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罪の声
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罪の声の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.78pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全337件 301~320 16/17ページ
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評判に推されて読み始めましたが、何といってもおもしろくないです。読み進めたくなる衝動も起こらず、むしろ読むのがしんどかったです。 主人公の男性の心理にも疑問が多く、共感できませんでした。 | ||||
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日本犯罪史上、最大の未解決事件の一つである「グリコ・森永事件」をモデルにしたフィクション小説。事件から30数年経過し、人々の記憶が薄れる中、日本中を巻き込んだ当時の事件の衝撃を呼び起こす小説です。 文化部なのに強引にギン萬事件を追うことになった記者、幼少期に自らがギン萬事件にかかわっているのではないかと気付く男の2つの目線から物語は語られます。次第に事件の真相追及に執念を燃やす記者と、事件の重大性や影響力、そして残酷な真実故に押し潰されそうになる男がやがて交錯し、このノンフィクションの事件に一つの結末を出します。 今更ですが、2か月以上前に読了しておりましたが、その時に年末恒例のミステリーベスト10には入賞することは間違いないと思わせるミステリーでした。 | ||||
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圧倒的とも言える好評なレビューやメディアでの称揚につられて購入した。 一日の内に読み終えた熱病のような読書体験ではあったのは、普段純文学に慣れ親しんでいたために、エンターテイメント小説のスピード感にまんまと乗せられたためであろうか? それとも素直に作者の筆の力故か未だ解答は保留にしておきたい。 さて、そんな熱心に読み込んだ小説ではあるのだが、私は手放しでは賞賛できないというのが読後の偽らざる感想だ。 仔細引用は避けるが、「罪の声」よりも著者が下す事件当事者(加害者)たちへの著者による「断罪の声」の浅薄さにがっかりしたからだ。 かいつまんで書くと、グリ森事件の犯行動機は希薄であまりに空しいものなのだと著者は作中の主人公の内言や台詞で何度もあっさりとそっけない言葉で斥けてしまうのである。 題材たるグリ森事件自体がそんな浅薄な動機によるものと著者の声によって「断罪」されてしまって、さてこの小説はどんな魅力を代わりに身に纏うのか? 子どもたちが犯行に巻き込まれて重い荷を背負わされたことが許せない。その「罪の声」に耳を傾けてくれと事件の死角にある問題を見据えて欲しいという訳だ。 しかしグリ森事件が今なお私たちを惹き付ける魅力そのものを、事件の起きた背景や動機を、主人公があっさりとあまりに「空しい」と斥けてしまった後に、私たちはグリ森事件そのものに興味を持続しうるだろうか? また加害者の犯行動機を薄っぺらいと断罪する著者自身の価値基準もまた、私にとってはありきたりで魅力のない薄っぺらな正義感に支えられたものに思えて仕方ないのである。 結果、犯人たちはどこかで魅力に欠けた人物たちとして描かれてしまう。 犯罪を追った小説で品行方正なアプローチばかりを貫かれてしまった。 グリ森事件は魅力のない犯罪との「断罪の声」が、この小説そのものを魅力のないものにしてはいまいか? 犯罪小説としての大いなる構造的欠陥と矛盾を抱えた、誠に品行方正な小説である。 つまり犯罪小説としては致命傷を負っているのではあるまいか? 「何を魅力としてこの小説を読んでほしいのか?」 著者に改めて問いたい。 恐らくグリ森事件のすべての「声」を拾い、聴き遂げ、よりそってみる作業が圧倒的に足りないないのだろう。 とはいえ、いい暇つぶしにはなった。 | ||||
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人並み以上にこの事件に関心があり、巻末に載せられている参考文献はほとんど読了している。しかしこれらの多くはノンフィクションだから、事件を深掘りするだけで犯人にたどり着くわけではない。本書にも出てきたNHKの番組が放映されたときも、いくつかを読み直したしたものの、初読の際の隔靴掻痒の感を思い出しただけだった。 フィクションである本書も、これで「解決」を得たところで、何の意味もないとは思いつつ読み始めてみたのだが、思いのほか引き込まれてしまった。主人公ふたりがそれぞれ点と点を静かに繋いでゆく淡々とした筆致には素直に好感がもてた。事件をリアルタイムで推移を見守った世代は私も含む松本清張のファンも多いはず。もう死語かもしれないが、あえて分類すれば社会派推理小説の一種と言えるかもしれない。清張ファンならきっと面白いはず。 と同時に、すでに時効が成立したという理由だろうが、事件に関係した者たちの口がすこし軽すぎることが気になった。結果として世間を震撼させた迷宮事件が「解決」されてしまったのだが、限られた紙数での複雑な事件の小説化には致し方ないことなのだろう。 しかしそれより終盤の展開があまりにも悲惨すぎることが気になった。子供に焦点を当てた主題ゆえであろうが、娘の死など目を覆いたくなるような家族の転落人生の設定は度が過ぎてしまったように思える。暴力的な凶悪犯罪であったことは間違いがないが、直接的な人命損失はなかった事件だった。だからゆえ世の耳目を集め続けたともいえる。小説としてのストーリー要求はむろん理解するが、事件の「真相」を求めた者の勝手な感想としては、読後感があまりにも悲しすぎた。 ネット上の筆者インタビューでは続編も示唆されている。今度は先入観なしに純粋なフィクションとして読む姿勢が必要なのかもしれないが。 | ||||
