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わたしを離さないで



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【この小説が収録されている参考書籍】
わたしを離さないで
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

わたしを離さないでの評価: 4.11/5点 レビュー 714件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.11pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全714件 401~420 21/36ページ
No.314:
(5pt)

こちらも映画も

読了は映画鑑賞後になってしまった。 映画では描ききれない細かい感情の機微をキャス、ルース、トミーにそれぞれ偏りのない役割を与え、縁の糸が切れそうになりながらもか細く続き、運命は止められなくても最後には和解する。 その大いなる救い。 映画ではひたすらおとなしい印象のトミーがここではサッカーも上手く丈夫で、キャスにきちんと別れを告げる。 その残像は底抜けに明るくそんなところが却って涙を誘われる。 この小説も映画も素晴らしい作品だった。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.313:
(5pt)

すごい小説

小さいときから小説が好きで日々必ず読んできましたが、この本を読み終わって以来、どの小説も物足りなくなり、しばらく読めなくなってしまいました。 小説好きには一度は読んでほしい…と思う、すごい本です。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.312:
(5pt)

ぜひとも

引き込まれるように読み切って、再読、再々読し、しばし打ちのめされました。 映画化された作品は見ておりませんが、この世界観を目で見えるものにしたいという映画制作者の気持ちはわかる気がします。 もし可能であれば、萩尾望都先生の手で漫画化していただけたらどんなにいいかと。 萩尾望都先生の作風にぴったりきて、また素晴らしい世界がさらに広がるのではないかと思います。 静かで謎めいた学校、寮生活。 子供達の関係や不思議な習慣、先生とのやりとり、先生達のふるまい、そこを出た後の世界とのやりとり。 萩尾望都先生にこの願いが届いたらぜひとも描いていただきたい、と思いました。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.311:
(5pt)

翻弄される私たち、超越した私たち

「目的を知らされないまま誕生し、生き、そして必ず死が訪れる」 本小説の世界は現実にはあり得ない。 にも関わらず、登場人物達が他人毎とは思えないのは、 筆者の丁寧な描写に依るものだけでなく、 私たちの生も似たような初期設定を持っているからか? 過酷な運命に翻弄される彼らに感情移入しつつ、 自分ではコントロールできない「最期」を常に意識さざるを得ない読書体験は、 自らの人生を俯瞰し、フレームの外から見る視点をもたらしてくれた。 しかし、内容が辛すぎるのには変わりない。 映画を見る勇気は私には...無い。
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4151200517
No.310:
(5pt)

映画化された作品の原作

イワオイシグロの作品で、映画化された作品は数々あるが、原作を読んで、映画を楽しむというキャッチコピーは、古いが!!この本を読まれる方は、映画も鑑賞されたし。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.309:
(2pt)

退屈

ほとんど全編、主人公の回想シーンで構成されていて、大変退屈でした。 衝撃的な内容との触れ込みですが、私は、そう衝撃的とも思わなかった。 一言で言うと、つまらない、ということです。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.308:
(5pt)

魂の浄化=カタルシス

小説の冒頭で読者の前に、登場人物の逃れられない運命がほのめかされていて、小説を読み進めながら、ひょっとしたら登場人物はその運命から逃れらるのではないだろうかと期待するが、結局、逃れることができず、予想通りの結末で終わるとき、読者は憐みと同情、そして、自分がその小説の登場人物ではなかったという安心感から、カタルシスを感じる。典型的なギリシア悲劇の構成である。
しかしながら、作者の技術力が高いので、ステレオタイプに陥らず、瑞々しい感動を与えてくれた。逃れられない運命と自己規定の痛みが、女性主人公の一人称回想形式で、静かに語られている。男性作家が女性の回想形式で書くのは困難だと思うが、違和感なく最後まで読めた。これ一つとっても作者の技量がわかる。
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4151200517
No.307:
(5pt)

静かに届く悲しみ

あまりに有名で、どのような内容か知っていてもなお、静かな悲しみが胸に広がるお話でした。 諦めるとか、受け入れるとか、言葉にすれば一言になるとしても、その悲しみは長い物語にしなければ伝わらない。 だから、小説はあるのだと思います。 一言ではわからないことを、この本を読んで知ることができました。
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4151200517
No.306:
(2pt)

