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(短編集)

ユリ迷宮



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【この小説が収録されている参考書籍】
ユリ迷宮 (講談社文庫)

ユリ迷宮の評価: 3.00/5点 レビュー 5件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(3pt)

隠された若竹七海

「ロシア館の謎」は、そのトリックが簡単に読めることと思われるし、それだけに驚きも少ない。一方「劇薬」については、謎の核心が言わば「それでも良かった」となっているところがフェアではないと感じる。いや、十分にフェアであるのかもしれないが、すっきりと胸落ちする、というわけにはいかない。それゆえタイトルにもなっている「密室のユリ」が最も本格らしい作品である。とは言え、それほど優れた作品であるとも思われないのが残念。なお、この短編の登場人物である作家、生田百合美は『嬉し恥ずかしミステリーな日常』でデビューし、『心の中の冷たいアイスクリーム』『殺人鬼の夏』などの作品を書いたことになっているが、これは明らかに若竹七海をモデルにしていると思われる。と言うのも若竹七海は『ぼくのミステリな日常』でデビューし、『心の中の冷たい何か』や『閉ざされた夏』などの作品を書いているからであるのだが、なぜそうしたあからさまな暗示がここで行われているのだろうか?
 この作品に限ったことではないが、二階堂黎人の一連の作品は、同名の作中人物の視点を中心にして語られるのだが、随所で彼が不在の状況における出来事も語られる。これは視点の混乱ではないのだろうか? そうではない、と主張することももちろん可能だとは言えるのだが、ならばその点について「これは後で関係者から聞いたことではあるが」という断りが欲しいものである。加えて、二階堂作品は会話で状況を説明しすぎる。その点もこちらとしては鬱陶しいのである。
ユリ迷宮 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ユリ迷宮 (講談社文庫)より
4062637286
No.2:
(3pt)

シベリアの消えた館

 1995年に講談社ノベルスとして出たものの文庫化。二階堂蘭子を主人公とした短篇+中篇集。
 冒頭の「ロシア館の謎」がなかなか。雪のシベリア、スパイ活劇、大きな館の消失と雰囲気が満点。トリックも豪快で面白かった。
 ただ、千街晶之氏が解説で指摘しているように、著者は短篇向きの作家ではないように思う。ネタの活かし方が下手だ。謎の提示・解決の仕方がいまいちで、なんだか拍子抜けしてしまう。
 まあ、これが第一短編集ということだから、今後に期待というところか。
ユリ迷宮 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ユリ迷宮 (講談社文庫)より
4062637286
No.1:
(3pt)

「推理か?」

長編と思いきや、3つのお話でした。3つめは前2つと比べると長編なんで、期待したんだけど、難しい&わかりにくいでした。個人的には、前2つの短編の方が纏まっていて、二階堂蘭子の推理が冴えています。1つ目の「ロシア~~」は、とても興味深い、ロシアの財宝をめぐるロマンたっぷりのお話です。お勧めできる作品です。読みやすいしね。
ユリ迷宮 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ユリ迷宮 (講談社文庫)より
4062637286

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