機龍警察



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初公開日(参考)2010年03月
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長編小説

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機龍警察〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)

2017年05月09日 機龍警察〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)

テロや民族紛争の激化に伴い発達した近接戦闘兵器・機甲兵装。新型機“龍機兵”を導入した警視庁特捜部は、その搭乗員として三人の傭兵と契約した。警察組織内で孤立しつつも、彼らは機甲兵装による立て篭もり現場へ出動する。だが事件の背後には想像を絶する巨大な闇が広がっていた…日本SF大賞&吉川英治文学新人賞受賞の“至近未来”警察小説シリーズ開幕!第一作を徹底加筆した完全版。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.86pt

機龍警察の総合評価:7.56/10点レビュー 82件。Bランク


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全7件 1~7 1/1ページ
No.7:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
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機龍警察の感想

本書の完全版とやらを読んでみた。
えらくストレスの残った終わり方であった。
ページ数は400ページほど。330ページ辺りで第3章が終わる。
さて、いよいよ最後の章で黒幕が明かされるかなと、ページを捲ると、なんと!The End!「謝辞」があり、「参考文献」の記載。
残りのページは、インタビュー記事やら、著者の「後記」やら、続編の解説やら、もうどうでも良い。
結幕を知るためには、続編の「自爆条項」「暗黒市場」「未亡旅団」…を読まなければならないということ⁈
うーん、考えちゃうね(笑)
しかし、著者はかなりの自信家なんだろうね。必ず次作が刊行されるという自信があっての著作なんだと思う。
著者のあとがきの一節に「…もちろん続けられればそれに越したことはないのだが、エピソードとしてはちゃんと完結しているので一作で終わっても問題はない。…」
いやいやこれで終われば、問題残るけど(笑)
ごめんなさい。第一作だけでは評価不能というか、この程度しか評価できません。アマゾン評価2点です。
PS:内容もちょいとロボット漫画(イメージ的にはガンダム・エヴァンゲリオン系列)ぽくって、重厚な警察小説では無いようです。

マッチマッチ
L6YVSIUN
No.6:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

機龍警察の感想

近未来警察小説。
警察小説によくある組織や立場の対立など描かれているのは前提とし、そこに近未来というフィクションを織り交ぜる事で、警察が雇う傭兵という新たな対立要素、搭乗兵器によるロボットアクションなどが新鮮に映った作品でした。

ハヤカワ・ミステリワールドに属する推理小説のシリーズに含まれる作品であったので、本書の設定ならではのミステリ的な仕掛けを期待してしまった所があり、そこは期待と違いました。推理小説というより新たな警察小説というニュアンスが正しく、その系統が好きな方はとても楽しめる作品です。

第一章の事件開始の導入はパニック感やスピード感があり抜群に面白かったです。中盤以降は雰囲気が変わり、人間模様、組織、事件の捜査、などがどっしりとした歩みで展開され、少し好みとは違いました。

シリーズを見越した作品であるので、本書単体だけですべてが丸く収まり解決するという事はありませんでした。各キャラクターの過去や組織の物語に謎を秘めたまま終わる為、悪い意味ではスッキリせず、良い意味では続巻が楽しみになる作りは好みの別れ所です。
個人的に重厚な作品で内容は好きなのですが、時間をかけて読み終わってもスッキリしない点が多いのは楽しかったよりも疲労を感じてしまい、続巻を手に取るのを躊躇してしまう気持ちが残りました。

egut
T4OQ1KM0
No.5:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

未来版『新宿鮫』と呼ぶに相応しい

シリアスな国際犯罪警察小説に少年たちの心をくすぐるパワードスーツを絡ませたらどんな物語になるか。
それを実証したのがこの『機龍警察』である。まさにこれこそ大人の小説と少年心をマッチングさせた一大エンタテインメント警察小説なのだ。

まず物語のガジェットとして強烈な印象を残す龍機兵、通称ドラグーンは以下の3機。

姿俊之の操る龍機兵は市街地迷彩が施されたアイルランドに伝わる原始の巨人の名に由来する『フィアボルグ』。
ユーリ・オズノフが操るのはイングランドに伝わる妖犬の名が与えられた漆黒の竜騎兵『バーゲスト』。
ライザ・ラードナーのそれは「死を告げる女精霊」である『バンシー』の名を冠せられた一点の曇りもない純白の龍機兵だ。
もうこういう設定だけでも少年心をくすぐって仕方がない。