舞台設定が不自然だと思いました

※ネタバレがありますので、これからお読みになる方は注意してください。

カズオイシグロさんがNHKの白熱教室にご出演なさっており、
その創作理念に深く感動したので、「日の名残り」に引続き
こちらを読みました。

感想は・・・正直、読んでいて腹が立ちました。
読み終わった後も、腹立たしさでよく眠れないほどでした。

若者がみんないずれ死んでいく状況にあるという物語を描いてみたかった
というようなことを、カズオイシグロさんは語っておられました。

確かにそのような物語だと思えば、こちらはいずれ失われるはずの青春のきらめきのようなものが際立つ、
美しい物語だったといえるのかもしれません。

しかし、私にはどうしてもこの舞台設定がネックになり感情移入できませんでした。

第一に、なぜ主人公たちは逃げようとしないのか?
車もあり、ある程度の自由もある。
なのになぜ?
そう教育されてきたから?
与えられた運命に従順なようにと?
もしかしてこの物語は暗にそういった教育の必要性を説く遠大なテーマがあるのでしょうか?
・・・いやいや。
どんなに従順に育てられたとしても、人は皆、死の恐怖に対しては何よりも敏感なはずです。
逃げれば即刻殺されると言う状況ならまだしも、
このままではいずれ殺されるまで臓器を搾取されるということが明らかでありながら
それを従順に待ち続ける主人公たちの行動は、何か理由をつけようと思ってもつけられるようなものではありません。
逃げてもどうせ追われるから・・・もしかしたらそうなのかもしれませんね。
しかしそれだったら、その追われる恐怖、迫害なども描くべきだったのでは・・・
どのように考えても、不自然です。
何か理由があるとすれば、小説家の側がどうしてもこの設定を使いたかっただけとしか思われません。

若者たちが老人のようにいずれ死んでいく状況・・・それを描きたいがために
このテーマを選んだのであれば、適切ではなかったと思います。

命を、人の生きたいという気持ちを、あまりにも軽く見すぎていると思います。

この作品の前に読んだ「日の名残り」は良い作品だと思いました。
平凡な男性の何の変哲も無いたびを描きながら夢中で読んでしまったのは、
作者からの、この男性への愛を感じたからだとおもいます。
だから、私も引き込まれました。

ですがこの作品には、作者の愛情は微塵も感じられませんでした。
彼らを不幸に追い込むことが小説を面白くする方法だとでも言わぬばかりに。ロストコーナーなどのエピソードの一つ一つは良かっただけに、
この不自然極まりない舞台設定は残念でなりません。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.305:
(5pt)

読んでよかった1冊

スマホのキンドルで読了。
読書は、どんな形でも楽しいことを実感。
長いものがたりだったけれど、読んでいるという手応えがあった。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.304:
(4pt)

こんな世界はあり得るのか!?

2005年に書かれた小説であるが、当時でも近未来的な内容かと思われる作品である。ある施設でのいかにもありそうな人間関係が丹念に語られていくが、その先に何があるのかついつい引き込まれる不思議な小説である。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.303:
(5pt)

日本語の翻訳がややこなれていない

自然細部の描写が美しい。人間の感情の動きが細やか。最近あまり読んでない種類の
本だと思いました。

最初のうちは、なんだか退屈な話のように思えるのですが、それらの描写が、後で
次第に強烈な意味を持ってきます。悲しい話ですが、淡々と書かれているので、
余計に悲しみが増します。

日本語の翻訳がややこなれていないのが少々残念です。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.302:
(4pt)

「苛酷な運命を決められてしまった人々」の心の襞を静謐に描き切った秀作

SF的設定を借り、ミステリ風の趣向を利用しながら、「苛酷な運命を決められてしまった人々」の心の襞を静謐に描き切った秀作。ヒロインはヘールシャムという施設で教育を受けたキャシーと言う介護人。物語はキャシーの回想の形式を採った一人称で語られる。

その回想の中心はヘールシャムという施設であり、特に、ルースという女友達、トミーという男友達との愛憎の描写が根幹となっている。次第に明かされる謎を除けば、良くある少女時代への回想と読者に想わせる構想が秀逸である。その「謎」については書けないのだが、衝撃的な設定でありながら、それを飽くまで透明感を持って語る手腕がこれまた秀逸。最終的に、キャシーは介護人としてルースとトミーを看取る事になるのだが、「Never Let Me Go」という原題の悲痛な叫びが胸に突き刺さる。本作は「愛と孤独」の物語でもあるのだ。

上でSF的設定と書いたが、ヘールシャムという施設は不治の難病患者を抱えた病院であっても良いし、ナチの強制収容所であっても良いという普遍性を持っている。回想中でノーフォークを「遺失物保管所」と喩えている辺りは、作者は認知症患者を意識しているとも考えられる。重いテーマでありながら、独特の透明感と静謐かつ緻密な筆致で読者を魅了する秀作だと思った。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.301:
(5pt)

