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わたしを離さないで
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わたしを離さないでの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.11pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全714件 461~480 24/36ページ
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| とても、悲しい悲しい物語です。静謐な文章で書かれる魂の軌跡が…明かされる真実が、胸に迫ります。 ネタバレされてから読んだこと、そしてこの名著を図書館で借りてしまったことがなんとも悔やまれます。なんの予備知識もなく、まっさらな状態で読みたかった…。(のちに、キンドルで買いました) 読み終わると、悲しくて涙が出てきますが、その余韻は秋風が胸に吹くように切なく、美しいのです。傑作です。 | ||||
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| 日本生まれのイギリス人作家カズオ・イシグロの作品。 ものすごく変わった小説です。人間的な切実さが人の 胸を打つ物語です。 | ||||
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| 読後、疲労感だけが残った。 キャッシーという女性の回想なのだが、一人称が消化しきれていない感じがした。 退屈だった。 途中、なんども放棄しかかった。 もう一つ疲れた理由は、「頭の中で醸成された奇怪な妄想をとことん膨らませ、持ち前の緻密な書きぶりを駆使して強引かつ精緻に最後まで書き切った」と、解説文に書かれているその「緻密」。 その「緻密」は「粘着」に通じる(村上春樹さんも似たところがあるかも)。 ことばの過剰、"too many words"なのだ。 もっと簡潔に描写できるではないか、いやむしろ不要ではないか、と思える箇所が随所にある。 全439ページだが、200ページ以内に収まるのではないかとも思える。 また、「提供者」という訳語が1ページに出てくるが、それが「臓器提供者」であることが分かるのは、127ページ。 そこまでずっと「?」を抱えながら読み進めるのに、相当の忍耐を要した。 さらに、もっとも不思議なのは、決して洗脳されたわけではない(と読める)登場人物たちが、なぜ反乱を起こさないのか。 作者は、読者に深読みを強いるつもりなのだろうか。 | ||||
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| 小説であるが、恐ろしい内容である。介護人を11年しているキャシーの眼から語られていく。それは、ヘームシャムと呼ばれる寄宿舎制の学校である。少年・少女たちの日常が語られる。勉強、仲良しとの遊び、小さいトラブル、子どもたちのどこにでもある風景である。しかし、違うところもある。健康診断が週に1回ある。教師たちは健康に気を配っている。そしてある教師は生徒に言う。「あなた方は特別な生徒です。ですから体を健康に保つことが重要です」、やがて女の子は自分が「子どもが産めないからだ」であることも知っていく。15歳になると、それぞれがグループに分かれて、違う場所に行く。キャシーも数名でグループホームのような生活場所にいく。そこには先輩たちもいた。 このころになると自分たちがどういう存在なのかを、知るようになっている。つまり臓器移植て提供者で、3回までは大体が無事に戻ってくるが、4回目になると死亡する子が多い。無事に乗りきれたら、自由になるという噂もある。グループホームで、ある子の「ポシブル」と呼ばれる「親」を見つけたという話題になる。つまり、その「親」の細胞から自分が作られたのである。探しに行くが間違いであった。こうしたさまざまなエピソードが積み重ねられ、「臓器移植のドナー」として、生み出された子どもたちであることが分かっていく。恐ろしくも、近未来に現実化するかもしれないと思わせる物語である。 著者は5歳のとき父の仕事でイギリスにわたり、定住し作家になった人である。いままでに、王立文学協会賞、ウイットブレッド賞、ブッカー賞(イギリス文学の最高峰)を受賞。 | ||||
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| 久しぶりに読んだ。最初に読んだときは、まず「しょせんSF」というような気持ちだった。設定のほうに目がいってしまって、早くどういうことなのか知りたいと、どんどんとページをめくっていってしまった。その結果印象の薄い読書となった。 今回は、設定的な謎のことはわかっているので、ヘールシャムやコテージでの人間関係についての心理の揺れ動きなど、じっくりと読むことができた。女性らしい(?)心理描写がきめ細やかで、ちょっとした違和感や小さな気づきを丁寧に救い上げて言葉にしていくその描写に、改めて世界を見直す視点と時間をもらった思いがする。とくに、ぼんやりしていると気づかずに見過ごしてしまうかもしれないこの世界や人生の微妙で複雑で美しい部分に目を向けさせてくれる。人間関係について語り手の深読みが過ぎるように思えるところもあるのだけど、語りから感じられるそういう部分を含む彼女の人間性にもリアリティを感じ、共感を覚えた。 それにしても、ここまでひとりの架空の人格になりきって、ひとつの人生/世界をつむぐことができるというのは驚くべきことだ。そしてこの心理描写にリアリティがあるからこそ、設定も生きてきて、描かれた世界が生々しいものに見えてくる。あの流れの中に立つふたりのイメージや最後の場面のイメージは頭に鮮烈に残ったが、こうした架空のイメージを心に強く刻めることこそ物語を読む喜びだなと感じた。 また、このテーマは一見荒唐無稽だが、この自然界の中で人間がやっていること自体とそれほど遠いことではない。私を含む多くの人は自分たちの安全のために、ある意味ではキャシーたちのような存在に見て見ぬ振りをしているのだ。その事実も改めて目の前に差し出された思いだ。 | ||||
