天の橋立に向かう列車内で殺人事件が起った。被害者は、東京の証券会社に勤める田辺義彦。

奈良から柳生村に通じる滝坂の道にある首切り地蔵が何者かに盗み出され、その跡に首を切断された男の死体が磔にされていた。

八ヶ岳の岩場から絞殺された若い女性が投げ込まれた。

テキサスの若き経営者にふりかかった放火の容疑。

本所深川をあずかる回向院の旦那こと、岡っ引きの茂七が、下っ引きの糸吉、権三とともに摩訶不思議な事件の数々に立ち向かう。

二の矢を携えず、ただ一矢のみを持って真剣勝負に臨む侍の姿を通し、 武士道の真髄を描いた表題作。

太閤秀吉の愛妻・淀の方が秘所に潜ませた歓喜をよぶ「楊貴妃の鈴」を浮気相手に盗まれた。

記憶狩りによって消滅が静かにすすむ島の生活。人は何をなくしたのかさえ思い出せない。

“ある所に不老不死の仙薬と、美女をはべらす「悦楽のルート」がある”殺人容疑で逃亡中の多門辰也は、バスの中で自分に酷似した男から、そう打ち明けられた。

奇妙な手紙が十津川に届く。

十一年前、私が高校卒業を控えたある日、長野県小諸で両親の営む旅館が放火され、身元不明の美しい女性が焼死した―旅行作家川内功次郎のエッセイを読んだ女性が、焼死したのは姉で、放火犯を捜してほしい、と十津川警部に懇願した。

