訳アリの遺品と「不幸」をコレクションするオギーの依頼を受けた俺は、我が子の首を切断した母親の元に赴く。

ひょんなことから、プロの殺し屋が集う会員制ダイナーでウェイトレスをする羽目になったオオバカナコ。

“シュール”かつ“泥沼”のような状況を乾いた“ユーモア”とともにお届けする、異才の作家・平山夢明“最悪劇場”全四話。

凄絶な死の瞬間、破裂する電球、捻曲がる銀食器…。“顕現”と名付けたそれを蒐集するため、男は女たちを惨殺し続ける。

盲目の美女ロザリンドとのロマンスを描いた表題作他、全十編の最新小説集。

タクシー運転手である主人に長年仕えた一冊の道路地図帖。

震えながら、戦きながら、そうとは知らずに……七人の人間たちが迎えた、決定的な""死の瞬間""。

昼はピエロに扮装して子供たちを喜ばせながら、夜は少年を次々に襲う青年実業家。

1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。

国民学校初等科に通う堀川真樹夫と中沢大吉は、ある時同級生の月ノ森雪麻呂から自宅に招待された。

昭和初期を舞台に、双子の兄弟を襲う恐怖と悲劇とは……。

美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の七人が訪れた。

ある時、夜中に高野は、半睡半覚で気がつくと腕が伸びていた。腕は壁を抜けて自宅の外まで達し、なにかを掴んだ「腕の魂」。

上官の命令に服従する兵士、戦地で負傷した帰還兵、侵入者に拷問を加える憲兵、爬虫人のサーカスに夢中になる少年……。

「レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。

夏の終わり、郊外の瀟洒な洋館に将来を約束された青年たちと美貌の娘たちが集まった。

新築・格安、都心に位置するという抜群の条件の瀟洒なマンションに移り住んだ哲平一家。問題は何一つないはずだった。

愛―、それは気高く美しきもの。そして、この世で最も恐ろしいもの。

「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。

おれは確かにろくでなしだが、親でも糞でも厭なもんは厭なんだ。

「弟を殺そう」―身長195cm、体重105kgという異形な巨体を持つ小学生の雷太。

日本ホラー小説大賞、山本周五郎賞受賞作、待望の文庫化！ 岡山の遊郭で醜い女郎が客に自分の身の上を語り始める。

携帯電話を媒介にした気軽な出会いや、合コンで知り合った男の子とのはじめてのデート。

〈あむんぜんの頭の中身を見てみよう〉と、アックンに云われたのは体育祭が終わってすぐのことだった。

1958年の夏。

濃霧の湖の中、兄妹が乗るボートに近づく水音と、湖面から這い上がろうとする手「霧嫌い」。

全篇新作書き下ろし! ! 待望の復活第二弾! いざ、〈本〉を巡るワンダーランドへ―― 平山夢明、真藤順丈、三上 延、坂木 司、澤村伊智、大崎 梢、斜線堂有紀、柴田勝家…… 超ベテランから期待の新鋭まで、短編の名手15人が競演! お待たせいたしました。

永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。

若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。

北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。

「内臓を洗浄したい」と訴える女性が体験した壮絶な実話「都会の遭難」収録。

部屋に麻薬のカケラを残し失踪した加奈子。その行方を追う、元刑事で父親の藤島。

目覚めると、私は闇の中にいた。交通事故により全身不随のうえ音も視覚も、五感の全てを奪われていたのだ。

玩具修理者は何でも直してくれる。独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも…死んだ猫だって。

刑務所で作られた椅子に奇妙な文章が彫られていた。

避暑客が去り冷たい秋風が吹き始めた九月のメイン州の避暑地。ニューヨークから六人の男女が休暇をとって当地にやって来る。

見知らぬ相手から突然、殺害予告を受けた女性の恐怖を描く表題作。

火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された…。

パッチワーク・ガール。そう。

おしまいにする前に読んでくれ。絶望の果てまで届く物語を。

どこか生きづらいと感じている賢女子の皆様。それは、根本的に生き方が間違っているからかもしれません。

マイナス40度も珍しくない極寒の北海道・天塩研究林。そんな土地に立つ小屋に集まった、学者や仲間たち。

刹那の恐怖! 瞬きする間もなく即読める 超短実話怪談集! 眠れぬ暑い夜、移動の時や待ち時間――そんな日常の隙間にすぐ読 める短い実話怪談を集めた人気シリーズ第9弾。

見覚えのない部屋で目覚めた田村二吉。

昭和十年一月、書下し自費出版。狂人の書いた推理小説という異常な状況設定の中に著者の思想、知識を集大成する。

中絶の専門医である古河は、柔らかい物腰と甘いマスクで周りから多くの人望を集めていた。

十一月七日水曜日。女子大生の藍は秋のその一日を何度も繰り返している。

おかしいのはこの家か、わたしか―夫の転勤に伴う東京生活に馴染めずにいた果歩は、幼馴染の平岩と再会する。

伝説の傑作『殺人鬼』、降臨!!’90年代のある夏。

怖いものとは何だろう。本当に怖いものを知るため、とある屋敷を訪れた男は、通された座敷で思案する。

精神医学研究所に勤める千葉敦子はノーベル賞級の研究者/サイコセラピスト。だが、彼女にはもうひとつの秘密の顔があった。

たった数ページで、あなたの日常が蝕まれる……恐怖の深淵を覗く物語21編！ ホラー小説の旗手が贈る、戦慄の初ショート・ショート集 「得体が知れないからこそ怖く、面白い。

櫛森秀一は、湘南の高校に通う十七歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との三人暮らし。

賀茂由香里は、人の強い感情を読みとることができるエンパスだった。

その日、兄とあたしは、必死に山を登っていた。見つけたくない「あるもの」を見つけてしまうために。