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| 細かい思い出話の描写が延々続く。伏線かなと思ったけど、たいした伏線でもなかった。「提供者」とかカギカッコ付けで回りくどい表現をしていたが、すぐに何のことだかわかった。 | ||||
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| 評価とおり綺麗な商品でしたが、なにか? 評価とおり綺麗な商品でしたが、なにか? | ||||
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| テレビでの紹介で興味を持ち読んでみました、色々考えさせられました。 | ||||
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| ただひたすら切ない。 この物語の中で一番怖いのは作者があえてはっきりとは書いていない事実。 なぜ彼らは淡々と運命を受け入れるのか? そこに思いをいたらせると・・・・・・・ 近未来の物語であるが、私たちの現実はまさに追いつこうとしている野ではないか。 カズオ イシグロが自分で日本語に訳してくれたらと思いました。 | ||||
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| とても切なくてかなしい物語。ある目的を持って人造クローン人間には、心はあるのか? | ||||
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| 評判がすごく良かったので期待して読んだのですが、ここ数年で1番の大ハズレでした。 合わない人はとことん合わないと思います。高評価が多いからといって安心してたらエライ目にあいます。 この本を一言で言ってしまうと、レールに沿って延々と時速20キロで進んでいく物語。 文章が醸し出している雰囲気と、提供者と介護人というキーワードから、本や映画や漫画をそれなりに鑑賞してきた人なら、開始数十ページでだいたいの真相と物語の終わり方は想像がつくでしょう。私はつきました。 しかしそこに至るまでの過程があまりにも予想外でした。なんの変化もありませんでした。ずーーーーーっと同じでした。400ページ以上、ずーーーっと同じ。 しかも、リアリティが全くないんです。リアリティを追求すれば、必ず途中で転機があるはずなんです。私は凡人ですが、もしこの主人公の立場にいたら、必ず何かしら行動をおこしていたでしょう。 主人公は心が強いのか、はたまた心がないのか、頭がオカシイのか…ちょっと共感できませんでしたね。 とりあえず、何も行動をおこさない主人公たちに十分な教育を受けた人としての感情や尊厳があるとは、残念ながら私には感じられませんでした。 そして私がこの作品を全く評価しない根拠は、私の下してしまった結論が、作者の意図とは明らかに真逆にあるということ。それに尽きます。 しかし深読みすると、教育をちゃんとしないとこんな人間になるんだよ、だから教育ってほんとに大切なんだよ、という熱いメッセージが込められているような気もします。 なので☆1つプラスします。 | ||||
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| たんたんと、それでいてち密に描写される3人の幼馴染たちの日常。 トミーとキャシー、そしてルースが育った場所が、 単なる孤児院ではなく、ページをめくるごとにその場所の真実や、 彼らが抱える不安と希望の理由が見えてくる。 本やストーリー自体が素晴らしいというものではないけれど、 卓越された文章力にどんどんページをめくってしまう。 「将来がない」と自覚した彼らが、お互いにしがみつくように生きていく姿。 仲間を幸せにすることで、自分の生きたあかしを残そうとしている姿が “哀しい”というよりも“染みた”。 最後の一人へむけられた同情の視線も、 丁寧にエピソードが重ねられているからこそ納得できる。 トミーがキャシーのためにテープを探すエピソードの意味が、 ページをめくるごとに変わってくる。 マダムが語った「わたしを離さないで」の解釈に驚かされ、そして納得させられた。 | ||||
