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名探偵に薔薇を



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【この小説が収録されている参考書籍】
名探偵に薔薇を (創元推理文庫)

名探偵に薔薇をの評価: 8.00/10点 レビュー 14件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全7件 1~7 1/1ページ
No.7:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

名探偵に薔薇をの感想

二作のタイトルが異なるため、同し登場人物の異なる作品かと思っておりました。また、一作目を読み切った時の感想は「ここまで高評価を得る作品なのか?」というものでした。
二作目は語り手も代わり、別な事件が起きるのかとおもいきやあにはからん、前作があり成り立つ決め細やかで深い絡繰りが…。猜疑と不安が驚きに変わる過程を楽しむことができました。
人間関係と心理を何層にも掘り下げて描く緻密さに脳と神経を刺激される一方、言葉を音として楽しみたい私の嗜好に合った古典風で簡潔な文体の心地よさが加わり、十分楽しませていただきました。
オススメの一冊です。

はつえ
L7BVQMDY
No.6:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

名探偵に薔薇をの感想

久々に展開に驚かされた作品でした.

▼以下、ネタバレ感想

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マー君
S2HJR096
No.5:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

密度の濃すぎる後半130ページ!

第一部を読み終わった感想は
「まぁそこそこのミステリだったんじゃない?でもこの唐突に出てきた名探偵とやらはスカして不幸アピール激しくて好きになれないなぁ」でした。
そして第二部は一部と比べてもページ数も少なく、後日談のおまけ程度のものなのかと思っていました。
(上で述べたとおり、第一部だけでもそこそこの作品としては十分成立していたので)

しかし二部からがこの物語の本番、核心であり、その密度の濃さと完成度の高さ、怒涛の展開に驚きました。
作品にも名探偵にも抱いていた印象が変わりましたね。もちろんいい意味で。

この話のためだけに存在するとしか思えないあまりにも非現実的かつ都合のいい毒薬が登場する点で人によっては拒絶があるかもしれませんが
個人的にはまさに「使い方次第」で、それで話が面白くなり、読者への情報としてフェアに登場していれば全然アリですね。


▼以下、ネタバレ感想

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マリオネットK
UIU36MHZ
No.4:4人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

名探偵に薔薇をの感想

二部構成になっています。
一部が探偵役の良き理解者である三橋荘一郎視点、二部が名探偵瀬川みゆき視点になるのですが、この視点の切り替えにも意味があります。

第一部は、作中作である「メルヘン小人地獄」の見立て殺人。
見立て殺人を乗っ取りアリバイ工作するというプロットは面白いと思ったのですが、名探偵によりあっけなく解決に導かれてしまう点、容疑者と思しき人物が相当に限定されてしまっている点、そして何より凶器となる毒薬の(異常なほど)ユニークな属性がどこにも活かされていない点・・・
解説によると第一部は後付けらしいのですが、何処かもったいないですね。

第二部では、第一部で名探偵ぶりを遺憾なく発揮してみせた瀬川みゆき視点。
「事件を解決する事が、全ての人を幸せにする訳ではない」
この手の探偵の苦悩を描いた作品はこれまでにも何度か目にした事はあります。
この作品の場合、読中から名探偵自身にとって辛い結末になる事は目に見えていたのですが、二転三転の末、最も辛い結果になりましたかね。
表面的には相変わらずの冷静っぷりですが、探偵視点でこれを描くことにより、心理状況が読み手に筒抜けになっています。
この見せ方は面白いと思いました。


▼以下、ネタバレ感想

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梁山泊
MTNH2G0O
No.3:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

名探偵に薔薇をの感想

『小人地獄』という名の架空毒薬。
毒の痕跡を残さず殺害ができる、完全犯罪可能なミステリ小説においてはいわゆる反則アイテムです。
この毒薬をめぐって繰り広げられる難解な見立て殺人を本格推理ヨロシクな手法で解き明かす第一部。
二部構成作品の第一部も完成度が高くて良かったのですが、
第二部を読むと第一部はあくまでも前菜であることに気付かされます。
この第二部の二転三転していく展開と主人公である探偵瀬川の心の動きの描き方は本当に見事です。
更に読み終わった時に初めて気付かされる『名探偵に薔薇を』という秀逸すぎるタイトル。
真相こそ正直私の好みのではありませんでしたが、それを補って余りある作品です。
賛否の分かれそうな小説ですが私は傑作だと思いました

歌舞伎蝶
LMC3R9P9
No.2:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

名探偵に薔薇をの感想

二部構成になっている作品。
小人地獄という非現実的な世界観を受け入れられるかが最大の難関。

第一部『メルヘン小人地獄』は見立て殺人。
名探偵の登場により、あっさり解決するが、あくまで第二部への布石に過ぎない。
第二部『毒杯パズル』では、最も理想的な毒薬が何故最も下手な使い方をされたのかがポイント。
二転三転してラストを迎えるが、そこで二部構成の仕掛けが活きてくる。

全て読み終われば、『名探偵に薔薇を』に込められた意味がわかるはず。

エーカー
NWKWLAAY
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

名探偵に薔薇をの感想

スパイラル、十字界、絶テンの原作者の処女作ということで、読まずにはいられなかった作品。
この人の作る切なくも美しい話は素晴らしい。

ほっと
2XKXV6EI

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