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文章のテンポがよく、サクサク読めます。グロな表現もないところが良いです。グリコ事件をこういう観点から掘り下げていくのがおもしろかったです。続編もあるかも・・・と週刊誌にありましたが、もし出版されたら絶対に読みます。 | ||||
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めちゃくちゃドキドキしながら読みました。今でも、真実とフィクションの合間がどこなのか考えてます。 子供の頃の目線と現実(お菓子が買えないなど)での感覚しか残っていなかったのですが、今の大人目線で事件の概要を知って、こんな事件だったのかと衝撃です。 | ||||
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未解決事件に新刊が上梓したら必ず購入して読んでいましたが価格と内容に納得できる本とは出会えませんでした。しかし「罪の声」は、最高の作品です。眼球疲労も何のその一気に読破しました。一文字一文字を大切に読み人物、事件等を時系列に書き込みストーリー展開にどんどん引き込まれてました。読み進みたいけど読み終わるのと楽しみが無くなるダブルバインドの葛藤しながら一気に読ませていただきました。史実の部分と被害者と加害者の生きざまが描かれており今まで読んだ書籍の中でパーフェクトな一冊です。是非、映画化を望みます。 | ||||
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主人公の一人である記者の造形が飛び抜けています。突出した能力を有している訳ではないのに、なんとなく巻き込まれた取材をいやいや追っていくうち、細かな材料を前に考え、悩み、閃き、真相に迫っていく姿が美しい。なにより、記者としての資質と職業倫理を持っているところにどうしようもなく惹かれました。私は不幸な人とか、弱い人を見ても特に可哀想とか、なんとかしてあげようと思ったことが全然ないので、記者の職業としての使命を帯びながら、かつ優しく、強く、必死に動く姿に魅せられました。 文章は硬質ですが、なぜだかユーモアがあり…とても読みやすく、登場する人間の息遣いを感じました。リアリティとフィクションである造形と胸のすくようなテンポのバランスが絶妙の、素晴らしい読み心地でした。 序盤から引っかかっていた疑問が、驚くような形で収束していったので、後半は一気読み。ミステリという枠に収まらない作品でした。 | ||||
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グリコ、森永事件をフィクションで推理したミステリ小説。 本書は大手新聞社の記者と、加害者に何かしら関係があると思われる男の視点から展開されていくのだが、フィクションとは思えないリアリティに圧倒された。 少しずつ証拠物件を見つけていく記者と、関係者にあって証言を聞くことで自分の家族が事件とどう関わっていたのかを知っていく男。読みすすめていきながら証言と物証を元に、点から線へ、線から面へと発展していく様子が丁寧に描かれていて楽しめた。 個人的には、記者の阿久津が好きだった。最初は面倒な仕事を押し付けられたと文句を言っていた阿久津が、数々の証言から犯人の実態に迫っていき、被害者に寄り添っていく中で記者として、一人の人間として成長していく姿が頼もしかった。 30年以上も前のことを実際どこまで覚えているのか、という疑問は残ったが、ミステリ小説としては素晴らしかった。 | ||||
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労作ですね。 グリコ森永事件が題材。実際の事件を題材にする手法はよくある手法だけれども、ハイネケン事件と結びつける着眼点は出色。 それと、あの事件当時、「子供の声」はとても印象的だったし、無実の加害者となった子供はどんな子でその後何をしているんんだろうという疑問は多くの人が抱いたはずだ。子供に着眼している点も小説していいポイントだ。 犯人が海外にいるかもしれない(=時効不成立)と判った時の緊張感に少しリアリティが欠けているとは思うものの、全般的にはこの事件の真相としてはあり得そうなストーリーと感じさせるものがある。 読後にしみじみ思うのは、この事件を小説にすることに不謹慎な感じがしなくなっていて、時間が経ったものだなぁということだ。 | ||||
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グリコ森永事件をベースに、事件から三十一年後、当時犯罪に関わった子供達と、記者の視点から未解決事件を追う。年月が経ったからこそ出てくる証言、膨大な資料からの仮説と地道な調査。事件の裏に隠れた悲惨さと、虚しさに、分厚くとも一気に読めた。作者の力の入りようが伝わる力作だった。 | ||||
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興味深いテーマでしたけど、当日の自分を振り返るぐらいで、物語自体 緊張感に欠けて、ダラダラと終わった。 | ||||
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未解決事件のグリコ・森永事件を元にしたフィクション。 読み応えがある小説だと思う。 | ||||
