | ||||
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