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わたしを離さないで



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【この小説が収録されている参考書籍】
わたしを離さないで
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

わたしを離さないでの評価: 4.11/5点 レビュー 714件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.11pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全714件 441~460 23/36ページ
No.274:
(4pt)

誰もが見て見ぬ振りをしていること

扱っているテーマは決して新しいことではなく、太古の昔よりあったことだと思います。旅行会社のパンフで、「黒豚」についてのグルメ宣伝が写真とともに載せられていましたが、その写真には、木の柵に囲まれた広めの牧場で黒豚がただ一頭だけ、牧草を食んでいる後ろ姿が写っていました。その背中にはなんとも言えず寂しそうな、やりきれなさそうな、絶望のようなものが漂っており、その後涙が溢れて止まりませんでした。人間は、なんと傲慢で残酷な、エゴイスティックな生物なのでしょう。他を顧みず必要以上に奪い、良心の呵責もなく、これ以上ないほどに貪欲です。数え切れない家畜たちは、どんな気持ちで仲間たちの、自分自身の運命をとらえているのでしょう。それを気づかせてくれるこの本を沢山の人に読んで欲しいと思います。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.273:
(4pt)

初めて泣きました

本を読んで初めて泣きました。たまたま、私の心情に近いものがあったからかもしれませんが。
物語の設定も辛辣で、、、
本当にこんなことが起きてしまう世の中になってしまったら、、、と考えさせられる。
もし大切な人を救うために、人を物(提供)としか思わない、思えない、思いたくないなら。人間が本来踏み越えてはいけない領域と失ってはいけないものを失う気がする。
物語だけど、今の現実と近いものがある気がする。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.272:
(5pt)

せつなすぎて

読み始めたときから、物語にひきこまれ、どんどん入っていって
読み終わってもそのまましらばく物語の中にいるようでした。
静かなのに、深く、激しく、自分も一緒にすべてを体験をしているようで
せつないでは言い表しきれません。
SF的なのに、物語がとても緻密で、なんとも不思議な印象でした。
読み終わっても何度もページをめくってエピソードを読み返したり、
登場人物の行動や言葉のあれこれをもう一度振り返りたくなったり。
最近読んだ小説の中では一番強い印象を受けた本です。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.271:
(5pt)

多部ちゃんファンなので★5つ!

本日、大阪梅田劇場で、この原作である舞台を見てきました。
原作の投稿も多く、映画もあるということで、何も見ずでの舞台でした。
帰宅し、ダウンロードで原作を読み出したところなので
(KO○Oで購入、、、)
本の批評はしませんが、原作は良くできていて、
原作のファンの方は舞台も見てほしいですね。
すばらしい舞台でした。後味はすっきりしませんが、
多部ちゃん、三浦クン、木村さん(とても美人で驚きました!)
とても好演されていました。
舞台は明日、千秋楽です!間に合いますよ!
原作読んだら、映画も見てみようと思います。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.270:
(1pt)

退屈

長いばかりで最初から最後まで退屈きわまりない。
登場人物の誰にも共感できない。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.269:
(5pt)

こんなすごい本があったとは。

舞台を見て、ちょっと不満があって原作を読もうと思ってこの文庫本にあたりました。
衝撃的な本です。
イギリスの翻訳劇はすごいという印象があったのですが、この原作を読む限り、
演出家が違ったら感動の舞台になったんだなと改めて感じます。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.268:
(4pt)

わたしを離さないで

重いテーマでしたが今回劇をみてもう一度読んでみたくなり購入しました。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.267:
(5pt)

自分と同じ思いを、書いてくれました。

なんでこんなに人の気持ち、思いを的確に書けるんですか?自分の心情が文章化される事は、共感と言う出来事に繋がる事を、自然な文章で現す事に感動しました。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.266:
(5pt)

やっと読めた内容は凄いものでした。

普段から読書に親しんでないため、最初はなかなか読みにくく第1部を読むのに年単位かかってしまいましたがあきらめず読み切ってよかった。救われないモヤモヤした感覚は残りますが、それでも生きることと死ぬことを深く考えさせられる内容でした。
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4151200517
No.265:
(5pt)

