殺人鬼にまつわる備忘録(記憶破断者)



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初公開日(参考)2015年08月
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長編小説

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殺人鬼にまつわる備忘録 (幻冬舎文庫)

2018年10月10日 殺人鬼にまつわる備忘録 (幻冬舎文庫)

見覚えのない部屋で目覚めた田村二吉。目の前に置かれたノートには、「記憶が数十分しかもたない」「今、自分は殺人鬼と戦っている」と記されていた。近所の老人や元恋人を名乗る女性が現れるも、信じられるのはノートだけ。過去の自分からの助言を手掛かりに、記憶がもたない男は殺人鬼を捕まえられるのか。衝撃のラストに二度騙されるミステリー。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.50pt

殺人鬼にまつわる備忘録(記憶破断者)の総合評価:7.83/10点レビュー 29件。Bランク


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全2件 1~2 1/1ページ
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

殺人鬼にまつわる備忘録(記憶破断者)の感想


『 警告!
自分の記憶は数十分しかもたない。 思い出せるのは事故があった時より以前の事だけ。 』

どうやら私は新しい記憶を留めていくことが出来ないらしい。 手元にあるこのノートだけが私の過去を知れる記憶媒体のようだ。
『今、自分は殺人鬼と戦っている。』


 自身の記憶が数十分しかもたない主人公と他人の記憶を意のままに改竄できる超能力者、2人の記憶破断者の対決を描くストーリー。
主人公側が絶対的に不利なのだが改竄できる記憶を持ち合わせてないという唯一の武器を手に立ち向かう。 この主人公かなりの切れ者でリセットされる記憶に対しての適応能力が半端ない。 殺人鬼側も傲慢な利己的な部分が表立つが能力を使用した狡猾な策略は抜け目が無い。
特殊設定を用いた知略サスペンスから小林泰三らしいブラックなオチは鮮やか。 







りーり
9EDFH0HC
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

殺人鬼にまつわる備忘録(記憶破断者)の感想

著者作品はSF寄りの記憶をテーマにした作品がいくつかありますが本書はその1つ。

・前向性健忘により記憶が保てない主人公
・触れた相手の記憶を操作できる殺人鬼
この2人の衝突の物語。

まず殺人鬼の行動や言動が胸糞過ぎて気分が悪くなりました。暴力から殺し、洗脳、日常の人々に対しての強烈な悪です。白昼堂々犯罪を行っても周りにいる目撃者の記憶を改ざんし自由に活動する倫理破壊。気分が悪くなりますが、ホラー文学として気持ち悪くなる文章や物語が巧いなという感想も得ました。苦手な人は苦手な話が多いです。

対して、記憶が保てない主人公。目覚めた所から物語は始まり、枕元に置かれたノートには自分の記憶障害と、"殺人鬼と戦っている"というメモが残されている。状況の混乱や疑心暗鬼、一方、慎重な言動や推測など頭を働かせる様が面白く読めました。

殺人鬼にどう挑むのか。悪との遭遇のサスペンスとして、不安な気持ちを抱えたまま最後まで一気に読めた面白い作品でした。
同じ主人公・田村二吉が登場する未読の別作品がある為、いつか追って読もうと思いました。

egut
T4OQ1KM0
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.27:
(3pt)

(ジョジョ+彼岸島)÷2

■シチュエーションが面白い!簡単に読めページがどんどん進んでいく!敵役との読みあい、駆け引きも知的好奇心を刺激される!ジョジョ要素

■一方で突っ込みどころ満載!ご都合主義も否めない…彼岸島要素

以上、個人的な感想でした。面白い作品をありがとうございました!
殺人鬼にまつわる備忘録 (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:殺人鬼にまつわる備忘録 (幻冬舎文庫)より
4344427920
No.26:
(5pt)

記憶は信頼できない、というテーマ

記憶は信頼できない、ということを、より積極的に記憶を信頼できないものにしてしまう男の登場によりホラーのレベルにまで仕立て上げたミステリでしょうか。

主人公の不安定な状況が無敵とも思える犯人を追い詰めていく過程は実に巧妙で楽しめました。
また、ようやく解決された途方もないスケールの事件の外側に、主人公にとってはさらに大きな事件が待っているという結末はただのどんでん返しではなく、物語中の未消化の謎が最後に伏線として機能し始めるという緻密な構成となっていて舌を巻きます。

しかしこの物語を読んでいて何より恐ろしいと思ったのは、物語序盤のコンビニや喫茶店の前の路上で行われた、犯人にとっては些細な犯行のシーンにおいてもこのままラストまで読み進められるか自信がなくなりかけるほど犯人へ嫌悪感を感じていたにもかかわらず、読み進めるほどにこの唾棄すべき犯人の行動に慣れ、眉を顰めながらも読了してしまった読者である自分自身の順応した事実、です。

そういえば、政治とか、上げ底のコンビニ弁当とか、有料のレジ袋とか、順応して鈍感になった経験の何と多いことか。

嗚呼恐ろしい。
殺人鬼にまつわる備忘録 (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:殺人鬼にまつわる備忘録 (幻冬舎文庫)より
4344427920
No.25:
(5pt)

お互いの事情を隠したステルスの戦い

記憶を留められない障害の主人公が特殊な殺人鬼と戦う物語。
毎回記憶を無くしてしまう主人公の目線で展開する物語で、まるで自分も記憶を無くしているかの様にいつも突然のはじめましてで始まる。
これまでの事はいつも記憶に無いし、眼の前の相手が敵なのか味方なのかもわからない。
ハラハラする展開と、まるで『アルジャーノンに花束を』のサスペンス版の様な、他人の目線に憑依したかのような体験は小説ならではなのだと思う。
紛れもなく名作と言える。

可能なら続編を読みたいが作者はもう亡くなられて居るという悲しみ。
殺人鬼にまつわる備忘録 (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:殺人鬼にまつわる備忘録 (幻冬舎文庫)より
4344427920
No.24:
(5pt)

捻りの利いた名作

「短時間しか記憶が持たない」という障害を持った人物を語り手に、、、という設定は、筆者の晩年の作品「未来からの脱出」に近いものがあるかと思います。
繰り返しが多く、会話がくどいという面はありますが、悪役の人物像、設定を利用したひねりのうまさ、悪役との対決シーンなど、読ませどころの多い作品だと思います。
殺人鬼にまつわる備忘録 (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:殺人鬼にまつわる備忘録 (幻冬舎文庫)より
4344427920
No.23:
(4pt)

記憶の不確実性につけ込まれる恐怖

主人公と殺人鬼の物語が交互にリフレインする前半。主人公は前向性健忘症で、数十分しか記憶が保てな
い。また殺人鬼は他人の記憶を操る超能力者。ふと、この二人が出会ってしまったらどんな方向に発展する
のだろう?と想像する。
 出会ってしまった・・・。主人公と殺人鬼の壮絶な思考バトルにハラハラしながらも、記憶そのものの曖
昧さに忍び寄る不安や不気味さがひしひしと伝わってくる。加えて終盤に、著者は読者自身の記憶の曖昧さ
にも直接訴えかけてくる。
記憶破断者Amazon書評・レビュー:記憶破断者より
4344028031



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