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| この本は切ない、本当に切ない。 彼らは「提供者」という宿命に向かって生きているけど、普通の我々と同じように、愛情、友情、怒り、妬み、性欲、所有欲と、人間のあらゆる感情を抱えて生きている。唯一欠けているもの、それは希望。しかし三人は希望を見つける。たとえ希望の行く手に、自分がいないとしても。 その愛と葛藤をドラマチックに描けばそんなドラマになっただろう。しかしカズオ・イシグロは現代イギリスを代表する文学家、そんな安直な真似はしない。あくまで淡々とした語り口で物語を進めながら、いつしか読者は巻き込まれ、クライマックスの高みへと登っていく。細部まで抑制が利いていて、入念に構成されていて、かつ我々を仰天させてくれる小説、という巻末の解説に、もはや付け足す言辞はない。 そして読み終わって思う。普通に生きられる我々は、希望を持って生きているかと。 | ||||
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| 結末を言う訳にいかないのが残念です。 皆読んでください。 一気に、カズオ・イシグロさんが大好きになりました。 | ||||
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| 読後数週間が経ち、「人はそれぞれ事情をかかえ、平然と生きている」という言葉を思い出した。 もし本作品の主人公たちと、現実社会に生きる我々をこの言葉で一括りに出来るとしたら、彼等と僕等との違いは何なのかと考える。 目に見える違いといえば、彼等は子孫を残せない事、必ず誰かに提供する事、決して長生きできない事。 でも、本当の違いはそんな事なのだろうか。 実のところ決定的に違うのは、彼等は必ず誰かの役に立ち死んでゆく、という事ではないだろうか。もし僕等が死に際に一生を振り返った時、実際に誰かの役に立ったなどと、思い起こす事ができるのだろうか。 読了直後から暫くは、作品中の彼等の過酷な運命に対し、哀れみの様な感情を抱いていた。しかし、本当に哀れみを受けなければいけないのは、現実社会に生きる僕等の方ではないかと感じた。 最期の役目を終えて、人知れず息を引き取る彼等の姿を想像してみると、それはとても穏やかな表情だったのではないかと思う。 | ||||
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| ここ最近読んだ外国人作家の小説ではピカイチ! 僕の最近の読書は、本当に面白い小説に恵まれています。 この本は映画を先に観てから、一年ほど経過した2013年に読んでいます。 なぜ一年置いたかというと、映画があまりにも面白かったので、その余韻のまま本書を読みたくなかったのがその理由 そして、、、一年置いたかいがありました! 久しぶりに夢中になって読みふけってしまいました。 抑制の効いた文章。精緻に組まれた構成。伏線や謎がラストで収束していく時のカタルシス。 どれをとっても最高の小説です。 もし本書を読みたいと思っている方はぜひ映画も御覧ください! ストーリーへの没入感がさらに増すこと請け合いです。 本物の小説体験を望んでいる方にぜひ読んでいただきたい小説です。 | ||||
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| 文章の中ではいくらでの表現できるけれども、現実としての再生は・・・・・・ 映画化されているみたい(見てはいない)だけれども、内面をどれだけ描き出せるのか? 言葉の持つ現実感は、リアルを超えることがあると実感させてくれる作品でした。 | ||||
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| 沖縄にある放送局のインターネットラジオに、映画に関する優良な番組があり、そこに取り上げられ、この作品を知った。 静かなサイエンスフィクション、と。 読んでみると、静かながら読後に腹の深いところから大声を出して泣きたくなるような、特異なものを描きながら普遍なジレンマとして読み手の深いところを揺さぶられる。 ブレードランナーの最後、鳩が空へ羽ばたく光景が思い浮かぶ。 あの鳩が本当に飛び立ったのか、鳩など本当はこの世界にいやしないのではないかと、そんなことを思った。海辺の鉄線に引っかかったビニールゴミのはためく音が、鳩の羽音と重なったからかもしれない。 そんな音はとこにも書いていないけれど。 | ||||
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| 明日は高校の卒業式。というのに読み始めたら気になって止まらなくなりました。渡部昇一氏が本の中で絶賛していたので購入。小説なんてめったに読まない私です。最初と最後をさっと読んで、それほどでもないな、きっと渡部昇一氏は原文で読んだから面白かったに違いない。訳本では無理があったのかと思いつつも残りを読み始めたら凄いこと!!マンガ『宇宙兄弟』の伏線の上手さには恐れ入りますが、これも凄い。実際にはあり得ない話とは分かっていてもいろんなことを考えさせてくれる問題作であることは間違いありません。最近のマンガでもありましたよね。アインシュタインやベートーベンのクローン人間を集めた学校のマンガ。このマンガの作者もイシグロの本読んでらっしゃるのでしょうか。今日、DVDと『日の名残り』も注文しちゃいました。 | ||||
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| もう少し砕いて訳した方が良いと思う。 抽象的表現が目立ち、感情移入しにくい。 自動翻訳の文章を読んでいる感覚で疲れた。 | ||||
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