Never Let Me Go

読み終えた後、いくつもの象徴的なシーンが浮かび上がってきます。三人のいたヘールシャムの空気を閉じ込めた一冊です。どのシーンもイメージできるというのは、それだけで意味深い事のように思えます。キャシーが語る少女時代の彼らの生活、フットボールのトミーの癇癪が脳裏に印象として残っているからこそ、彼の叫びはまた我々を震わせます。キャシーがトミーの叫びの意味を彼自身に説明した言葉、座礁した船、本編で語られる「Never Let Me Go」の解釈、それらが静かに読者の無意識に降り積もります。
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4151200517
No.264:
(4pt)

生きている自由と不確かな未来

変えられるもの、それに対して人間は努力できる生き物だ。
数々ある自己啓発本、セミナー、はたや飲み会の席でだって、
昂揚できるのは、常に未来が不確かな希望に満ちているからこそだ。

生まれた意味は分からない、死ぬ理由も知らない、でも生きている自由がある。
だから、人は生きていける。

変えられない未来、そうなるように生まれさせられた人間。そのものを静かに、客観的に描く。
希望は、ない。でも絶望も、狂気もない、多面的に見ればこういうものも人間の一部分かもしれない。
しかし、切ない。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.263:
(4pt)

運命を受け入れてしまう人間の弱さと愛と友情の物語

「知の最先端」という新書に著者のカズオ・イシグロさんのインタビューがあり興味をそそられ購入しました。
この「わたしを離さないで」という本は、予備知識なしに読んだ方が楽しめるでしょう。

本作はキャシー・ Hという30歳を過ぎた人物が過去を振り返りながら、物語は展開していく。ヘールシャムという学校での学生生活、コテージと呼ばれる場所(下宿やシェアハウスみたいなもの)での共同生活、そして、社会での生活。

まさに普通の人間が成長していく過程と同じように描かれている。しかし、普通の人間と違うのは、彼らには避けられないある決定的な運命が待ち受けているという事実。

それが、この物語の核心でもあります。それが、わかるまでは、なかなかストーリーに没頭できないかもしれません。

その核心になるある事実は、神の領域を侵そうとしている人間への警鐘と受け取ることもできます。しかし、先述したインタビューの中で、イシグロさんは、この物語は未来を予測し警鐘をならすためのものではないと語っています。

僕もそうだと思います。この特殊な舞台設定は、底流にあるストーリーを紡ぐ為の材料であり、その舞台自体は必須のものではなかったように感じます。

舞台は非現実的ではあるものの、主人公たちの生活は、ひとつのことを除いては、ありふれたものだと言えます。

何度か言及している「知の最先端」のインタビューの中に村上春樹についての言及もあります。村上春樹の作品が現実世界の中に、非現実的なものが出てくるという展開が多いのに対して、本作は非現実の中に、現実があります。

ただ、どちらも底流にあるのは人間のドラマ(カズオ・イシグロはヒューマンストーリーと言っている)で、非現実な舞台やものたちはそのメタファー(隠喩)にすぎないのでしょう。

本作もとても奇怪な世界観を持っています。しかし、読み進めていくうちに感じるのは普遍的な愛や友情の強さであり、運命を受け入れてしまう人間の弱さであり、大人たちの傲慢であったりします。

それらは、社会にごく一般的に存在しているものです。リアルを描かないことで、よりリアルに人間たちの物語を紡ぎだすことに成功していると言えるでしょう。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.262:
(4pt)

二度読むかは…わからない

どこまでも、気持ち悪いくらい丁寧に書かれている小説。
自分は、ほぼ最後まで止まらず読みました。
呪わしいSF特集雑誌のせいでちょっとだけ予備知識があったのですが、それでも、ものすごく現実的にこの世界の秘密が顔を覗かせた時、思わず文を追う視線が硬直するような衝撃がありました。
その秘密を推理して犯人を当てましょう、みたいな話じゃぜんぜんないし、そういうことが例えわかったとしても何も変わらない。
だからこそいっそう残酷に感じられるということなのでしょう。

よく書けた、特異な小説だと思います。
しかし、これをもう一度読もうと思うかどうか……今はわかりません。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.261:
(4pt)