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一気に読めましたが、ちょっと軽いかな…という感じもしました。犯行の動機とか、トリックとか、取材ってそんな簡単に行くものなの?とか。 でも、娯楽として読む分には面白かったのと、事件に対する作者の怒りは伝わりました。 | ||||
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最後まで面白く読んだが、あえて欠点を挙げれば、「悪」が描ききれていないと感じた。例えばキツネ目の男の存在感のなさ。英国に逃れた達雄の、妙な軽薄さ。作者は悪の陳腐さを書きたかったのかもしれないが、「わしらの人生くらかった」という彼らの深淵にどこまで迫れたのか。 もう一点を挙げれば、新聞記者の阿久津が犯人グループの全容に迫る様が、ご都合主義的というか、あまりにトントン拍子すぎる。そしてやや、説教臭いのが残念だった。 | ||||
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素晴らしい本でした! 私もグリコ森永事件はかなり気にしていた一人でしたので、ワクワクドキドキで早く次を知りたくなり久々のヒットで、 私の今年の収穫ベスト3に入ります! 300頁を超えてから真相に肉薄?していくのですが、「そんな動機で」とかの表現があって、かなりもり下がり?そこが星一つ減らした理由です!お二人の「奮い立った」だけでも立派な小さくない動機と思いましたよ! もしかしたら作者と(昭和=反体制に対しての)時代観がちがっているからかな? | ||||
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グリコ森永事件のノンフィクション部分と、犯人側の子どもたちを描写したフィクション部分がうまく融合されています。 ノンフィクションを期待すると物足りず、フィクションを期待すると物足りず。巧いけど読後感が良くない。 共感できる登場人物に出会えなかったのが原因かも。 終盤の各種フィクションストーリー部分は、詰め込みすぎで多少の無理矢理感を感じます。 犯人側の視点でもう少しすっきりまとめても良かったのかも。 悲劇的なストーリーを盛りこみすぎて、せっかくのリアリティ感が損なわれたのではないかと感じました。 | ||||
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レディジョーカーの感動を期待して購入したが、イマイチだった。ノンフィクションとフィクションを融合させたつもりだろうが、文学性に欠け、レディジョーカーのような何とも言えない読後感も無い。最後までノンフィクションで通した方が良かったと思う。 | ||||
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市販されているグリ森関係の本はほとんど読んできたと思いますが、この本を読み唸るしかありませんでした。 それは、今までどの本にも書かれていない場面や角度からのネタの掘り下げの衝撃度でした。 (もちろんこれは小説だとよく理解していますが、何かしらの深い取材や、関係者との接触がないととても作れない話の内容だと思います) 長年のモヤモヤの大半が、この本で解消された気分にさえなりました。 あの事件に関心のある方なら、「ああこれはアレを混ぜて書いているんだな」という納得したりクスッとする場面もあり、小説としてもかなり面白いです。 作者さんと実際お話してみたい、とグリ森事件マニアなら感じるのではないでしょうか。 | ||||
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グリコ・森永事件は私が30代前半の頃に発生し、関西在住だったせいか、事件現場も殆ど知っていたので、今も鮮明に記憶に残っている。塩田武士は現在30代後半で、事件発生時、5歳ぐらいと思われ、まさに一連の事件の中で、犯人の指示を伝えるのに、子供の声のテープを使ったことから、世間に衝撃を与えたが、その子供の年代と一致するのである。塩田はその子供の気持ちになって、事件を再構築したのだ。 子供の声の人物が大人になり、ふとしたきっかけで自分がその声の主だと知る。一方、年末企画で31年ぶりに、この未解決事件を担当する事になった同年齢の新聞記者を配して、その両方の視点で事件を追いかける展開はスリル満点で、やがて両者が交叉して欲しい、いや、して欲しくない感情が相半ばする。 本書はフィクションなのか、ノンフィクションなのか判らないほど真相に迫っている熱気がある。私もDVDに落としていた「NHK未解決事件 グリコ・森永事件」を久しぶりに観て、あるいは「緊急報告 グリコ・森永事件」を書棚の奥から引っ張り出してきて読んでみた。 それによると、犯人の指示書では、名神・大津サービスエリアの案内板の後ろに貼ってある事になっているのに、滋賀県警の別動隊の一人は、時間差で犯人らしき人物が、ベンチの座席の裏側に何かを貼りつけているのを目撃しているのである。この事実を基に塩田は別のストーリーを創作するのだ。 後半の方で新聞記者の一人がこう語る。 「俺らの仕事は因数分解みたいなもんだ。何ぼしんどうても、正面にある不幸や悲しみから目を逸らさんと『なぜ』という想いで割り続けなあかん。素数になるまで割り続けるのは並大抵のことやないけど、諦めたらあかん。その素数こそ事件の本質であり、人間が求める真実や」 あの頃、犯人の脅迫状や指示書の内容に世間は騒然としながら、一方痛快感もあった。しかし割り切られた素数を読むと、この事件の裏には様々な悲劇があり、現在も進行形なのである。間違いなく今年下半期の直木賞候補作となって欲しいし、出来れば受賞して欲しい。 | ||||
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