イシグロさんの世界に引き込まれました。

『夜想曲集』に次いで、二冊目のイシグロさんの本を読みました。
正直、評価が高い『夜想曲集』が個人的にはあまり面白くなかったのですが、
この『わたしを離さないで』は、ページを進める手を止めることができない位、
引き込まれました。

プロットへの批判は随分あるようで、アマゾンレビューでもSF小説もどき、あるいは
科学への妄想などと書かれている方もいます。私自身はこのプロット自体が
奇想天外だとは思いませんでした。むしろ想起したのは
1920年代から70年代にかけてスウェーデンなどの福祉国家で行われた
優生学の隆盛です。少なくともその時代、多くの人にとっては
健康で優秀な人類を社会的に維持することにこそ、リアリティがあったことは
歴史的事実です。

にもかかわらず、私はプロットそのものよりも主人公であり語り手であるキャス、
友人のルース、トミーと過ごしたヘールシャムでの描写や、それ以降の邂逅などの
描き方に心を奪われました。その描写はその一文一文が
自分の感情を揺さぶり続けるようなそうした力をもっています。

おそらく私がまだ十代や二十代だったら、こうした小説を読んでもつまらなかった
かもしれません。四十代を迎えることによって、自分の過去を振り返る、
自分自身が過ぎ去った時間のかけがえのなさを実感するようになったからこそ、
こうした本に巡り会えたのではないか、と。

イシグロさんの英語の文体を、村上春樹さんはどこかで絶賛していましたが、
土屋政雄さんの翻訳も素晴らしいです。

心を揺さぶる小説を書いてくださったイシグロさんに感謝します。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.300:
(4pt)

奇妙な世界だけど…

とても読みやすい訳でした。
読んでくうちにどんどんこの物語の世界がわかっていくので、一体何なの何なの??という感じで
すらすら読みました。
普通に考えてとても奇妙です。それでも細かいところまで書かれていて、その状況が
頭の中に結構はっきり浮かんできますし、何より登場人物たちの会話や行動や思っていることがとてもリアルだなあと思いました。
登場人物たちの存在が、本の中だけでなく普通にそこらへんにいる普通の子のような感じなのです。
登場人物たちはクローン人間であり、人としての価値、自分の人生を自分で決める権利もなく、
最後は提供によって命を落とすというなかでも、もちろん私たちと同じように心があり、
友人がいて恋人かいて、好きな人がいて、大切な思い出もある。
とても残酷ですね。しかも本人たちはなんだかすんなり受け入れているんですよね。
あまりにもさらっと書いてあるので、私もとりわけ考えず読んでいたんですが、
最後の方や、特に読み終わったあとは「いや、おかしい、ほんとはすごくおかしいことなんだ」
と悲しくなりました。
もちろんそう教育されて、ずっと隔離されて成長してきたからなんですが…。
でもほんとに少しの抵抗はあっても、みんなそれに従い生きていて、それが当たり前のようで、
とても残酷ですね。
登場人物たちの関わり合いとかも、普通に誰にでもありそうな感じだったので、
「私たちのなんら変わりはないのに、クローン人間として生まれてしまったから
この人たちの人生も命も、この人たちのものではないんだ…」と、
上手く言葉に出来ませんが、いろいろ考えました。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.299:
(5pt)

設定が過激で哀しい

その哀しさが、案外生きてる人間全部の抱えてる哀しさにつながってる気もした。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.298:
(5pt)

みつめるきっかけに。

人生においてはどんな命も無傷ではいられない。それが生きるということ。
自分の命と人生を過去も含めてよくみつめてみよう。
そんな気持ちにさせてくれる唯一無二な小説です。
感じるか感じないかは人それぞれだと思いますが。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.297:
(5pt)

蜷川幸雄の演出で舞台化されるようで、読んでみました

運命を受け入れていながらも、やはり人間として、恋もし、葛藤もし、読んでいてせつない・・・過去にあったか、現在進行中か、未来にありそうな。そんな、余韻の残る話でした。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.296:
(5pt)

良い本に出会えた

苦しく避けがたい終わりを待ちながら自分のやるべきことをすることが生きる事だよ、と教えてた本。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.295:
(5pt)

異色の傑作

少年・少女たちの日常生活と、その中での心の動きを丁寧に綴っているが故に痛ましく切なく・・・。恋、友情を繊細な心で悩み受け止め、生きる喜びに溢れる彼らをどうして物扱いできるのか。実際にありそうで怖い設定です。後味が悪く辛い読後感でした。しかし★5つに十分値する作品です。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517

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