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わたしを離さないで
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わたしを離さないでの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全707件 341~360 18/36ページ
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私は事前にレビューなど読まず、タイトルに惹かれたとか、好きな作家さんだからという感じで読むタイプなので、予備知識なく読めて良かったです。 なので、これから書くレビューは、なるべく言葉を選びはしますが、未読の方は読まないほうがいいかもしれません。 もう、なにもかもが謎のまま終わります。 ある程度のことは作中の人物のセリフなどで「ちらり」と明かされます。でも、元々どうしてこうなったという「なぜ?」はわかりません。 なぜこの制度?は存続しているのか、それだけは少しだけ明かされます。 この話の核は、やはりそんな謎よりも、結局、私たちだって同じようなものだろう。。。ということです。 どんな人生だって、やがて終わりがくるのなら、記憶は必要なものだろうか。 作中人物が「子供のころの思い出があることに感謝しなさい」みたいなセリフを言うのですが、こんな運命に、それは必要か?残酷ではと思い、回りまわって、いつか別れが来るのなら、甘い記憶も苦い記憶も必要なのだろうか?と。 昔、「ブレードランナー」って映画を見て、子ども心に、あのラストのセリフに、「!!そうか、同じじゃないか、いったいなにが人間と違うってことになるのか。。。」と思ったのですが、その時のことを思い出しました。 ひとつだけ、設定についてちょっと明かします。クローンとか、そういった技術の進歩は、私的に人類の進化のために発展していくのだと思っていましたが、作中人物によってそこは否定されます。そしてこの制度だけは存続されていると。 ここは、あまりにもエゴイスティックで、個人的になにか覆され、打ちのめされた感もあります。 かつて味わったことのない、なんともいえない感情に出会いたい方にはおススメしますが、スカッとしたいという方には当然ながらおススメしません、笑。 | ||||
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この小説は記憶をレコードしたようなものだ。 一人の人間が何をどう見ているかを記録している。まさにそのような感じだ。 そして時間の流れが濃厚で、思わずキャシーと一緒に歳をとり、キャシーと一緒に新たな衝撃を受けているかのようだ。 この本の究極の問いは何か。私は人間の尊厳とは何か、価値とは何か、だと思う 芸術やセックス、記憶、子供の頃の思い出、そして旅…。 どうしようもない現実に救いを求める気持ち。 何かに価値を見出そうとする人の動き。 臓器提供自体をやめさせることしかホントの尊厳維持にはならないとおもうが 「何かの目的や使命がある人間」の存在が果たして本当に美しいのか。 私たちの人生は何に費やされてきたのか。 人間の無意味さの上に、芸術は永遠の価値であるのか。 | ||||
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世界観は好きでした。 近未来的ディストピア観を漂わせている舞台設定。 しかしながら、主題として何を訴えたいのか、今一つよく掴めませんでした。 各登場人物達の在り方・運命との向き合い方なのだろうかなとは愚考しましたが、、世界観描写より重きを置かれている文学的・心理的描写の主張性(必要性)が如何とも不明瞭で、怠惰に文章が続いているような気がしてしまいまして。 古典であれば舞台設定等を加味して☆5評価とするところですが、 成立年代的に古典とも言い難いことから☆3評価としたいところ、 趣味嗜好に因って低評価と受け止めている側面があるため、☆4評価と致しました。 | ||||
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この作品に低評価をする人は 1.世界観に乗れない 2.世界観がありえないものだと考えている 3.小説を読んで楽しむ能力に欠けている のどれかでしょう。 1.は仕方のない事です。どんなに面白い小説でも、話に乗れないという事はよくある事です。 2.ですが、これはこの世界設定が読者を感動させるために作り上げられたのではないか、という疑惑からくる考えで、ある意味自然な感想だと思います。この小説の世界観は、1+1だから2になる、と言うよりは、答えは2だから1+2から1を引いて2になるようにした、と言う作者の考えが見える世界観です。主人公たちが提供者として悲しい最後を迎えるためには、この世界観が必要だったということです。なぜ主人公たちは逃げないのか、周りの人たちは主人公たちに同情しないのか、という当たり前の感想がでてきて、こんな世界はあり得ないという思いにたどり着くのだと思います。私も最初はそういう考えが頭に浮かびました。作者が、この小説は限られた時間で生きるという主題の物語であり、それは私達一般人にも当てはまると言うような事を言ってましたが、それは苦しい言い訳でしょう。この小説は、提供者として育てられた人間が、提供者として短い人生を終えるという救いのない暗黒小説です。そして、作者はそれを小説として、エンターテイメントとして書き上げたのですが、その行為にいささか居心地が悪いから、わざと自分の作り上げた生贄としての提供者の運命を、限られた人生を生きる一般人にも当てはまる、と言い訳したのでしょう。はっきり言うと、作者は主人公たちを殺して読者をゾッとさせ、かつ涙を誘うためにこの世界をつくりあげたのです。 ですが、私はこの世界観が、よく考えて見ると歴史上頻繁にあったと言うことに気付きました。 