また各登場人物の謎めいた過去もまた読者をひきつける。

まずは龍機兵に乗り込む雇われ警察官、姿俊之、ユーリ・オズノフ、ライザ・ラードナーの3名にどうしても興味が行く。

早々に苦い過去が判明するのがユーリ・オズノフだ。
元モスクワ民警の刑事でありながら在職中に殺人その他の容疑で指名手配になり、国外へ逃亡しアジアの裏社会を転々とした後、警視庁に雇われる。元警察出身者であるため、考え方は他の2人と比べて警察に対する仲間意識が高く、冒頭の突入作戦で殉職したSATの突入班長荒垣の葬儀に唯一人出席したりもする。
しかし忌み嫌われる特捜部では他の警察官からは罵倒と中傷を浴びされられ、さらに雇われ警察官という立場から特捜部でも白い眼で見られる存在であることが警察官の心を持つことで強いジレンマを抱えている。

姿俊之はかつて『奇跡のディアボロス』、『黄金のディアボロス』と評された超一流の傭兵部隊の生き残り。軽口を叩き、どんな状況においても動ぜず、冷静に物事を見据える男。本書は彼のかつての戦友王富国と王富徳が今回の敵として現れ、彼の過去が断片的に語られる。

そして名を変え、警視庁の雇われの身になっているライザ・ラードナーは元IRFのテロリスト。自身を落伍兵と呼び、特捜部に入ったのも自らの死に場所を選ぶためで、常に虚無感を湛えた表情をしている。

そして龍機兵の整備を担当する特捜部技術主任の鈴石緑は幼い頃に両親をIRFのテロ行為で亡くし、テロリストに対する憎しみを拭えないでいる。

さらに特捜部を仕切る沖津は外務省出身の謎めいた存在で常にシガリロを吹かし、冷静沈着さを失わない。

彼の許に城木、宮近の両理事官と夏川、由紀谷両主任が控える。この両理事官、両主任ともがそれぞれ対照的な性格と人物像を備えているのが特徴的だ。城木と由紀谷が独身でかつ痩身の優男であり、常に冷静に物事を見て判断する傾向がある。しかし由紀谷はかつて荒れていた過去があり、時折氷のような冷徹さが垣間見える。

宮近、夏川は感情を表に出す性格で、宮近は上昇志向が強く、特捜部に配置されたことを快く思っておらず、他の部署へひそかに情報をリークさせる、いわばスパイであり、またお堅い警察組織を具現化したような存在でもある。一方夏川は柔道を嗜む日に焼けた典型的な体育会系の男で、警察官であることに誇りを持つ熱血漢でもある。

これら個性的な面々が揃った特捜部とは実は警察内で仇花的存在となっている。
「狛江事件」という密造機甲兵装に搭乗した韓国人犯罪者によって起きた3名の警察官殉職と人質の男子小学生を亡くすという痛ましい事件。それも神奈川県と東京の県境で双方の縄張り争いも一因だったという不祥事ともいえる事態がきっかけとなって設立された外部の傭兵と契約し、最先端の機甲兵装龍機兵を供与され、銃の携行を許された特捜部SIPD。

しかし外部の、しかも素性が解らぬ犯罪者まがいの傭兵を招聘し、そんな彼らに警察官の誰もが乗りたいと願う最先端の機甲兵装を奪われ、さらには特捜部に入った警察官は無条件で階級を挙げさせられるため、警察内部では異分子扱いされ、特捜部に入った者はかつての同僚のみならず周囲から裏切者扱いされるという孤立した組織になっている。

特に本書では特捜部主任の夏川と由紀谷の2人が馴染みの店に飲みに行くと後から来た後輩や先輩からも疎まれ、さらには店の女将からも迷惑だから来ないでくれと云われるエピソードがあり、それが特捜部員の孤独感を一層引き立てる。

いわばこれは21世紀の『新宿鮫』なのだ。大沢在昌によって生み出された警察のローン・ウルフ、鮫島を組織として存在させたのがこの『機龍警察』における特捜部SIPDであるとも云えよう。