2034年、地球の夜空から星々が消えた。正体不明の暗黒の球体が太陽系を包みこんだのだ。

誕生日を祝うはずの若い女性が、横浜のホテルで青酸化合物入りの洋酒を飲み変死した。

古来よりきわめて盛大であった京都の葵祭。西陣の繊維問屋の長女富川朝子は、祭の女王ともいうべき斎王代に選ばれた。

日下刑事は困惑していた―。

楽しいはずの独立記念祭をひかえて、アニーの心は重かった。

表紙に惹かれて手にした『ななつのこ』にぞっこん惚れ込んだ駒子は、ファンレターを書こうと思い立つ。

厳寒の北アルプス、焼岳で男の変死体が見つかった。その男はツエルトから首を出した格好で頭を割られて死んでいた。

おもしろ怖い絶品。

鉄を食べる人間が出現した!彼らはやがて大阪の街の一郭から、日本全国へとひろがっていった。

山頂から愛のメッセージを送るために山麓に恋人を残して頂に向かった影山隼人。しかし翌朝、彼は無残な死体となって発見された。

アリスがまだ魔女や妖精を信じる幼い少女だったころ、親友のエルシーが突然姿を消した。

北アルプス山岳救助隊員・紫門一鬼に、奇妙な光景を目撃したとの通報があった。

その二人の男たちは皮膚の皺の寄り方すら寸分違わなかった…。双生児として宿命を授かった男が考えに考え抜いた完全犯罪。

甲府市の宝飾メーカー・ユーキの専属デザイナー・白木美奈子が殺害された。

「日蓮の生まれ給いしこの御堂」下部温泉の熊野神社に残されたメッセージを追い、浅見光彦は日蓮聖人ゆかりの地を訪ねるが、謎は深まるばかり。

生後一ヵ月のとき、彼女は殺人現場にいた。

五度火災に見舞われ、そのたびに保険金を手にしてきた男と、保険調査員の息詰まる攻防。

江戸の町を見下ろす三枚の大凧には、なぜか小判が結びつけられていた…。

ある日、中学校に仮面をかぶった生徒が登校した。驚いた教師は、仮面をとるよう説得するが、少年ははずさない。

昼はピエロに扮装して子供たちを喜ばせながら、夜は少年を次々に襲う青年実業家。

依頼人は可憐な十七歳の少女、有美。

原子爆弾数十発に相当するとされる、240キロを超えるプルトニウム。

十七世紀イタリア。侯爵モンタルト家別邸の、亡き女主人が丹精込めて造った庭園で男の死体が発見される。

電撃ゲーム小説大賞〔金賞〕受賞作。日本初バーチャルRPGノベル。

都内屈指の大病院から、血友病で入院している少年が誘拐された。

都内の住宅地で、白昼、主婦を狙う連続殺人が起きた。犯人は主婦を絞殺するのみで、盗難や凌辱した痕跡は皆無。

鬼の営業部長と恐れられる今泉謙作がハマった趣味はインターネット上でいい女を演じること!姿も声も隠したサイバー世界で23歳の美人秘書「松本リカ」になりきる快感を覚えた彼は、ホームページに集うネクラな男たちを毎日からかって楽しんでいた。