1番簡単な例は、戦争です。 特に日本の戦争ではこの小説の狂った世界とほとんど変わらない世界が繰り広げられました。 私は特攻隊とこの小説のなかの提供者の間に違いがあるとは思えません。また、ひめゆり学徒をはじめとした学徒隊、南方戦線は地獄だと知りながら死地に赴いた日本兵、ガリガリの体で満足な武器もなく万歳突撃した日本兵と提供者ではどっちが悲惨だったでしょうか。 また、ユダヤ人の強制収容、アメリカでの奴隷売買、古くはローマや日本でも行われたキリシタンが虐殺。 それらの事実とこの小説の提供者には、ほとんど違いがないような気がするのです。 むしろ、提供者の方が教育も受けられるし、食事も家もあたえられて、幸せな部類じゃないかと思えるほどです。 提供者はなぜ逃げない、まわりはなぜ止めなかった、これはあり得ない世界だ、と言う感想は、現代の日本やいわゆる民主主義国家といわれる国で喰うものにも困らず読書できる身分の人の感想です。実は、これと似たような世界はそこかしこで出現し、また今も世界のどこかで繰り広げられていることでしょう。 こんな世界はありえないのではなく、あるのです。 3.は当然この本の問題ではなく、その人の問題です。 | ||||
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頑張ったけどつまらなすぎて疲れました。映画も途中で挫折しました。 | ||||
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本は好きです。 そこそこの読書量かと思います。 我慢に我慢を重ね、幾度となく放り投げようとしながらも完読しましたが・・・ まったくとしてつまらない! 翻訳もの特有の訳の分からない言い回し、感情がまったく入り込めない。 盛り上がりもなく平坦な文章。 私の能力不足なんでしょうね・・・ | ||||
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優しく心をえぐられるような物語 残酷な現実の中に埋もれた希望と 全てが見えた先にすら光のない絶望と虚無感 それゆえ輝く愛に溢れた時間とごくありきたりな日常のお話 読み始めの微笑ましい気持ちから読み終えた後の絶望感へのグラデーション的表現にぞくぞくした | ||||
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綾瀬はるか主演のテレビドラマの原作ということで購入。 臓器提供用のクローン人間が主役の話。 ユアン・マクレガー主演の『アイランド』と、設定は同じであるものの、描き方は全く異なる。 主人公三人の心理描写に重きが置かれ、重厚であるがゆえにとっつきにくい。 村上春樹よりも、カズオ・イシグロのほうがノーベル文学賞を獲る資格があるように思う。 | ||||
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donor やdonation が出てくるのでいったい何の話なのか分からず辞書を引きなおした。 ところがやはり、寄付とか臓器移植の提供者との訳のみだ。他に意味があるのかと ネットやロングマン辞書も見たが意味は同じだった。 一番解せなかったのが forth donation という表現にぶつかったとき。 4回も寄付したのか? 4回も臓器移植をしたのか? さらに話が進むと model を求めて他の町に出かける場面が出てくる。 どうやらこのモデルから作ったクローン人間たちとわかるが、医学的に 人間のクローンは禁止されている。羊のドリーの後に倫理上問題があり やってはいけないことになっている。 ずっと違和感があった理由はあまりにも現実と離れた話を作者が延々と していることだ。 どうやってクローンを作った? 生まれたクローンを育てている資金は? そのクローンを臓器移植用に育てるのは許されたのか? 人権団体や政治家は そんなこと黙っているのか? クローン人間の学園が成り立つ財政的基盤もない。将来臓器移植してもらう 透析患者、心筋症患者、肝臓がん患者などが金を学園に払っているのか? この学園にいる子供たちが自分たちの運命に反旗を掲げないのはなぜか? 大人しく数度の臓器移植後に殺されてしまう(最後の致命的臓器が取られる?) のを甘受する理由が分からない。読書もディベートする生徒たちが人権や倫理について も知らないはずがない。当然教師に問いかけるだろう。 「自分たちは何者か?」「自分たちの存在理由は?」「貴方たちは私たちが 殺されるのを黙って見ているのか?」・・・・・などの質問を浴びせるだろう。 彼らは全く成り行きに任せて死んでいく。 こういうSFやファンタジーの世界なら 全く読む必要もなかった。 現実離れしたおとぎ話は全くの時間の無駄。 | ||||
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あとがきで、訳者の土屋雅雄が読者に問いかけている。エミリ先生は、もし自身の治療のため必要となった場合、介護人の次の段階に進んだキャッシーを使うだろうか、と。 私の考えでは、エミリ先生は躊躇することなくキャッシーを使うと思う。言葉の上ではキャッシー達を「生徒」(students)と呼び、自分達をキャッシー達の「守護者」(guardian)と位置付ける彼女だが、キャッシー達を待ち受ける過酷な運命に本心から同情しているようには全く見えない。彼女の認識では、本来ならば魂を持つことのないキャッシー達に、自分こそが魂を授けたのであり、いわば彼女はキャッシー達の創造主なのである。キャッシー達は魂をくれた彼女に無限の感謝を捧げるべきであり、彼女が窮地に陥った際に協力するのは、被創造物であるキャッシー達の当然の義務である、とさえ考えるのではないだろうか。彼女がヘールシャムを運営していた動機は、技巧を凝らせばキャッシー達のような者にも魂を「授け得る」ことを世間に証明したいという一種の自己顕示欲であった。