本書の敵は龍機兵の操縦者の1人姿俊之の元戦友、王富国と王富徳。かつての仲間が敵となる。姿はビジネスライクにそれが我々傭兵たちの仕事であり、珍しい事ではないと割り切って応えるが、挿入されるモノローグで語られるかつて同じ戦地で闘い、死線を潜り抜けてきた敵2人との関係はその自嘲的な言葉とは相反する感情を示している。それでも姿という男がぶれないことでこの人物の強さが非常に強く印象付けさせられた。

警察官でありながら、警察から白い眼で見られ、明らさまに罵られたり、行きつけのお店からも追い出される。そんな確執を抱えながらも日々過激化する機甲兵装を使ったテロリストたちと命がけの戦いを強いられる特捜部たちの姿が骨太の文体で頭からお尻まで緊張感を保ったまま語られる。
つまり本書は機甲兵装というパワードスーツが暴れる犯罪者たちを最先端の技術を駆使して生み出した警視庁のパワードスーツが打倒するという単純な話ではなく、このSF的設定が見事に組織の軋轢の狭間で額に汗水たらして捜査に挑む警察官たちの活躍と結びついた一級の警察小説なのだ。
更にその警察機構の中に外部から雇った傭兵、警察崩れ、そして元テロリストという異分子を組み込み、戦争小説の側面もあるという実に贅沢な物語である。しかもそれらが見事に絶妙なバランスで物語に溶け合っている。この1作に注いだ作者の情熱と意欲は見事に現れており、読者は一言一句読み逃すことができないだろう。

ただ嬉しいことに本書はまだシリーズの序章に過ぎない。

そして三人の雇われ警察官、姿俊之、ユーリ・オズノフ、ライザ・ラードナーたちと警察機構の中で忌み嫌われる存在特捜部SIPDの沖津部長、城木、宮近両理事官、夏川、由紀谷両主任、そして鈴石技術主任らのイントロダクションを果たすのに十分すぎる役割を果たす作品である。

さてこれからのシリーズの展開が待ち遠しくてならない。
『機龍警察』は21世紀の『新宿鮫』となるか。
この1作を読む限りでは十分その可能性を秘めて、いや既にその実力を持っていると断言しよう。


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Tetchy
WHOKS60S
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(9pt)

ロボットSFと警察モノの融合

ロボットSFとハードボイルド警察をミックスさせたストーリー。どちらも好物な私はとても楽しく読めました。姿が主人公っぽいけど、謎めいた沖津部長のキャラも負けていない。姿たち特捜部突撃班の活躍と曲者揃いの彼らを統率する部長の手腕が見どころ。最初から続編ありの流れだからみんなの過去はこれから徐々に明らかになっていくのでしょうね。今回は龍機兵の活躍は少なめだったので、そこは続編に期待したいと思います。

ひよこ
3LIR0NV9
No.3:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

機龍警察の感想

近未来を舞台とした警察小説。ただし架空の組織、架空の機甲兵装が登場するので(何せ警察が傭兵雇ってます)、設定にリアリティは無いです。それなりには面白かったですが、登場人物の誰にも感情移入出来ず、共感も同情もほぼ感じなかったのが残念。文体は悪くないのですが、敵味方共感情的で感傷的過ぎ、渋く乾いた雰囲気があまり出て無かったかな?。以降ネタバレにて。

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なおひろ
R1UV05YV
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(7pt)

機龍警察の感想

機甲兵装というロボットが登場する近未来の警察小説。エンターテイメント性が高く、時にはハラハラ、時にはスカッと楽しみながら読むことができました。映像化したら、それもまた面白そうだけど、中途半端な映像化は止めて欲しいな。

松千代
5ZZMYCZT
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

機龍警察の感想

これまでに何度も取り上げられてきたようなネタが満載です。新鮮味は確かにありませんが、登場人物やテンポよく進むストーリーのおかげでサクサクと読めました。
ただ、シリーズ1冊目なので、続編が気になるように話が進むので、そこはスッキリとしませんでした。このあたりの話の作り方は、さすがアニメの台本を数多く手がけてきた作者だなと思います。

こじたん
87SP5RC5
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