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バルコニーの男: 刑事マルティン・ベック



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バルコニーの男: 刑事マルティン・ベックの評価: 7.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
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(7pt)

行き詰まった捜査が意外なところから開けていく

マルティン・ベック・シリーズの第3作、新邦訳版では4冊目の作品。夏のストックホルムで起きた連続少女殺害事件に取り組むベックたちの地道で諦めない捜査活動を描いた、警察集団ミステリーである。
開放的な気分に包まれた夏のストックホルム市街の公園で幼い少女の無惨な遺体が発見された。さらにその数日後、別の公園でも少女が殺害され、市民は恐怖に襲われた。二つの現場に残された物証は乏しく、どちらも人の出入りが自由な場所だったが目撃証言も確かなものは得られず、頼みの綱になりそうな証言は会話がたどたどしい3歳の男児と現場をうろついていた強盗犯のものしかなかった。次の犯行がいつ起きるか、緊張する捜査陣だったが手がかりが得られず、焦りが募るばかりだった。だが、ベックの記憶に残っていた出来事をきっかけに、事態は一気に動き出すのだった…。
犯人像が固まるまでに時間がかかり、緊迫感に満ちた物語展開も、きっかけをつかむとあっという間に解決になだれ込んでいく。そのあたりの展開はやや調子が良過ぎる気もするが、それも地道な捜査の積み重ねがあってこそということで、警察小説としてのリアリティーは従来通り違和感がない。個性的なメンバーの中でもひときわ目立つラーソンが登場し、チームの形が完成したという点で、シリーズ読者には必読作品である。
シリーズ愛読者にはもちろん、警察集団ミステリーのファンに自信を持ってオススメする。

iisan
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