キャッシー達の作品を展示会に陳列してみせたのもそのためであり、いかなる意味でもキャッシー達自身のためではない。彼女にとってのキャッシー達は、猿回しの猿に近い存在であったとさえ、言えるだろう。だから彼女は、ヘールシャムが最終的に閉鎖に追い込まれたことを残念には思っても、自分が行ってきたことの意義に疑いを持つことはない。彼女がキャッシー達を待ち受ける運命に対して本質的に無関心であることは、必死の思いで尋ねてきた キャッシー達と向き合うことよりも、キャビネット運搬業者への対応を優先する彼女の態度によく表れている。 こうしたエミリ先生と対照をなすのがマダム・クロードである。キャッシー達を「哀れな生き物」(poor creatures)と呼ぶマダムは、言葉の上ではキャッシー達を自分達と同類の存在と認めることを頑なに拒否する。しかし、キャッシーが一人教室で歌う様子を見て思わず涙を流したマダムの心には、(彼女自身は強引な理屈で否定してみせるものの)やはり、キャッシー達を待ち受ける運命への真の同情があったに違いない。キャッシー達を、自分達と同様に本来的に魂を持った存在だとみなす気持ちがどこかにあればこそ、彼女は涙をこらえることができなかったのだろう。だから彼女は、ヘールシャムの実験が最終的に失敗となった今、自分が行ってきたことの意義を疑っている。自分達は、単にキャッシー達の命を弄んだだけではなかったのだろうか、と。確信はないが、あるいはマダム・クロードであれば、自身の治療のため必要となった場合でも、キャッシー達を使うことを拒むかもしれない。 | ||||
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イシグロカズオさんの小説は独特の不思議な世界観があります。 テレビドラマ化されたので急いで読みました。 | ||||
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ネタは面白いから、星新一のように6ページくらいのショートショートにまとめたら大傑作だったかも。作者はテーマは命で、本質的なラブストーリーとおっしゃってるらしいが、ひたすら後味悪い。 | ||||
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ドラマを観てから原作が気になって購入しましたが、ちょっと難しい流れでなかなか読み進まず。 でも、なかなか今まで読んだことのない内容としては構成の本でした。 | ||||
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何だか訳がわかりませんでした。 日本の作者で言ったら村上春樹になるのでしょうか。 すぐセックスとかするし(笑) こういう作風が好きな人にはたまらないのでしょうが、私には理解不能です。 | ||||
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注意深い読者ならば、最初の2ページ読んだあたりでこの本の背景を楽に予想できると思います。なので、その予想が如何に裏切られるか?という期待を持って読み通しましたが、何とその(特に目新しくもない)ネタをそのまま最終のオチに持ってきてて、ある意味「ビックリ」です。キャラクターも皆さん御指摘の通り、ただその背景に流されているだけの主体性のない役割ロボットそのもので、全く感情移入できません。これが純文学仕様というのでしょうか?一見重要そうに掲げているメインテーマについても、正面から語ることは避けていますし、娯楽性から言っても今時のライトノベルや、半世紀も前のSFに劣ってます。こんなものが最高到達点だとすれば、そちらの世界はたいしたことないですね。 | ||||
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時間はあっても、心にゆとりがないと小説に手がいかず、随筆などさらりと読めるものばかり選んでました。 久々の小説…主人公の心情や暮らしが静かな文章で綴られていて、サラサラと読んでいけました。 カセットテープを探し買うシーンの主人公の心情が複雑なのにキラキラもしていて… 哀しくやるせないこの話の中の一粒の星…思い出しても泣いてしまいます。 | ||||
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翻訳文に少し違和感を感じました。主人公たちの会話に若者らしさのリアリティと一貫性がありません。 途中で断念し、苦労しながら英語版を読みましたが、全く違う本のような気がしました。 | ||||
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何の盛り上がりも展開も感じられなかったので、よくテレビ化されたなってかんじ。英国でベストセラー、映画制作だが、日本人とどこか、倫理感が違うのだろう。 | ||||
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カズオ・イシグロ一連の作品の中でも異彩を放つ。読み進み徐々に謎が解けていくに従い氷のような恐怖に包まれていく。 この作品には、色々な読み方があると思うが、私は現代科学批判を伏流水にした特殊な青春の愛の物語と思う。 カズオ・イシグロは、『日の名残り』など優れた作品を生み出し続けている。彼にこそノーベル文学賞がふさわしいと思う。 | ||||
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「あちこちに話を広げすぎて、何一つ回収されないままseason1で打ち切りになった海外ドラマ」っていうのが率直な感想です。 期待が大きかっただけに残念! | ||||
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