よかった。

衝撃的な話の展開の割にラストが不完全燃焼な感じ。だけど、なんの予備知識も無しに読んだから話の展開にドキドキしながら読めた。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.260:
(4pt)

新しい懐かしさ

作者がイギリスの育ちという事もあり、多くの場面はイギリス的な風景や人物が描かれているのだけれども、学校生活で経験する出来事の心理描写が素晴らしく自分の学生時代と重ね合わせて入り込むことができる。細かく丁寧な心理描写で、言語や国の違いを感じさせず、懐かしい感じすらした。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.259:
(4pt)

晩秋を思い起こす哀しい物語

5年ぶりくらいに読みました。

設定が哀しすぎます。

それでも生きていくしかありません。

トミーが良い味を出していますね。

こんな世の中は来るのでしょうか。

卵子の凍結とか、もしかしたら、という予兆はあります。
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4151200517
No.258:
(4pt)

受け入れられない運命

ヘールシャムの子供たちは、なぜこの運命を受け入れるしかないのだろうか。
自分たちの運命を切り開くことはできないのだろうか。
人間の自分に都合の良いエゴが生んだ子供達。
子供達がどんな運命をたどるのかは、物語半ばでわかってしまったが、多くを考えさせる素晴らしい作品だった。
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4151200517
No.257:
(4pt)

なかなか書評の書きにくい作品

日本生まれの英国人作家カズオ・イシグロの作品を読むのは初めてだ。抑制の効いた文体で丁寧な語り口、しかし、その作品の内容となると「ごく控えめに言ってもものすごく変わった小説」(英米文学研究者柴田元幸)ということになる。この作品の書評はどこまで書いていいのか迷ってしまうほど、背景や人物が一体どうなっているのかということがが、じわじわ分かってくる作品だ。イシグロによるとそのような「謎」はこの作品の核をなす部分ではなく、たとえば、書物の帯に堂々と書いてくれても結構とは言っているが、一方、それを最後まで知ってしまうと、作品に対する興味は半減することは間違いなかろう。ヘールシャムというところの施設に住む、「提供者」と呼ばれる少年、少女たちがやがて成長して、そのまま「提供者」としてのミッションを遂げていくか、あるいはその「提供者」の世話をする「介護人」になって生を全うしていくかという物語である。ページをめくって行くと比較的早くにその意味が「臓器提供者」であり、彼らは、クローン人間であるという推測に至る。彼らの生活や人間関係において決して劇的な事件は起こらない。ただ、「ポシブル」と呼ばれる「自分の親かも知れない人」を探しに小旅行に行ったり、表題の「わたしを離さないで」という音楽を聞きながら主人公の「私」ことキャサリンが枕を赤ん坊代わりに抱いて物思いに沈んだり、カップルになれば、「提供」の時期を延ばして貰えるのではとの期待で先生に会いに行ったり、切なくなるが、本当に物静かな展開(と呼べるかどうか)があるのみ。作者は、このような静かな生活の流れこそが我々人間にとって非常に重要であるということをこのような少しひねったシチュエーションで言いたかったのではないかと勝手に思っている。読後感もきっと読む人によってさまざまではなかろうか。そんな作品である。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.256:
(5pt)

気になる方はぜひ読んでみてください。

以前、ニュース番組の中で大阪大学の石黒教授が紹介していた本です。
ずっと気になっていたのでやっと購入して読むことができました。
星の数ですが気に入ったから5個というわけではありません。私にとってこの本はとても深すぎで、レビューといっても、どのように表現したらいいのか的確な言葉が浮かびません。
この本には非常に引き込まれ、読み応えがあったといいますか・・・すごい本です。
もしかして、こんなことはとっくに起きてるんじゃないかと思わせられてしまい、人間のエゴの深さは際限がないのかと考えさせられました。
生まれたときから残酷な運命が決まっている人がいたとしたら、それは全てにおいて人間のエゴから出来ることだと思いました。
物語とはいえ、彼らの使命が終わった後の世界では幸せになってほしいと思わずにはいられませんでした。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.255:
(5pt)

久しぶり

自分自身久しぶりの読書でした。
初めて読む作家で、世界に入り込めるか不安でしたが、抑制の利いた文章と、細やかかつ嫌味のない心理描写により、止まらず読み進むことができました。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517

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