新橋の老舗蕎麦屋の若女将、倉橋日登美が直面した信じられない現実―。父と夫と長男が、住み込みの少年に惨殺されたのだ。

法廷に立つや、ヨレヨレ爺さんから熱闘弁護士に大変身する猪狩文助の痛快事件簿。

新宿歌舞伎町でホテルを経営する東浦は不倫のせいで暴力団の陥穽にはまり、ホテルを乗っ取られてしまう。

「あなたに10億円差し上げます」―ある老人の出した奇妙な新聞広告をきっかけに、社会全体が狂奔しはじめる。

引き算を間違えて死に至る事件が日本で同時多発!?―新聞社で閑職に就く自見弥一が察知しはじめたころ、サウジアラビアで航空機乗取り事件が発生。

京都地検宇治支部の検事・風巻やよいは、自分の元恋人が刺殺された事件の公判を担当。

マンションの屋上から突き落とされた女子中学生。その死体は無惨にも切り裂かれていた。

私は、どこへ行けばいいんだろう。高校三年生の麻里子は、進学や友人関係など変わりゆく周囲にとまどう。

「右手を見せてくれ」。スーパーで万引犯を捕捉する女性保安士・八木薔子のもとを訪れた刑事が尋ねる。

完全密室、時刻表トリック、バラバラ死体に童謡殺人。

現役最長老「越中富山の売薬さん」を訪ねる途中、魚津埋没林博物館で幸運にも蜃気楼に出会った浅見光彦。

米軍の支配下にある小さな無人島で、白骨が五体発見された。

ベテラン・アルピニストですら恐れる冬の八方尾根。

麻衣子たちは、軽井沢の林道で、闇に浮かびあがる白い人影を見た。

わたし眠るのが恐いんです。結婚を目前に控えた市川倫子と名乗る女が、量子のカウンセリングルームを訪れた。

謹め先が倒産し、故郷に戻った唯木緑は、幼なじみの田中紀之と婚約した。

今日まで25五年かかった―。長野の農家に嫁いだ郁子は、結婚間もないころから抱いていた決意を実行した。

奥多摩の山荘で発見された、美術商鳥居忠直の刺殺体。鳥居は詐欺師の春原から時価二億円の仏像を預かったまま失踪中だった―。

「念力で人を殺したら罪になるんですか」人気超能力者・田代貢はテレビ番組収録後に殺人を宣言した。

「これは殺人じゃないわ。処刑よ」リディアは宣言した。

中国大陸の奥深く、黄河の源流、ゴビ砂漠の彼方にあるといわれている、伝説の神の地“崑崙”。

ダンとキャリーはNYに着いた老女の遺体を教会の地下に安置した。

1996年、湾岸戦争のさなかにイラクのミサイルがイスラエルの砂漠に落ち、洞窟が現れた。

「なぜ僕の家が狙われたんだ」十六年前、押込み強盗に両親と妹を殺されたプロボウラー草柳は、偶然見付けた盗品のボールに犯人の手掛りをつかんだ。

古城のような館に住む美女から招待を受けたクロロックとエリカの吸血鬼親子。

天国から「地上研修」に来ている天使のマリと、地獄から「成績不良」で叩き出された悪魔・黒犬のポチ。

友人の誘いで会津若松を訪れた二階堂日美子。そこで彼女は、地元の山林王・内山一族を襲う殺人事件に遭遇する。

息子デイビッドが消えた!家出か誘拐か。母のドゥルーは必死に探しまわる。

亡き父の後を継いで考古学者となった聡明な女性ジリアンは、アマゾンの奥地へ旅立った―そこにかつて石の都が存在していたという父親の説を立証するために。

京都府警の検視官・江夏冬子は、長崎でアナウンサーをしている旧友・西山百合子を訪ねた。

仕事に縛られない気楽な人生が最高さ―ディミトリにとって、親友のマーカスのように真面目に働くのは性分ではなかった。

対人関係には、おのずと暗黙のルールが成立し、それを無視する者には制裁が加えられる。

現代の日本に信じられない名前のバス停が実在する。

大江戸の風物をめぐる七つのからくりを八丁堀同心・夢裡庵が解き明かす。

依頼を受けること。そこに、理由などはいらない…。

2021年、世界中でなぜか子供が生まれなくなり四半世紀が過ぎた。

ある日、大好きなヴァン・モリソンのCDが一枚消えていた。しばらくして、二枚目も。

小滝橋警察署に勤務する阿久津は、31歳のホステスから、結婚を約束した男と急に連絡がとれなくなったと相談を受ける。

橋口を追ううちに、阿久津は被害者の中に、かつての恋人美和子がいることに気付く。

偉大な詩人エミリー・ディキンスンの没後百年シンポジウムは不穏な空気につつまれた。

変わり者の整体師合田力は、“身体の声を聞く”能力に長けている。

岩手県の清流・葛根田水系で二人の釣人が失跡した。数日後、下流では女性の扼殺死体が発見される。

「わたし、本当に今幸せなのよ。これ以上、何もいらないの。

殺人現場に残されたのは、赤いマジックで書かれた数字の「1」。

美女連続猟奇殺人の「真犯人」はお前だ!息を呑む大逆転劇、長編法廷ミステリー。

新宿に北の国から謎の男が現れる。獣のような野性的な肉体は、特別な訓練を積んだことを物語っていた。

ついに、北の国から来た男の正体と目的が分かった。その瞬間、新宿署の刑事だけでなく暴力団の幹部までもが息を呑んだ。

奈美の飼い犬、マッハが散歩中に指輪をくわえてきた。マッハに導かれた場所には、ひよこが生き理めにされていた。

愛媛県警の大鷹鬼平は、旧北陸本線の廃線を旅する途中、新潟県の親不知で殺人事件に遭遇した。被害者は企業年金基金の元理事長。

関東取締役出役―関八州の悪党者を取り締まる通称“八州廻り”の桑山十兵衛は男やもめ。

関東新聞の記者・渡辺公一は、取材で訪れたテーマパークで毒を塗ったボールを何者かにぶつけられ意識不明に陥る。

木曾経文村の守り神・地蔵菩薩が盗まれ、村の代表として、越路武平が探索の旅に出た。

推理作家の庄司桐子は、テレビの画面に現れた女の顔を見て愕然とする。

伊勢から神戸にかけての約三百キロにわたる「歴史街道」は“日本版ロマンチック街道”ともいわれている。

「夫は吸血鬼かもしれない」―マタニティ雑誌「プレマム」編集部の布施乃理子あてに不審な手紙が届いた。

堕胎医が軒をつらねる江戸・薬研堀。腕利きの闇医おげんの元に、手込めによって陰部を裂傷した娘が施術に訪れた。

火の国で人が殺される―警視庁捜査一課宛に手紙が届いた。

新たなる恐怖と戦慄の始まり。鬼才が放つ長篇ホラーの快作。